坂東香菜子
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坂東 香菜子(ばんどう かなこ、1986年3月31日 - )は、将棋の女流棋士。広島県因島市三庄町(現尾道市)生まれ[1]の、大阪府育ち[2]。飯野健二七段門下。女流棋士番号51のち27。身長164cm・体重40kg(将棋年鑑のプロフィールにおける発表)、血液型A型。日本女子大学卒業。2014年3月31日付で引退[3]。
人物
- 座右の銘は、「万能一心」。愛称は「バンカナ」で、本人公認である。
- 幼稚園時代に父から将棋を教わり、小学3年生の秋から飯野健二七段の子ども教室に通い始める。
- 趣味のピアノは3歳から始め将棋よりもキャリアが長く、音楽大学への進学も考えたほどの腕前[4]。
- テレビ番組「クイズ!ヘキサゴン」に出演するなど、女流棋士としての他、写真集を出しタレント的活動も行っている。
- 日本女子大学附属豊明幼稚園・日本女子大学附属豊明小学校・日本女子大学附属中学校・高等学校・日本女子大学と一貫して日本女子大学系列校である。
- 2006年 左自然気胸のため1月の入院と2ヶ月余り休場をした[5]。
女流棋士としての実績
- 予選の概念が存在しない倉敷藤花戦を除くと、女流公式戦において本戦に進出した経験はないものの、2003年5月18日の第17回レディースオープントーナメント(マイナビ女子オープンの前身)において、後に女流名人位を獲得する矢内理絵子を、2005年10月22日の第10回鹿島杯女流将棋トーナメントで後に女流二冠(女王・女流王位)となる甲斐智美を、いずれも得意とする四間飛車で撃破した。
- 第1回(2006年度)・第2回(2007年度)白瀧杯(非公式戦)に出場し、第1回で準優勝の成績を修めた。(優勝は上田初美)
- 「大学を卒業して就職をしたため対局日に仕事を休めそうにない。」という理由(CS放送囲碁・将棋チャンネル「将棋まるごと90分」2008年3月25日初回放送より抜粋)で2008年度以降は対局を休場し続け、復帰することなく2014年3月31日付で引退した[3]。ただし、将棋イベントなどには何度か女流棋士として参加した。
- 引退の翌日(2014年4月1日)付で「女流棋士昇段規定により」女流初段昇段[6]。
- 通算戦績は、60戦24勝36敗・勝率.400。
- 2001年10月のプロ入り以降2014年3月の引退まで昇級歴がなく、女流2級に12年6ヶ月も留まり続けた。おそらくこれは、女流棋士の段級位が制度化して以降の初昇級所要年数最長記録と考えられる。
略歴
- 1997年9月 女流育成会入会
- 2001年10月1日 15歳で女流2級
- 2004年 日本女子大学文学部日本文学科入学
- 2006年 健康上の理由により棋戦休場。
- 2008年3月 自身のブログで休場を発表。同月日本女子大学文学部日本文学科卒業。
- 2014年3月31日 本人の意思により引退[3]。
- 2014年4月1日 女流棋士昇段規定により女流初段昇段[6]。
棋歴等
- 2006年、第1回白瀧あゆみ杯争奪戦 準優勝
著書
- 「香菜子 北京・夏の記憶 坂東香菜子写真集」(ワニブックス、ISBN 484702835X)