阿部知代
テンプレート:基礎情報 アナウンサー 阿部 知代(あべ ちよ、1963年7月23日 - )は、フジテレビのアナウンサー。現在はFCIニューヨーク本社に出向中。FNS用語委員。日本新聞協会用語懇談会委員。俳人でもある。
来歴・人物
群馬県立桐生女子高等学校、上智大学文学部新聞学科卒業。大学の同じクラスには元テレビ朝日アナウンサーの雪野智世、雑誌『25ans』編集長の十河洋美、雑誌『STORY』編集長の山本由樹がいる(『STORY』に林真理子が連載していた小説『私のこと、好きだった?』は山本と阿部がモデルである)。
入社2年目から20年以上『テレビ美術館』『artLover』と美術番組を担当していたため、自他共に認める日本一現代美術を愛する、かつ詳しい女性アナウンサーである。アーティストからの信頼も厚い(大竹伸朗も阿部アナのインタビューは喜んで受けるという)。
1991年から1992年までFNNパリ支局に勤務しており、フランス語・英語も話せる。
1993年 - 2006年という長期間、断続的ではあるが週末のニュースを担当した。
2005年にアナウンス室デスク、2007年よりアナウンス室デスク担当部長に昇格。
2012年8月からFCIニューヨーク本社に出向となった[1]。
シャンパン、ワイン、日本酒が好きでワインコーディネーターと唎酒師の資格を保持。
子どもの頃から古典芸能に親しみ、ニューヨークの平成中村座をはじめ歌舞伎、文楽、落語などに着物で出かけることが知られている。落語家・立川談春の大ファンで地方公演にも出かける「追っかけ」である。
俳人としては、榎本了壱、萩原朔美、白石冬美、サエキけんぞう、坂東彌十郎、伊藤キム等が同人の「かいぶつ句会」、西東三鬼を師系とする「面」に所属し、俳句コンテストでの入賞、また歳時記、俳句誌などに句が掲載されている。
エピソード
- 入局から四半世紀が経ったベテランアナであるが、現在もバラエティ番組に度々出演している。
- フルネームの読みが非常に短いため、「阿部さん」「阿部アナ(ウンサー)」と呼ばれることは滅多になく、「アベチヨさん」と呼ばれることがほとんどである。
- 元々、他局に比して女性アナウンサーの立場が不利であったフジテレビだが、特に報道では1978年に阿部の11期先輩[2]の田丸美寿々[3]が初めてニュース番組の司会に抜擢されたものの、1980年代になっても女性アナウンサーが一人でニュースを読む事はなく、『FNNレインボー発』等のフジテレビの定時ニュースは長年にわたり男性アナウンサー限定の仕事であった。現在のように女性も担当するようになったのは、1990年代初頭に阿部が報道上層部に直訴したことによる。そのとき女子アナとして初めて1ショットのニュース(週末の『産経テレニュースFNN』)にキャスティングされ、これが功を奏して、翌1994年には安藤優子がメインの『ニュースJAPAN』もスタートした。
- 趣味は写真で『なるほど!ザ・ワールド』リポーター時代、常に斜めがけしていた黒いバッグにはカメラが入っていた。腕前はプロ級で、暗室でのプリントもする。雑誌に写真エッセイを連載したり、『テレビ美術館』取材時に撮影したアーティストのポートレイトが展覧会カタログに採用されたりしたこともある。朗読舞台『ラヴシーン』のパンフレットのスナップ写真と公式サイト画像も阿部の撮影で、愛機はライカ(ラヴシーンパンフレットより)。
- 靴フェチで、自宅には数百足の靴があるらしい。
- 大学在学中にアルバイトでNHK総合の科学情報番組『ウルトラアイ』のアシスタントを務めていた時期がある。また、その際に「チャールズ・チャップリンの映画『黄金狂時代』の様に、革靴は食べられるモノなのか?」という趣旨の実験で、長時間茹でられてブヨブヨになった革靴をナイフとフォークを用いて食している。
- 毎年放送されている『女子アナスペシャル2008』で修行対決コーナーがあり、くじ引きでメイド修行を引き、メイドに変身、萌えポーズを見せた。だがこの時は「今まで生きてきた中で一番恥ずかしかった。」と語っている。
- グループ展『さよなら ポラロイド』に写真を出品、この展覧会は朝日新聞(2008年10月24日東京版)で大きく紹介され、阿部の写真が掲載された。
- 『森田一義アワー 笑っていいとも!』のコーナー・「テレフォンショッキング」の初代テレフォンアナウンサーの一人。1987年10月~1991年9月まで火曜日→月曜日を毎週務めた。その後、2010年10月6日(水曜日)に約19年ぶりに単発扱いで担当した。2011年4月6日(水曜日)からの半年間、再び水曜テレフォンアナを務め、2012年4月現在、第2期を担当する唯一のアナウンサーであった。
- ドラマ『古畑任三郎』の「忙しすぎた男」にカメオ出演している。
- CSの日本映画専門チャンネルで『メモリーズ』(旧『私が好きな日本映画』)の司会を担当。これがきっかけで昭和30 - 40年代の映画に詳しくなった模様。
- 河東節三味線人間国宝・山彦千子に師事し、「山彦知代」名で歌舞伎座や新橋演舞場の『助六由縁江戸桜』に河東節十寸見会連中の一員として出演している。
- 阿部が入社した翌年1987年から「FNS27時間テレビ」が始まった。
現在の担当番組
- めざにゅ〜(ニューヨーク中継「めざにゅ〜よ〜く」久下香織子キャスターと交代で担当)
- めざましテレビ(「OH!MYにちNY」久下香織子キャスターと交代で担当)
- FCIモーニングEye(アメリカ合衆国内向けニュース番組。久下香織子キャスターと交代で担当)
過去の担当番組
レギュラー出演
- 報道番組
- FNNスーパータイム(1986年7月 - 1987年10月、お天気キャスター)
- FNNニュース工場一本勝負!(1986年10月 - 1987年3月)
- FNNワールドアップリンク(1991年4月 - 1993年3月)
- FNNニュース(週末深夜、2003年4月 - 2006年9月)
- FNNスピーク(土曜日。平日の代理も務める)
- 産経テレニュースFNN(1993年4月 - 2000年9月、日曜日の朝・昼、1997年9月まで土曜朝も)
- FNNレインボー発( - 2012年7月、木曜日、20:55ニュース)
- BSフジLIVE プライムニュース( - 2012年7月、木曜日のグローバルニュース担当)
- ニュースJAPAN( - 2012年7月、ナレーション、木曜)
- バラエティ・教養番組
- なるほど!ザ・ワールド(リポーター)
- 森田一義アワー 笑っていいとも!(1987年10月 - 1991年9月、火曜日→月曜日テレフォンアナウンサー、2011年4月 - 9月、水曜日テレフォンアナウンサー )
- artLover(日曜夕方の美術番組)(以前はめざにゅ〜に内包されていた番組。めざにゅ〜が4時29分から始まる日は除く)
- テレビ美術館(1987年4月 - 2005年3月、「artLover」の前身にあたる美術番組)
- カワズ君の検索生活(司会)
- ハピふる!(2007年10月 - 2008年9月、金曜日コーナー担当)
- ハンサムキッチン(CSフジテレビTWO/2010年 - 2012年)
- メモリーズ(CS日本映画専門チャンネル)
- まる生プレゼンツ 夜のチヨパン!(CSフジテレビONE/月1回)
- ちよ散歩(CSフジテレビワンツーネクスト)
- ナレーション
- あつあつイタリアーナ(ナレーション)
- バニラ気分!・まごまご嵐(ナレーション)
- スワローズキッズアカデミー(ナレーション)
不定期出演など
- ザ・ベストハウス123(本上まなみの出産のための代理)
- 熱血!平成教育学院(2007年2月25日「女子アナスペシャル」)
- とんねるずのみなさんのおかげでした(不定期)
- アナ★バン!(不定期)
舞台
映画
- 岩井俊二監督の『リリイ・シュシュのすべて』に主人公の母親役で出演。この役は山口智子が名乗りを上げるも、監督が阿部を指名した[4]。
- 2006年12月23日公開の『大奥』にフジテレビ代表として出演した(ほかに千野志麻(OGとして)、平井理央、遠藤玲子が出演)。