ドラゴンクエスト (アニメ)
テンプレート:Pathnav テンプレート:Infobox animanga/Header テンプレート:Infobox animanga/TVAnime テンプレート:Infobox animanga/Other テンプレート:Infobox animanga/Footer 『ドラゴンクエスト』は、フジテレビ系列で放映されたテレビアニメ。全43話(32話+11話)が放送された。なお、DVDのリリース時には「勇者アベル伝説」というテレビ放映時にはなかった副題がついている。
目次
概要
エニックス(現:スクウェア・エニックス)の人気RPG『ドラゴンクエストシリーズ』をもとにした、オリジナルストーリーのアニメ。同シリーズは『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(1988年発売)が日本において社会現象となるほどの大ヒットとなり、それ以来、ドラゴンクエストは書籍や漫画など、さまざまなメディアへと進出していった。このアニメ作品もその一環といえる。もともと漫画やアニメがテレビゲーム化されることは多かったが、逆にテレビゲームがアニメ化されるのは珍しいケースだった。また当時、『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』の発売を控えており、そのプロモーションとしての意味合いも大いに含む企画だった。
キャラクター原案は原作ドラゴンクエストシリーズと同じ鳥山明で、主要キャラクターのデザインイラストを描きおろした。
エンディングで「マンガ連載 週刊少年ジャンプ(集英社)」とクレジットされているが、当時連載されていた『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』とのストーリー上の関連性はない[1]。
本作は全43話から構成されるが、途中で一旦放送が打ち切られており、打ち切りより前の32話が「第一部」、放送再開後の11話が「第二部」と呼ばれている。
アニメ終了から15年以上が過ぎた2006年10月10日、本作の全話を収録したDVD「DVD-BOX ドラゴンクエスト 勇者アベル伝説」が発売された(発売元:スーパー・ビジョン、販売元:イーネット・フロンティア)。
特徴
ドラゴンクエストシリーズの世界観が再現されており、テレビゲーム版ドラゴンクエストの第1作目から第4作目までに登場したモンスターやアイテム、呪文などが本作品中に登場した。また、エスターク[2]、アリアハンなどといった、ゲームに登場した地名やキャラクター名がこのアニメ作品で地名として登場したり、人物名として登場したこともあった(バハラタなど)。BGMもゲームのものがアレンジのうえ一部使用されていた。
第一部では、話数を「Level」で表したり、テレビゲーム版の「つよさ」ウィンドウのようなキャラクターのステータス画面[3]が一話終了時に表示されるなど、テレビゲーム版のドラゴンクエストを意識した演出が取り入れられていた。モンスターが宝石をもとに生み出されるという発想も、ゲーム内で戦闘後にゴールド(貨幣)を手に入れることができる点を説明するために考案されたものである。
アベルやティアラなど主要キャラクターの衣装は、中-近世ヨーロッパ色が強いゲーム版ドラゴンクエストとは違い、ラテンアメリカの民族衣装がモチーフ[4]となっているのが特徴だが、主人公アベルとヒロインのティアラに関しては、直前に鳥山がキャラクターデザインを手がけたアニメーション企画『ドンプットの竜』[5]の主人公「ユーギ」と「カノ」が元になっている。
ファンサービス的なエピソード
- 放送当時に発売された『ドラゴンクエストIV』に登場する人物と同じ姿と名前を持つキャラクターとして、「マーニャ」と「ミネア」が本作に登場した。
- 『ドラゴンクエストIV 公式ガイドブック 下巻』に掲載された「光のドレス」着用の「アリーナ」のデザインが、双子の神官「ハンナ」と「カンナ」として使用された。
- 『ドラゴンクエストIV』の「アリーナ」「クリフト」「トルネコ」を模したキャラクターも少しだけ登場している。
呪文におけるゲームとの違い
- 冷気を利用した攻撃呪文「ヒャド」が、「食らった敵は全身が凍結して粉砕される」という、一撃必殺の死の呪文に近い効果となっている。また、応用して氷を出せるという戦闘以外の使い方もされている。
- 風呪文「バギ」が閃光弾になっている。
- 即死呪文「ザキ」が火であり、炎の息等を防ぐ防御呪文フバーハで無効化することができる。
- アベルがアイテムの魔法の力を工夫するタイプであり、勇者専用呪文を使えなかった。
- 勇者にしか使えない[6]最強攻撃呪文「ギガデイン」を、魔法使いであるヤナックやムーアが使っている。
- 術者のレベルによっては呪文の発動に溜めや詠唱が必要で、ジキドが「メラゾーマ」を使う際は時間がかかった。一方で、ヤナックがハーゴンとの戦いで使ったときは詠唱も溜めもなしで即座に放っている。
- 蘇生呪文「ザオラル」「ザオリク」が存在せず、死亡したキャラクターは二度と生き返らないという設定になっている。
打ち切りと再開
本作は第32話で一旦打ち切りとなり、第32話の後半ではお婆さんがその後のストーリーを少年と少女(アベルとティアラ似)に聞かせるシーンが見られた。明言されてはいないがお婆さんは年を取ったティアラであることを匂わせており、このとき語られたストーリーは、主人公アベルの仲間がティアラを除いて全員死亡するという展開であった。
その約半年後、関東地区において別の時間枠で第二部が放映された。しかし、アベルの仲間のうちヤナックとデイジィが死なず、死んだはずのモコモコが復活するなど、打ち切り前の最終話で紹介されたストーリーとは若干異なる箇所があった。放送再開に関しては、古谷徹が「海外(日本国外)での宣伝のために完結させる必要があった」と発言している。
第二部はローカルセールス扱いのため、フジテレビ以外の第一部をネットしていた局は、基幹局を含めて全て本放送終了後の放送となった。それらの局においては冬休み、夏休みなどに集中して放映された地域もある。
鹿児島テレビ放送はクロスネットによる編成上の都合から、岩手めんこいテレビは本放送終了直前の開局のため、第一部・第二部ともに放送されなかった。
本放送と再放送・DVD版との違い
1996年以降に再放送を行った局(チャンネルNECO・テレビ大阪・テレビ静岡など)では、第32話が第一部最終回と第二部第一回(本放送の第32話・第33話)を編集した話になっている。これにより全43話から全42話に減っている。当初、DVD版でも全42話と告知されていたが、ファンの要望により、本放送時の第一部最終回と第二部第一回が特典ディスクとして収録されることになった。
これ以外にも、エンディングテロップの「制作:フジテレビ・NAS」の部分が「制作:NAS」に変更されている。
2009年8月10日より千葉テレビで再放送を開始したが、同9月21日、放送権利の問題で急遽放映できなくなった。
あらすじ
汚染された水「死せる水」に沈んだ古の都エスターク。ある日、かつて世界征服を企んでいたエスタークの民の怨念により、邪悪なる存在・大魔王バラモスが生み出された。
赤き月、竜の日。アリアハンの村に住む幼なじみの少年アベルと少女ティアラは、同時に15歳の誕生日を迎えた。2人はひょんなことから、アリアハンの近くにある「竜神湖」の湖底で竜伝説にまつわる石版を発見する。ところがその直後、伝説の竜を甦らせようと企む大魔王バラモスによりティアラがさらわれた。
アリアハンのパブロ神父によってティアラと自分の秘密を知らされたアベルは、モコモコとともにアリアハン国王に謁見し、ティアラを助けバラモスを倒すために旅立つ。
登場人物
冒険の仲間たち
- アベル[青き珠の勇者]
- 声 - 古谷徹(現在)、佐藤智恵(少年時代)
- 主人公。青き珠を守る神々の血筋グロウ族の末裔で、オルテガの息子。アリアハンの村の漁師であった。さらわれたティアラを救うため、バラモス打倒の旅に出る。最初は力不足であり、戦力差がある戦いでも無謀に突撃するなどしていたが、戦いを重ねるに連れて徐々に力を付け、大勇者へと成長する。ティアラに好意を抱いており、周囲の女性に対して意識することはない。16歳。
- ティアラ[赤き珠の聖女]
- 声 - 勝生真沙子
- 赤き珠を操るボーン族の末裔。発明と歌が好きな美少女で、発明品「風の翼(ハンググライダー)」を何度か作ってきた。アベルとは幼なじみであり、好意を持っている。戦闘力はなく、バラモスによって拉致されるが脱出に成功。赤き珠の神殿の戦いでアベルの元に駆けつけ、やがて伝説の竜を甦らせる。16歳。
- モコモコ[力持ち]
- 声 - 桜井敏治
- アリアハンに暮らす若者。大食い、怪力の持ち主で、5人兄弟の長男。祖父の借金の肩代わりであるしゃれこうべの兜を身につけ武器に棍棒(後に大金鎚)を振るう。ティアラに好意を持ち、アベルをライバル視している。得意技は会心の一撃。時にドジを踏んでパーティをピンチに陥れることもあるが、最終決戦で大金鎚を投げつけてバラモスが竜の血を飲むのを直前で阻止する。16歳。
- ヤナック[魔法使い]
- 声 - キートン山田
- ターバンを身にまとった女好きな魔法使いで、赤き珠と青き珠の勇者を守る一族のひとり。デイジィに好意を寄せていたようであった。宙に浮く魔法の笊に座って移動する。パーティに加わった当初から、ギラ、メラからベギラゴン、バギクロスなどの攻撃魔法やベホイミ、ベホマといった回復呪文まで使うことができた。一度アベルの元を離れ、師ザナックのもとで修行を積む。34歳。
- デイジィ[女剣士]
- 声 - 三田ゆう子
- 剣術に長けた赤毛ロングの勝気な美人。金稼ぎ目的で剣術を使っていたが、アベルたちに同行し、アベルに剣の修行をさせる。よくモコモコをからかっている。ヤナックからは好意を持たれている。金稼ぎの目的は、人買いに買われた弟のトビーと妹を連れ戻すためであった。途中からアベルに好意を持つようになり、アベルが瀕死の重傷を負った時も身を呈して守り続けた。ネズミとゲジゲジが苦手。17歳。
- ドドンガ
- 声 - 郷里大輔
- バラモスの宝石モンスターであるが、ティアラの世話役をしているうちに、彼女に好意を持ち脱出の際について行く。一度、バラモスに操られてアベルたちに襲い掛かるが、赤き珠の力で土着モンスターと同じ体質(清浄な水に触れられる)になる。最期はジキドの放ったベギラゴンからティアラをかばって死亡。宝石モンスターたちに顔が広い。
- チチ、カカ
- 声 - チチ=青羽美代子、カカ=嶋方淳子
- ティアラのペットであるスライムの夫婦。アベルたちと行動を共にする。うがいをしているかのような言語で話すことができる。最終決戦時に7匹の子供が生まれ、家族で合体してバラモスに立ち向かう。
サブキャラクター
- バハラタ
- 声 - 鈴置洋孝
- ドランの都でアベルたちと出会った海賊。悪徳商人しか獲物にしない義賊。亡霊の島探索やレイアムランドへの渡航に船を提供し、共に戦う。
- ザナック
- 声 - 大竹宏→龍田直樹
- ヤナックの師匠。勇者を守る一族の長老で、善のエスターク人。ヤナックを修業させた後、最後は自己犠牲の呪文「メガンテ」でバラモスの死の呪文からアベルを救い、息を引き取る。
- オルテガ
- 声 - 掛川裕彦、内海賢二
- アベルが幼い頃に行方不明となっていたアベルの父。肩に熊の爪によってつけられた傷跡がある。呪いの兜によってジキドに操られている。闘技場での呪いの兜をかぶせられた戦士同士の戦いで勝利し、最も強力な呪いの兜とドラゴンライダーの一隊を与えられ刺客としてアベルと戦い手斧、長剣を駆使して苦戦させるが、最終的にアベルの攻撃によって呪いの兜が破壊され正気に戻った。しかしその直後にジキドの強襲に合い、捨て身の攻撃でジキドの右腕を切り落とす大ダメージを与え、アベルに聖剣の在処を伝え絶命する。
- トビー
- 声 - 堀川亮=現:堀川りょう
- デイジィの弟。妹と一緒に人買いによって買われ、その後の様々な出来事を体験した事によって人間を信じられなくなり、ジキドの手下となる。「アドニス」という偽名(同行を申し出る際に近くに咲いていたアドニスから思い付いた)を使い、アリアハン国王の使者を詐称して聖杯を探すティアラたちに同行した。最期はデイジィをジキドからかばい、死亡。当初の回想では黒髪だったが、鳥山明が書き下ろした青年時のイラストが銀髪だったため、登場以降は子供時代の回想シーンで徐々に髪の色が抜けていった。また一緒にいた妹がいなくなった理由も回想で明かされている。
- ミネア、マーニャ
- 声 - 長畑由美(若いミネア)、江森浩子(老年のミネア)、吉田奈穂(マーニャ)
- アベルたちがドムドーラで出会う姉妹。ドムドーラの町が悪魔の騎士に占領されて廃墟となった時、呪いでマーニャは眠らされミネアは老化させられた。ミネアは闇のバザールで渇きの壷を探していたアベル一行と接触し、壷があるドムドーラに案内する。アベル達が悪魔の騎士を倒すことで呪いが解ける。ミネアは老婆の時にヤナックやモコモコからぞんざいな扱いを受ける中、優しくしてくれたアベルに好意を持つが、今後の旅を案じ身を引いた。デイジィだけがそれを察する。
バラモスとその手下たち
- 大魔王バラモス
- 声 - 渡部猛
- エスタークの民の邪悪な怨念「ゾーマ」によって生み出された究極の魔王。伝説の竜の血を飲み、不老不死になろうと企む。そのために浮遊要塞ガイムを駆り、ティアラをさらう。後にゾーマを体内に取り込みパワーアップ。清浄な水に弱い。ゲーム『ドラゴンクエストIII』の同名キャラクターとは姿は全く異なる。悪魔神官たちを危険から遠ざけようとしたり、ムーアやジキドの失敗を必要以上に咎めないなど、部下に対しては寛大な面もある。ただしゾーマを抑えるのに失敗したジャークを処刑したり失敗が重なった挙句に独断専行をし、さらに裏切ったジキドには容赦がなく、最終決戦においてムーアを盾代わりにして見殺しにするといった非情さも見せた。
- ムーア
- 声 - 柴田秀勝
- バラモスの側近で、電撃呪文「ギガデイン」を含むさまざまな呪文を使いこなす魔道士。「ムヒョヒョヒョ」という独特の笑い声が特徴。死せる水で満たされた球状の物体の内部に入っている。ヤナックとは二度に渡って魔法対決を行っている。物語の最初から最後までバラモスのために働き、竜の血を手に入れるべく奔走。自分も竜の血を飲みたいという下心はあったとはいえ、健気といえるほど忠誠を尽くしていた。しかしバラモスが竜と戦った際、盾代わりにされて竜の炎に焼かれ命を落とす。ヤナックはその最期を「悪の秩序なんてこんなもんさ」と評した。
- ジキド将軍
- 声 - 森功至
- バラモスの手下であり、もとは親衛隊員の一人。親衛隊長ジャーク将軍の部下であったがジャークがゾーマを鎮められずバラモスに粛清された際、上官の偽証を告発する気概を示したため、親衛隊長の位を示す太刀と将軍の地位を与えられ親衛隊長となる。将軍になる以前から親衛隊のシルバーデビル、ギガンテス、また上級モンスターのシーザーオライオンらを手懐けて部下としており、彼らの実行する作戦に協力してアベルたちと幾度となく戦い、彼を苦境に追いやった。
- 実はエスタークの民の末裔であり、剣の達人にして「ベギラゴン」、「イオナズン」などの高位の呪文を使用、空も飛ぶなど非常に強大な力の持ち主である。しかし太古のエスターク人と比べると劣るようで、ルドルフ将軍と対した際には怯えを見せた。「死せる水なしでは生きられない」という体質は、他のエスターク人と変わらない。この体質に加え、自身の能力を過小評価するバラモスに不満を募らせていった彼は物語後半でバラモスを裏切り、自ら聖剣と聖杯を奪い不老不死になろうと企むが、強くなったアベルたちに重傷を負わされ、最期はゾーマを取り込んだバラモスによって粛清される。
- ジャーク将軍
- 声 - 西村知道
- ジキドの前のエスタークの親衛隊長。背が低く太っている。ゾーマを鎮められず、探索を妨害されたバラモスに嘘をついて誤魔化そうとするがジキドに暴露され、結果バラモスの怒りを買い「ザキ」の呪文で粛清される。
- ルドルフ将軍
- 声 - 青野武→岸野幸正
- 古代エスターク人最強の戦士。数千年前に、ネザーの勇者ガブリエルによって喉に吹雪の剣を突き立てられて、氷漬けにされていた。アベルが吹雪の剣を彼から引き抜いたことで復活。爪状武器による凄まじい攻撃力と「ザキ」、「メラゾーマ」という高位の呪文を使用してアベルを苦しめたが、弱点である喉をアベルに突かれ再び氷漬けにされる。後に、バラモスによって氷から出され、ルドルフはその恩に報いて氷の大陸を制圧した。その後、バラモスの力量を測るために戦いを挑んだが、バラモスの圧倒的な力の前に敢え無く敗北。バラモスに忠誠を誓ったルドルフは、バラモスによってパワーアップさせてもらったが、青き玉の神殿でアベル、デイジィ、ヤナックの前に敗れ去る。
- マギャン将軍
- 北部地方を統括する[7]とされたエスターク人の将軍。新築の城にバラモスを招くが、ジャークがゾーマを鎮められなかったために降り出した酸の雨でダメージを受ける。このことがバラモスがジャークの醜態を知る間接的な原因となった。
宝石モンスター
テンプレート:節スタブ バラモスに作られた各種の魔法生物(擬似生命体)。倒されると元の宝石に戻る。
- ガーゴイル
- アークデーモン
- シーザーオライオン
- 声 - 小村哲生
- 手が何本も生えたライオンのモンスター。ジキドの同志。ドラン王に化けて国民を苦しめている。ギラと鋭いツメと、俊敏な動きでアベル達を翻弄したが、弱点の尻尾を切られて倒された。人間を動物に変身させる魔法も使う。
- ハーゴン
- 声 - 真地勇志→永井一郎
- フレア族(原作ゲームの「炎の戦士」に似たデザインの民族)の住むレイアムランドを侵略しようとする。溶岩を操ることができる。真の姿は『ドラゴンクエストII』のシドーに酷似。
- デスゲーター
- 『ドラゴンクエストIII』のバラモスに似た姿。トフレ大陸侵略をバラモスから命じられる。第二部冒頭でドランを侵略した。
- 大魔道
- 声 - 里内信夫
- テイル大陸侵略をバラモスから命じられる。
アイテム
武器・防具
※()内の名前は、作中で当該武器・防具を装備していた者。
- 鋼鉄の剣(アベル→デイジィ) - 伝説の都モーラで授かる。吹雪の剣を手に入れたアベルからデイジィに譲渡されたが、亡霊の島でのジキド戦で破壊された。
- 吹雪の剣(アベル) - 勇者ガブリエルがルドルフ将軍との戦いで使用した剣。敵を瞬時に凍らせる力を持つ。水竜を封じる際に壊れた。
- 稲妻の剣(アベル)- ザナックより渡された剣。敵を攻撃すると同時に剣から稲妻が迸る。
- 石の棍棒(モコモコ) - モコモコの祖父の形見。 闇のバザールでメタルスライムに壊された。
- 大金槌(モコモコ) - 闇のバザールでメタルスライムを追っている時に手に取り、購入。最後まで使用。
- 雷の杖(ヤナック) - 闇のバザールで魔力を感じて購入。賢者の杖を受け継いだ後、ザナックの墓標になった。
- 賢者の杖(ヤナック) - ザナックから受け継いだ杖。最後まで使用。
- 銅の剣(デイジィ) - 剣を失っていた時期のデイジィが、薄く脆いため、暫定的な消耗品として多数購入(1本10ゴールドまで値切った)使用した。
- 隼の剣(デイジィ) - 闇のバザールで購入した剣士と賭けをして入手。最後まで使用。
- ガイアの剣(ティアラ) - 火山を噴火させる力を持っている。ゲーム『ドラゴンクエストIII』の同名の剣と違って短剣の形。
- 聖なる衣(アベル、ティアラ) - 継承者の証である肩掛け。
- 勇者の服(アベル) - ザナックから授かった。敵の炎や呪文を防ぐ力を持っている。
- 青き珠の冠(アベル) - 青き珠が埋め込まれている冠。
- 骨の兜(モコモコ) - モコモコの祖父の形見。
- 大勇者の剣・鎧・盾・兜(アベル) - 赤き珠、青き珠の力により竜の力を得たアベルが最終決戦時に身に纏っていた武具。剣と盾は小手にモーフィング収納されており、剣には伸縮機能、盾には変形・飛行機能がある。兜にはバリア機能があり、握り潰されそうになっても自衛できる。また珠の力でドラゴンに変身するとブラックホールからも脱出できる。装着前はバラモスに大きく劣ったアベルも、使いこなす資質はあったとはいえ装備のおかげで勝てたと言って過言ではなく、バラモスは終始実力でアベルに先手を取るも大勇者装備の性能に返り討ちにあう。
道具
- 赤き珠 - ティアラがペンダントとして身に着けている珠玉。伝説の竜をよみがえらせる。
- 青き珠 - アベルの装備している冠に付いている珠玉。伝説の竜を封印させる。
- 竜の天秤 - 伝説の竜の場所を指し示す天秤。赤き珠、青き珠を乗せて使用する。
- 聖剣 - 伝説の竜を蘇らせるために必要な剣。竜に傷を付けられる唯一の品。
- 聖杯 - 伝説の竜を蘇らせるために必要な杯。竜の血はこれ以外の器で受けるとすぐ腐ってしまう。
- 竜伝説の地図 - レーベの村の井戸に隠されていた地図。
- ブレスストーン - マイラの灯台の光源。火の民の神殿に眠る。
- 天使の翼 - 行きたい場所へすぐに行くことができる。
- 金の鍵 - ナジミの塔にいた黄金の鷲の足に括りつけられていた鍵。いくつかの宝箱や扉を開けるために必要。
- 船乗りの骨 - 持っていれば、亡霊の島へ行くことができる。
- ラーの鏡 - 真実の姿を映す鏡。竜伝説にまつわる古代文字が刻まれている。
- 渇きの壷 - 湖の水をすべて飲み込む力を秘めた壷。湖底にあるストークの神殿に入るために必須。衝撃を加えると飲み込んだ水が逆に噴き出すことがある。
- パデキアの葉 - 呪文での治療が不可能な瀕死の者でも助けることができる薬草。
- 真理の世界球 - 現在の世界の様子を、地球儀の様な形で映し出す装置。ザナックが所有。
- 勇者の地図、聖女の地図 - アベル、ティアラがお互いの居場所を確かめることができる地図。
- オーブ - 不死鳥ラーミアを蘇らせるための4つの宝玉。レッドオーブ、ブルーオーブ、グリーンオーブ、イエローオーブが存在する。すべて集めてレイアムランドの祭壇に捧げることによりラーミアが蘇る。
呪文
本作には、ドラゴンクエストシリーズのゲーム作品で登場した呪文(魔法)が多数登場している。ゲーム作品に登場している呪文についてはドラゴンクエストシリーズの呪文体系を参照。ただし、移動の呪文「ルーラ」が一回の発動で目的地まで届かない、「フバーハ」で「ザラキ」を防ぐことが可能、などゲーム設定とは異なった独自の演出も散見される。
また、本作オリジナルの呪文も数種類登場した。以下は本作のオリジナル呪文である。
- レロハ - マヌーサの効力を無効化する。
- ヒリカ - 光を放つことにより、辺りを明るくする。レミーラと似ている。
- セナハ - 相手が話そうとしないことでも強制的に喋らせる。
- アポート - 自分から遠く離れた場所にある物体を、自分のところへ瞬間移動させる。
- ジュエルボーン - 宝石からモンスターを生み出す。大魔王バラモスが使う呪文。
地名
町・村
- アリアハンの村 - アベルやモコモコ、ティアラが暮らす村。
- アリアハン城 - アリアハン国王のいる城。遠く離れた場所へ移動できる旅の泉がある。
- レーベ - 竜伝説にまつわる地図がある。
- マイラ - 港町。住む場所を失ったならず物たちの溜まり場となっている。
- ルプガナ - トフレ大陸の港町。
- ルイーダ - ボーン族の村。
- モーラ - 聖なる山シオンにある聖域の都。竜の翼がある。
- ヴェルギン - 港町。小船を改造して水上に浮かぶ店がある。
- ネザー - 氷の大地グリンラッドにある町。大聖堂には「吹雪の剣」が眠る。
- 妖精の村 - グリンラッドの天使の岬にある村。竜伝説についての文献がある。
- ドラン - テイル大陸にある都。国王ピエールの住む城がある。町にはカジノもある。
- 闇のバザール - ドランの東の大陸で開かれているバザー。
- ドムドーラ - 砂漠の地下に埋もれた廃墟の町。「渇きの壷」がある。
- コナンベリー - 中央大陸南東にある港町。
- メルキド - ゾイック大陸にある都。聖杯がある。
- エスターク - 死せる水に覆われた都。大魔王バラモスの城がある。
神殿・ダンジョン他
- 火の民の神殿 - 「ブレスストーン」のある神殿。さまざまな罠が仕掛けられている。
- ナジミの塔 - 「金の鍵」の在り処。人食い箱が潜む。
- 海峡の門
- 亡霊の島 - 「ラーの鏡」の眠る難破船。非常に巨大である。
- ストークの神殿 - 真実の湖の底に沈んでいる神殿。「竜の天秤」が眠る。
- 赤き珠の神殿 - 先代の赤き珠の継承者ソフィアが住む神殿。
- 風の山 - 頂上に「パデキアの木」が生えている山。突風を避けるため、洞窟を通って山頂へ行く。
- ラーミアの神殿 - 炎の大陸レイアムランドにある神殿。
- 青き珠の神殿 - 空中に浮かぶ青き珠の島にある神殿。
スタッフ
- 原作 - エニックス、バードスタジオ、アーマープロジェクト、チュンソフト
- 原案 - 堀井雄二
- キャラクター原案 - 鳥山明
- 監督 - りんたろう、山田勝久 → 神田武幸
- シリーズ構成 - 山田隆司
- アニメーションキャラクター・総作画監督 - 金沢比呂司
- 美術監督 - 金村勝義
- 撮影監督 - 森下成一
- 音楽 - すぎやまこういち、ミッキー吉野 → ミッキー吉野 → ミッキー吉野、KAZZ TOYAMA
- 音響監督 - 三間雅文
- プロデューサー - 茂垣弘道、大徳哲雄、大平正夫 → 茂垣弘道、山崎立士
- 制作協力(アニメーション制作) - スタジオコメット
- 制作 - フジテレビ、NAS
主題歌
- 第一部[8]
- エンディングテーマ
- 第二部
放送リスト
()の話数はDVD・再放送版(※第一部の本放送時のサブタイトルは第1話「レベル1」第2話「レベル2」…となっており、全話明確なサブタイトルがなかったが、第二部にはサブタイトルの表記があった。ここでは、第一部の本放送時に新聞のテレビ欄に記載されていたものを表記。そして全国ネットで放送されていた第一部のみ本放送時の日付を表記している)。
話数 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | コンテ | 演出 | 作画監督 |
---|---|---|---|---|---|---|
第一部 | ||||||
1 | 1989年 12月2日 |
アリアハンの村 別離 | 山田隆司 | 三沢伸 | 金沢比呂司 | |
2 | 12月9日 | 謎の竜伝説を追え! よみがえる大魔王 | 真下耕一 | 藤川茂 | ||
3 | 12月16日 | 敵か味方か!? ナンパ魔法使いヤナック! | 箕ノ口克己 | 一川孝久 | ||
4 | 12月23日 | モンスター襲来!! 愛なき女戦士デイジィ! | 富田祐弘 | 新林実 | 金沢比呂司 | |
5 | 1990年 1月20日 |
船を手に入れろ! 港町マイラで大騒動!! | 岸間信明 | 坂田純一 | 三沢伸 | 一川孝久 |
6 | 1月27日 | 炎の地下帝国に潜入!! 竜の灯台をともせ!! | 関島眞頼 | 片山一良 | 金沢比呂司 | |
7 | 2月3日 | 生か死か!? モンスターだらけの竜海峡!! | 山田隆司 | 小鹿英吉 | 藤川茂 | 一川孝久 |
8 | 2月10日 | 魔王バラモスの弱点!? ティアラ脱出作戦!! | 富田祐弘 | 山内重保 | 箕ノ口克己 | 金沢比呂司 |
9 | 2月17日 | 伝説の村ルイーダ・ティアラの秘密!? | 岸間信明 | 小鹿英吉 | 林正実 | 逢坂浩司 |
10 | 2月24日 | 水上都市ベルギン! 氷冠大陸をめざせ!! | 関島眞頼 | 三沢伸 | 金沢比呂司 | |
11 | 3月3日 | 吹雪の剣を探せ! 激闘!! 氷河魔人vsアベル!! | 山田隆司 | 森脇真琴 | 藤川茂 | 一川孝久 |
12 | 3月10日 | 呪いをとけ! 史上最強の戦士・ルドルフ将軍!! | 富田祐弘 | 小鹿英吉 | 栗山美秀 | 金沢比呂司 |
13 | 3月17日 | 金の鍵を奪え! 激突・ナジミの塔!! | 新林実 | |||
14 | 3月24日 | 海峡の門・恐るべき竜伝説の謎!? | 関島眞頼 | 大関雅幸 | 山崎友正 | |
15 | 4月14日 | 会心の一撃!! アークデーモンの逆襲!? | 山田隆司 | 石山タカ明 | 伊東政雄 | 一川孝久 |
16 | 4月21日 | 戦慄!! 闇の帝王エスターク・ゾーマの出現!? | 木村哲 | 金沢比呂司 | ||
17 | 5月5日 | ドラン城の怪!? いざ亡霊の島へ!! | 富田祐弘 | 赤根和樹 | 山崎友正 | 一川孝久 |
18 | 5月12日 | 魔の海に浮かぶ孤島・亡霊の島とは!? | 岸間信明 | 木下ゆうき | 雄谷将仁 | 木下ゆうき |
19 | 5月19日 | 再びドラン城へ・ジキドの陰謀!? | 山田隆司 | 栗山美秀 | 金沢比呂司 | |
20 | 6月2日 | 新たなる旅立ち・伝説の勇者たち!! | 岸間信明 | 三沢伸 | ||
21 | 6月9日 | 闇のバザール・勇者の武器を探せ!! | 藤川茂 | 一川孝久 | ||
22 | 6月16日 | 砂漠の果て・廃墟の街ドムドーラの怪!! | 富田祐弘 | 冨永恒雄 | 山崎友正 | 金沢比呂司 |
23 | 6月30日 | アベルよ急げ! ティアラがすぐそこに!! | 関島眞頼 | 篠幸裕 | 秋山浩之 | 一川孝久 |
24 | 7月7日 | めざめよティアラ! 赤き珠の聖女として!! | 山田隆司 | 栗山美秀 | 林田一男 | |
25 | 7月28日 | 正か邪か!? いまよみがえる伝説の竜!? | 岸間信明 | 藤川茂 | 金沢比呂司 | |
26 | 8月4日 | アベルよ! 竜に立ち向かえ!! 封印せよ!! | 富田祐弘 | 木村哲 | 一川孝久 | |
27 | 8月11日 | アベルを救え! 風の山の死闘!! | 関島眞頼 | 篠幸裕 | 山崎友正 | 金沢比呂司 |
28 | 8月18日 | アベル復活!! 唸れ稲妻の剣!! | 山田隆司 | 林正実 | 一川孝久 | |
29 | 8月25日 | 呪いのかぶと・謎の戦士オルテガ!? | 岸間信明 | 栗山美秀 | 林田一男 | |
30 | 9月8日 | 竜伝説を追って再び故郷アリアハンへ!! | 富田祐弘 | 秋山浩之 | 金沢比呂司 | |
31 | 9月15日 | 激闘!! アベルvsオルテガ・意外な真実!? | 関島眞頼 | 三沢伸 | 藤川茂 | |
32 | 9月22日 | 大勇者アベルに栄光あれ!! | 山田隆司 | 篠幸裕 | 山崎友正 三沢伸 | |
第二部 | ||||||
33 | 1991年 1月11日 |
勇者たちの新たなる旅立ち!! | 岸間信明 | 神田武幸 | 山崎友正 | 金沢比呂司 |
34(33) | 1月25日 | 敵か味方か!? 謎の美剣士アドニス | 木村哲 | 林正実 | 一川孝久 | |
35(34) | 2月1日 | 甦れ!! 不死鳥ラーミア | 富田祐弘 | 栗山美秀 | 林田一男 | |
36(35) | 2月8日 | 出現!! 天空の浮遊島 | 三沢伸 | 一川孝久 | ||
37(36) | 2月15日 | 青き神殿 アベルよ聖剣を抜け!! | 山田隆司 | 藤川茂 | 金沢比呂司 | |
38(37) | 2月22日 | 突撃! エスターク城の決戦 | 岸間信明 | 石踊宏 | 山崎友正 | 一川孝久 |
39(38) | 3月1日 | 伝説の竜はアリアハンに!? | 富田祐弘 | 栗山美秀 | 金沢比呂司 | |
40(39) | 3月8日 | 竜神湖に秘められた謎!? | 山田隆司 | 篠幸裕 | 山崎友正 | 一川孝久 |
41(40) | 3月15日 | 怒れる竜VSスーパーバラモス | 岸間信明 | 藤川茂 | 金沢比呂司 | |
42(41) | 3月22日 | 大勇者誕生!! 青と赤の珠の奇跡 | 山田隆司 | 石山タカ明 | 石踊宏 | 一川孝久 |
43(42) | 4月5日 | 最終決戦!! アベルVSバラモス | 三沢伸 | 金沢比呂司 |
放映期間・放送時間
- 第一部(第1話 - 第32話)
- 第二部(第33話 - 第43話・全11回)(※関東地区でのデータ)
脚注
テンプレート:ドラゴンクエスト関連作品- ↑ なお、同作品ものちに東映動画(現:東映アニメーション)制作としてアニメ化され、TBS系列にて放映された。
- ↑ 「エスターク」という言葉は、ゲームのシリーズ初出である『ドラゴンクエストIV』に先駆けて使われた。
- ↑ ステータス画面については、レベルアップしたはずなのにステータスが弱くなっていたり、ヤナックが劇中で呪文を連発しているわりには最大MPが異様に低いなど、アニメ本編の状況とは異なる点も見られた。
- ↑ 画集『鳥山明The World』のキャプション参照。
- ↑ この企画自体は没となり日の目を見なかったが、OVA『小助さま力丸さま -コンペイ島の竜-』となって結実する。
- ↑ 当時の原作ゲームでは仲間は習得不可。
- ↑ 書籍資料テンプレート:要出典。
- ↑ オープニングは主題歌なし。
- ↑ 2006年には同じフジテレビ系の『めざましテレビ』で、『めざまし調査隊 ワールドキャラバン』テーマ曲として新録音版が使用された(シングル『恋をしてゆこう』カップリングに収録)。
- ↑ これを最後に、『ハイスクール!奇面組』(1985年 - 1987年)以来5年間続いてきたフジテレビ土曜19:30アニメ枠は終了となり、次番組にはドラマ『やっぱり猫が好き』(第2シーズン)が放映された。その後、1991年10月からは19:00からの1時間枠に移行となり、『たけし・逸見の平成教育委員会』が開始した。