全日本少年サッカー大会
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全日本少年サッカー大会(ぜんにほんしょうねんサッカーたいかい)は、日本サッカー協会と読売新聞社、日本体育協会(日本スポーツ少年団)が共催する、日本サッカー協会第4種(小学生年代)チームを対象としたサッカー大会である。
概要
1977年の創設当初から読売クラブ(現・東京ヴェルディ)の練習場として使用されているよみうりランド・ヴェルディグラウンド(読売サッカー場)をメインとした東京都多摩地域の各スタジアムを舞台とする。日本代表やJリーグなどで活躍する選手を多く輩出した。
2001年から2004年の決勝トーナメントの会場は東京(味の素)スタジアムが使用された。
2005年から大会の会場が全面変更され、予選リーグ(2006年は準々決勝まで)はJ-ヴィレッジ(福島県)、決勝トーナメント(2006年は準決勝以降)は国立西が丘サッカー場(東京都)となった。
なお2010年大会までは11人制で行なわれていたが、2011年大会より8人制に変更された。さらに2015年度大会からは冬季開催に変更される予定であり、夏の大会は2014年度が最後となる。2015年度から17年度までの決勝大会は鹿児島県で開催される。
東日本大震災の影響
- 2011年3月11日に東日本大震災の影響で、全国大会の会場が1次ラウンド~準々決勝はJ-ヴィレッジから御殿場高原時之栖(ときのすみか) 裾野グラウンド(静岡県裾野市)に、準決勝・決勝は国立西が丘サッカー場から愛鷹広域公園多目的競技場(静岡県沼津市) に変更された。なお2012年大会以後についても会場は前年と同じとした。
- また、2011年の福島県決勝は0-0のまま延長でも決着がつかず、PK戦が15分以上雨降った影響でコイントスで決着となった。
開催方式
- 出場チーム 原則として各都道府県につき1チームとする。前年度優勝都道府県はシード枠としてもう1チーム(計2チーム)がエントリーする。
- 全試合とも20分ハーフ(40分間)の試合とする。
- 1次リーグ 48チームを4チームずつ12組に分けて初日(午前・午後)と2日目午前にそれぞれ1回総当り(1日2試合ずつ)のリーグ戦を行い、各組の上位2チーム(合計24チーム)が2次リーグ進出。なお敗退した24チームは8グループに分けてエキシビジョンとなる「ドリームリーグ」を行い各組1位が「ドリームトーナメント」に進む。ドリームトーナメントは2回戦まで行なう。
- 2次リーグ 1次リーグを勝ちあがった24チームを3チームずつ8組に分けて1回総当りのリーグ戦を2日目午後と3日目(午前・午後)に行い、各組第1位の8チームが決勝トーナメントに進む。
- 予選リーグの順位決定方法は勝ち3、引き分け双方1、負け0の勝ち点制とし、同点の場合得失点差、総得点、当該チームの直接対決の成績、抽選の順番で決定する。
- 決勝トーナメント 2次リーグ勝ち上がった8チームが4日目午前中に準々決勝で対戦し、勝ち上がった4チームは午後に準決勝を行なう。その勝者同士で5日目(最終日)午前に決勝を行う。3位決定戦は行わない。(以前は3位決定戦が開催された年もあった)
- 決勝トーナメントは同点の場合準決勝は5分ハーフ(10分間)の延長戦(ゴールデンゴール&シルバーゴールではない)を行い、それでも決しない場合PK合戦で勝利(優勝)チームを決める。かつては決勝戦は延長戦でも決しない場合、更に5分ハーフ(10分間)の再延長戦を行い、そこでも決しない場合はPK戦なしで同点優勝としていた。
- 表彰 大会では上位各チームの表彰の他、大会全体を通しての優秀チームに対し「フェアプレー賞」「敢闘賞」「努力賞」「グッドマナー賞」を選出・表彰している。
- その他 大会では全参加チームの交流を深めるため、全チームが合宿生活を送り試合以外のレクリエーション活動も展開している。
結果
回 | 年度 | 優勝 | 結果 | 準優勝 | 3位 | 4位 |
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1 | 1977年 | 与野下落合(埼玉県) 清水FC(静岡県) |
4-4 | 粟野(栃木県) | 日詰(岩手県) | |
2 | 1978年 | 清水FC(静岡県) | 3-2 | FC町田(東京都) | 広島FC(広島県) | 山口SC(山口県) |
3 | 1979年 | FC甲府(山梨県) | 2-0 | 清水FC(静岡県) | 山口SC(山口県) | 五戸すずかけ(青森県) |
4 | 1980年 | 船橋FC(千葉県) 四日市(三重県) |
4-4 | FC浦和(埼玉県) | 足利相生FC(栃木県) | |
5 | 1981年 | FC町田(東京都) | 3-2 | 古河(茨城県) | FC浦和(埼玉県) 清水FC(静岡県) |
|
6 | 1982年 | 清水FC(静岡県) | 3-2 | FC町田(東京都) | FC浦和(埼玉県) | 富士見丘(東京都) |
7 | 1983年 | 清水FC(静岡県) | 4-1 | 山口SC(山口県) | 高槻松原SC(大阪府) | 若松(福岡県) |
8 | 1984年 | 太田南小SSS(群馬県) | 1-0 | 多比良(長崎県) | 町田SSS(東京都) | 市川FC(千葉県) |
9 | 1985年 | 清水FC(静岡県) FC浦和(埼玉県) |
1-1 | 高槻松原SC(大阪府) | 厚木ゴールプランダーズ (神奈川県) | |
10 | 1986年 | 清水FC(静岡県) FC邑楽(群馬県) |
4-4 | 船橋FC(千葉県) | 日立(茨城県) | |
11 | 1987年 | 清水FC(静岡県) | 3-0 | 藤枝FC(静岡県) | 日立(茨城県) | FC東松山(埼玉県) |
12 | 1988年 | 読売ユースS(東京都) | 1-0 | 清水FC(静岡県) | 厚木ゴールプランダーズ (神奈川県) |
日立(茨城県) |
13 | 1989年 | FC浦和(埼玉県) | 2-1 (再延長) |
FC中津(大分県) | 千葉北FC(千葉県) | 松山SS(愛媛県) |
14 | 1990年 | 城陽(京都府) | 3-1 | 高槻FC(大阪府) | 三吉(山梨県) | 大安寺西(奈良県) |
15 | 1991年 | 下都賀ジュリアンズ (栃木県) |
1-0 (延長) |
高陽FC(広島県) | FC浦和(埼玉県) | 蒲町(宮城県) |
16 | 1992年 | 清水FC(静岡県) | 6-1 | 下都賀ジュリアンズ (栃木県) |
市川FC(千葉県) 国見少年SC(長崎県) |
|
17 | 1993年 | 浜松JFC(静岡県) | 1-0 | 清水FC(静岡県) | FC邑楽(群馬県) | 四日市(三重県) |
18 | 1994年 | 刈谷第一FC(愛知県) | 2-1 | 宇都宮ジュニアFC (栃木県) |
清水FC(静岡県) | 光明台(大阪府) |
19 | 1995年 | 柏レイソルユース (千葉県) |
2-1 (延長) |
愛知FC(愛知県) | FC大宮(埼玉県) | 府ロクSC(東京都) |
20 | 1996年 | 新座片山FC(埼玉県) | 1-0 | 境川FC(大分県) | 柏レイソルユース (千葉県) |
FC邑楽(群馬県) |
21 | 1997年 | 柏レイソルユース (千葉県) |
1-0 | FC邑楽(群馬県) | 浜松JFC(静岡県) M・C・U(奈良県) |
- |
22 | 1998年 | 浜松JFC(静岡県) 小倉南FCジュニア (福岡県) |
0-0 | 明治北SSC(大分県) FC邑楽(群馬県) |
- | |
23 | 1999年 | ヴェルディジュニア (東京都) |
3-0 | 柏レイソルユース (千葉県) |
札幌FC(北海道) 清水FC(静岡県) |
- |
24 | 2000年 | 浜松JFC(静岡県) | 2-0 | 札幌FC(北海道) | 江南南(埼玉県) 愛知FC(愛知県) |
- |
25 | 2001年 | 静岡FC(静岡県) | 2-0 | 柏レイソルユース (千葉県) |
明治北SSC(大分県) ヴェルディジュニア(東京都) |
- |
26 | 2002年 | FC浦和(埼玉県) | 2-0 | FC中津1981(大分県) | JFCファイターズ<(栃木県) 柏レイソルユース (千葉県) |
- |
27 | 2003年 | 江南南(埼玉県) | 2-1 (再延長) |
富山北FCジュニア (富山県) |
愛知FC(愛知県) 帯広FC(北海道) |
- |
28 | 2004年 | 横浜F・マリノス プライマリー(神奈川県) |
2-1 | 柏レイソルユース U-12(千葉県) |
ヴェルディジュニア(東京都) 愛知FC(愛知県) |
- |
29 | 2005年 | 横浜F・マリノス プライマリー(神奈川県) |
2-0 | JFCファイターズ(栃木県) | ヴェルディジュニア(東京都) 清水FC(静岡県) |
- |
30 | 2006年 | 横浜F・マリノス プライマリー(神奈川県) |
1-0 | FC浦和(埼玉県) | ヴェルディジュニア(東京都) 横浜F・マリノスプライマリー 追浜(神奈川県) |
- |
31 | 2007年 | 東京ヴェルディ1969 ジュニア(東京都) |
2-0 (延長) |
鹿島アントラーズ ジュニア(茨城県) |
熊本ユナイテッドSC(熊本県) 横浜F・マリノスプライマリー 追浜(神奈川県) |
- |
32 | 2008年 | FC浦和(埼玉県) | 2-1 | 名古屋グランパスU-12 (愛知県) |
柏レイソルU-12(千葉県) 水原サッカー少年団(新潟県) |
- |
33 | 2009年 | 名古屋グランパスU12 (愛知県) |
2-0 | 新座片山FC(埼玉県) | 川崎フロンターレU-12(神奈川) 横河武蔵野FCジュニア(東京都) |
- |
34 | 2010年 | バディーSC(神奈川) | 2-0 | ディアブロッサ高田FC U-12(奈良県) |
EXPO90FC Jr(大阪府) 柏レイソルU-12(千葉県) |
- |
35 | 2011年 | 柏レイソルU-12(千葉県) | 5-2 (延長) |
名古屋グランパスU-12 (愛知県) |
ディアブロッサ高田FC U-12(奈良県) 大宮アルディージャU-12(埼玉県) |
- |
36 | 2012年 | 新座片山FC(埼玉県) | 3-0 | 柏レイソルU-12 (千葉県) |
バディーSC(神奈川県) 名古屋グランパスU-12(愛知県) |
- |
37 | 2013年 | 鹿島アントラーズ ジュニア(茨城県) |
2-0 | 名古屋グランパスU-12 (愛知県) |
ソレッソ熊本U-12(熊本県) 大山田サッカースポーツ少年団(三重県) |
- |
38 | 2014年 | セレッソ大阪U-12 (大阪府) |
1-1 (PK2-1) |
柏レイソルU-12(千葉県) | 横河武蔵野FC(東京都) レジスタFC(埼玉県) |
- |
TV放送
- TV放送は日本テレビが制作・番組送信し、準決勝および注目選手を取材したハイライト特番は金曜日15:55 - 16:50にNNS系列22局ネット(基本的にはマストバイネット局で放送)、決勝は翌土曜日に、NNS系列30局に沖縄テレビを加えた31局ネットで放送している(同時ネット局は10:30 - 11:25に放送。テレビ大分と沖縄テレビ、8月9日が土曜日に当たる年は長崎国際テレビは長崎平和祈念式典中継のため時差ネット)。
- ハイライト特番には、ナビゲーターとして2012年までは田村亮(ロンドンブーツ1号2号)、2013年は森麻季(元・日本テレビアナウンサー)が出演。
- 2010年大会は前述の理由で県大会が中止になった宮崎県のテレビ宮崎でも決勝戦は同時ネットした。