っちゅ〜ねん!
テンプレート:基礎情報 テレビ番組 『っちゅ〜ねん!』は、2005年4月11日から2006年3月30日まで毎日放送(MBS)で放送された情報番組。同局本社(大阪市北区茶屋町)2階にあるギャラクシースタジオからの公開生放送で、毎週月曜日~金曜日の14時台に関西ローカルで放送されていた。
目次
放送開始までの経緯
MBSでは2004年3月29日から、TBS制作の全国ネット番組『ウォッチ!』の後半(7:25 - 8:22)を差し替える形で、関西ローカルの情報番組『あん!』を放送。[1]MBSの情報番組『ちちんぷいぷい(ぷいぷい)』などで知られた上泉雄一(MBSアナウンサー)をメインパーソナリティに起用した。また、『ぷいぷい』の前枠に当たる平日14時台(当時)には、『ジャスト』(TBS制作)の前半パートをネット受け形式で放送していた。
しかしTBSは、2005年4月の「平日ワイド大改編」によって、『ウォッチ!』『ジャスト』の放送を打ち切った。MBSでは、この改編を受けて、『ウォッチ!』と同時に『あん!』を同年3月25日の放送で終了。『ジャスト』の放送枠を6年半振りに関西ローカル枠に転換したうえで、『あん!』の後継番組として、同年4月11日から当番組の生放送を開始した。[2]その背景には、当番組と後枠の『ぷいぷい』(15:00 - 17:50)で4時間のローカル生放送を敢行することによって、高視聴率を狙う計画があったとされる。[3]
当番組では、『あん!』に出演していた上泉と八木早希(MBSアナウンサー)が総合司会を担当。同番組の曜日別レギュラーの大半が続けて登場したほか、スタッフの大半も同番組からそのまま移動した。さらに、『ぷいぷい』火曜日に出演していたロザンが、サブ司会のような役回りで全曜日に登場。『たかじんONE MAN』(MBS制作、やしきたかじん司会の深夜番組)からも、一部のスタッフが制作に参加していた。
概要
当番組は、「関西人の関西人による関西人のための共感生放送」をコンセプトに、『ぷいぷい』とスタジオを共用する形で生放送を実施。『ぷいぷい』と同様のスタイルで、上泉がセット中央のプロジェクター(PJ)に表示される字幕を読みながら、立ったまま生放送を進行していた。ただし、高さがスタジオの天井近くまである大型のPJを使用していたことや、女性限定で毎回50人の観覧客を招いていたことなどが『ぷいぷい』と異なる。
開始当初は、最近のニュースに対するレギュラー陣の意見について、四者択一形式で観覧客の共感度を問う「四択クイズ」を中心に構成していた。しかし、半年での打ち切りがささやかれるほど、当初から視聴率で苦戦。1週間平均で3.8%(以下、ビデオリサーチ・関西地区調べ)を記録した週もあった。これに対して、かねてから本番組のプロデューサーと親交のあるたかじんが、『たかじんONEMAN』や本番組のメインスタッフを招いたゴルフコンペを通じて企画に苦言を呈していた(後述、視聴率は同番組で公表)。[4]
やがて、たかじんの意見を反映する形で企画のリニューアルを繰り返したところ、視聴率が徐々に上昇。2005年9月には、1週間平均で5~6%を推移するようになった。同時間帯の『2時ワクッ!』(関西テレビ)を放送終了に追いやった。
しかしMBSは、2006年4月の番組改編で、ローカル生放送枠を再編。当番組の放送枠を『ぷいぷい』に吸収させたうえで、『ぷいぷい』の放送枠拡大(4時間放送化)・開始時間繰り上げ(15:00→14:00)を実施することを決めた。このため当番組は、同年3月30日を最後に放送を終了した。なお、上泉をはじめ、レギュラー出演者の一部は同年4月から『ぷいぷい』に合流している。[5]
ちなみに、2005年のオーサカキング(毎日放送主催のイベント)期間中(7月30日~8月7日)には、ロザンが会場の大阪城公園からの中継で登場した。[6]当番組が放送されない7月30日(土曜日)には、当番組からの特別企画として、女性芸能人によるフットサルトーナメント「フットサルやるっちゅ~ねん!」を開催(後述)。同イベントの開幕特別番組『開幕!オーサカキング』の中で決勝戦を中継したほか、8月1日の当番組で大会のダイジェストが放送された。
放送時間
2005年4月11日~2005年9月30日 毎週月~金曜日14:00 - 15:00(JST)
2005年10月3日~2006年3月30日 毎週月~金曜日14:00 - 14:55(JST)
- MBSの番組改編で、『MBSニュース』を後枠番組として再度独立。放送時間を5分短縮した。
出演者
番組終了時点
★:『あん!』に続いて当番組にもレギュラー出演
☆:当番組のみレギュラーで出演→番組終了後『ぷいぷい』に初めてレギュラーで出演
○:当番組のみレギュラーで出演→番組終了後『ぷいぷい』への出演を再開
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | |
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司会進行 | 上泉雄一★○ | ||||
コーナー司会 | ロザン○(菅広文・宇治原史規) | ||||
アシスタント | 松川浩子 | 八木早希★○ | 小野陶子 | 八木早希 | 小野陶子 |
曜日別 レギュラー |
三田村邦彦 中澤裕子☆ たむらけんじ☆ 宮川俊二☆※ 笑福亭銀瓶☆※ |
ピーコ☆ 北野誠★ 加藤紀子☆ アジアン (馬場園梓・隅田美保) |
月亭八方☆ メッセンジャーあいはら☆※ 高山トモヒロ※ AHN MIKA★☆ 西川史子☆ |
宮根誠司 梅田淳☆ 立原啓裕★ 保田圭 月亭八光☆ |
オール巨人★☆ 飯星景子★☆ ますだおかだ (岡田圭右・増田英彦) おかけんた |
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主なコーナー
番組終了時点のコーナー
- 「今日の10項目」
- 「巷にあふれる事件や情報を番組が独自にセレクト。鋭く、分かりやすく、楽しく、斬る」をコンセプトに、放送当日(月曜日の場合は前週末)の政治・経済・スポーツ・芸能関連のニュースや生活情報を伝えるコーナー。初期はPJのみで進行していたが、後に記者会見や独自取材のVTRなども流すようになった。
- 「菅(すが)ちゃんのいっちゃんええもんプレゼント」
- 菅広文(ロザン)が、当番組の本番終了後に、月額10万円の予算から視聴者プレゼント用の商品を買い出しに行くVTRコーナー。プレゼントは、ハガキで応募した視聴者の中から抽選で進呈された。1ヶ月の中で10万円をうまくやりくりしなければならないため、月の後半には値段が安い商品を選ぶことが多かった。
- 「イナバウアーのコーナー」
- トリノオリンピック(2006年2月)のフィギュアスケート・女子シングルで、荒川静香がイナバウアーを披露して金メダルを獲得した直後から、最終回までエンディング間際に放送した視聴者参加のコーナー。「あなたの周りのイナバウアー」をテーマに、イナバウアーを連想させる人物や動物の写真を募集したうえで、選りすぐりの写真を上泉がPJで次々と紹介した。なお、当コーナーの開始に合わせて、公式のメールアドレスとは別に投稿用のアドレスが特別に用意された。
八木の出演日には、『あん!』で放送された「八木早希の韓国サキどり!」に続いて、韓国のグルメ・文化・観光地・生活環境などを八木自身で取材したVTRが流れることもあった。
過去のコーナー
- 「四択クイズ」
- 番組当初の内容については前述。セットの床を4色に塗り分けたり、PJに映し出された縦長の4分割画面で選択肢を出したり、観覧者がスイッチを押した結果を示す電光掲示器をPJの上に4基設置したりするなどの工夫が施された。それにもかかわらず、やしきは『たかじんONEMAN』で、視聴率を示しながら「クイズをやめろ」と苦言を呈した。
- やしきの苦言が放送された直後から、「四択クイズ」は『MBSニュース』直前の1コーナーに縮小。ニュース明けのエンディングで正解を発表した後に、正解した観覧客全員へ番組グッズ(ロゴ入り弁当箱)を進呈するようになった。2005年10月改編での番組リニューアルを機に消滅。
- 「ロザンの考えるヒント」
- 番組当初から6月上旬まで、『MBSニュース』の直前に放送。ロザンを出題役に、PJに映し出された16分割パネルに描かれたヒントから連想した答えを、レギュラー出演者がロザンに耳打ちする趣向になっていた。これに対して、やしきは、当番組のプロデューサーと会食した際に「視聴者を疎外したような演出をやめろ」と忠告。そのことを『たかじんONEMAN』で語ったところ、すぐに廃止された。
- 「昼間(っちゅ〜かん)テスト・ロザンに挑戦!」
- 「考えるヒント」の後継コーナーで、2005年9月まで放送。放送当日の朝刊各紙の記事から、上泉がPJを使って、ロザンとレギュラー出演者に二択問題を2~3問出していた。ゲストが参加する場合もあった。
- ロザンが勝利すれば観覧客に、レギュラー出演者(またはゲスト)が勝てば、ロザン以外の出演者に番組グッズの弁当箱を進呈。しかし実際には、宇治原史規が朝刊各紙を毎日隅々まで熟読しているため、ロザンの勝利に終わることが多かった。番組リニューアルを機に消滅。
- 「うわちゃんフラッシュ」→「GO!GO!うわちゃん」
- 「四択クイズ」のコーナー縮小を機に開始したコーナーで、「うわちゃん」は上泉の愛称。上泉が独自の目線で選んだニュースを、ランキング形式で発表していた。2005年12月まで放送された後に、2006年1月から「今日の10項目」に引き継がれた。
特別企画
- 「フットサルやるっちゅ〜ねん!」
- 2005年7月30日に、「オーサカキング」の企画の一環で開催された芸能人女子フットサル大会。[7]当時スフィアリーグ(芸能人女子フットサルリーグ)の強豪であったGatas Brilhantes H.P.(ガッタス)とcarezzaに加えて、吉本興業と松竹芸能の女性芸人で結成したチームも出場。以上4チームがノックアウトによるトーナメント形式で対戦した結果、ガッタスが優勝した。非公式ながら、関西地方で事実上初めての芸能人女子フットサル大会でもあった。
- スフィアリーグでは、当番組の放送エリアである関西地方で公式戦を開催していなかった。そのため当番組では、ガッタスを「中澤率いるハロー!プロジェクトの有志によるチーム」、carezzaを「ガッタスのライバル」と紹介していた。ちなみに、ガッタスからは吉澤ひとみ・藤本美貴・石川梨華・辻希美などが試合に出場。しかし、監督の北澤豪は来阪しなかった。
- 松竹芸能では、当大会への出場を前に、蹴竹Gというチームを結成。[8]大会終了後にスフィアリーグへ参戦した。
- 当大会の中継では、実況を担当する予定だった梅田(木曜レギュラー)が、(直前の仕事の関係で)試合の途中から放送に参加するというハプニングがあった。
テーマソング
- オープニングテーマ・ジングル:「愛の意味を教えて!」(W〔ダブルユー〕)
- エンディング:「KaZaMiDoRi」(スターダストレビュー)
- ボーカルの根本要が当番組用に書き下ろした楽曲。根本自身も、スタジオゲストとして歌ったことが数回ある。
- エンディング直前に「四択クイズ」を放送していた期間には、エンディングの時間が短くなりがちであったため、同曲をほとんど流せずに番組を終えることが少なからずあった。
番組キャラクター
MBSのマスコット「らいよんチャン」を手掛けたピースリーピースが創作。番組グッズにも使われた。
- エレはん(黄色い象)
- ばたやん(エレはんの近くでバタバタしている虫)
- ネーミングは、「(常に)バタバタからしている」と、関西風のニックネーム「○○やん」に由来する。
ちなみに当番組は、『ぷいぷい』とキャラクターの作者・制作会社が異なるため、厳密には『ぷいぷい』シリーズに含まれない。
スタッフ
- 構成;プロデューサー
- 制作協力
- 制作著作
放送でのエピソード
- オープニングでは、毎日放送が大阪市内に設置しているお天気カメラ(オーサカキング期間中は会場内)の映像をバックに、「愛の意味を教えて!」のメロディーに合わせて画面の下から番組のロゴと「エレはん」「バタやん」が飛び出すようになっていた。ただし、同曲の放送を自粛した時期(前述)には、番組のロゴを画面の左上に出す形でスタジオの映像に切り替えていた。
- 理由は不明だが、木曜日のみ一時、オープニングで関西電力の提供クレジットが流れていた。また、切り口や放送日・時間などが若干違うとはいえ、当番組で扱う話題と『ぷいぷい』のメインコーナー「角の☆印」で取り上げる話題が重なることが少なからずあった。
- エンディング直前に「四択クイズ」を放送していた時期には、『MBSニュース』の放送中に、出演者と観覧客がギャラクシースタジオ外の通路(または1階のオープンスペース)まで一斉に移動。ニュースが終わると、ロザンが観覧客の前でクイズの正解を発表していた。
- 当番組では、開始当初からレギュラーで出演していた中澤以外にも、当時ハロー!プロジェクトに所属していたメンバーがゲストで登場することがあった。
- 2005年4月25日には、安倍なつみをゲストに迎えて放送する予定だった。しかし、当日の午前中にJR福知山線脱線事故が発生したため、MBSではJNN系列報道特別番組の放送を優先。結局、当番組は放送を休止した。なお安倍は、後日の放送で、VTRを通じて番組宛てにコメントを寄せている。
- 2005年5月26日の放送では、オープニングからW(ダブルユー)の辻希美と加護亜依がスタジオに登場。エンディングまで出演した後に、千里セルシー(大阪府吹田市)で、「愛の意味を教えて!」発売記念イベントを開いた。ちなみに、同イベントには、当番組の放送を終えたばかりの上泉も司会で登場している。
- 保田は当初、ゲストとして出演。2005年10月のリニューアルを機に、レギュラーで登場するようになった。また、同年10月18日の放送には、中澤に代わって飯田圭織が出演している。
- 2005年9月29日の放送では、根本要がゲストとして出演。親交のある下柳剛(阪神タイガース投手)と、セントラル・リーグ優勝へのマジックを1にした同球団へのエールとして、根本流の「六甲おろし」をスタジオで披露した。ちなみに、同球団は当日のナイトゲームに勝利。リーグ優勝を果たしている。[9]
- MBSでは、当番組で「Go!Go!うわちゃん」を放送する頃から、『きょう発プラス!』(TBS制作の全国ネット番組)のローカル差し替え枠(11時台)を当番組向けに活用(金曜日を除く)。当日の放送で取り上げる芸能関係の映像に、当日出演のアシスタントがナレーションを入れる形で、当番組の予告を放送していた。
- 「今日の10項目」を放送した時期には、当番組の田島(たしま)ディレクターが、芸能人への直撃取材や記者会見の中継やVTR映像にリポーターとして登場するようになった。[10]
備考
- 当番組のセットは、『ぷいぷい』用のセットと、カーテン1枚で仕切られていた。そのため、『ぷいぷい』で当番組のセットを使うこともあった。また、上泉やアシスタントは、PJを背にした位置にある進行台から生放送を進行。レギュラー出演者・ゲスト・出番のないアシスタントは、進行台をはさんでハの字状に置かれた脚の長い椅子に座っていた(一部コーナーを除く)。
- 2004年に宮根誠司と梅田淳がフリーアナウンサーになった為、関西各局で宮根争奪戦が繰り広げられていた。宮根と梅田が木曜担当なのはこの為である。現在は同時間帯に『情報ライブ ミヤネ屋』(讀賣テレビ)が放送されている。
- 当番組の公式サイトは、開設以来1度も更新されないまま、番組終了後に閉鎖された。
脚注
関連項目
- ちちんぷいぷい- 放送当初の後枠番組。角が時折、オープニングで当番組出演者(特にロザン)の発言に軽く触れることがあった。当番組放送枠の吸収を機に、放送時間を4時間へ拡大したが、現在は3時間に戻っている。
- きょう発プラス! - 番組内のローカル枠で、当番組の予告コーナーに当たる『GO!GO!うわちゃんの先取り芸能情報』を設置(金曜日を除く)。
- 2時ピタッ! - 当番組の放送終了後に、『ジャスト』の後継番組として、関東など一部の地域で放送されたワイドショー。
- バンバンバン-2009年4月から当番組の時間帯に放送されている『ぷいぷい』の派生番組(MBS制作、JNN系列全国ネット)。放送開始から半年間は、当番組と同じく、『ぷいぷい』とスタジオを共用していた。
- ↑ 東北放送でも当時、同様の方法でローカル情報番組『ウォッチン!みやぎ』を放送。『ウォッチ!』が『みのもんたの朝ズバッ!』に代わった2006年4月以降も、放送を続けている。
- ↑ JNN系列局の大半は、当番組が放送された時期に、平日14時台を再放送・購入番組枠へ転換。平日14時台にローカル番組を放送した局は、毎日放送と東北放送(『2時のチャイハネ』)だけであった。
- ↑ 実際には、『JNNイブニング・ニュース』をはさんで、ニュース番組『VOICE』まで5時間弱のローカル生放送を実施していた。
- ↑ やしきは『たかじんONEMAN』で上泉や八木とたびたび共演していたが、当番組には1度も出演していない。
- ↑ 上泉は、本番組の終了を機に、司会陣「ぷいぷい4(フォー)」の1人として2年振りに『ぷいぷい』へ復帰。2006年3月7日の『ぷいぷい』放送終了後の記者会見では、「2年間、店(ぷいぷい)を離れておりましたが、ここで、自分の店(番組)をたたんで(終了して)帰って来いと。ママ(同番組のメインパーソナリティ・角淳一)を支えるため、チーママ(金曜日のパーソナリティ)として復帰いたします」と話した。また、本番組の最終回である同年3月30日の放送では、角がエンディングに登場した。
- ↑ 当番組での放送は、8月1日から5日までであった。
- ↑ 試合会場は、オーサカキング会場(大阪城公園)から離れた場所にあるフットサルコート。試合会場が一切公表されなかったため、事前の応募から選ばれた視聴者だけが試合を観戦できるようになっていた。
- ↑ 当番組では、「(金曜レギュラーの)増田のひと声で結成されたチーム」と紹介されていた。
- ↑ 下柳は、当日のナイトゲーム・読売ジャイアンツ戦(阪神甲子園球場)に先発。勝利投手になった。
- ↑ 田島は、当番組の終了後に『ちちんぷいぷい』を担当。同番組の名物であった上泉の山登り中継にも、数回登場している。