超!よしもと新喜劇

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テンプレート:基礎情報 テレビ番組超!よしもと新喜劇』(ちょうよしもとしんきげき)は、1997年10月16日から1998年3月12日まで、TBS系列で放送されていた吉本興業毎日放送(MBS)制作のバラエティ番組コメディ番組)である。放送時間は、毎週木曜20:00 - 20:54(JST)。

本項では、1998年4月16日から同年9月17日まで、本番組の後番組として放送された『超コメディ60!』(スーパーコメディ60)についても記述する。

番組概要

超!よしもと新喜劇

それまで吉本新喜劇とはあまり縁の無かった東京関東)をはじめ、全国へ向けての放送開始となった。番組開始時のキャッチコピーは「死ぬ気で、東京。」(よしもと新喜劇のキャッチコピーである「死ぬ気で、元気。」をもじったもの)。

長年、なんばグランド花月(NGK。大阪府大阪市中央区難波千日前)などで上演されてきた吉本新喜劇をベースとしたもので、東京(TMC砧スタジオ東京都世田谷区)で公開収録が行われた。ストーリーは、NGKで使用された台本の焼き直しを中心とした吉本新喜劇そのものだが、スタジオに設営されたセットは『8時だョ!全員集合』のような大仕掛けで客席をも巻き込んだドタバタ劇という折衷型であった。

この時間帯は、関東地方での視聴率が他地域に比べて格段に低かったため、MBSが試行錯誤しながら番組を制作し続けていた枠であった。そこに『よしもと新喜劇』のタイトルで長年新喜劇を放送してきたMBSが、伝統と実績の吉本新喜劇といういわば「隠し球」を持ち込んだものであった。

しかし、なにわ流のドタバタ吉本コメディがそう簡単に東京をはじめ全国(特に新喜劇の放送実績が少ない東日本地域)で受け入れられるはずもなく、新喜劇経験の無い東京吉本所属のタレントやゲストを交えた番組進行、そして、関西以外の視聴者にも分かりやすいようにと中途半端に調整されたギャグによって作品としてのパワーダウンを招き、従来からの新喜劇ファンからも受け入れられずに視聴率は低く推移。また、編集の多用、大仕掛けありという折衷型のセットの影響下での度のすぎた演出などが従来の新喜劇とのギャップを生み、関西地区でも本番組の視聴率は低迷した。

同時にこのプロジェクトは本家の新喜劇にも打撃を与えた。座長である内場勝則辻本茂雄の二枚看板が東京へ単身赴任のような状態となり、若手の藤井隆山田花子、そしてベテランメンバーも本番組収録のためにNGKへの出演が少なくなり、NGKの公演が極端なメンバー不足に陥る事態となった。そのため、NGKでの公演の内容も大きくパワーダウンし、従来から関西地方などで放送されているNGK中継『よしもと新喜劇』の視聴率も低迷した。

超コメディ60!

1998年4月16日からは視聴率低下に歯止めをかけるため、『超コメディ60!』と番組名を変更して放送された。 ダウンタウン今田耕司などを新喜劇に出演させるなどのテコ入れを図った。また、番組の前半30分に新喜劇を放送し、後半にはSPEEDさとう珠緒らをゲストに迎えてのクイズコーナーやゲームコーナーを行うなど、東京レベルへの番組再編を図った。藤井隆や山田花子らの若手芸人にとっては、本番組での活躍が全国区での人気を得るきっかけともなったが、視聴率は全く上がらず、同年7月からは、ほぼ毎週、60分間オリジナルメンバーのみが出演した新喜劇の「貧乏一家シリーズ」が放送されるようになる。この「貧乏一家シリーズ」の一環で内場と辻本が「ビックバンブラザーズ」名義でCDを発売するなどの展開も見られたが、番組改編のため、同年9月17日に終了した。

エピソード

後年、内場勝則がこの両番組について、読売新聞・"光彩の時 聞き書き"インタビューにおいて、「ぼくら、劇場ありきですから。劇場でやって、それをテレビ中継する。それが、テレビのために舞台を作るという逆の体制になった。ずっと、戸惑いながらやってました。ゲストを入れたりするのも、なんでそんなことするんかなって思いましたよ。芝居が薄まるというか、濁るというか。ゲストのためにやるのは、バラエティーだって。当時、大阪に帰ってくるたび、『何してんや。なんで普段の新喜劇せえへんの』って言われて、つらかった。」(以上、引用)と振り返っており、石田も『みんなは“死ぬ気で東京”こっちは“半泣きで大阪”ですよ。今やから言えますけど(笑)」。』と語っている(スポニチ Sponichi Annex 芸能 よしもと100年笑いは地球を救うより引用)


キャスト

レギュラー出演

大阪から週替わり

ゲスト出演

ほか

スタッフ

超!よしもと新喜劇時代

超!コメディ60時代

  • 作 : 大工富明、萩原芳樹、吉井三奈子、本多正識、木村祐一
  • 構成 : 伊藤正宏、長谷川朝二田子浩司榊暁彦
  • ブレーン : 永峰明
  • 音楽 : 羽毛田丈史
  • テーマ曲演奏 : THRILL
  • TP : 森野憲俊
  • SW : 藤本敏行
  • CAM : 遠山康之
  • VE : 斉藤雄一
  • AUD : 森田篤
  • LD : 佐々木哲男
  • 音響効果 : 志田博英、大久保吉久
  • VTR編集 : 永吉敬文、定野正司
  • MA : 石川英男、石黒裕二
  • ペイント : 後藤和夫
  • CG : FAB
  • 美術プロデューサー : 松沢由之
  • アートディレクター : 上中普雄(MBS)
  • セットデザイン : 内田公幸(MBS)
  • 美術進行 : 山根安雄
  • タイトル : 中原賢二(MBS企画)
  • 大道具 : 松本達也、三上晋
  • 装飾 : 加川功
  • 持道具 : 小林加代子
  • 視覚効果 : 中山信男
  • 電飾 : 宇塚敏明
  • 衣裳 : 保沢紀、山口亜希
  • スタイリスト : TEES
  • メイク : 井手奈津子、水落万里子
  • かつら : 岡崎紀子
  • アクリル装飾 : 熊谷好恵
  • アートフレーム : 永濱大作
  • 特殊装置 : 鈴木輝総
  • TK : 藤巻りえ
  • フロアディレクター : 宮島将志
  • ディレクター : 井口岳洋・岸本孝博(MBS)、菅剛史
  • 舞台演出 : 湊裕美子
  • プロデューサー : 浜田尊弘・岡田公伸(MBS)、土橋正雄(吉本興業)、尾中美紀子
  • チーフプロデューサー : 三村景一(MBS)、橋本卓(吉本興業)
  • 技術協力 : ニユーテレス、IMAGICA
  • 美術協力 : フジアール
  • 制作協力 : オフィス源(現:CELL)、創造商店、オフィス100%、CRUSH OUT(現:ビーダッシュ)、エイティーコーポレーション、ウィルコジャパン
  • 制作著作 : 吉本興業、毎日放送

関連番組

外部リンク

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