グランツーリスモシリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:コンピュータゲームシリーズグランツーリスモシリーズ』(Gran Turismo Series)は、ソニー・コンピュータエンタテインメントから発売されたゲームソフトのシリーズ名。山内一典によって生み出され、彼が代表取締役を務めるポリフォニー・デジタルが開発を行っている。ジャンルはドライビング&カーライフシミュレーター

概要

タイトルは、自動車のカテゴリのひとつ「グランツーリスモ」から採られた。グラフィックの美しさやリプレイのカメラワークの巧みさ、挙動のリアルさなどによって話題を呼んだ。2013年現在、累計7000万本以上の出荷を記録したシリーズである。

2013年5月15日に行われた「15周年記念イベント」では、15年間同じチームで開発できたのはゲーム業界で他に例がないことと語り、今後は「GTアカデミー」や「CAN-ECU」といった現実とゲームが影響を及ぼし合う「リアルとバーチャルの境界作用」をテーマにすると述べた[1]

グランツーリスモの誕生

1990年代半ば、家庭用ゲーム機の処理能力が飛躍的に向上した。それを受けて、これまでにない物理的計算に基づいて自動車の挙動を再現したゲームとして開発された。そして、キャッチフレーズでもある「リアルドライビングシミュレーター」として登場した。ただし、後述の理由から発売時期的には同様に物理計算を取り入れたカー・シミュレータである『セガラリーチャンピオンシップ』の後塵を拝する形になっている。一方でこれまでのゲーム性のために物理的な挙動を無視した『リッジレーサーシリーズ』などとは一線を画したリアルな挙動がユーザーには驚きをもって迎えられた。さらに当時としては珍しい「環境マッピング」をいち早く家庭用ゲームソフトに取り入れ、車の光沢を生み出すような効果を実現したこと、多数の実在の車種の収録を実現したことなどの要素が相まって、大ヒット作品となった。

生みの親である山内一典は、1993年ソニー・ミュージックエンタテインメント入社後、いち早く企画書を出した。しかし、「メーカーとライセンス契約して実車が登場するゲームを出したい」という山内の請願は当時としては非現実的で、まずは年齢を下げた世代に向けた『モータートゥーン・グランプリ』の開発に着手する運びとなる。

『モータートゥーン・グランプリ』シリーズを2作作り終えて、ようやくグランツーリスモ開発へと着手することになる経緯はゲームクリエイター列伝「グランツーリスモを創った男達」として『週刊少年マガジン』誌上で1998年に漫画化された。なお、この漫画シリーズは他社のゲームの開発秘話も含めて毎回同様の展開なので、ある開発者がパチンコ店でパチンコ玉を見て、車に光沢をつけるアイデアを思いついたエピソードなど、創作がかなり含まれている。

ゲーム内容

レーシングドライバーの生活を仮想体験する「グランツーリスモモード」(『グランツーリスモ5』では「GT LIFE」)がメインとなっている。試験を受けてライセンスを取得したりレースイベントに出場して賞金を稼ぎ、車の売買・チューニングやメンテナンスなどを行いながら腕を磨いていく。また『グランツーリスモ4』『グランツーリスモ5』ではレーシングチームの監督となりAIドライバーに指示を出すB-Specモードも含まれる。

この他、単独のレースを手軽に楽しめるアーケードモード、『グランツーリスモ4 オンライン実験バージョン』以降では対戦・ランキングなどのオンライン要素も収録されている。

登場車

世界中の主要なスポーツカーが登場する。ただし、ポルシェデ・トマソといったスーパーカーのメーカーからはライセンスを得ることができず、登場していない。なお、ポルシェが登場しない代わりに、ポルシェ車をベースにチューニングしたルーフ社のスポーツカーが収録されている。

また、レースとは程遠い大衆車旧車あるいは高級車も多数登場。自分が乗っているのと同じ車種でレースし、また容易に購入が見込めない高級車もドライブできるなど、レースファン以外のユーザー取り込みにも成功した。

またさまざまな企業とのコラボレーションで考案された架空の車も収録されている。『グランツーリスモ4』では2022年の未来の車という設定の、ナイキとの共同デザインによる「ナイキ One」が登場した。『グランツーリスモ5プロローグ』に登場した「シトロエン・GT by シトロエン」はゲームと同時進行で開発され、現実にもコンセプトカーとして披露された。『グランツーリスモ5』ではレッドブル・レーシングと共同開発した、地上最速のレーシングカー「X1プロトタイプ」が収録され、アップデートの際、名称を「X2010」に変更した[2]

登場サーキット

ハードウェアの進化で表現能力が向上したこともあり、実在の著名なサーキットも収録されるようになった。グランツーリスモ2では初めて実在サーキットのラグナ・セカが登場した。グランツーリスモ3で初収録された「コート・ダジュール」はモンテカルロ市街地コースそのものである。その後、2004年に発売されたグランツーリスモ4では鈴鹿サーキット筑波サーキットツインリンクもてぎ富士スピードウェイニュルブルクリンク北コース、サルト・サーキットなど、実在サーキットが大量に登場した。

また、グランツーリスモ5プロローグにてデイトナ・インターナショナル・スピードウェイ、PSP版にてツーリスト・トロフィーに登場したリカルド・トルモ・バレンシアサーキット、グランツーリスモ5にてトップギア・テストトラックインディアナポリス・モーター・スピードウェイが追加され、グランツーリスモシリーズ初となるダウンロードコンテンツでスパ・フランコルシャンとグランツーリスモ5で収録を見送られていたツインリンクもてぎを有料で追加できるようになった。

東京・青山を中心にし、国道246号を舞台にした「東京・ルート246」やローマ・サーキット、シアトル・サーキットなどの実在の都市や車道をモデルにしたオリジナルコースも多い。

リアルサーキット

サーキット PS PS2 PS3 PSP
GT GT2 GT3 GTC GT4P GT4 TT GTHD GT5P GT5 GTA'12 GTPSP
インディアナポリス・
モーター・スピードウェイ
スーパースピードウェイ *[注 1]
ロードコース [注 2]
インフィニオン・レースウェイ
(現:ソノマ・レースウェイ
スポーツカーコース
ストックカーコース
サルト・サーキット 2009 [注 2]
2005
鈴鹿サーキット 国際レーシングコース [注 2]
西コース
東コース
スパ・フランコルシャン [注 3] [注 2]
ツインリンクもてぎ ロードコース [注 3]
西ショートコース [注 3]
東ショートコース [注 3]
スーパースピードウェイ [注 3]
筑波サーキット
デイトナ・インターナショナル・
スピードウェイ
スーパースピードウェイ
ロードコース
トップギア・テストトラック [注 2]
ニュルブルクリンク 北コース
GP/F
24h [注 4]
GP/D
typeV
富士スピードウェイ 80'S
90'S
2005 F
2005 GT
モンツァ・サーキット [注 2]
ラグナセカ・レースウェイ
リカルド・トルモ・バレンシア・サーキット
合計 0 1 1 0 2 17 15 0 6 19 (8) 15

シティーコース

サーキット PS PS2 PS3 PSP
GT GT2 GT3 GTC GT4P GT4 TT GTHD GT5P GT5 GTA'12 GTPSP
アマルフィサーキット
イタリア市街地コース
オペラ・パリコース
コート・ダジュール *[注 1] [注 2]
シアトル・サーキット
シアトル・ショートコース
ジョルジュ・サンク・パリコース
スペシャルステージ・ルート5 [注 2]
クラブマンステージ・ルート5
スペシャルステージ・ルート7
スペシャルステージ・ルート11
ソウル市街地コース
東京・ルート246 [注 2]
ニューヨーク市街地コース
香港
マドリード市街地コース [注 2]
ミニ
ロンドン市街地コース [注 2]
ローマ市街地コース[注 5] (1)
(2) [注 2]
ローマ・ショートコース
合計 3 6 6 1 2 12 10 0 1 9 (6) 8

オリジナルコース

サーキット PS PS2 PS3 PSP
GT GT2 GT3 GTC GT4P GT4 TT GTHD GT5P GT5 GTA'12 GTPSP
アイガー北壁 ショートコース [注 2]
アプリコットヒル・レースウェイ
エル・キャピタン
オータムリンク
ミニ
カートスペース 1 [注 3]
2 [注 3]
グランバレー スピードウェイ
イーストセクション
グリンデルワルド
ケープリンク
内周コース [注 2]
北コース
外周コース
南コース
コンプレックス・ストリング
スーパースピードウェイ
スペシャルステージ・ルートX [注 3] [注 2]
タヒチ・ロード
ディープフォレスト・レースウェイ [注 2]
テストコース
トライアルマウンテン・サーキット
ハイスピードリンク [注 2]
ビギナーコース
ミッドフィールド・レースウェイ
モータースポーツランド
モータースポーツランド II
レッドロックバレー・スピードウェイ
合計 8 15 8 2 0 13 13 1 2 13 (5) 13

スノー・ダートコース

サーキット PS PS2 PS3 PSP
GT GT2 GT3 GTC GT4P GT4 TT GTHD GT5P GT5 GTA'12 GTPSP
アイガー北壁コース Kトレイル
Gトレイル
Wトレイル
アイス・アリーナ
カテドラルロックス・トレイル I
II
III
グランドキャニオン
グリーンフォレスト・ロードウェイ
シャモニー[注 6]
メイン
イースト
ウェスト
ミニ
スイスアルプス
スモーキーマウンテン サウス
ノース
タヒチ・メイズ
タヒチ・サーキット
タヒチダート・ルート3
トスカーナ
パイクスピーク ヒルクライム
ダウンヒル
合計 0 6 4 2 1 7 0 0 0 8 0 8
登場サーキットの注釈

テンプレート:Reflist

テーマ曲

1作目から代々テーマ曲としてオープニングデモなどに使用されている曲は安藤まさひろがANDY'S名義で制作したアルバム『ANDY'S』収録の「MOON OVER THE CASTLE」である。同アルバムの収録曲はボーカル部分をインスト化するなどアレンジが施され、ほぼ全曲が1作目のBGMとして利用された。また、T-SQUAREのアルバム『BLUE IN RED』には同曲のT-SQUAREバージョンとも言える「Knight's Song」が収録されている。なお、この曲はコンサドーレ札幌のホームゲーム選手入場時のBGMとして使われている。

シリーズ

PlayStation

グランツーリスモ
1997年12月23日発売。当時としては類のない台数の100車種146グレードが収録された。それまでのゲームとは違い、リアルフィーリング・リアルドライビングを追求して開発された。当時の家庭用レースゲームの中で車の挙動が最も本物に近い、などの理由から爆発的なヒットを記録した。パッケージの車はトヨタ・スープラスカイラインGT-R
レーシングモディファイはその車のレースカーがあったとしても、ゼッケンが無く、そのレーシングカーを真似た架空のものしかなかった。
グランツーリスモ2
1999年12月11日発売。シリーズ唯一のCD-ROM2枚組で、アーケードモードを主とした「アーケードディスク」とメインコンテンツである「グランツーリスモディスク」で構成されている。シリーズ初のダートコースが収録。また、シリーズで初めて実在のサーキットであるラグナセカ・レースウェイ(現:マツダ・レースウェイ・ラグナ・セカ)が収録された。また、グランツーリスモ5まではできなくなる「レーシングモディファイ」といったチューニングができるタイトルだった。パッケージの車はホンダ・S2000。ここまでのシリーズはネジコンに対応している。
実物のレーシングカーと同様のレーシングモディファイも可能になり、またネッツアンフィニなどの販売店の名称もレーシングモディファイに使用された。
今作からグランツーリスモモードの車がアーケードモードでも使用可能になった。

PlayStation 2

グランツーリスモ3 A-spec
2001年4月28日発売。当初は「グランツーリスモ2000」という仮称で開発を開始し、PlayStation 2と同時に発売する予定を立てていた。PS2発売直前の2000年2月に行われたプレイステーションフェスティバル2000で配布された体験版ソフト10枚組の内の1枚として「グランツーリスモ2000」があった。
プラットフォームがPlayStationよりさらに高性能なPlayStation 2になったことで、車のモデリング精度やサーキットのクオリティは比較にならないほど向上した。また、フレームレートがこれまでの秒間30フレームから秒間60フレームになったことで動きがより繊細になった。開発当初はアーケードモードを主とする予定だったが、車種やゲームモードの追加などによって開発が大幅に長引くとともに、タイトルも「グランツーリスモ2000 A-spec」を経て「グランツーリスモ3 A-spec」へと変更された。「A-spec」となっているのは、GT4に収録されている B-specモードを収録したバージョンを発売する予定だったためだが、結局「グランツーリスモ3 B-spec」なるソフトは発売されなかった。
全世界で約1400万本を売り上げ、PS2で最も売れたソフトとされている。BGMは様々なアーティストの楽曲が使用されており、中でもイギリスロックバンドFeeder」の「Just a day」が大ヒットを記録した。パッケージに描かれている車はRUF・3400R
今作からたいていのレーシングカーにはゼッケンが付くようになり、ほとんどが実在レーシングカーである。また、今作ではレーシングモディファイが廃止され、LMレースカー(存在する車のGTオリジナルのレーシングカー)が増えた。
グランツーリスモ コンセプト 2001 TOKYO
2002年1月1日発売。グランツーリスモ3 A-specのシステムで、2001年の東京モーターショーで発表されたコンセプトカーや2001年当時の最新車などを収録。パッケージの車はGT-R concept(後の日産・GT-Rの原型)のリアビュー。
ゲーム自体は、初心者向きでメニューの日本語化、レースデモなどのシステムが入った。
内容は、グランツーリスモのメインコンテンツのグランツーリスモモードが、省略されアーケードモードとコースライセンスをメインに進める。
グランツーリスモ・ルポカップ・トレーニングバージョン
2003年4月配布。ポリフォニー・デジタルがフォルクスワーゲン日本法人からの依頼で、当時開発中だったグランツーリスモ4のシステムを用い、フォルクスワーゲン・ルポによるワンメイクレース「ルポGTIカップ」の参加者のトレーニング用として開発したソフト。収録されている車はルポGTIカップカーのみ、コースも筑波サーキットのみが収録されている。非売品で、同年の「ルポGTIカップ」参加者にのみ配布された[3]
グランツーリスモ4"プロローグ"版
2003年12月4日発売。グランツーリスモ4の予告編、入門編的内容。教習所スタイルで、ボードゲームのようにレッスンを選択し、段階的に運転技術をレクチャーする。開発が長引いたGT4の遅れを補完する意味合いがあった。エンディングはグランツーリスモ4の開発ムービーで、実写がふんだんに使われている。日本版でスクールモードのナレーションを担当したのは劇団青年座所属の魏涼子(ぎ・りょうこ)。GT FORCE Proに対応。
グランツーリスモ4
2004年12月28日発売。グランツーリスモ3の要素に加え、Aiレーサに指示を出して、監督気分でレースをするB-spec(ディレクターモード)、写真撮影(プリント可能)や中古車購入の復活、リアウィングの購入、スペシャルコンディションレースなどの要素がある。そして、グランツーリスモモードの1年目は毎月2コース(10月のみ3コース)がフリーラン、走行会、フォトドライブ、ファミリーカップ、アーケードモードに追加される(一部走行会、フォトドライブ、ファミリーカップ選択不可)。パッケージの車は山内一典の愛車・フォードGTのコンセプトレーシングモデル。
今までのシリーズ作とは違い自分で改造した車をアーケードモードに使用できず、グランツーリスモモードで購入した車やプレゼントカーをもらったりライセンスをクリアすることで車種が増加していき、セッティングもグランツーリスモモードよりも若干簡易なものとなっている。
車紹介の日本語版ナレーションは諏訪部順一他が担当した。
ツーリスト・トロフィー
2006年2月2日発売。グランツーリスモ4をベースとしたオートバイレーシングゲーム。グランツーリスモ4に登場したサーキットをさまざまなオートバイで走行することができる。写真撮影も可能。他、オートバイのレーシングモディファイも可能。
グランツーリスモ4 オンライン実験バージョン
2006年7~8月配布。グランツーリスモ4をベースに、オンライン対戦やタイムアタック・チャットなどのインターネット機能を追加した、実験用のPlayStation 2専用ソフトのこと。公式サイトの会員の中から抽選で5000人に無償配布し、テストプレイを行った。2006年7月1日8月31日までサービス提供。
グランツーリスモ4 スバルドライビングシミュレーター版[4]
ソニーと富士重工が共同で開発したドライビングシミュレーターに付属していたソフト。極めて入手困難。

PlayStation 3

グランツーリスモHD
元々は2006年5月のElectronic Entertainment Expoに出展された試作品で、『グランツーリスモ4』の収録コースを高精細(HD)化し、『ツーリスト・トロフィー』同様にバイクも使用可能だった[5]
2006年12月に同じタイトルで小規模な作品を発売する予定だったが、開発計画の変更により発売中止となった。詳しい経緯はグランツーリスモHDコンセプトを参照。
グランツーリスモHDコンセプト
2006年12月24日配布。『グランツーリスモHD』の発売中止および『グランツーリスモ5』へのプロジェクト吸収に代わり、PlayStation 3のオンラインサービスの一環として無料配布された。2007年9月30日に配布終了。
サーキットはアイガー北壁コースのみ。オンラインランキングに対応していた。
グランツーリスモ5プロローグ
2007年12月13日発売。PS3では事実上初めての製品版タイトル。パッケージの車は日産・GT-R(R35)。ダウンロード版も発売された。2011年2月末販売終了。
最高16人までのオンライン対戦が可能。動画配信サービス「グランツーリスモTV」も搭載している。なお、グランツーリスモTVは2009年を以てサービス終了。車のインテリアを再現し、ドライバー視点でのプレイが可能。
2007年10月に開催された東京モーターショーにあわせて無料体験版が期間限定配信され、東京モーターショーに出展された新車のバーチャル除幕式というタイムリーなイベントが行われた。
2012年9月末オンラインサービスが終了した。
グランツーリスモ5プロローグ Spec III
2008年10月30日発売。『グランツーリスモ5プロローグ』で実施された無料アップデートを全て収録した最新版がパッケージソフトとして改めて発売された。パッケージの車はシトロエン・GT by シトロエン。期間限定でPS3本体に同梱された。詳細なアップデート内容についてはグランツーリスモ5プロローグを参照。
グランツーリスモ5 タイムトライアルチャレンジ
2009年12月17日配布。発売前の『グランツーリスモ5』を体験できる特別版として配信されたバージョン。2010年2月15日に配布終了。詳細はグランツーリスモ5参照。
グランツーリスモ5
2010年11月25日発売。6年ぶりのナンバリングタイトル。プロジェクトの膨大化に伴って開発が長引き、発売が再三繰り返し延期されていた。
年式違いなどを含み、シリーズ最多の1000車種以上を収録、細部まで緻密に再現されたプレミアムカー、以前のデーターをベースにしたスタンダードカー、前作のB-Specに搭載されていた倍速などの機能の廃止、対戦だけにとどまらない様々なオンライン要素など大きな進化を遂げた。さらにシリーズ史上初のカーダメージ(プレミアムカーのみ)、天候・時刻の変化(一部のコースのみ)、立体視対応、コースメーカー、レーシングカートNASCARの収録、コースがランダムで自動生成されるラリーイベント、ベルンからローマへ横断する、イタリア半島縦断の旅グランドツアーイベント、、ダウンロードコンテンツによるアップデートや追加アイテムの購入など、数多くの新要素が盛り込まれている。また、「レーシングモディファイ」も復活した(一部の車のみ)。パッケージ車両は、メルセデス・ベンツ SLS AMG
スペシャルイベントで、NASCARドライバー ジェフ・ゴードン、ラリードライバー セバスチャン・ローブ、F1ドライバー セバスチャン・ベッテルといった実名ドライバーが登場している。
ライセンスでのナレーションは後述のPSP版グランツーリスモのナレーションをつとめた桑島法子。クルマ紹介のナレーションは夏樹リオほか。
グランツーリスモ5 Spec II
2012年2月2日発売。2011年10月に行われたVer.2.00への無料アップデートを適用済のブルーレイディスクと、同じく2011年10月に配信された有料ダウンロードコンテンツ「コンプリートパック」をダウンロードできるプロダクトコードを同梱した廉価版。パッケージ車両はレッドブル・X2011プロトタイプ
GTアカデミー 2012
2012年5月2日配信開始、6月25日に配信を終了したオンライン専用タイトル[6]。PlayStation Storeで無料配信。計8つのラウンドで課題をクリアしドライビング技術の向上を目指す。オンラインランキングに加え、総プレイヤー数・リトライ数・総走行距離などが統計表示されるクラウド的な要素も持つ。課題を一定以上の成績でクリアするとグランツーリスモ5で使用できるゲーム内アイテムやこのゲームに収録されているクルマを獲得できた。6月25日にオンラインランキングの登録が終了し、7月4日にはサービスが終了しプレイできなくなった。
GTアカデミー 2013
2013年7月3日、「2013年度GTアカデミー」のオンライン予選も兼ねて配信開始。(但し、日本は予選選考に含まれていない。)前年度と同じく起動制限がかかり、7月29日すべてのイベントが終了、8月31日には起動不可能になった。先行して「グランツーリスモ6」に使用されるエンジンが採用され、シリーズ初登場となる「シルバーストン・サーキット」が登場した。
グランツーリスモ6
2013年5月15日(現地時間)、イギリスのシルバーストーン・サーキットにて開催した『グランツーリスモ』15周年記念イベントで発表された。[7]
同年9月9日2013年12月5日に発売されることが発表された[8]

PlayStation 4

グランツーリスモ6
『グランツーリスモ6』は、PlayStation 4での開発も行われている。発売時期は不明。山内一典はインタビュー記事の中で「プレイヤーの皆さんがPS3版を遊び尽くしたあたり」で出すのが理想的としている[9]。同一タイトルが複数のプラットフォームで開発されるのはシリーズでも初となる。

PlayStation Portable

グランツーリスモ
2009年10月1日発売。同年10月8日発売の予定が1週間繰り上げて発売された[10]
当初は『グランツーリスモ4モバイル』の仮称で2005年春に発売を予定していた[11]。その後長期間表立った進展がなく、山内は『グランツーリスモ5』の開発を優先すると発言していた。欧米ではPSP goとの同時発売だったが牽引効果は乏しく、据え置き機向けに比べればセールス・評価は芳しくなかった。
タイトルはPS版第1作と同様だが、移植・リメイクではなく、むしろイメージとしては完全なる新作である。登場車種800台以上(車のグレードは含まれない)、登場サーキット35コース70レイアウト、アドホックモードを使った多彩なアーケードレースなど、メインシリーズに匹敵するボリュームである。
シリーズで初めてランボルギーニの車両が登場することが発表された。カウンタックLP400ブガッティ・ヴェイロン16.4シボレー・コルベットZR1フェラーリ・エンツォフェラーリなど多数の車両が初登場。
なお、今作のメインモード『ミッションにチャレンジ』の日本語版ナレーションは桑島法子が担当した。
パッケージの車はシボレー・コルベットZR1

その他

グランツーリスモ for Boys
2004年11月の『グランツーリスモ4』の完成披露会で発表[12]。将来の車好きを増やすための子供向けのグランツーリスモで、「採算度外視のできるだけ低いコストで、できることなら無償」「建機類も収録したい」といったコメントがされている。発売時期や具体的内容は不明。2006年9月収録の山内一典インタビュー[13]では「子供のころからクルマを好きになってもらうためにも重要な作品ですので、もちろん作っています」とコメントしているが、その後の続報はない。

関連イベント

グランツーリスモ・アワード

ラスベガスで毎年11月に行われる自動車部品の見本市であるSEMAショーにおいて、2003年から毎年実施されている賞。出展したカスタムカーを山内一典らが審査して表彰する。最優秀に選ばれた車はグランツーリスモシリーズに収録される(グランツーリスモ5の時点では2009年までの7台を収録)。

GTアカデミー

SCEと日産自動車が主催するレーシングドライバー養成プログラム[14]。オンラインで予選を行い、通過者が訓練コースに参加し、優勝者はプロのドライバーとしてデビューする権利が与えられる。2008年にヨーロッパで行われた第1回の優勝者ルーカス・オルドネスル・マン24時間レースなどで活躍している。2010年に第2回が開催され、以後は毎年行われている。2011年には初めてアメリカ合衆国でも実施された。

2011年まではグランツーリスモシリーズのオンライン・タイムトライアルイベントが予選の舞台であったが、2012年の第4回では予選用のソフト「GTアカデミー 2012」が、翌2013年にもGT6の体験版を兼ねた同「2013」がそれぞれ無償提供された。 2014年の予選は再びGTの内部イベントとして行われる。

ただし日本のユーザーは選考対象外であり、オンラインイベントの体験はできるものの、上位に入賞しても本選へ進むことはできない。

関連商品

ステアリングコントローラ

ステアリングコントローラ ゼロテック
HORI製のステアリングコントローラー。ラジコンカーのガングリップ型プロポ(送信機)の形状をしている、PlayStation専用のステアリングコントローラー。
GT FORCE
2001年1月1日発売。ロジクールポリフォニー・デジタルと共同開発した、『グランツーリスモ3 A-spec』に最適化したステアリングコントローラ。フォースフィードバック機能搭載。PlayStation 2専用でUSB接続。他の多くのレースゲームにも対応している。
GT FORCE Pro
2003年12月4日発売。『グランツーリスモ4 "プロローグ"版』に合わせて発売されたGT FORCEの上位版。家庭用ステアリングコントローラとして初めてロック・トゥ・ロック 2.5回転 900°を実現した。
GT FORCE RX
2006年11月11日、PlayStation 3本体と同時発売。『リッジレーサー7』などに対応している。基本機能はGT FORCEと同等。ステアリング正面のボタン配置が変更され、使いやすくなっている。
G25 Racing Wheel
2007年12月13日発売。当初は100台限定で、即完売するほどの人気のため、翌年4月から再発売。クラッチペダルに6速Hパターンシフト、2つのモーターを搭載したデュアルフォースフィードバック、革張りステアリングホイールなどが特徴。元々は海外でPC用として発売されたもので、GT Forceシリーズではない。国内ではPS3用周辺機器として『グランツーリスモ5 プロローグ』と同時に発売されたが、ポリフォニー・デジタルは関わっておらず、オプションメニューにはG25の欄が無い。なお、使用は問題なく使用できる。
Driving Force GT
2008年6月12日発売。GT FORCE Proをベースにリアルタイムアジャストメントダイヤルが搭載されたほか、フォースフィードバックもリファイン。ステアリングも直径28cmと少し大きくなっている。多くのレースゲームに対応しているが、一部タイトルはクロスメディアバーが使えない。
2010年11月25日には、『グランツーリスモ5』に合わせて新パッケージ版が同時発売された。グランツーリスモ5のダウンロードコンテンツ(プレゼントカー1点)が付属する[15]
Driving Force Wireless
2008年9月11日発売。2.4GHz帯のワイヤレス通信を採用した。ペダルを排し、ステアリングの裏のパドルでアクセルやブレーキを操作する。そのため、ひざの上に載せてゲームができる。2009年11月26日には3980円という低価格で再発売された。
G27 Racing Wheel
2010年11月25日発売。 G25 Racing Wheelの改良版。変更点はブレーキ&クラッチペダルにスペーサー追加、シフトレバーのガタつき軽減、ホイール上のボタンの追加(2個→6個)、シーケンシャルの廃止。
ステアリングコントローラー3
2010年11月25日発売。HORI製コントローラー。ゼロテックとは違い、ステアリングとアクセルペダル&ブレーキペダルを使用した操作が可能。フォースフィードバック機能はないものの振動機能が付いている。2012年4月19日に再発売された。
Thrustmaster T500 RS
ゲーム用ジョイスティックなどの商品を手がけているスラストマスター社が2011年2月25日に発売。
ステアリングコントローラ対応表
関連製品 PS PS2 PS3 型番
ステアリングコントローラ ゼロテック
GT FORCE △(非公式、一部のゲームソフトのみ) LPRC-10000
GT FORCE Pro LPRC-11500
GT FORCE RX △(非公式) LPRC-12000
G25 Racing Wheel △(非公式、一部の機能のみ) LPRC-13000
Driving Force GT LPRC-14000
Driving Force Wireless LPRC-12500
LPRC-12700

その他

トミカ
ギフトセットとして、1998年11月にグランツーリスモ、2000年4月にグランツーリスモ2が販売された。絶版。

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

関連項目

外部リンク

テンプレート:グランツーリスモ

テンプレート:SCEワールドワイド・スタジオ
  1. テンプレート:Cite news
  2. レッドブル・レーシングとのプロジェクト「X1プロトタイプ」を発表 - ニュース - グランツーリスモ・ドットコム、2010年9月17日
  3. 「ルポGTIカップ」の練習を自宅で(!?) - webCG
  4. 【オタク旦那と一般人嫁】グランツーリスモの体験版について
  5. Electronic Entertainment Expo 2006現地レポート - SCEAブースレポート その1Impress GAME Watch、2006年5月11日
  6. テンプレート:Cite web
  7. テンプレート:Cite news
  8. テンプレート:Cite news
  9. テンプレート:Cite news
  10. 『グランツーリスモ』PSP®版を発表、グランツーリスモ・ドットコム、2009年6月3日。
  11. グランツーリスモ4 モバイル(仮称)、PlayStation.com、2004年10月27日
  12. 【GT4完成披露会】未来のクルマ業界のために!子供たちに捧げる『グランツーリスモ for Boys』 - ファミ通.com、2004年11月9日
  13. 山内氏を元気にさせる『グランツーリスモ HD』のオンライン要素について本人に体当たり! - ファミ通.com、2006年9月22日
  14. テンプレート:Cite web
  15. ロジクール、ステアリングコントローラー「Driving Force GT」 「GT5」プレゼントカーのプロダクトコード付きパッケージを年末発売予定、Impress GAME Watch、2010年9月8日


引用エラー: 「注」という名前のグループの <ref> タグがありますが、対応する <references group="注"/> タグが見つからない、または閉じる </ref> タグがありません