南くんの恋人
テンプレート:Sidebar with collapsible lists 『南くんの恋人』(みなみくんのこいびと)は、内田春菊の漫画作品およびそれを原作としたテレビドラマ。
目次
漫画
高校3年生の南くんと、突然身長16cmになってしまったちよみの恋と同棲生活を描いた連作。『月刊漫画ガロ』(青林堂)誌上で1986年10月号から1987年6月号にかけて連載。書き下ろしの最終話を加えた単行本が1987年7月20日に同社から発売され、1998年7月10日には文藝春秋社より文春文庫として(ISBN 4167267063)、また2004年には青林工藝舎より「改訂版」(ISBN 4883791629)が刊行される。
反響
内田は「あとがき」で、“この作品、自分は「小美人ポルノ」だと思ってたのに、読者からは「これってプラトニックな恋ですよね?」と手紙が来る”と述べており、読者と自分の認識のギャップを語っている。また彼女自身「あとがき」やインタビューでも「あの頃、私は子どもを産める気がしていなかった、ちよみを殺してしまったのなんかは、子どもを諦めようという一連の作業だったんじゃないのか」と当時の自分を分析している。
また、この「あとがき」では、物語の残酷な結末について内田自身「ちよみは本来存在すべきでない」という持論に対しても賛否両論があり、内田に対しても批判があった。後に『伊集院光 深夜の馬鹿力』の「ちびっこアニソン大集合」(アニメ・漫画の主題歌を勝手に作るコーナー)で取り上げられた際(2001年12月10日)には、内田の認識に近い解釈の歌詞となっていた。
『南くんは恋人』
『ガロ』連載終了から実に25年を経て『Cocohana』(集英社)誌上で2013年1月号より6月号にかけて続編が連載された。『南くんの恋人』とは立場が逆転しており、高校生のちよみと、突然小さくなってしまった南くんの恋と同棲生活を描いた連作となっている。第1話冒頭に於けるちよみのモノローグにより、本作中設定では、『南くんの恋人』はちよみの見た夢であったことが示唆されている。
テレビドラマ
テンプレート:Sidebar with collapsible lists 本作は3度テレビドラマ化されており、本記事ではそれぞれ第1作~第3作とする。
1994年1月、高橋由美子・武田真治主演によるテレビドラマ(第2作)がテレビ朝日月曜ドラマ・イン枠で放映され、高視聴率を獲得。 しかし、月曜20時台という時間帯の関係で主たる視聴者層が低年齢化し、主に子供達から「(最終回の結末を踏まえて)ちよみがかわいそうだ」との投書が寄せられた。それを契機として原作にないアナザーストーリーを追加することとなり、1995年4月にスペシャルドラマ「もうひとつの完結編」が放映された。
2004年7月、深田恭子主演によりテレビ朝日系列の木曜ドラマ枠でリメイクされた(第3作)。同一放送局による10年振りのテレビドラマ化された。
第1作
- 1990年4月28日、TBS系列、土曜日22:00-23:54(JST)、ドラマチック22枠(単発ドラマ)。視聴率は13.3%。
- ちよみが小さくなるのは家系(ちよみのおばあちゃんも若いころ小さくなった)で、ラストは行方不明になったちよみが風船につかまって戻ってくる。
キャスト
スタッフ
- 脚本:斎藤博
- 演出:原隆仁
- プロデューサー:田辺隆史、竹本克明、片島謙二
- 制作:ギャラクシーワン、TBS
第2作
- 1994年1月10日 - 3月21日、テレビ朝日系列、月曜日20:00-20:54(JST)、月曜ドラマ・イン枠。
- 1995年4月10日、「南くんの恋人スペシャル もうひとつの完結編」が20:00-21:48に放送された。
キャスト
- 堀切 ちよみ - 高橋由美子
- 南 浩之 - 武田真治
- 南 涼子 - 中村綾:浩之の姉
- 野村 リサコ - 千葉麗子:浩之のクラスメート、何かというと浩之に色目を使う
- 堀切 信太郎 - 草刈正雄:ちよみの父。『男はな、南くん』が口癖。
- 榎本先生 - 石塚英彦:浩之・ちよみの担任
- 竹原 直人 - 岡田秀樹:浩之の友人、ちよみに片思い
- 南 隆之 - 高田純次:浩之の父
- 南 暁子 - 岡本麗:浩之の母
- 東山 真理絵 - 西田ひかる
- 朝倉 真知子 - 響野夏子
スタッフ
- 脚本:岡田惠和
- 演出:中山史郎、今井和久
- プロデューサー:高橋浩太郎、黒田徹也、照喜名隆
- 音楽:寺嶋民哉
- 主題歌:高橋由美子『友達でいいから』
- ビジュアルプランナー:樋口真嗣
- 技術協力:テイクシステムズ
- 制作:渡辺企画、テレビ朝日
サブタイトル
各話 | 放送日 | サブタイトル | 視聴率 | ||
---|---|---|---|---|---|
Lesson 1 | 1994年1月10日 | 誕生日に、あげる | 18.0% | ||
Lesson 2 | 1994年1月17日 | 15センチのおさな妻… | 15.0% | ||
Lesson 3 | 1994年1月24日 | 悲しい別れの決意 | 14.7% | ||
Lesson 4 | 1994年2月7日 | バレンタインに誓って… | 15.9% | ||
Lesson 5 | 1994年2月14日 | 南くん倒れる! | 16.5% | ||
Lesson 6 | 1994年2月21日 | わたしもとに戻りたい! | 15.8% | ||
Lesson 7 | 1994年2月28日 | ヒミツが明かされた日… | 14.0% | ||
Lesson 8 | 1994年3月7日 | ずっと一緒にいたいのに | 14.4% | ||
Lesson 9 | 1994年3月14日 | 二人きりの卒業式 | 16.0% | ||
Final Lesson | 1994年3月21日 | 望みが全部かなった日に | 15.7% | ||
平均視聴率 15.6%(視聴率は関東地区、ビデオリサーチ社調べ) | |||||
スペシャル | 1995年4月10日 | 南くんの恋人スペシャル もうひとつの完結編 |
15.6% (108分) |
関連商品
- オリジナル・サウンドトラック
- 南くんの恋人~オリジナル・サウンドトラック(1994年2月21日、ソニー・ミュージックエンタテインメント)SRCL-2841 製作:寺嶋民哉
- VHS
- 南くんの恋人 Vol.1~5(1994年6月17日~8月19日、ポニーキャニオン) それぞれ2話ずつ収録
- 南くんの恋人スペシャル もうひとつの完結編(1995年8月23日、ビクターエンタテインメント)
- DVD
第3作
キャスト
- 南 進 - 二宮和也(嵐)
- 堀切 ちよみ - 深田恭子
- 日下部 征一郎 - 田辺誠一:ちよみ、進の担任教師、ちよみのいとこ
- 野村 麗花 - 宮地真緒:ちよみ、進の同級生
- 南 桜 - 安倍麻美:進の妹
- 大原 幸作 - 石井智也:ちよみ、進の同級生、進の親友
- 小久保 尚子 - 荻野なお:ちよみ、進の同級生、ちよみの親友
- 坂井 真澄 - 石橋奈美:国語教師
- 堀切 千次 - 北村総一朗:ちよみの祖父
- 南 謙一 - 西村雅彦:進の父
- 南 竹子 - 名取裕子:進の母
スタッフ
- 企画プロデューサー:高橋浩太郎(テレビ朝日)
- 脚本:中園ミホ
- 音楽:住友紀人(FILL IN)
- 音響効果:阿比留奈穂子
- デザイン:きくちまさと
- 美術プロデューサー:杉川廣明
- 制作担当:菖蒲昌弘
- プロデューサー:黒田徹也(テレビ朝日)・照喜名隆、布施等(ザ・ワークス)
- 監督:佐藤嗣麻子、新城毅彦(5年D組)、木内麻由美(テレビ朝日)、大垣一穂(ザ・ワークス)
- 制作協力:ザ・ワークス
- 制作著作:テレビ朝日]]
サブタイトル
各話 | 放送日 | サブタイトル | 視聴率 | ||
---|---|---|---|---|---|
第1話 | 2004年7月8日 | 彼女は身長16センチ | 11.2% | ||
第2話 | 2004年7月15日 | 涙の電話 | 9.0% | ||
第3話 | 2004年7月22日 | 浮気発覚 | 10.1% | ||
第4話 | 2004年7月29日 | 新婚初夜 | 10.5% | ||
第5話 | 2004年8月5日 | 浴衣で愛して… | 10.4% | ||
第6話 | 2004年8月12日 | 海がくれたキス | 9.4% | ||
第7話 | 2004年8月19日 | 幸せになる誓い | 8.1% | ||
第8話 | 2004年8月26日 | 運命の家族写真 | 7.4% | ||
第9話 | 2004年9月2日 | 恋敵との対決… | 8.0% | ||
第10話 | 2004年9月9日 | 最期の望み、純白の花嫁 | 8.4% | ||
最終話 | 2004年9月16日 | 二人分の心臓 | 10.9% | ||
平均視聴率 9.4%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
関連商品
- DVD
- 南くんの恋人 第1巻~第5巻(2004年12月23日、メディアファクトリー) それぞれ2話ずつ(第5巻のみ3話分)収録
- 南くんの恋人 DVD-BOX(2004年南くんの恋人 DVD-BOX、メディアファクトリー) 上記5巻をまとめたもの