エア・カナダ
エア・カナダ(Air Canada TSX:ACE.RV)は、カナダ・ケベック州のモントリオール市に本部がある国際航空会社。カナダのフラッグ・キャリア。
主要ハブ空港はトロント・ピアソン国際空港である。バンクーバー国際空港が太平洋のハブ空港で、モントリオール・トルドー国際空港が他にハブ空港として利用されている。カルガリー国際空港は西部カナダのミニハブ空港である。元は国営会社だったが、1987年に民営化された。2000年にカナダの大手航空会社、カナディアン航空を買収した。
国際的な航空会社連合スターアライアンスに加盟し、全日本空輸 (ANA) とコードシェア便を運航している。
目次
歴史
国営時代のカナディアン・ナショナル鉄道 (CNR) の子会社として設立されたトランス・カナダ航空 (Trans-Canada Airlines, TCA) は、1937年9月1日にロッキード L-10Aを使用してバンクーバーからシアトルまで2人の乗客と郵便を運ぶ初飛行を行った。
エア・カナダのパイロットたちは1998年9月2日に会社の歴史始まって以来初めてストライキを起こした。カナダで2番目に大きな航空会社「カナディアン航空」を買収した2000年以降、世界で12番目に大きな商業航空会社となる。
2002年度、エア・カナダはカナダの20都市、アメリカ合衆国への35路線とアジア、オーストラリア、カリブ、ヨーロッパ、メキシコ、インド及び南アメリカの47都市へ直接旅客サービスとして定期及びチャーター便の運航を行っている。この航空会社は平均すると毎日740便近く、毎年2300万人の顧客にサービスを行っている。
2003年4月1日、エア・カナダは破産保護の申請をした。エア・カナダは最終的に19か月後の2004年9月30日に破産保護を明らかにした。ACE航空ホールディングス株式会社 (ACE Aviation Holdings Inc.) がエア・カナダを所有し再建する新しい親会社となった。
子会社・関連会社
エア・カナダ・カーゴ
エア・カナダ・カーゴは提携航空会社の路線を含め150都市に路線を持つエア・カナダの貨物運送部門[1]である。
エア・カナダ・バケーションズ
エア・カナダ・バケーションズはエア・カナダの旅行業務部門である。エア・カナダ及び提携航空会社の路線網を利用したパッケージツアーの企画、販売を行なう。
エア・カナダ・エクスプレス
エア・カナダ・エクスプレス(Air Canada Express)はジャズ航空、スカイ・リージョナル航空、エア・ジョージアン、セントラルマウンテン航空などの地域航空会社がエア・カナダのために地域路線の運航を行っているブランド名である。
ジャズ航空はこれまで「エア・カナダJazz」名で運行していたが、2011年6月より「エア・カナダ・エクスプレス」名に変更となった[2]。
エア・カナダ・ジェッツ
エア・カナダ・ジェッツ(Air Canada Jetz)はエア・カナダの高級チャーターサービスのブランド名である[3]。改装したエアバスA320を5機、このサービスの為に稼働させている。
エア・カナダ・ルージュ
2012年12月18日に設立し、翌2013年7月1日から運航開始。トロント・ピアソン国際空港を拠点とし、エア・カナダから譲渡されたヨーロッパ・カリブ海へのレジャー路線[4]を展開する。機材は、A319とB767により運航され、全機が親会社のエア・カナダから移籍している。 テンプレート:-
就航都市
日本路線
(2014年7月 現在)
- 成田国際空港 (NRT) - トロント・ピアソン国際空港 (YYZ)
- ボーイング777-300ER型機で運航中。
- 成田国際空港 (NRT) - バンクーバー国際空港 (YVR)
- ボーイング767-300ER型機もしくはエアバスA330型機を併用して運航中。
- 成田国際空港 (NRT) - カルガリー国際空港 (YYC)
- ボーイング767-300ER型機で運航中。
- ボーイング787-8型機で運航中[6]2014年10月26日よりボーイング777-200LR型機に変更される予定。
全便、全日本空輸 (ANA) とコードシェア運航を行っている。
なお、2011年以降に東京/羽田 - バンクーバー線の新規就航も予定していたが、深夜・早朝枠で運航した場合の需要が見込めないため、現在は就航を無期限で先延ばしにしている状況となっている。一方で、東京/羽田 - バンクーバー線は、同じスターアライアンスメンバーのANAが2014年3月30日から就航開始。
当社のボーイング777型機・ボーイング767型機・エアバスA330型機には、タッチスクリーン・オンデマンド式のエンターテインメントシステム(タレス社)が完備されている。
保有機材
運航機材
機材 | 保有数 | 発注数 | 座席数 | 備考 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
B | PE | E | 計 | ||||
エアバスA319-100 | 25 | - | 14 | 106 | 120 | 順次退役予定 | |
エアバスA320-200 | 41 | 14 | 132 | 146 | 順次退役予定 | ||
エアバスA321-200 | 10 | - | 20 | 154 | 174 | 順次退役予定 | |
エアバスA330-300 | 8 | - | 37 | 228 | 265 | ||
ボーイング737 MAX 8 | 0 | 33 | No Data | 2017年以降順次導入予定 | |||
ボーイング737 MAX 9 | 0 | 28 | No Data | 2017年以降順次導入予定 | |||
ボーイング767-300ER | 27 | - | 25 24 |
166 187 |
191</br>211 | 順次退役予定 | |
ボーイング777-200LR | 6 | - | 42 | 228 | 270 | ||
ボーイング777-300ER | 16 | 1 | 42</br>36 | テンプレート:0</br>24 | 307</br>398 | 349</br>458 | |
ボーイング787-8 | 0 | 15 | 20 | 21 | 210 | 251 | 2014年3月 初号機受領予定 |
ボーイング787-9 | 0 | 22 | No Data | 2015年以降順次導入予定 | |||
エンブラエル 190 | 45 | - | 9 | 88 | 97 | 順次退役予定 | |
計 | 178 | 99 | |||||
エア・カナダ・ジェッツ | |||||||
エアバスA319-100 | 3 | - | 58 | 58 | |||
エア・カナダ・ルージュ | |||||||
エアバスA319-100 | 10 | - | 12</br>テンプレート:0 | 124</br>142 | 136</br>142 | ||
ボーイング767-300ER | 2 | - | 18 | 246 | 264 | ||
総計 | 193 | 99 |
- 2013年12月現在
上記に加え、以下の航空機は地域航空会社「エア・カナダ・エクスプレス」により使用されている。
- ボンバルディアCRJ-200
- ボンバルディアCRJ-700
- ボンバルディアDash-8-100
- ボンバルディアDash-8-300
- ボンバルディア Q400
- エンブラエル 175
- ビーチクラフト 1900
なお、同社が発注したボーイング社製旅客機のカスタマーコード(顧客番号)は33で、航空機の形式名は767-333ER、777-233LR、777-333ERなどとなる。但し、合併前にカナディアン航空で使用していた機材については、カナディアン航空時代のカスタマーコード75が与えられている。
過去の保有機材
- エアバスA340-300 (1993年 - 2008年)
- エアバスA340-500 (2004年 - 2007年)
- ボーイング747-100 -200 Combi -400 -400 Combi (1971 - 2004)
- ボーイング727-200 (1974年 - 1992年)
- ボーイング737-200 (1976年 - 2004年)
- ロッキードL-1011-1 (1973年 - 1996年)
- ダグラスDC-10 (1971年 - 2001年)
- ダグラスDC-9-30 (1966年 - 2002年)
- ダグラスDC-8-40 -50 -60 -70 (1960年 - 1983年)
- ダグラスDC-3 (1945年 - 1963年)
- エンブラエル 175 (2005年 - 2013年)
主な航空事故
旧・カナダ太平洋航空→旧・カナディアン航空の事故は除く。
- トランスカナダ航空831便墜落事故 : 1963年11月29日
- エア・カナダ621便墜落事故 : 1970年7月5日
- エア・カナダ797便火災事故 : 1983年6月2日
- エア・カナダ143便エンジン停止事故(ギムリー・グライダー) : 1983年7月23日
- エア・カナダ571便墜落事故 : 1989年3月28日
関連項目
- コードシェア便
- マイレージサービス
- ヴィンス・カーター : NBA所属のバスケットボール選手。トロント・ラプターズ在籍時にその高いジャンプ力から「エア・カナダ」の愛称がついた。
脚注
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ Jazz begins flying under Air Canada Express banner [1]
- ↑ http://www.aircanada.com/en/travelinfo/before/jetz/index.html
- ↑ [2]
- ↑ エア・カナダ、羽田空港へのドリームラーナーのサービスをトロントより開始 2013年12月8日 15時00分 レスポンス
- ↑ Air Canada Celebrates Launch of its Boeing 787 Dreamliner to Tokyo-Haneda Air Canada Jul 15, 2014