哺乳類レッドリスト (環境省)
哺乳類レッドリスト(ほにゅうるいレッドリスト)は、日本の環境省が公表した哺乳類のレッドリスト。
日本国内に棲息する野生哺乳類について、生物学的観点から個々の種・亜種の絶滅の危険度(絶滅危惧の度合い)を評価し、絶滅のおそれのある種・亜種を選定して、リストにまとめたもの。
日本国内の個体群についての評価であるため、このリストに記載されたものでも、世界的にみれば普通種に該当する場合がある。
目次
概要
環境省版の哺乳類レッドリストは、1991年(平成3年)に『日本の絶滅のおそれのある野生生物-脊椎動物編』として公表されたもの(1991年版)が初めてである。その後、1998年(平成10年)6月12日に、改訂されたレッドリスト(1998年版)が公表された[1]。その1998年版レッドリストを基に、2002年(平成14年)3月に『改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物 -レッドデータブック- 1 哺乳類』が作成された[2]。さらに、2007年(平成19年)8月3日に第3次のレッドリスト(2007年版)が公表[3]、2012年(平成23年)8月28日に第4次のレッドリスト(2012年版)が公表[4]された。
1991年版では64種(亜種を含む、以下同じ)、1998年版では89種、2007年版では92種と、掲載種数は増加している。ただしこれは、最新の研究の結果により分類が変更されたこと(それまでは別(亜)種と考えられていたものが、同(亜)種であると改められる等)や、評価単位が変更されたこと(種単位で評価していた分類群を亜種単位での評価に変える等)などによる部分があるので、掲載種数の増加が単純に絶滅危惧種の増加を示すとは言えないことに注意する必要がある。
環境省では、哺乳類の評価対象種として、180種の在来種を選定している[5]が、これには下記の要件がある[3]。
- 分類上亜種に細分される場合は原則として亜種を評価の対象とする。
- 純海産種は対象外だが、主に浅海域に依存するジュゴンは対象とする(ただし1998年版では、純海産種は全て対象外であった)。
- 海外から導入された種及び他地域から導入された種は対象から除く。
リスト及びカテゴリーの変遷
哺乳類の絶滅危惧(絶滅のおそれのある種)の数は、1991年版では14種、1998年版では48種と増加したが、2007年版では42種と減少した。哺乳類の評価対象種は180種なので、2007年版では、約23.3%が絶滅危惧である。
1991年版から1998年版への改訂の結果、絶滅危惧48種のうち31種がコウモリ類である。これは、評価対象を種から亜種に細分化したことも理由に挙げられるが、原生林などにすむ樹洞性コウモリ類の生息環境が悪化しているという要因による部分もある[6]。一方、1998年版で選定外となったものが、8種・2個体群ある。これは、絶滅の危機に瀕してはいないと再評価されたものだけではなく、ヤクシカのように農作物等への食害やがあることや、ケラマジカのように他地域から移入されたものであることなども理由として挙げられる。
1998年版から2007年版への改訂の結果、コウモリ類のカテゴリーランクが大幅に変更された、これは情報の蓄積によるところが主な要因であり、評価対象とした46種のうち、ランクが上昇したのが4種に対し、減少したのが13種であり、このうち8種がランク外になった。これが、哺乳類の絶滅危惧の数の減少した要因になっている。また、新しく海生哺乳類であるジュゴンを掲載した。ヤクシマザル及びホンドザルの下北個体群については増加傾向にあることからランク外とした。南西諸島に生息する種のうち、イリオモテヤマネコは減少傾向が見られる事からランクを上昇させ、徳之島のアマミトゲネズミを新種記載しトクノシマトゲネズミとして、カテゴリーを付与した[3]。
2010年10月、環境省は海の野生生物のレッドリスト作成に着手することを発表した[7]。
トガリネズミ目
和名 | 学名 | 1991年版 | 1998年版 | 2007年版 | 2012年版 | 備考 |
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トガリネズミ科 | ||||||
オリイジネズミ | Crocidura orii | - | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | |
トウキョウトガリネズミ | Sorex minutissimus hawkeri | 危急種 | 絶滅危惧II類 | 絶滅危惧II類 | 絶滅危惧II類 | |
アズミトガリネズミ | Sorex hosonoi | 希少種 | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 | 2006年版までは亜種別に評価していた。 |
シコクトガリネズミ | Sorex shinto shikokensis | - | - | 情報不足 | 準絶滅危惧 | |
コジネズミ | Crocidura shantungensis | 危急種 | 準絶滅危惧 | 絶滅危惧II類 | 準絶滅危惧 | 1998年版まではチョウセンコジネズミで評価した。 |
ワタセジネズミ | Crocidura watasei | 危急種 | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 | |
九州地方のカワネズミ | Chimarrogale platycephala | - | - | 地域個体群 | 地域個体群 | |
サドトガリネズミ | Sorex sadonisus | - | 準絶滅危惧 | - | - | |
モグラ科 | ||||||
センカクモグラ | Mogera uchidai | - | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 | |
エチゴモグラ | Mogera etigo | 希少種 | 絶滅危惧II類 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | 1991年版では種サドモグラで評価した。 |
ミズラモグラ | Euroscaptor mizura | - | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 | 2006年版までは亜種別に評価していた。 |
サドモグラ | Mogera tokudae | 希少種 | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 |
コウモリ目(翼手目)
和名 | 学名 | 1991年版 | 1998年版 | 2007年版 | 2012年版 | 備考 |
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オオコウモリ科 | ||||||
オキナワオオコウモリ | Pteropus loochoensis | 絶滅種 | 絶滅 | 絶滅 | 絶滅 | |
ダイトウオオコウモリ | Pteropus dasymallus daitoensis | 希少種 | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 | |
エラブオオコウモリ | Pteropus dasymallus dasymallus | 希少種 | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 | |
オガサワラオオコウモリ | Pteropus pselaphon | 危急種 | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IB類 | |
オリイオオコウモリ | Pteropus dasymallus inopinatus | 希少種 | - | - | - | |
キクガシラコウモリ科 | ||||||
ミヤココキクガシラコウモリ | Rhinolophus pumilus miyakonis | 希少種 | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 | 絶滅 | |
オリイコキクガシラコウモリ | Rhinolophus cornutus orii | - | 絶滅危惧II類 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | |
オキナワコキクガシラコウモリ | Rhinolophus pumilus pumilus | - | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | |
ヤエヤマコキクガシラコウモリ | Rhinolophus perditus | - | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧II類 | 2006年版までは亜種別に評価していた。 |
カグラコウモリ科 | ||||||
与那国島のカグラコウモリ | Hipposideros turpis | 希少種 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | 個体群 | 2006年版までは種で評価していた。 |
波照間島のカグラコウモリ | Hipposideros turpis | 希少種 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | 個体群 | 2006年版までは種で評価していた。 |
ヒナコウモリ科 | ||||||
オガサワラアブラコウモリ | Pipistrellus sturdeei | 絶滅種 | 絶滅 | 絶滅 | 絶滅 | |
クロアカコウモリ | Myotis formosus | 希少種 | 情報不足 | 情報不足 | 絶滅危惧IA類 | 2006年版までは亜種ツシマクロアカコウモリとして評価していた。 |
ヤンバルホオヒゲコウモリ | Myotis yanbarensis | - | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 | |
コヤマコウモリ | Nyctalus furvus | - | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧II類 | 絶滅危惧IB類 | |
リュウキュウユビナガコウモリ | Miniopterus fuscus | - | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | |
リュウキュウテングコウモリ | Murina ryukyuana | - | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | |
クビワコウモリ | Eptesicus japonensis | - | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧II類 | |
ヤマコウモリ | Nyctalus aviator | - | 絶滅危惧II類 | 準絶滅危惧 | 絶滅危惧II類 | |
モリアブラコウモリ | Pipistrellus endoi | 希少種 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧II類 | |
ウスリホオヒゲコウモリ | Myotis gracilis | - | 絶滅危惧II類 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧II類 | |
ホンドノレンコウモリ | Myotis nattereri bombinus | - | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧II類 | 絶滅危惧II類 | |
クロホオヒゲコウモリ | Myotis pruinosus | 希少種 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧II類 | |
オオアブラコウモリ | Pipistrellus savii | 希少種 | 情報不足 | 情報不足 | 情報不足 | 2006年版までは亜種別に評価されていた |
ヒメヒナコウモリ | Vespertilio murinus | - | - | 情報不足 | 情報不足 | |
クチバテングコウモリ | Murina tenebrosa | 希少種 | 情報不足 | 情報不足 | 情報不足 | |
本州のチチブコウモリ | Barbastella leucomelas darjelingensis | 希少種 | 絶滅危惧II類 | 地域個体群 | 地域個体群 | 1998年版ではチチブコウモリで評価した。 |
四国のチチブコウモリ | Barbastella leucomelas darjelingensis | 希少種 | 絶滅危惧II類 | 地域個体群 | 地域個体群 | 1998年版ではチチブコウモリで評価した。 |
近畿地方以西のウサギコウモリ | Plecotus sacrimontis | - | 絶滅危惧II類 | - | 地域個体群 | |
紀伊半島のシナノホオヒゲコウモリ | Myotis ikonnikovi hosonoi | 希少種 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧II類 | 地域個体群 | 1991年版では種ヒメホオヒゲコウモリ、2006年版までは亜種シナノホオヒゲコウモリで評価されていた。 |
中国地方のシナノホオヒゲコウモリ | Myotis ikonnikovi hosonoi | 希少種 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧II類 | 地域個体群 | 1991年版では種ヒメホオヒゲコウモリ、2006年版までは亜種シナノホオヒゲコウモリで評価されていた。 |
ヒメホリカワコウモリ | Eptesicus nilssonii parvus | - | 絶滅危惧IB類 | - | - | |
ニホンコテングコウモリ | Murina ussuriensis silvatica | - | 絶滅危惧II類 | - | - | |
テングコウモリ | Murina hilgendorfi | - | 絶滅危惧II類 | 絶滅危惧II類 | - | 1998年版ではニホンテングコウモリで評価した。 |
ウスリドーベントンコウモリ | Myotis daubentonii ussuriensis | - | 絶滅危惧II類 | - | - | |
カグヤコウモリ | Myotis frater kaguyae | 希少種 | 絶滅危惧II類 | - | - | |
フジホオヒゲコウモリ | Myotis ikonnikovi fujiensis | 希少種 | 絶滅危惧II類 | 準絶滅危惧 | - | 1991年版では種ヒメホオヒゲコウモリで評価した。 |
ヒメホオヒゲコウモリ | Myotis ikonnikovi ikonnikovi | 希少種 | 絶滅危惧IB類 | - | - | |
オゼホオヒゲコウモリ | Myotis ikonnikovi ozensis | 希少種 | 情報不足 | 情報不足 | - | |
エゾホオヒゲコウモリ | Myotis ikonnikovi yesoensis | 希少種 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | - | 1991年版では種ヒメホオヒゲコウモリで評価した。 |
ヒナコウモリ | Vespertilio superans | - | 絶滅危惧II類 | - | - | |
オヒキコウモリ科 | ||||||
オヒキコウモリ | Tadarida insignis | 希少種 | 情報不足 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧II類 | |
スミイロオヒキコウモリ | Tadarida latouchei | 希少種 | 情報不足 | 情報不足 | 情報不足 | 1991年版では種オヒキコウモリで評価した。 |
サル目(霊長目)
和名 | 学名 | 1991年版 | 1998年版 | 2007年版 | 2012年版 | 備考 |
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オナガザル科 | ||||||
北奥羽・北上山系のホンドザル | Macaca fuscata fuscata | 地域個体群 | 地域個体群 | 地域個体群 | 地域個体群 | 1991年版では東北地方のニホンザル個体群(下北半島の個体群を除く)で、1998年版では「東北地方のホンドザル」で評価した。 |
金華山のホンドザル | Macaca fuscata fuscata | 地域個体群 | 地域個体群 | 地域個体群 | 地域個体群 | 1991年版では東北地方のニホンザル個体群(下北半島の個体群を除く)で、1998年版では「東北地方のホンドザル」で評価した。 |
ヤクシマザル | Macaca fuscata yakui | 希少種 | 準絶滅危惧 | - | - | |
下北半島のホンドザル | Macaca fuscata fuscata (population in Shimokita Peninsula) | 地域個体群 | 地域個体群 | - | - | 1991年版では「下北半島のニホンザル個体群(青森県)」で評価した。 |
ネズミ目(齧歯目)
和名 | 学名 | 1991年版 | 1998年版 | 2007年版 | 2012年版 | 備考 |
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リス科 | ||||||
エゾシマリス | Tamias sibiricus lineatus | - | - | 情報不足 | 情報不足 | |
中国地方のニホンリス | Sciurus lis | 地域個体群 | 地域個体群[2] | 地域個体群 | 地域個体群 | 1991年版では「琵琶湖以西のニホンリス個体群」で、中国地方以西(四国を除く)のニホンリスで評価した。 |
九州地方のニホンリス | Sciurus lis | 地域個体群 | 地域個体群[2] | 地域個体群 | 地域個体群 | 1991年版では「琵琶湖以西のニホンリス個体群」で、中国地方以西(四国を除く)のニホンリスで評価した。 |
ホンドモモンガ | Pteromys momonga | 希少種 | - | - | - | |
ヤマネ科 | ||||||
ヤマネ | Glirulus japonicus | 希少種 | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 | - | |
ネズミ科 | ||||||
セスジネズミ | Apodemus agrarius | - | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 | |
オキナワトゲネズミ | Tokudaia muenninki | 危急種 | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 | 1991年版では種アマミトゲネズミで評価した。 |
アマミトゲネズミ | Tokudaia osimensis | 危急種 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | |
トクノシマトゲネズミ | Tokudaia tokunoshimensis | 危急種 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | 1998年版まではアマミトゲネズミに含めて評価した。 |
ケナガネズミ | Diplothrix legata | 危急種 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | |
ミヤマムクゲネズミ | Clethrionomys rex montanus | 希少種 | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 | |
リシリムクゲネズミ | Clethrionomys rex rex | 希少種 | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 | |
ワカヤマヤチネズミ | Eothenomys imaizumii | 希少種 | - | - | - | |
ミヤケアカネズミ | Apodemus miyakensis | 希少種 | - | - | - | |
カラフトアカネズミ | Apodemus peninsulae giliacus | 希少種 | - | - | - |
ウサギ目(重歯目)
和名 | 学名 | 1991年版 | 1998年版 | 2007年版 | 2012年版 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
ナキウサギ科 | ||||||
エゾナキウサギ | Ochotona hyperborea yesoensis | - | 地域個体群 | 地域個体群 | 準絶滅危惧 | 1998年版では「夕張・芦別のナキウサギ」で、2006年版までは「夕張・芦別のエゾナキウサギ」で評価されていた。 |
ウサギ科 | ||||||
アマミノクロウサギ | Pentalagus furnessi | 危急種 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | |
サドノウサギ | Lepus brachyurus lyoni | - | - | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 |
ネコ目(食肉目)
和名 | 学名 | 1991年版 | 1998年版 | 2007年版 | 2012年版 | 備考 |
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クマ科 | ||||||
天塩・増毛地方のエゾヒグマ | Ursus arctos yesoensis | - | - | 地域個体群 | 地域個体群 | |
石狩西部のエゾヒグマ | Ursus arctos yesoensis | 地域個体群 | 地域個体群 | 地域個体群 | 地域個体群 | |
下北半島のツキノワグマ | Ursus thibetanus japonicus | - | 地域個体群 | 地域個体群 | 地域個体群 | |
紀伊半島のツキノワグマ | Ursus thibetanus japonicus | 地域個体群 | 地域個体群 | 地域個体群 | 地域個体群 | |
東中国地域のツキノワグマ | Ursus thibetanus japonicus | 地域個体群 | 地域個体群 | 地域個体群 | 地域個体群 | 1991年版では「東中国山地(氷ノ山)のツキノワグマ個体群」で評価した。 |
西中国地域のツキノワグマ | Ursus thibetanus japonicus | 地域個体群 | 地域個体群 | 地域個体群 | 地域個体群 | 1991年版では「西中国地域のツキノワグマ個体群(島根県、広島県、山口県)」で評価した。 |
四国山地のツキノワグマ | Ursus thibetanus japonicus | 地域個体群 | 地域個体群 | 地域個体群 | 地域個体群 | |
九州地方のツキノワグマ | Ursus thibetanus japonicus | 地域個体群 | 地域個体群 | 地域個体群 | - | |
イヌ科 | ||||||
エゾオオカミ | Canis lupus hattai | 絶滅種 | 絶滅 | 絶滅 | 絶滅 | |
ニホンオオカミ | Canis lupus hodophilax | 絶滅種 | 絶滅 | 絶滅 | 絶滅 | |
イタチ科 | ||||||
ニホンカワウソ(本州以南亜種) | Lutra lutra nippon | 絶滅危惧種 | 絶滅危惧IA類[2] | 絶滅危惧IA類 | 絶滅 | 1991年版ではニホンカワウソ(Lutra nippon)で評価した。 |
ニホンカワウソ(北海道亜種) | Lutra lutra whiteleyi | 絶滅危惧種 | 絶滅危惧IA類[2] | 絶滅危惧IA類 | 絶滅 | 1991年版ではニホンカワウソ(Lutra nippon)で評価した。 |
ラッコ | Enhydra lutris | 希少種 | 情報不足 | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 | |
チョウセンイタチ | Mustela sibirica coreana | - | - | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 | 自然分布域である対馬の個体群が対象である(国内移入である西日本地域は対象外)。 |
ニホンイイズナ(本州亜種) | Mustela nivalis namiyei | 地域個体群 | 準絶滅危惧 | 地域個体群 | 準絶滅危惧 | 1991年版では「青森県の「ニホンイイズナ個体群」で、2006年版では「本州のニホンイイズナ」として評価されていた。 |
ホンドオコジョ | Mustela erminea nippon | 希少種 | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 | |
エゾオコジョ | Mustela erminea orientalis | 希少種 | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 | |
ツシマテン | Martes melampus tsuensis | 危急種 | 絶滅危惧II類 | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 | |
エゾクロテン | Martes zibellina brachyura | - | 情報不足 | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧 | |
ネコ科 | ||||||
イリオモテヤマネコ | Prionailurus bengalensis iriomotensis | 絶滅危惧種 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 | |
ツシマヤマネコ | Prionailurus bengalensis euptilura | 絶滅危惧種 | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 | |
アシカ科 | ||||||
ニホンアシカ | Zalophus japonicus | 絶滅種 | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 | |
トド | Eumetopias jubatus | - | 絶滅危惧II類 | 絶滅危惧II類 | 準絶滅危惧 | |
アザラシ科 | ||||||
ゼニガタアザラシ | Phoca vitulina | 危急種 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧IB類 | 絶滅危惧II類 |
クジラ偶蹄目(鯨偶蹄目)
和名 | 学名 | 1991年版 | 1998年版 | 2007年版 | 2012年版 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
イノシシ科 | ||||||
徳之島のリュウキュウイノシシ | Sus scrofa riukiuanus | 地域個体群 | 地域個体群 | 地域個体群 | 地域個体群 | |
シカ科 | ||||||
馬毛島のニホンジカ | Cervus nippon | - | - | - | 地域個体群 | |
ケラマジカ | Cervus nippon keramae | 危急種 | - | - | - | |
ヤクシカ | Cervus nippon yakushimae | 希少種 | - | - | - | |
ツシマジカ | Cervus pulchellus | 希少種 | - | - | - | |
ウシ科 | ||||||
九州地方のカモシカ | Capricornis crispus | 地域個体群 | - | 地域個体群 | 地域個体群 | 1991年版では「九州のニホンカモシカ個体群」で評価した。 |
四国のニホンカモシカ個体群 | Capricornis crispus crispus | 地域個体群 | - | - | - |
ジュゴン目(海牛目)
和名 | 学名 | 1991年版 | 1998年版 | 2007年版 | 2012年版 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
ジュゴン科 | ||||||
ジュゴン | Dugong dugon | - | - | 絶滅危惧IA類 | 絶滅危惧IA類 |
総計
カテゴリー | 1991年版 | 1998年版[2] | 2007年版 | 2012年版 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
絶滅 (絶滅種に相当) |
5 | 4 | 4 | 7 | |
野生絶滅 | - | 0 | 0 | 0 | |
絶滅危惧IA類 | - | 12 | 15 | 12 | |
絶滅危惧IB類 | - | 20 | 20 | 12 | |
絶滅危惧I類 (絶滅危惧種に相当) |
3 | 32 | 35 | 24 | 絶滅危惧IA類と絶滅危惧IB類の合計 |
絶滅危惧II類 (危急種に相当) |
11 | 16 | 7 | 10 | |
絶滅危惧 | 14 | 48 | 42 | 34 | 絶滅のおそれのある種、絶滅危惧I類と絶滅危惧II類の合計 |
準絶滅危惧 (希少種に相当) |
32 | 16 | 18 | 17 | |
情報不足 | - | 9 | 9 | 5 | |
地域個体群 | 13 | 12 | 19 | 22 | |
合計 | 64 | 89 | 92 | 85 |
※計数は、発表された当時の各レッドリストの掲載種の数であり、表内のカテゴリーの数と計数が一致しないことがある。これは、レッドリストの見直しに伴い評価単位である分類群(種や亜種、地域個体群等)を変更することがあり、本表ではそれらの変遷も追えるように作成されているためである。これらについては備考を参照のこと。
脚注
- ↑ 環境省報道発表資料 『哺乳類及び鳥類のレッドリストの見直しについて』、1998年6月12日。
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 レッドデータブックの作成の際に、(1)「ニホンカワウソ」を本州以南個体群と北海道個体群の2つに分け、(2)「中国地方以西のニホンリス」を「中国地方以西(四国を除く)のニホンリス」に名称変更がなされている。この記事では、便宜的に1998年版としたものは、2002年に作成されたレッドデータブックの内容を用いている。
- ↑ 3.0 3.1 3.2 環境省報道発表資料 『哺乳類、汽水・淡水魚類、昆虫類、貝類、植物I及び植物IIのレッドリストの見直しについて』、2007年8月3日。
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ 種の多様性調査(動物分布調査)対象種一覧
- ↑ 生物多様性システム レッドデータブック哺乳類概説
- ↑ 毎日jp 環境省:海洋生物にもレッドリスト 初めて作成へ, 2010.10.24.
参考文献
- 環境庁自然環境局野生生物課編『日本の絶滅のおそれのある野生生物 脊椎動物編』 財団法人自然環境研究センター、1991年、ISBN 978-4-915959-03-5。
- 環境省自然環境局野生生物課編『改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物1 哺乳類』 財団法人自然環境研究センター、2002年、ISBN 4-915959-73-2。
- 環境省生物多様性センター 『絶滅危惧種情報』生物多様性情報システム。
- 環境省報道発表資料 『哺乳類及び鳥類のレッドリストの見直しについて』、1998年6月12日。
- 環境省報道発表資料 『哺乳類、汽水・淡水魚類、昆虫類、貝類、植物I及び植物IIのレッドリストの見直しについて』、2007年8月3日。
- 環境省報道発表資料 『レッドリストの修正について』、2007年10月5日。
- 環境省報道発表資料 『第4次レッドリストの公表について(お知らせ)』、2012年8月28日。
関連項目
- レッドデータブック
- レッドリスト
- ウィキプロジェクト 生物(レッドデータカテゴリーの表示)
- 日本の哺乳類一覧