ヤマネ科
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ヤマネ科(-か、Gliridae<MyoxidaeやMuscardinidaeとする説もあり>)は、動物界脊索動物門哺乳綱ネズミ目(齧歯目)に属する科。
分布
形態
前肢の指は4本、後肢の趾は5本。指には鉤状の爪が生える。一部の種では尾が切れやすい構造になっており、外敵に襲われた時に尾を自切して逃げる。
盲腸がない。
分類
ファイル:Dormouse.jpeg
ルイス・キャロル著の『不思議の国のアリス』にもヤマネが登場する(原語 dormouse は、しばしば「眠りネズミ」と訳される)。
分類学説により、Gliridae、Myoxidae、Muscardinidae の3通りの学術分類名がある。
起源は4000-6000万年前(始新世前期)に遡ると考えられている。
モリヤマネ属 Dryomys
- Dryomys nitedula モリヤマネ
ヤマネ属 Glirulus
- Glirulus japonicus ヤマネ
オオヤマネ属 Glis
- Glis glis オオヤマネ
ヨーロッパヤマネ属 Muscardinus
- Muscardinus avellanarius ヨーロッパヤマネ
ホソオヤマネ属 Myomimus
- Myomimus personatus ホソオヤマネ
サバクヤマネ属 Selevinia
- Selevinia betpakdalaensis サバクヤマネ
生態
多くの種は樹上棲。樹上や樹洞などに木の葉や苔などを集めた球状の巣を作る。冬季には蓄積した脂肪を使い、巣や地中などで冬眠する。
繁殖形態は胎生で、巣で1回に平均4頭の幼獣を産む。
人間との関係
古代ローマでは、オオヤマネを専用の壺の中で飼育して太らせてから焼いて食用とした。
ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』にもヤマネが登場する(原語 dormouse は、しばしば「眠りネズミ」と訳される)。