電気伝導率
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テンプレート:出典の明記 テンプレート:物理量 電気伝導率(でんきでんどうりつ、英語:electrical conductivity)は、導電率(どうでんりつ)ともいい、物質の電気伝導のしやすさを表す物性値。理学系では「電気伝導率」、工学系では「導電率」と呼ばれる傾向があるが、『学術用語集』では「電気伝導率」が多く、次いで「電気伝導度」(でんきでんどうど)ともいう。 また、農学分野においては、目安としての肥料濃度を表すが、この場合は英語の頭文字をとり、「EC濃度」もしくは単に「EC」ということが多い。
単位
- 一般的な記述: ジーメンス毎メートル [S/m] または毎オーム毎メートル [Ω-1・m-1] である。
- SI単位: A・V-1・m-1
- IACS(international annealed copper standard): 電気抵抗(又は電気伝導度)の基準として、国際的に採択された焼鈍標準軟銅(体積抵抗率: 1.7241×10-2 μΩm)の導電率を、100%IACSとして規定。
- 肥料濃度を表す場合: 単位が大きすぎるので、ミリジーメンス毎センチメートル [mS/cm] を用いる。
定義
電気伝導率(σ)は次の式で定義される。
テンプレート:Indent=\sigma\boldsymbol{\mathit{E}}</math>}}
ここで j は電流密度(ベクトル)、σ は電気伝導率、E は電場(電界)のベクトルである。このため、電気伝導率 σ は電気抵抗率 ρ の逆数になり: テンプレート:Indent
の関係が成り立つ。
電気伝導率の周期性
20 ℃の値(上欄)は日軽金のホームページの抵抗率のデータの逆数をもちいた。 0 ℃のデータ(下欄)はコットレルの「金属学」のデータである。
H | He | ||||||||||||||||
Li 10.7 11.8 |
Be 30.3 18 |
B | C | N | O | F | Ne | ||||||||||
Na 21.2 23 |
Mg 23.8 25 |
Al 37.4 40 |
Si 9.6 |
P | S | Cl | Ar | ||||||||||
K 14.7 15.9 |
Ca 27.0 23.5 |
Sc 1.5 |
Ti 1.8 1.2 |
V 0.5 |
Cr 7.5 6.5 |
Mn 0.6 |
Fe 9.9 11.2 |
Co 15.7 16 |
Ni 14.5 16 |
Cu 59.0 64.5 |
Zn 16.8 18.1 |
Ga | Ge | As | Se 8.3 |
Br | Kr |
Rb 8.2 |
Sr 4.4 |
Y 1.8 |
Zr 2.2 |
Nb 6.2 |
Mo 17.5 |
Tc | Ru 13.0 |
Rh 21.2 |
Pd 9.2 |
Ag 61.4 66.7 |
Cd 13.7 15 |
In 11.3 |
Sn 7.9 10 |
Sb 2.4 |
Te | I | Xe |
Cs 5.0 |
Ba 2.0 1.7 |
* | Hf 3.1 |
Ta 7.4 |
W 18.5 |
Re 5.3 |
Os 11.4 |
Ir 19.6 |
Pt 9.4 |
Au 45.5 49 |
Hg 1.0 |
Tl 6.0 |
Pb 4.8 5.2 |
Bi 0.9 1.0 |
Po | At | Rn |
単位は × 106ジーメンス/m。 0 ℃での値 > 20 ℃での値 になっていないのは出典が違うことによる。