女系家族
テンプレート:基礎情報 書籍 『女系家族』(にょけいかぞく)は、山崎豊子の小説。『週刊文春』に連載され、1963年、単行本が文藝春秋新社から全2巻で刊行された。1966年に全1冊の新潮文庫版が刊行された(のち、2002年に上下2分冊で再刊された)。
現在までに映画化および再三に亘るテレビドラマ化がなされている。
目次
概要
大阪・船場の老舗木綿問屋「矢島商店」は、代々家付き娘が婿養子をとる女系の家である。社長・矢島嘉蔵が死去し、遺言によってその存在が発覚した身重の愛人・浜田文乃と嘉蔵の娘である三姉妹(矢島藤代・千寿・雛子)、更に彼女たちの叔母芳子や矢島商店の大番頭宇市、藤代の踊りの師匠である芳三郎らの思惑も絡まりあい、彼らの間で繰り広げられる莫大な遺産の相続を巡る凄絶な権謀術数のさまが描かれる。しかし、最後に笑うのは彼らが予想もしなかった人物であった。
出版
- 単行本
- 『女系家族』上・下(1963年、文藝春秋)
- 文庫
- 『女系家族』(1966年、新潮社)
- 『女系家族』上・下(2002年、新潮社)※2冊にまとめたもの。活字が大幅に拡大。
- 全集
- 『山崎豊子全作品』第4巻(1985年、新潮社)
- 『山崎豊子全集』第4巻(2004年、新潮社)
映画
1963年、大映(現・角川映画)の配給で映画化された。現在はDVD化もされている。
キャスト
- 浜田文乃 - 若尾文子
- 矢島雛子 - 高田美和
- 矢島千寿 - 鳳八千代
- 矢島藤代 - 京マチ子
- 矢島嘉蔵 - 深見泰三
- 矢島為之助 - 浅尾奥山
- 大野宇市 - 中村鴈治郎
- 梅村芳三郎 - 田宮二郎
- 芳子 - 浪花千栄子
- 君枝 - 北林谷栄
- お政 - 近江輝子
- 畑中良吉 - 高桐真
- 小森常次 - 遠藤辰雄
- 坂上(医師) - 浅野進治郎
- 戸塚太郎吉 - 山路義人
- 佐平 - 嵐三右衛門
- 米治郎 - 天野一郎
- 祖父方の者 - 石原須磨男
- 会葬者 - 玉置一恵
- 曽祖父の者 - 葛木香一
- 植木屋の女房 - 小林加奈枝
- 京雅堂 - 芝田総二
- 米治郎の実家の者 - 桜井勇
- 良吉の実家の者 - 菊野昌代士
- 京雅堂の番頭 - 木村玄
- 看護婦 - 松岡信江
- お清 - 谷口和子
- お久 - 高森チヅ子
- 初代の妻の実家の者 - 高山峰子
- 為之助の妻 - 小松みどり
スタッフ
- 製作 - 永田雅一
- 企画 - 土井逸雄、財前定生
- 原作 - 山崎豊子
- 監督 - 三隅研次
- 脚本 - 依田義賢
- 撮影 - 宮川一夫
- 音楽 - 斎藤一郎
- 美術 - 内藤昭
- 録音 - 海原幸夫
- 照明 - 中岡源権
テレビドラマ
2005年版以外、現在DVD化されておらず、主要キャスト以外の出演者も不詳。
1963年版
1963年10月1日 - 1964年3月31日、毎日放送制作・NET系列で火曜日21:00 - 21:30に放送。全26回。
キャスト(1963年版)
- 矢島藤代 - 乙羽信子
- 矢島千寿 - 喜多川千鶴
- 矢島雛子 - 黛ひかる
- 浜田文乃 - 雪代敬子
- 大野宇市 - 山茶花究
- 矢島嘉蔵 - 岩田直二
- 矢島良吉 - 飯沼慧
- 梅村芳三郎 - 北上弥太朗
- 芳子 - 中村芳子
- 米治郎 - 山口幸生
- 君枝 - 中畑道子
- 金正六郎 - 入川保則
- 金正弥曾助 - 山村弘三
- 金正喜代子 - 土佐林道子
- 内出 - 阿木五郎
- みつ子 - 園佳也子
- 荒木雅子
- 海老江寛
- 日高久
- 赤木春恵
スタッフ(1963年版)
- 脚本 - 南木淑郎
1970年版 - 1991年版
放送日 | 回数 | キャスト | ナレーター | 放送枠 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
浜田文乃 | 矢島藤代 | 矢島千寿 | 矢島雛子 | 大野宇市 | 矢島嘉蔵 | ||||
1970年8月28日 - 9月25日 |
全5回 | 河村有紀 | 松山容子 | 北林早苗 | 土田早苗 | 金田龍之介 | 加藤嘉 | フジテレビ 「おんなの劇場」枠 | |
1984年1月5日 | 全1回 | 三田佳子 | 赤座美代子 | 秋野暢子 | 松原千明 | 芦屋雁之助 | 読売テレビ 「木曜ゴールデンドラマ」枠 | ||
1984年1月9日 - 3月30日 |
浅野ゆう子 | 今陽子 | 山口いづみ | 大井利江 | フジテレビ昼ドラマとして放送。 | ||||
1991年9月30日 - 12月27日 |
全65回 | 高田美和 | 三林京子 | 春やすこ | 大井利江 | 金田龍之介 | 葉山良二 | 野村啓司 | 毎日放送 「妻そして女シリーズ」枠 |
1991年版では藤代を中心に描かれている。また、重厚な作風を重視するため、ナレーションを導入。ナレーションに『すてきな出逢い いい朝8時』と『クイズ!!ひらめきパスワード』の司会で人気を得ていたMBSアナウンサーの野村啓司(現MBS専任局長兼チーフパーソナリティー)を起用。野村独特の語りが物語を引き立てている。
1975年版
1975年9月29日 - 1976年2月27日、毎日放送制作・TBS系列で「妻そして女シリーズ」枠で放送。全105回。
キャスト(1975年版)
スタッフ(1975年版)
- 脚本 - 南青四郎
- 制作 - TBS
1994年版
1994年1月3日にテレビ東京の初春ドラマスペシャルとして21:03 - 23:48に放送。全1回。副題に「赤い欲望 老舗の商家に起る凄絶な遺産争い・体を張った相続の座・欲に舞い愛に踊る華麗な女達」が追加されている。
キャスト(1994年版)
- 浜田文乃 - 名取裕子
- 矢島藤代 - 岡江久美子
- 矢島千寿 - 渡辺典子
- 矢島雛子 - 立花理佐
- 大野宇市 - 藤岡琢也
- 矢島嘉蔵 - 江原真二郎
- 中村玉緒
- 京晋祐
- 宮園純子
- 石井トミ子
- 石井光三
- 大門正明
- 江藤漢
- 望月太郎
- 森下哲夫
- 新城彰
- 高橋ひろ子
- 片山美穂
- 野村五十鈴
- 矢島健一
- 高岡健二
スタッフ(1994年版)
2005年版
テンプレート:基礎情報 テレビ番組 テンプレート:Sidebar with collapsible lists 『女系家族』(にょけいかぞく)は、TBS系列で2005年7月7日から9月15日まで毎週木曜日22:00 - 22:54[1](JST)に放送された日本のテレビドラマ。全11回。主演は米倉涼子。
原作は戦後間もない大阪・船場が舞台となっているが、2005年製作のテレビドラマでは舞台設定を2005年の東京・日本橋に置き換えている。
キャスト(2005年版)
- 主人公
- 浜田文乃〈29〉 - 米倉涼子
- 矢島家
- その他
スタッフ(2005年版)
- 脚本 - 清水曙美
- チーフプロデューサー - 貴島誠一郎
- プロデューサー - 森川真行、荒井光明
- 演出 - 酒井聖博、竹村謙太郎、伊藤寿浩
- 音楽 - 栗山和樹
- 制作協力 - ファインエンターテイメント
- 制作 - ドリマックス・テレビジョン
- 製作 - TBS
主題歌
- 今井美樹「愛の詩」(EMIミュージック・ジャパン)
放送日程
- 初回は21:00 - 22:48(108分)、再放送では放送枠の関係で前後編2回に分けて放送されることがある。
各話 | 放送日 | サブタイトル | 演出 | 視聴率 | |
---|---|---|---|---|---|
第1話 | 2005年7月テンプレート:07日 | 激突! 愛人と三姉妹骨肉の遺産相続争い! 目的は遺産よりも復讐 |
酒井聖博 | テンプレート:Color | |
第2話 | 2005年7月14日 | 確執 | 15.4% | ||
第3話 | 2005年7月21日 | 非情 | 竹村謙太郎 | 12.0% | |
第4話 | 2005年7月28日 | 新事実 | 12.1% | ||
第5話 | 2005年8月テンプレート:04日 | 流産 | 伊藤寿浩 | テンプレート:Color | |
第6話 | 2005年8月11日 | 修羅場 | 酒井聖博 | 12.2% | |
第7話 | 2005年8月18日 | 汚らわしい! | 竹村謙太郎 | 13.2% | |
第8話 | 2005年8月25日 | 裏取引 | 伊藤寿浩 | 12.7% | |
第9話 | 2005年9月テンプレート:01日 | 男達の裏の顔 | 酒井聖博 | 12.4% | |
第10話 | 2005年9月テンプレート:08日 | 大逆転! 復讐の切り札 | 竹村謙太郎 | 16.4% | |
最終話 | 2005年9月15日 | 崩れ落ちる家 | 酒井聖博 | 16.5% | |
平均視聴率 13.8%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
テンプレート:前後番組 テンプレート:TBS木曜10時枠の連続ドラマ
脚注
外部リンク
テンプレート:Asboxテンプレート:Asbox- ↑ 初回のみ60分拡大の2時間スペシャル。