鷲別機関区
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テンプレート:車両基地 鷲別機関区(わしべつきかんく)は、北海道登別市にある日本貨物鉄道(JR貨物)の車両基地(機関区)である。
北海道内で運転される貨物列車を牽引するディーゼル機関車のすべてが所属している。近年は新型機関車への置き換えが進んでいる。
また、貨車の全般検査等を担当する旧・輪西車両所が当区に統合され、輪西派出となっている。
所在地
北海道登別市鷲別町五丁目無番地(室蘭線鷲別駅東側に隣接) ただし、タウンページ等の表記では室蘭市宮の森4-22-4(室蘭運輸所の所在地)となっている。
歴史
- 1944年(昭和19年)10月18日 - 室蘭機関区鷲別駐泊所開設。
- 1947年(昭和22年)11月1日 - 鷲別機関区として独立。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化に伴い、JR貨物の管轄となる。
- 1992年(平成4年) - DF200形ディーゼル機関車導入。
- 1999年(平成11年)4月1日 - 車両基地集約により五稜郭機関区のディーゼル機関車全機が当区に転入。
所属車両に表示される略号
- 「鷲」 - 鷲別を意味する「鷲」から構成される。
所属車両
以下は、2011年(平成23年)2月28日現在の所属車両である[1]。運用区間は、2008年(平成20年)3月15日改正時点のものである[2]。
- DF200形ディーゼル機関車
- 900番台1両、0番台12両、50番台13両、100番台21両、計47両が所属している。
- 定期列車での運用区間は以下のとおり。
- DD51形ディーゼル機関車
- 500番台24両が所属している。定期列車での運用区間は以下のとおり。
- 函館本線:五稜郭 - 長万部間、苗穂 - 札幌貨物ターミナル - 旭川間
- 室蘭本線:長万部 - 苫小牧 - 岩見沢間
- 千歳線:沼ノ端 - 札幌貨物ターミナル間
- 石勝線:南千歳 - 上落合信号場間
- 根室本線:上落合信号場 - 帯広貨物間
- 宗谷本線:旭川 - 北旭川間
- 上記の他、五稜郭駅・苫小牧駅・北旭川駅・帯広駅での入換作業でも使用される。また北海道旅客鉄道(JR北海道)のDD51形に故障が発生時は救援機として当機関区の所属機が旅客用に充当されることもある[3]。また、五稜郭(函館運輸所) - 苗穂工場間の789系電車・ED79形電気機関車における検査入出場時の回送業務にも当機関区の所属機が充当されることもある。
- DE10形ディーゼル機関車
- 1500番台5両が所属している。そのうち4両は駅構内の入換作業専用である。
- 本輪西 - 東室蘭間の列車牽引や、東室蘭駅・札幌貨物ターミナル駅での入換作業で使用される。
- JRF DF200-52 20091024.jpg
DF200形
- JNR-DD51-1152.jpg
DD51形
鷲別機関区輪西派出
鷲別機関区輪西派出(わしべつきかんく・わにしはしゅつ)は、北海道室蘭市にあるJR貨物の車両工場である。旧輪西車両所。
JR貨物が保有するコンテナ車や有蓋車、JR北海道が保有する貨車の全般検査を担当する。また、道内で走行する私有貨車の交番検査を受け持っている。
1998年(平成10年)4月から2000年(平成12年)3月にかけて、ワム80000形貨車のチップ輸送専用化(480000番台)改造を行った。
所在地
北海道室蘭市仲町1(室蘭線東室蘭 - 輪西間に隣接)
歴史
- 1912年(大正元年)12月 - 岩見沢工場室蘭派出として発足。
- 1915年(大正4年)3月 - 苗穂工場輪西派出に改称。
- 1923年(大正12年)8月 - 現在地に移転。
- 1936年(昭和11年)9月 - 苗穂工場輪西貨車職場となる。
- 1949年(昭和24年)2月 - 苗穂工機部客貨車(輪西)職場となる。
- 1959年(昭和34年)2月 - 苗穂工場客貨車(輪西)職場となる。
- 1987年(昭和62年)
- 3月 - 輪西車両所となる。
- 4月 - 国鉄分割民営化により、JR貨物北海道支社輪西車両所となる。
- 1998年(平成10年)10月 - 貨車の交番検査を鷲別機関区本区から移管。
- 1999年(平成11年)4月 - 鷲別機関区輪西派出となる。
- Wamu480030.jpg
ワム80000形480000番台
(改造を担当)