シャンチー
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シャンチー(象棋、拼音:xiàngqí)は、中国で盛んな将棋類であり、二人で行うボードゲーム(盤上遊戯)の一種である。チェス、囲碁と並ぶ世界三大棋類の一つで、中国では国家の正式のスポーツ種目になっている。
目次
名称
この競技は中国語では「象棋」と呼ぶが、これは中国語でチェス類の一般表現にも使う[1]ため、特に区別する際には「中国象棋」と呼ばれる。
英語では、「xiangqi」または「Chinese chess」と呼ぶ[2]。国際組織である世界シャンチー連合会は英語名を「xiangqi」としている。
日本語では「象棋」「中国象棋」「中国将棋」などと表記されることもある。世界シャンチー連合会に加盟しており、日本における国内競技連盟である日本シャンチー協会では、日本における呼称・表記とも「シャンチー」とすることを定めているが、出版・報道では「象棋」という表記も行われている。たとえば、2008年に開催されたワールドマインドスポーツゲームズの種目に本競技が取り上げられたことを紹介する新聞記事では、多くの新聞で「シャンチー」の表記を採用している[3][4]。これに対し、広辞苑では第六版(岩波書店、2008年、ISBN 978-4000801218)で「シャンチー」「中国象棋」の両者が見出し語に加えられ、語義の解説は「中国象棋」に記載されている、日本における遊戯史研究の第一人者である増川宏一は、自著で「象棋」という表記を使っている[5][6]、などの例がある。日本オリンピック委員会(JOC)では「シャンチー」を採用している。
ベトナム語では「cờ tướng」という(コー・トゥオン(テンプレート:IPA2)だが「カートン」と書かれることが多い)。これは文字通りには「将棋」である(tướng が将、tượng が象)。
ルール
基本ルール
- 駒は双方が7種16枚ずつ持ち、それぞれ動きが決まっている。なお同じ機能の駒でも敵と味方で名前が異なる。
- 縦9本・横10本の線の引かれた専用の盤を用いる。駒はマスの中ではなく、囲碁のように線の交点に置かれる。
- 競技者双方が交互に、盤上にある自分の駒を一回ずつ動かす。パスはできない。
- 自分の駒を動かすとき、動く先に相手の駒があるとき、その駒を取ることが出来る(炮を除く)。取られた駒は盤面から除去する。将棋と異なり、取った駒は再利用出来ない。
- 相手の将または帥を詰めることで勝ちになる。また相手指し手番で相手がどの駒も動かせないステイルメイト(困斃、クンビー)にしても勝ちである。王手を無視したり、自分の将・帥が自ら相手の駒から取られるような動かし方をする(自殺)と負けになる。
- 王不見王(ワンプージエンワン)、あるいは対面笑(トイメンシアオ)や飛将(フェイジャン)と呼ばれるルールがあり、将と帥を直接相対させてはいけない。すなわち将と帥が同じ列で、その間に他の駒が一つもないような状態にするような手は指すことが出来ない。具体的には将と帥の間にひとつだけ存在する他の駒を動かすことや、将が王手を避けて動いた結果、相手の帥の前に出てしまうことが挙げられる。相手に、将と帥を直接相対しなければならない手を指さざるを得ないように追い込むのも、詰めの一つである。
- 連続王手の千日手(長将、チャンジャン)は禁じ手であり、王手をかけている方は3回同じ局面が出現するまでに手を変えなければならない。その他の千日手は一方が手を変えなければならない場合と、双方とも手を変えなければ引き分け(和棋、ホーチー)になる場合があり、ルールで細かく定められている。
- 駒の消耗によって双方が相手を詰められなくなった場合は引き分けとなる。
- チェスの50手ルールと同様、駒をとらないまま双方合わせて100手指した場合は引き分けとなる。
駒
シャンチーの駒は円盤形で、片面に文字が書いてある。駒の材質は木やプラスチックなど。すべての駒の大きさは同じで、直径は3cm前後のものが多い。駒の文字は、先手・後手の一方が赤、もう一方が黒(実際には緑など、別の色のことも多いが、常に「黒」と呼ばれる)で書かれる。現代では赤の駒を先手が使うのが普通である。
初期配置図
駒は下図のように並べる。将棋と異なり、駒の向きに意味はない。実際の試合では、文字の向きが駒ごとにバラバラになるのが普通である。
テンプレート:Xiangqi diagram
- 上下に並んだ横線は、それぞれの陣に近い方から順に「底線(または本位線)・宮心線(または咽喉線)・宮頂線(または分津線)・兵行線(または卒行線・兵林線・卒林線)・河界線」などと呼ばれることがある。棋譜を記すときにはこれらの名前は利用しない。
- 斜線の引かれた9箇所は九宮という。王城に見立てられており、帥(将)・仕(士)はこの中から出ることができない。
- 中央の縦線のない部分を河界または河といい、通常は「楚河、漢界」の字が書かれている。これは、このゲームを漢の劉邦と楚の項羽との睨み合い(楚漢戦争)で、鴻溝という運河を境にして、東を楚・西を漢としたことに見立てたものである。象・相は河を越えることができない。兵・卒は河を越えると横に進めるようになる。縦線は引かれていないが、これはデザイン上の話で、駒の動きは線が引かれているものとしてプレーする。
帥・将
赤が帥(シュワイ)、黒が将(ジャン)。前後左右に一路進める。ただし九宮から出ることはできない。また前述の王不見王ルールのため、相手の帥・将と直接相対するような動きもできない。詰められると負けである。
仕・士
赤が仕または士(シー)、黒が士(シー)。斜めに一路進める。ただし九宮から出ることはできない。
相・象
赤が相(シャン)、黒が象(シャン)。斜めに二路進めるが、駒を飛び越えることはできない。すなわち◆の位置に他の駒(敵味方を問わない)があれば、その方向には進めない。このルールを塞象眼(サイシャンイェン)という。従って、駒に接する斜め4箇所に他の駒があれば、どこにも動けなくなる。この状態は塞相田あるいは塞象田(サイシャンティエン)と呼ばれる。なお、中央の河を越えることはできない。
○ | ┼ | ┼ | ┼ | ○ |
┼ | ◆ | ┼ | ◆ | ┼ |
┼ | ┼ | ▲ | ┼ | ┼ |
┼ | ◆ | ┼ | ◆ | ┼ |
○ | ┼ | ┼ | ┼ | ○ |
車
赤が車または俥(チュー)、黒が車(チュー)。縦横に何路でも進める。将棋の飛車と同じ動き。 なお、「車」という字は通常「chē」と発音するが、象棋の駒の場合は「jū」と読む。
┼ | ┃ | ┼ |
━ | ▲ | ━ |
┼ | ┃ | ┼ |
馬
赤が馬または傌(マー)、黒が馬(マー)。八方桂やナイトと同じ動きだが、駒を飛び越えることはできない。すなわち◆の位置に他の駒(敵味方を問わない)があれば、その方向には進めない。このルールは塞馬脚(サイマーチャオ)と呼ばれる。従って、駒に接する上下左右の4箇所に他の駒があれば、どこにも動けなくなる。この状態は塞八方馬(サイパーファンマー)と呼ばれる。チャンギの馬も同様の動き。(まず隣に1マス◆の位置に移動し、さらに斜め1マス◯の位置に移動するというイメージを持てば塞馬脚も理解しやすい)
┼ | ○ | ┼ | ○ | ┼ |
○ | ┼ | ◆ | ┼ | ○ |
┼ | ◆ | ▲ | ◆ | ┼ |
○ | ┼ | ◆ | ┼ | ○ |
┼ | ○ | ┼ | ○ | ┼ |
炮
赤が炮または包(パオ)、黒が炮または砲または包(パオ)。縦横に何路でも進める。敵の駒を取るときは他の駒(敵味方どちらでも良い)を一つ飛び越えなければならない。飛び越えずに敵の駒を取ることは出来ないし、取らずに飛び越えることもできない。飛び越えない場合は将棋の飛車と同じ動き。
テンプレート:Xiangqi diagram テンプレート:Clear
兵・卒
赤が兵(ピン)、黒が卒(ツー)。前に一路だけ進める。河を越えると横にも一路進めるようになる。このゲームの成駒はこれ以外は無い。
┼ | ○ | ┼ |
□ | ▲ | □ |
┼ | ┼ | ┼ |
棋譜の表記方法
シャンチーの棋譜では、ひとつの手は「駒の名・移動前の駒の位置・移動方向・移動後の位置(上下に直進する場合は移動量)」各1文字の組み合わせで表される。
盤の上下方向には名称がついておらず、位置は縦の列(左右方向)でのみ指定する。 それぞれの自陣から見て右から左に、先手は一から九、後手は 1 から 9 の数字であらわす。
駒の名としては「帥・将・仕・士・相・象・車・馬・炮・兵・卒」のいずれかを用い、「車・馬・炮」については赤と黒で区別しない。 移動方向は「進(前進、将棋の「上」)、退(後退、将棋の「引」)、平(水平移動、将棋の「寄」)」のいずれかである。
たとえば初手で赤が右の炮を中央に移動させた場合は「炮二平五」という。
同じ列に同じ種類の駒が二枚または三枚ある場合、車・馬・炮・兵については駒の名の前に「前・後・中」をつけて区別する。 この場合、あいまいさを生じなければ、移動前の駒の位置は表記しない。 相や仕に関しては、おなじ列にあっても移動方向で区別がつくので、「前・後」を記す必要はない。
理論的には、四枚または五枚の兵が同じ列に並ぶ可能性もあるが、現実問題としてはほぼ起こりえないため、その場合の表記方法は決まっていない。コンピュータ上ではそういうわけにもいかないので、いくつかの方式が提案されている[7]。
手数は、チェスと同様、先手と後手の着手をひとまとめにした「回合」によって数える。
盤面図を描くときは、先手側が下に来るように描き、黒の駒は白黒反転することで表す。
漢字を使わない棋譜の表記方法
英語圏などでは、漢字を使用せずに棋譜を表記する必要があるが、その方式は一定していない。 世界シャンチー連合会による方式(WXF notation)が公式に定まっている唯一の方式である[8]が、これは漢字による表記を直訳したもので、駒の名前をアルファベット1文字で(帥・将=K、仕・士=A、相・象=E、馬=H、車=R、炮=C、兵・卒=P)、移動方向は「進・退・平」をそれぞれ「+・-・.」で、「前・後」は駒の名の後ろに「+・-」をつけることで表す。たとえば、「炮二平五」は「C2.5」と表される。Xiangqi Review(XQR)方式[9]と呼ばれているものもほぼ同様であるが、駒の略号が少し異なる(Gで仕・士、Bで相・象、Nで馬)こと、「平」を「=」で表すことなど、多少のちがいがある。
ほかに、チェスの代数式表現をそのまま応用した方式などがある。
ベトナムでは、中国式の棋譜をそのままクオック・グーで表記するか、それを省略した記号的な表記が使われる。後者は一見 WXF 方式に似ているが、駒の名前にベトナム語の名称の頭文字を使っており、記号の対応も異なる。「炮二平五」であれば「Pháo 2 bình 5」または「P2-5」と記す[10]。
千日手
シャンチーの千日手の規定は非常に複雑である。原則として、相手が対応せざるを得ないような攻撃によって同一局面を繰り返すこと(その典型的な場合が連続王手による千日手)は禁止されており、3回繰り返す前に手を変えなければ、たとえそれ以外に動かせる駒がなかったとしても、攻撃している側の負けとなる。ただし両者がともに禁止されている攻撃を行っている場合は、引き分けとなる。それ以外の場合は引き分けとなる。
中国の国内ルールでは、「将」(王手)・「殺」(詰めろ)・「捉」(駒当たり)をまとめて「打」と呼び、「打」の連続による千日手は攻撃している側の負けになる。このうち特に問題になるのが「捉」で、
- 帥(将)や兵(卒)による当たりは「捉」とはみなさない(ただし例外あり)
- 取られる駒にひもがついていて、取られたら取り返せる場合は「捉」とみなさない
- 実際に取ったら、取った側が詰んでしまう場合は、「捉」とみなさない
- 敵の攻撃から逃れるための駒の移動が偶然敵の士・象への駒あたりになっている場合は、「捉」とみなさない
- 当たりでなくても、次に王手両とりがかけられる場合は「捉」とみなす。王手した駒が取られてしまう場合は取られる駒と両とりで取れる駒の重要さを勘案して「捉」であるかどうかを判断する
のように、例外の多いルールとなっており、正しく判断するのは難しい。現在の公式試合で通常使われている2011年試行版のルールブックは、全141ページのうち90ページ以上を千日手の説明に費やしている。
アジアシャンチー連合会による国際ルールも同様に複雑だが、中国ルールとは異なっていて、例えば詰めろの連続による千日手は引き分けになる。
なお、公式試合の中には25回合(50手)以内の引き分けを禁止しているものがあり、この場合は25回合以内に千日手引き分けにすることが許されず、先手が手を変えなければならない[11]。
先手・後手の決め方
将棋の振り駒のような、先手・後手を決める決まったやり方があるわけではない。赤と黒の駒(炮が普通)を1枚ずつ両手に握って当てさせたり、トランプの1から10までのカードを引いて、数が多い方に先手・後手のどちらを持つかを決めさせたりする[12]。
持ち時間
シャンチーの持ち時間は、チェスの方式を元にしており、秒読みは存在しない。対局時計は競技者自身が操作する。具体的な方式は大会ごとの違いが大きいが、最近の主要な大会では、持ち時間60分、1手指すごとに30秒追加(チェスのフィッシャーモードに相当)のように決められていることが多い。持ち時間が15分以内の早指し(快棋)大会もさかんに行われている[13]。
引き分けによる無勝負を避けるための追加試合(加賽)では、先手の持ち時間を後手より多くしておき、そのかわりに引き分けは後手の勝ち、とすることがある。
手合割
手合割についての公式のルールは存在しないが、慣習として、駒落ち(譲子)と、下手が最初に数手指すことができる方式(譲先)がある。
駒落ちは、上手が車・馬・炮のうち1枚または複数枚を落とす。馬を片方または両方落とすことがもっとも多い。
下手が最初に数手指すことができる方式では、一先(通常の先手)・二先(下手が2手指してから上手が指す)・三先(下手が3手指してから上手が指す)などがある。ただし、同じ駒を複数回動かしてはならない・上手の駒を取ってはならない・駒が河を越えてはならないなどの制約がある。
マナー
- 王手の時に、王手であることを相手につげる義務はない。
- 自分の駒に触ったら、その駒を動かさなければならない(動かしどころがない場合を除く)。相手の駒に触った場合も、その駒を取ることができる場合、取らなければならない。駒を動かしたあと、いったん駒から手を離したら、やり直すことはできない。
- フィッシャーモードを採用しているとき、持ち時間を増やすために無意味な手(千日手が成立しない程度の同一手順の繰り返しなど)を指すことがあるが、とくに悪いマナーとは考えられていない。
ゲームの進行ごとの戦略
序盤(開局)
シャンチーの序盤は一般に将棋やチェスよりも短く、ゲームがはじまってから双方が10手ほど指す間を序盤とする。
帥・将は序盤のうちは初期位置から動かすべきではないとされる。将棋において居玉が避けられるべきというのとは対照的である。囲いのようなものもないが、敵の炮から帥・将を守るために士や象を中央に積み上げる形はよく見られる。ただし、あまりにも早いうちに士・象を上に上げると、自分の車や炮が横に移動できなくなる。
理論上、初手としてありうる手は、左右対称形を除いて23通りある。しかしそのうち指す意味のある手はそれほど多くない。将棋とおなじく、シャンチーで攻撃の主体になる駒は車なので、まず車を活用する必要があるが、たとえば車を初手で上にあげると、即座に敵に馬を取られてしまう。
オンラインのサイト「象棋百科全書網」やオープンソースのシャンチー対局・棋譜管理プログラム「象棋巫師」の作者である復旦大学の黄晨は、チェスのECOにならって、2004年に8,197の棋譜を序盤の戦形ごとに分類し、ECCOと名づけた[14]。以下はECCOで採用数の多い順に述べる。
中炮(炮二平五)
当頭炮とも呼ぶ。昔から現在に至るまで、初手でもっとも多いのがこの形で、ECCOによると4,959局(全体の60%)を占めていた。中炮は炮を中央に振って、敵の守りの要である中央の卒に狙いをつけ、同時に敵の炮による自分の馬への当たりを外して、車が自由に動けるようにしている。放置して中央の卒を取られると、後手は士や象がまったく動けなくなって窮地に陥る。
これに対して後手の指し手にはこちらも炮を中央に振り、中央の卒を取られた時に士で守れるようにする順手炮(または順炮、炮8平5)、逆の炮を中央に振る逆手炮(または列手炮・列炮、炮2平5)、両側の馬を上げて中央の卒を守る屏風馬、両側の馬を上げるがその間に炮(通常は炮8平6)をはさむ反宮馬、片方の馬を端にはねる単提馬(馬2進3、馬8進9)[15]などのディフェンスがある。
なお、中炮よりひとつ少なく振る(炮二平四)のを「仕角炮」、逆にひとつ多く振る(炮二平六)のを「過宮炮」と呼ぶが、初手に指される頻度はあまり高くない。
仙人指路(兵三進一)
中炮の次に多い初手で、ECCOでは1,669局(20%)を占める。相手の手に乗って指す指し方。後手も同様に卒3進1と指すと穏やかな進行になる。炮8平7と伸ばしてきた兵を狙う(卒底炮)と激しい序盤になることがある。ほかに後手には中炮や飛象など選択肢が多く、変化を暗記するのは困難である。
飛相(相三進五)
初手で相を中央に上げる。ECCOでは957局(12%)を占める。比較的最近に整備されたオープニングだが、統計によると他のオープニングよりも引き分けが多い。まず自分の帥を安全にしてから攻めようという手で、後手の対応としては過宮炮(炮8平4)や士角炮(炮2平4)から、左側の馬などを上げていく方法などがある。やはり中炮や飛象などの対応も可能である。
起馬(馬二進三)
初手で馬を上げる。ECCOでは293局(3.6%)。守りを重視した作戦だが、その後「車一平二・炮二平一」のように車で二筋を制圧する狙いもある(この3手を「三歩虎」と呼ぶ)。後手の対策としては、先手に馬の前の兵を上げさせない「卒7進1」が多い。逆の側の卒を突き(卒3進1)、先手も「兵三進一」と進めると、仙人指路に合流する。
中盤(中局)
中盤は、多くの駒によるねじりあいで、ゲームの進行の中でもっとも複雑な部分である。定跡化されておらず、序盤や終盤に比べて長い考慮時間を費やす必要がある。
日本の将棋と違って、シャンチーは最初から駒と駒の間に隙間が多いので、攻め駒は簡単に敵陣に進入できそうに見えるが、敵陣内に駒が多い状態で駒がひとつだけ進入しても、大きな効果を上げることはできず、敵陣にはいった駒がかえって攻撃目標にされてしまう。とくに車や炮の横効きを使った反撃は強烈である。炮で敵陣の駒を取るときは、取った後の炮が動けなくなる可能性をあらかじめ考慮に入れておく必要がある。
渡河する馬や兵が離れ駒にならないように、前もって車・炮を河のところに上げておく手法はよく用いられる。
車を使って縦の筋を制圧するのは効果的である。とくに九宮の両端にあたる四筋と六筋は、「肋道」と呼ばれて重視される。
攻め駒(車・馬・炮)と守り駒(士・象)の交換は、ほとんど常に攻め側の損になる。敵の守り駒を除くには両取りなどを利用することによって、攻め駒を取り返されないように注意する必要がある。
終盤(残局)
終盤は、攻め駒が少なくなった状態である。中盤にくらべると駒が少ないぶん、変化の数は限られる。
一般に、受け側の士・象が全部残っている場合、攻め駒が一枚では詰まないことが知られている。したがって、たとえば自分の攻め駒が車だけ、相手が車・炮を持っている場合は、自分の車と相手の炮を交換することで引き分けを狙うことができる。
中国で寄せを説明するときは、基本的な詰め方に名前をつけて、それを数十種類あげるのが常である。たとえば、上記の棋譜の例にあげた詰みの型にも「悶宮殺」という名前がついている。しかし、それですべてを網羅しているわけではない。以下にいくつかの例を挙げる。
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テンプレート:Xiangqi diagram 日本の詰将棋やチェスのプロブレムと同様に、シャンチーでも残局が実戦から独立したパズルとして楽しまれている(「排局」と呼ぶ)。ただし、詰将棋とは異なって帥と将は両方存在し、かつ王手の連続で詰める必要はない。また、最後が引き分けになる場合も存在する。
右図は「七星聚会」という名前がついており、『心武残編』(1800刊)・『百局象棋譜』(1801刊)・『竹香斎象戯譜』3集(1817刊)など様々な棋書に載っている有名な排局。1916年に英訳されている[16]。本来の作者は不明である。一見したところ赤は受けなしに見え、王手の連続で黒を詰めなければならないものに見える。また、赤の攻め駒は豊富で、簡単に詰みそうに見える。しかし実はそれは罠で、たとえば「1. 炮二平四 卒5平6 2. 車二進九」は「2... 象5退7」と逆王手をかけられて赤が負けてしまう。即詰みは存在せず、したがって赤は巧妙な方法で詰めろを外し、その後の黒からの猛攻に耐える必要がある。互いに最善の手を指した場合、最後は引き分けに終わる。 テンプレート:Clear
競技人口
現在、愛好者数は約5億人で、チェスの3億人を超え、世界でも最もプレイヤーの多いゲームである[17]。しかし、日本国内での愛好者数は20万人であり、将棋の1,500万、囲碁の600万人、チェスの100万人に比較してもなじみが薄い[17]。
主要な棋戦
中国国内
全国象棋錦標賽は1958年からある選手権で、男子・女子それぞれの個人・団体戦が行われる。参加資格は前年の成績やレーティングなどによって定められ、誰でも参加できるわけではない。
全国象棋等級賽は誰でも参加でき、成績優秀のものには大師・一級棋士・二級棋士・三級棋士などの称号が与えられる。
全国運動会などのスポーツ大会の種目にもシャンチーが含まれている。
中国には他のプロスポーツと同様に各地にシャンチーのプロチームが存在する。シャンチーの専業プロはチームから支払われる給料と対局費を主な収入としている。プロチームが参加する最大の大会は、約半年をかけて戦われる全国象棋甲級聯賽で、12の甲級チームがリーグ戦を行って順位を決める。下位の2チームは乙級と入れ替えになる。このほかにもさまざまな大会が存在する。
国際大会
アジアシャンチー選手権は、アジアシャンチー連合会が主催し、奇数年に個人戦、偶数年に団体戦が行われている。
世界シャンチー選手権は、1990年から開かれ、はじめは世界シャンチー連合会準備委員会が、1993年からは世界シャンチー連合会が主催している。1991年からは奇数年に開催している。
アジア室内競技大会・アジア競技大会 ・ワールドマインドスポーツゲームズでは、シャンチーが競技種目に含まれる。
日本
日本シャンチー協会の大会には、全日本シャンチー選手権大会・日本リーグ・全国選抜トーナメントなどがある。
称号
将棋でいう段級位のようなものは存在しない。 チェスにならって、各機関がタイトルの認可を行っている。 ただし、台湾では日本とおなじような段級位制をとっている。
中国国内では、中国象棋協会が、棋士のレーティングによるランキングを発表するほか、特級大師(グランドマスター)・大師(マスター)・一級棋士・二級棋士・三級棋士の認可を行っている。2012年末の段階で、現存する特級大師は男子が28人、女子が22人である。称号は一度取ったら生涯持ち続けることができるので、必ずしも特級大師が大師より強いわけではない。
世界シャンチー連合会のタイトルには、特級国際大師(国際グランドマスター)・国際大師(国際マスター)・棋聯大師(フェデレーションマスター)の3種類がある。
アジアシャンチー連合会のタイトルには、亜洲特級大師(アジアグランドマスター)・亜洲大師(アジアマスター)がある。
著名なシャンチー選手
中国
以下は2013年において複数回全国優勝している競技者である。
- 楊官璘(1925年広東省生まれ、2008年没)第1回の全国優勝者。優勝回数は4回。
- 胡栄華(1945年上海生まれ)1960年に15歳で全国優勝、その後文化大革命による中止期をはさんで1979年まで不敗を誇る。全国優勝は14回。また、初手で相を上げる「飛相局」や「反宮馬」など、それまであまり指されてこなかったオープニングの発展にも寄与。
- 柳大華(1950年武漢生まれ)1980年に全国優勝し、胡栄華の連勝記録をついに止めた。優勝回数は2回。1995年には19人を相手にして目隠し対戦に成功した。
- 李来群(1959年河北省生まれ)全国優勝4回、世界選手権個人優勝1回。北方の出身者が優勝したのはこれが初めて。
- 呂欽(1962年広東省生まれ)全国優勝5回、アジア選手権個人優勝1回、世界選手権個人優勝5回。
- 趙国栄(1961年ハルビン生まれ)全国優勝4回、世界選手権個人優勝1回。夫人で囲碁のプロ棋士の牛力力は日本で活動しており、趙国栄もしばしば日本を訪れて、日本のシャンチー水準の向上に努める。
- 許銀川(1975年広東省生まれ)全国優勝6回、アジア選手権個人優勝2回、世界選手権個人優勝3回。2006年にはスーパーコンピュータ浪潮天梭と対戦したが、先手・後手番とも引き分けた。2007年のアジア室内競技大会と2008年のワールドマインドスポーツゲームズ男子個人で金メダル。
中国以外
- グエン・ホアン・ラム(Nguyễn Hoàng Lâm)1980年生まれ。2011年のアジア個人選手権でベトナムから出場して、男子優勝した。中国以外から優勝者が出たのは初めて。このときは2位のブイ・ズオン・チャン、女子優勝のゴー・ラン・フオンもベトナムであった。ベトナム国内でも2012年に優勝している。
- ゴー・ラン・フオン(Ngô Lan Hương) 1979年生まれ。2011年のアジア個人選手権で女子優勝。ベトナム国内でも10回以上優勝している。
日本
コンピュータ・インターネット
シャンチーの盤面状態の種類は1048、ゲーム木の複雑性は10150と見積もられている[18]。 この数値は、シャンチーがチェスよりも複雑だが、将棋より簡単であることを意味する。
国際コンピュータゲーム協会(ICGA)の主催するコンピュータオリンピックには、1989年以来シャンチーの部門がある。
台湾では、1980年代よりシャンチープログラムの開発が始まり、1998年には国立台湾大学のELPというプログラムが正式の大会に出場して5段と認められた(2001年には6段に昇進)。また、1999年以降、人間の高段者とコンピュータの対戦大会が毎年行われている。
中華人民共和国は研究で台湾に立ち遅れていたが、21世紀にはいると長足の進歩を示し、2008年のコンピュータオリンピック北京大会では1位から8位までを中華人民共和国のプログラムが独占した(1位は倚天象棋(Intella))。2006年よりコンピュータゲーム選手権が行われている。2006年にはスーパーコンピュータ「浪潮天梭」上で動くシャンチープログラムと人間の大師5人との対戦も行われ、3勝2敗5引き分けでコンピュータが勝利した。
チェスの場合と同様、思考エンジンを差し替えたり、エンジン同士を戦わせたりすることができるソフトウェアも多い。エンジンが使うプロトコルとしては、チェスと同じ WinBoard や UCI プロトコルのほかに、Qianhong の独自プロトコルや UCCI などがあり、プロトコル間の変換プログラムも開発されている。 また、多くのソフトウェアは棋譜の保存や読み込み・再現ができるが、棋譜のフォーマットは統一されていない。チェスの PGN が使えるようになっていることが多いが、おなじ PGN でも棋譜の書き方が統一されていない問題と、PGN 自体の機能不足(変化手順を記すことができない)の問題がある。オンライン対局サイトもサイトごとにファイル形式が異なる。
チェス・囲碁などの他の盤上遊戯と同様、シャンチーもインターネット対局が広く行われるようになっている。最初期のネットワーク上のシステムとしては、1993年にハーバード大学にいた陳曦によって設計されたICCS(Internet Chinese Chess Server)があり、これはクライアント・サーバー型のシステムだった。ICCSは現在は運用されていないが、ASCIIによる棋譜の表記方式のひとつであるICCS方式[19]に今もその名が残っている。中国には「弈天棋縁」というシャンチー対局の専用サイトがあるほか、オンラインゲームサイトの「聯衆」や「QQ遊戯」などでもシャンチーの対局ができる。ほとんどは専用のソフトウェアをダウンロードして、サイトに登録する必要があるが、システム言語が中国語になっていないとソフトウェアが動かない場合がある。日本語が使える対戦サイトとしては「SDIN・PlayOK・BrainKing」などがある。英語のものは「Club Xiangqi・Chesscape」など、数が多い。
シャンチーのルールのあいまいさ(とくに千日手関係の)と棋譜表記の不統一は、コンピュータ・インターネットで問題になるため、対局サイトが独自のルールを定義していることもある[20]。
歴史
前史
シャンチーは他の将棋型ゲームと同様、インドのチャトランガを起源とするとされる[21]。
「象棋」という言葉自身は先秦時代から見られる[22]が、当時「棋」といえばテンプレート:仮リンクというダイスゲームを指しており、ここでいう象棋は象牙で作った六博の駒の意味で、現在のシャンチーとは無関係だった。また、北周(6世紀)の武帝は象戯というゲームを考案し、『象経』という書物を著した(現存せず)が、これもダイスゲームの一種で、現在のシャンチーとは無関係と考えられる(zh:北周象戲を参照)。秦末漢初時代に活躍した韓信が、楚漢戦争をモチーフにしてシャンチーを考案し、兵士に教えて慰撫したという伝説もあるが、詳細は不明である。
チャトランガ系のゲームが文献にはじめてあらわれるのは唐代で、『太平広記』に収められた唐代の小説集『玄怪録』の一篇[23]に、将棋の駒の動きを想起させる記述が残されている[24][25]。小説である上に、解釈の難しい箇所があるため、この文章から当時のルールを知ることは難しい。一応以下の事が言える。
- 駒と盤は金属製であったようだが、明器(副葬品)であるため、これが普通であったかどうかは不明。
- 駒の種類には少なくとも王・将・車・馬・卒があったらしい。王と将は別々であったようだ。
- 九宮に相当するものはなく、王・将の行ける範囲に制約はなかったようだ。河については言及がない。
- 「輜車直入無廻翔」というのは、シャンチーの車よりもむしろ将棋の香車の動きを意味しているのかもしれない。
- 「数百鉄騎……悉高数寸」とあるのは駒が立体であったことを意味しているのかもしれないが、駒ではなく別の副葬品の可能性もある。
『玄怪録』とほぼ同時期の白居易「和春深二十首」には「鼓応投壷子、兵沖象戯車。」といっており、これもチャトランガ系のゲームを指していると見られる。ほかに法蔵『梵網経菩薩戒本疏』で賭博の一種「波羅塞戯」について「是西国兵戯法。謂二人各執二十餘小玉、乗象或馬、於局道所争得要路以為勝也。」と言っているのもチャトランガ系のゲームかもしれない[26]。
現在式シャンチーが発生したのは、宋代と考えられている。北宋末期の女性詩人である李清照による『打馬図経』に、シャンチーと同じ配置の図が紹介されており[27]、徽宗(在位1101~25)の遺物とされるシャンチーの駒や、北宋の首都であった開封から出土したシャンチーの駒が発掘されている[28]。開封の駒は現在のシャンチーと同じ7種類(将・士・象・車・馬・砲・卒)で、円形の銅製の駒で、裏にはそれぞれの駒に対応する絵が描かれているが、士は女性で、砲は投石器になっている。
ルールの整備と発展
11・12世紀のころには、正確な競技方法は不明ながら、さまざまなルールの異なる象棋が指されていたらしく、李清照の『打馬図経序』(1134)には「大小象戯」という語が見える。また、晁補之「広象戯図序」(『雞肋集』所収)では、当時指されていた象棋が縦横11路で、駒は34枚だったと記している(晁補之自身は、囲碁と同じ19路で、駒が98枚の「広象戯」を考案している)。
13世紀の『事林広記』[29] には象棋の棋譜が残されているが、そのルールは現代のものと同じである。ただし駒の色は赤と黒でなくて白と黒になっており、駒の名称はどちらも「将・士・象・車・馬・砲・卒」で区別がない。
南宋末の宮廷には「棋待詔」という、ボードゲームの専門家が雇われており、10人がシャンチーの専門家(うちひとりは女流)であった[30]。
明代にはいると、駒のデザインも現在と同じようになった。また、シャンチーに関する書物や棋譜も増加した。『橘中秘』(1632刊)には馬落ちの棋譜が載っており、駒落ちが普通に行われていたことがわかる。
辛亥革命以降、上海の時事新報(日本の時事新報とは無関係)をはじめとして、多くの新聞にシャンチー専門の欄が設けられた。
中華人民共和国では、1956年に公式ルールブック『中国象棋規則』が発行された。その後、数次にわたって改訂されている。書名も1960年に『中国象棋競賽規則』、1999年に『象棋競賽規則』と変更された。現代のルールは、持ち時間制度や先手・後手の決め方など、多くをチェスに倣っている。
文化大革命中は、シャンチーも打破すべき旧文化のひとつとされ、全国大会も1966年を最後に開かれなくなっていたが、1974年には復活した。
公式ルールは、赤を先手としている。このように定められたのはきわめて新しく、1981年のようである[31]。
日本への普及
シャンチーが日本に伝来した時期は明らかではないが、沖縄諸島には比較的早い時期に伝来したものと考えられる。沖縄地方に伝わる盤上遊戯である「チュンジー」はシャンチーとほぼ同じルールである[32]。1972年(日本と中華人民共和国との間の国交が回復した年でもある)に『近代将棋』誌でシャンチーの紹介がなされた[33]ことで、日本の将棋愛好家を中心にシャンチーが知られるようになった。
1973年には将棋棋士の大山康晴を中心に「日中象棋協会」が結成され、翌年から日本国内でも同協会による全日本選手権が毎年開催されるようになった[34]。1991年には国際組織に加盟するために協会を改組し、名称を「日本シャンチー協会」と改めた[35]。この際、改組に反対する一部の役員が脱退し、全日本選手権の分裂開催を画策するなどの混乱も見られたが、関係者の尽力により分裂開催は回避されている[36]。日本シャンチー協会は、改組した翌1992年にアジアシャンチー連合会に加盟し、1993年に発足した世界シャンチー連合会にも発足と同時に加盟している。
2008年現在、中国を中心に5億人[34]、日本でも20万人の競技人口を持つ[37]とされる。
ワールドマインドスポーツゲームズの正式種目に
2008年、中華人民共和国の北京市で開催される第1回ワールドマインドスポーツゲームズに、コントラクトブリッジ・チェス・ドラフツ(チェッカー)・囲碁とともにシャンチーが正式種目として行われることになった。シャンチーは開催国である中国側の強い要望により正式種目に加えられたとされる[3]。この大会には世界143か国・地域から2763人が参加し[38]、シャンチーには32か国・地域から198人が参加した[39]。
日本からも各競技に代表選手を選出しており、シャンチーには将棋棋士の所司和晴ら8人が参加した[40]。日本代表は男子団体(女子団体は不参加)・男女個人戦などに参加し、男子団体で18チーム中14位などの成績となった[41]。
伝説・故事
- シャンチーの起源について、舜が弟の象を幽閉したとき、彼の無聊を慰めるために発明したという伝説がある。また、韓信が発明したという伝説もある。これらはいずれも根拠のあるものではないが、後者は「韓信杯」という競技大会の名称の由来になっている。
- 上記の『玄怪録』には、橘の実を割ってみたところ、中で仙人が象棋を指していて、竜に乗って飛び去った、という伝説も見える[42]。17世紀の代表的な棋譜『橘中秘』の書名はこの故事に由来する。
- 北宋の徽宗・欽宗が靖康の変で北方に連れ去られた時、おなじくとらわれた韋賢妃がシャンチーの駒を盤の上に投げ、将が九宮の中にはいるかどうかで息子の康王(南宋の高宗)が即位できるかどうかを占った、という故事がある[43]。この話にもとづいて12世紀の蕭照は『中興瑞応図』という絵を描いた。現在は明の仇英(16世紀)による臨模『臨蕭照瑞応図』が残っている。
その他
- シャンチーの駒は双方16枚ずつで、これはチェスと同じである。そこでシャンチーの駒の裏にチェスの駒を描き、一組でシャンチーとチェスの両方を遊べるようにしたセットが販売されているテンプレート:要出典。
- シャンチーは、ゲーム理論において二人零和有限確定完全情報ゲームに分類されるゲームの一つである。
脚注
関連項目
外部リンク
- 日本シャンチー協会
- 「シャンチー Xiangqi」… WMSGチームジャパン 公式ホームページ(第1回ワールドマインドスポーツゲームズに参加した日本代表のサイト)
- 中国象棋協会(中国語)
- アジアシャンチー連合会 (英語・中国語)
- 世界シャンチー連合会 (英語・中国語)
- Qianhong(浅紅)(フリーソフトウェア、名称はディープブルー(深藍)のもじり)
- シャンチー|SDIN無料ゲーム(ブラウザでプレイできるシャンチー。インターネット対戦あり)
- ↑ チェスを「国際象棋」、将棋を「日本象棋」と呼ぶこともある。これは将棋を英語で「Japanese chess」と表現するのと同じ考え方
- ↑ ただし、「Chinese Chess」という商品名の、シャンチーとは無関係なゲームが有るので注意。また、「Chinese chess board」といった場合、「シャンチーの盤」と「中国製のチェスの盤」の2つの意味がある。
- ↑ 3.0 3.1 「頭脳五輪」メダル狙え 今秋、北京で第1回大会(朝日新聞、2008年5月20日)。
- ↑ 囲碁、チェスなど知的ゲームの五輪 チーム・ジャパン結成へ(サンケイスポーツ、2008年6月2日)
- ↑ 増川宏一『将棋の駒はなぜ40枚か』(2002年、集英社文庫、ISBN 4-08-720019-1)37ページなど。
- ↑ 木村義徳も、自著『持駒使用の謎』(1999年、日本将棋連盟)195~197ページで、シャンチーを「象棋」と表記している。
- ↑ たとえば、東萍の「特殊局面下兵卒走法的中文棋谱表示方法」や象棋百科全書網の「中国象棋电脑应用规范(二) 着法表示」
- ↑ Official Xiangqi Piece Names and Notation
- ↑ 1990年代にアメリカで Chinese Chess Institute により刊行されていた隔月刊のシャンチー専門誌「Xiangqi Review」が用いていたためにこの名がある。実例はrec.games.chinese-chess FAQの「What are some common opening moves?」の項目を参照
- ↑ 実例はCờ tướng Onlineなどに見られる
- ↑ 2009全国象棋锦标赛(个人)补充规定
- ↑ 高海明「监局裁判职责」の「比赛猜先」の項目を参照
- ↑ 1999年版の象棋競賽規則では10分以内を早指しとしていたが、2011年試行版では15分になっている
- ↑ 开局百科
- ↑ 最近は「馬8進9」を後回しにして2手めで車を上げることが多いが、これも単提馬と呼ぶ
- ↑ Charles Kliene『Seven Stars: A Chinese Chess Ending with Three Hundred Variations』
- ↑ 17.0 17.1 第1回ワールドマインドスポーツゲームズ北京大会「シャンチー」
- ↑ Yen, Chen, Yang, Hsu (2004) "Computer Chinese Chess"
- ↑ チェスと同様に左から右にA-I、下から上に0-9の番号をつけ、移動前の座標と移動後の座標の組み合わせで表現する方式。伝統的な「炮二平五」は「H2-E2」と表現する。
- ↑ たとえば Club Xiangqi の CXQ Chinese Chess Rules など
- ↑ テンプレート:Cite encyclopedia
- ↑ 楚辞「招魂」の「菎蔽象棋、有六簙些」など
- ↑ 子部.玄怪录。「辑佚」の「岑顺」の記述を参照。
- ↑ 増川宏一『将棋』(法政大学出版部、「ものと人間の文化史」23、1977年)、54~55ページ。
- ↑ 木村義徳『持駒使用の謎 日本将棋の起源』(日本将棋連盟、1999年、ISBN 4-8197-0067-7)、49~54ページ。
- ↑ Jean-Louis Cazaux: Fazang's mysterious Prasena。「波羅塞戯」は通常双六を意味すると考えられているが、12世紀の与咸『梵網菩薩戒経疏註』は法蔵を引いた上でシャンチーのことと解釈している。
- ↑ 増川宏一『将棋』55ページ。『人民中国』1975年3月からの記述としている。ただし、明末の周履靖『夷門広牘』所収の打馬図にはシャンチーの盤が描かれていないので、後世の追加である可能性もある。
- ↑ 増川宏一『将棋2』(法政大学出版部、「ものと人間の文化史」23-2、1985年)、17~21ページ。
- ↑ 陳元靚『事林広記』(至順本)続集巻4
- ↑ 周密『武林旧事』巻6「諸色伎芸人」
- ↑ 劉国斌「“黑方先走”和“用根捉子”是怎么回事?(上)」(労動午報 2009-03-13)
- ↑ 第3回 「趣味は旅行です」まであと一歩 - ばんかな! 将棋の世界へようこそ / Slownet SNS。将棋の女流棋士、坂東香菜子のブログ。後半にチュンジーのことが紹介されている。
- ↑ 中国象棋入門(1)~(10)30巻1号~12号(昭和54年1月 ~ 昭和54年12月)レファレンス事例詳細(Detail of reference example)を参照。
- ↑ 34.0 34.1 シャンチーとは。日本シャンチー協会の公式サイト(2008年11月1日閲覧)
- ↑ 日本シャンチー協会会報『中国象棋研究』1991年12月号より。同号には日中象棋協会設立以来未整備だった規約が決定されたことや、規約の内容も掲載されている。
- ↑ 8月を迎えて、そして恒文奇さんのこと - シャンチー(中国象棋)の日々(日本シャンチー協会の公式ブログ)、2007年8月15日。
- ↑ 「シャンチー Xiangqi」… WMSGチームジャパン 公式ホームページ(2008年11月1日閲覧)
- ↑ 第一届智运会圆满落幕 组委会总结工作展望未来 - 智运会(中国語)。2008年10月18日、ワールドマインドスポーツゲームズ公式サイト。智运会は同大会の中国語表記「智力运动会(智力運動会)」の略称である。
- ↑ 智运会首金将出自国际象棋 常昊:棋手心中的奥运_综合体育_NIKE新浪竞技风暴_新浪网(中国語)。2008年9月25日、新浪網。
- ↑ シャンチー 中国発の頭脳スポーツ - 頭がよくなる!? - 教育(朝日新聞、2008年9月24日)。5月20日の報道では10人とされていた。
- ↑ シャンチー情報室。日本シャンチー協会(2008年11月2日閲覧)。
- ↑ 『太平広記』巻40「巴邛人」
- ↑ 曹勲「北狩見聞録」