愛西市
目次
概要
2005年4月1日に、海部郡佐屋町、立田村、八開村、佐織町の2町2村が合併し発足した県下32番目の市。 木曽川を挟んで岐阜県および三重県と接する。
愛知県の西部はほぼ木曽川が県境となっているが、愛西市は木曽川の西岸にも集落が存在し、このあたりでは、長良川が岐阜県、三重県との県境となっている。
隣接の津島市を北西南から囲む、片仮名の「ヒ」の字の様な地形となっており[1]、津島市を境として市南部の大半(旧佐屋町域)は海抜ゼロメートル地帯となっている。
戦国時代には稲沢市平和町と跨り、一説では織田信長が生誕したとされる勝幡城・信長の弟信興が城主であり長島一向一揆にて自刃した小木江城が築城された。江戸時代には佐屋にて三里の渡しの湊があり、三代将軍徳川家光により佐屋街道・のちに佐屋代官所が設けられた。
現在は東名阪インターチェンジに隣接、国道・鉄道で主要都市とも結ばれ、名古屋市のベッドタウン、陸上輸送の拠点としての役割も果たす。[2]
また、農業振興地域でもあり沖積層から形成された肥沃な土壌を活かし、レンコン・イチゴ、トマト等を特産品としている。[3]
地理
河川
隣接している自治体
人口
歴史
年表
- 原始時代~ - 西川端町の東西野遺跡から円窓付土器、パレス・スタイル土器が発掘されていることから、弥生時代には人々が生活していたと考えられる。
- 1493年 - 尾張藩重臣横井氏の赤目城が置かれる。
- 1504年~1520年頃 - 織田信定が勝幡城を現在の勝幡町~稲沢市平和町六輪にかけて築城。
- 1567年頃 - 織田信興が小木江城を現在の森川町に築城。
- 1570年 - 長島一向一揆にて立田門徒が古木江城を攻撃。織田信興自刃。
- 1584年 - 山口重政が大野城(現在の大野町にあったとされる)の戦いに勝利。
- 1624年 - 立田輪中ができる。
- 1634年 - 佐屋街道が開かれる。
- 1770年 - 白山社(現在の二子町)で元服の祭「オビシャ」が始まる。
- 1754年 - 江戸幕府の命令により宝暦治水工事が行われる。
- 1781年 - 佐屋代官所が設置される。
- 1782年 - 鵜多須代官所が設置される。
- 1830-1840年頃 - 住職・平野龍天が陽南寺(現在の戸倉町)にて近江から伝来したレンコン栽培を開始する。
- 1880年5月10日 - 三重県桑名郡福原新田を、愛知県海西郡(現在の愛西市)に編入する。
- 1873年 - オランダ人技師、ヨハニス・デ・レーケにより木曽川調査開始。(1887年に木曽三川分流工事着工)。
- 1889年 - 海東郡諸古村、藤浪村、草場村、勝幡村、川渕村、永和村、佐依木村、八幡村、海西郡東市江村、市腋村、立和村、五会村、川治村、早尾村、八輪村、開治村、六ツ和村が発足。
- 1891年 - 濃尾大地震。
- 1897年 - 佐屋川が鵜多須で決壊。
- 1897-1907年頃 - 佐織地区を中心にアメリカ移民が増加。
- 1898年 - 尾西鉄道(現在の名鉄尾西線)弥富~津島間開通。
- 1900年 - 木曽川分流成功式。佐屋川を埋立て、背割堤を設け、立田輪中が地続きとなる。
- 1902年 - 船頭平閘門完成。
- 1906年 - 海東郡佐織村(海東郡諸古村、藤浪村、草場村、勝幡村、川渕村が合併)、海東郡佐屋村(佐依木村、八幡村)、海西郡市江村(東市江村、市腋村が合併。荷之上と五之三は弥富町に転出)、六ツ和村が分割し、立田村と八開村が発足。
- 1913年 - 海東郡と海西郡が合併して海部郡となる。
- 1914年 - 名古屋電気鉄道(現在の名鉄津島線)津島線枇杷島橋駅(現在の枇杷島分岐点)~須ヶ口駅~新津島駅(現在の津島)間開通。
- 1925年 - 佐織村古川が津島町に転出。加藤高明、内閣総理大臣に就任。同年、普通選挙法を成立させる。
- 1939年 - 佐織村が佐織町として町制施行。
- 1955年 - 佐屋村、市江村が合併し佐屋町として町制施行。
- 1956年 - 永和村大井、鰯江、大野、善太新田を佐屋町に合併。
- 1959年 - 伊勢湾台風で大きな被害を受ける。
- 1960年 - 佐屋町の一部を津島市、弥富町へ分離統合。
- 1966年 - 杉野図書館(現・中央図書館)開館。
- 1969年 - 東海大橋が完成。
- 1970年 - 海部幹線水路完成。
- 1976年 - 奥津社古墳(千引町)から三角縁神獣鏡発掘。目比川堤防決壊。
- 1984年 - 立田大橋完成。
- 2001年11月22日 - 海部西部ブロック市町村合併広域研究会が発足する。
- 2003年3月26日 - 「合併重点支援地域」(現在の名称)の指定を受ける。
- 2004年4月21日 - 新市の名称を「愛西市」に決定する。
- 2005年4月1日 - 旧海部郡佐織町、佐屋町、立田村、八開村の合併により市制施行する。
市の名前
いわゆる平成の大合併による市町村合併に際しては、市名は公募などにより、愛知県の西に位置することから「愛西市」(あいさいし)となった。
市名については10の候補が合併協議会に諮られ採決がなされたが、有効票の過半数を得たものが無かったとして比較上位にあった「愛西市」と「海西市」(かいせいし)による決選投票がなされ決定した。[6]
日本の市を五十音順に並べると、当市は兵庫県相生市の次になる。
行政
歴代市長
教育
高等学校
中学校
すべて愛西市立である。
小学校
すべて愛西市立である。
特別支援学校
産業・経済
- スギ薬局等の企業の物流センターが市内にある。
- クラシエホームプロダクツ津島工場(津島を称しているが、所在地は愛西市内である[7])
特産物
蓮根、生姜、苺、トマト、花はす、カラー、酒等。蓮根は砂糖漬が有名である。[8]
主な商業施設
公共施設
公園
スポーツ施設
- 愛西市親水公園(総合体育館・総合運動場)
- 佐屋総合運動場・プール
- 佐屋スポーツセンター
- 立田体育館
- 立田総合運動場
- 八開運動場
- 佐織体育館
- 佐織総合運動場
- 緑苑プール
公民館
- 佐屋公民館
- 佐織公民館
図書館
- 中央図書館(旧佐屋町図書館)
- 立田図書館(立田体育館内)
- 佐織図書館(佐織公民館内)
道の駅
- 道の駅立田ふれあいの里 - 2005年10月1日に尾張地方としては初めての道の駅として登録された。
交通
鉄道
以下の路線および、近畿日本鉄道(近鉄)名古屋線が富吉駅と佐古木駅間で市域(善太新田町)を通過しているほか、富吉車庫の敷地内の一部が市域(大野町)にかかっている。
- 名古屋鉄道(名鉄)
- 東海旅客鉄道(JR東海)
道路
高速自動車国道
一般国道
主要地方道
一般県道
- 愛知県道105号富島津島線
- 愛知県道109号子宝愛西線
- 愛知県道113号鹿伏兎大井線
- 愛知県道114号津島蟹江線
- 愛知県道119号津島立田海津線
- 愛知県道125号佐屋多度線
- 愛知県道126号給父西枇杷島線
- 愛知県道128号給父清須線
- 愛知県道129号一宮津島線
- 愛知県道458号一宮弥富線
- 愛知県道462号大藤永和停車場線
- 愛知県道512号給父稲沢線
路線バス
かつては「津島駅 - 給父線」が名鉄(現在の名鉄バス)により運行されていたが、2000年3月末をもって廃止されて以降、愛西市内で運行されている路線バスは存在しない。
なお、公共施設利用の利便性向上のため市が巡回バスを運行している。佐屋ルート・立田ルート・八開ルート・佐織ルート・庁舎間ルートの5路線を、運賃無料で月曜日から土曜日まで運行している。[9]。
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
城郭
出身有名人
- 津田正生 - 地誌家、雑学家。「尾張地名考」執筆者。
- 加藤高明 - 第24代内閣総理大臣、旧佐屋町域
- 山田芳男 - 農家。1889年漁の遭難から愛知県民で初めて渡米し「丸島コロンブス」と呼ばれる。のち明治30年代アメリカ移民事業に携わる。[10]
- 横井庄一 - 元日本兵。太平洋戦争終戦28年後帰還。旧佐織町域
- 梶原典明 - NHKアナウンサー
- 瀧川末子(3代目) - 元宝塚歌劇団
- 中野博 - 元プロボクサー、HIROSHI BOXING GYM会長、旧佐屋町域
- 丹羽将弥 - 元プロ野球選手、旧佐屋町域
- 吉沢検校 - 古典楽器演奏家・作曲家
- 若松大樹 - 元サッカー選手、旧立田村域
- 鷲野圭子 - 元名古屋テレビアナウンサー(現フリー)、旧立田村域
- 横井雄太 - プロ野球選手
- 飯尾隆義 - 生物学者、旧八開村域
- 水谷啓昭 - 元中日ドラゴンズ投手、元同球団コーチ、現同球団スカウト
- 三輪徳寛 - 医学博士
- 三輪實 - 工学者
- 伊藤彰 - 漫画家、遊☆戯☆王R、カードファイト!!ヴァンガード作者。旧佐屋町域
- 内海あい - J-POPデュオナナ・イロのボーカル
マスコット
テンプレート:マスコットキャラクター 市のマスコットとしてあいさいさんが定められている。
2010年10月24日、愛西市の市制5周年記念式典[11]で地域活性化のシンボル[12]として初披露された。合併前の4町村の歴史と文化を継承し、愛西市としての今後の発展を期待した明るく親近感のあるイメージとしてデザインされた[13]。
頭部にはハート型の穴が4つ輪を描くように並び、お腹のポケットや掌、お尻の模様、足の裏、巻いた尻尾までがハート型となっている。ポケットには友達の野菜が入っており、アルファベットの形をしていて並べると「AISAI」となる。頭部の穴からは、驚くと小さなレンコンが飛び出す。
市の歌
- 市歌「いつの日も」(作詞:駒井瞭 / 作曲・歌唱:中西圭三)
- 市の音頭「愛西音頭」(作詞:石井昭 / 作曲・歌唱:中西圭三)
脚注
- ↑ 愛西市ホームページ 愛西市を知ろう
- ↑ 一宮地場産業ファッションデザインセンターアピール事業 愛西市
- ↑ ホームメイト・愛西市のご当地あれこれ検索
- ↑ 愛西市いま、むかし、みらい 歴史を知ろう
- ↑ 愛西市観光協会歴史・文化
- ↑ 新市名称決定!! - 愛西市(2013年1月12日閲覧)
- ↑ 国内外事業場(事業概要) - kracie(2013年1月12日閲覧)
- ↑ 愛西市観光協会物産・グルメ
- ↑ 愛西市巡回バス - 愛西市
- ↑ あいちフレンドシップ交流アルバム愛西市
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web
参考文献
- 2007年 愛西市 市勢要覧
外部リンク
- マスコット関連