内場勝則

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テンプレート:Infobox お笑い芸人 内場 勝則(うちば かつのり、1960年8月22日 - )は、日本お笑いタレント吉本新喜劇座長。愛称は、うっちーうっちゃんかっちゃん

大阪府大阪市西成区出身。吉本興業所属。妻は同じ新喜劇の主力で女優未知やすえ(お笑い芸人としての立場では、やすえの後輩にあたる)で、1児の父でもある。大阪府立東住吉工業高等学校卒業。ダウンタウントミーズハイヒールと同じ大阪NSC1期生。

来歴

新喜劇再興時代

座長就任

  • 1999年、ニューリーダー3人に吉田ヒロも加えた4座長の1人に就任。座長の中では最年長だが最も小柄(161cm)なため実年齢よりも若く見え役柄の幅は広い。辻本とは対照的にやや気の弱めで善良な若い役、例えばチャッカリした性格の新人、アホな御曹司(アホボン)の役(この場合、大抵は烏川耕一がツッコミ)が多く、過去には桑原和男のようなおばあちゃん役も務めたことがある。大きな立ち回りや目立つセリフ回しはあまり用いない方で、ストーリーの流れや結末を引き立てるのを得意とする。この上にボケもツッコミも器用なことから、今田耕司が「スーパー座長」と名付けた経緯もある。
  • 2005年からは「川畑・小籔のがんばろっカナ!?キャンペーン」の成功を受けて、新座長の小籔千豊に座長格を譲り、内場本人は桑原和男や池乃めだからの「重鎮」ポジションで出演することもある。「聞き書き」では『新喜劇出てるときが一番面白い、最高やって言われたい。それを、バラエティー番組に呼ばれて、濁したくないっていうのかな。そういう役者がおってもええでしょう?ええんちゃうかな』と発言している。
    • 2007年4月16日付で吉田ヒロが座長を退任(卒業)したことから、大阪NGKを基盤とする3座長の中で、前述の言葉どおり唯一テレビのレギュラー番組を持たない[1]舞台専業の座長となった。これは川畑泰史も加えて再度4座長になっても変わらない。
  • 決してベテランに偏重しているわけではないが辻本が若手を積極的に使用しているため、ベテランの起用率が高い。過去には桑原和男、末成由美島田一の介井上竜夫チャーリー浜らが縦続けに登場ギャグでこかし続けるというパターンも見られた。

人物

  • 松本人志に「ダッフルコート文庫本は絶対手放さへん」と言われるほど読書好きであり、普段は物静かであまりしゃべらない。ムードメーカー吉田ヒロとは対照的とされる。それ故、妻の未知やすえからは、舞台中に「いっつも家に居るときは、黙って本ばっか読んでる」とアドリブで突っ込まれることもあった。
  • あまり泣いたことは無いらしいが、新喜劇50周年特番で辻本茂雄の語ったところによると、入院中に見舞いに送り込まれた未知やすえから「大丈夫?」と声をかけられて泣いたことがあるらしく、これが結婚のきっかけだろうと言われていた。
    • 上記のエピソードを知った末成由美が、「私が病院に行っていればよかった」と悔しがったともされている(吉本芸人のエピソードを描写した「わらかしたろか!」の記述による)。
  • 私生活では酒豪として知られ、夫婦関係が冷えきっていた頃に阪神・淡路大震災が起こり怖がるやすえを励まし、やすえは内場に惚れ直し関係は修復されるが、実は酔った勢いのうわ言であったという。木村祐一の証言によると酒の席で新喜劇の先輩のことを色々言っていた。
  • 缶ビールは1日1本とやすえに決められており、やすえの目を盗んで飲む際は缶のプルタブを開ける時に音をごまかすために「くしゅっ」とくしゃみのフリをするらしい。このことは新喜劇の舞台中にも「もしもやすえが妻になったら」という設定で小籔千豊らがリアルに公表した。
  • さらには、酔いつぶれた果てには、やすえに「ヤンヤン、きょうちっちゃいおにぎりつくってくれる?[2]」と問いかけるなどかわいらしくなる。小籔の座長就任のSP番組や新喜劇50周年特番で辻本茂雄によって公表され、後者では泣きかけた。
  • ジャイケルマクソンの吉本国勢調査女芸人編で結婚したい吉本芸人で第1位に選ばれた。
  • 2010年の新喜劇正月特番での座長たちのトークで、50歳を前にして老眼が進んでいることを明らかにした(なお、舞台以外では老眼鏡をかけている)。

舞台でよく言うセリフ(持ちネタ)

「えっ、そんなんできるんですか?」

  • 島木譲二が内場にパンチしようとすると
    (内場)「あぶないな〜、そんな前足で」
    (島木)「これ、わしのお手々や!」
    (内場)「ほなそっちが前足?」(反対側の手を指し)
    (島木)「これもお手々や!ほな、わしこないして歩くんか!?」(クマのように四足で歩く)
    (内場)「えっ、そんなんできるんですか?」
    (島木)「でけへん!」
  • このやり取りを数回繰り返した後、
    (内場)「今度は後ろ足で?」
    (島木)「後ろ足とちゃう!ほな、わしこないして歩くんか!?」(ハイハイのように歩く)
    (内場)「え、そんなん…」
    (島木)「でけへん!」(立ち上がり、クマのようなポーズで地団駄を踏みながら)
  • また、以前は、
    (内場)「しっぽは?」
    (島木)「取れました♪…アホ!ワシ人間や!」
というパターンなどもあった。前足ばかり繰り返すことも。
  • また、発展系で、このやりとりを3回繰り返して、4回目で「そんなん出来るんですか?」と言わずに無視をするパターンもあり、
    (島木)「おい、兄ちゃん。ほったらかしかい!そんなことできるんですか?ってさっきまで言うてたやん」(「1人でこんなんやっとったら、わしアホみたいなもんやないかい!!」など、島木のセリフは色々ある)
    (内場)「だって、言ったら言ったで「でけへん」って怒るじゃないですか」
    (島木)「さっきみたいにツッコミして〜や」
    (内場)「そっちが、前足?」
    (島木)「お手々や!」
    (内場)「ほなそっち前足?」
    (島木)「これもお手々や!ほな、わしこないして歩くんか!?」
    (内場)「(めんどうくさそうに)あ〜はいはい、そんなんできるんですかっ?」
    (島木)「めんどうくさそうに言うな!」
というパターンも見られた。
  • 以前は辻本茂雄のアゴネタに対しても使用されていた。

その他

自分

  • 登場時に(主に屋台の主人役の場合)プラスチック容器を重そうに右手で持ってよろけながら歩いてくる。共演者に「おい、大丈夫か?」と聞かれると「こっち(左手)で持つと楽やねん!」と言って容器を軽々と持ち上げる。
  • 登場時に道に迷って遅れたという設定で「おかしいな、確か地図ではここら辺って描いてあったんやけどなぁ。」と言いながら世界地図を広げる。他、地図を広げながら(目標物が目の前にある場合)「○○建設は、ええっと…」その建物に書かれた看板を見て「○○建設……どこや?」。共演者に「今、読んだやん!」と突っ込まれるパターンもある。
  • ヤクザなどに脅されておびえたり、極度に緊張した場合、鼻から抜けた声でしゃべる。周りの人たちはその声につられてふにゃふにゃ体を動かす。
    • 使用例
    (内場)「はにめまして、うひははつのりともうひまふ。(初めまして、内場勝則と申します。)」
    (ツッコミ)「もっとゆっくり落ち着いて言わんとわからん!」
    と突っ込まれ、今度は抜けた声でだら〜とゆっくりしゃべると、
    (ツッコミ)「もっと区切ってはっきりと!!」
    と突っ込まれ、やはり抜けた声で今度は区切り区切りでしゃべり、最後は決まって「チチキトクハヨカエレ(父危篤早よ帰れ)」と言う。
    (ツッコミ)「電報になってるがな!」と突っ込まれて本編に戻る。(近年は全く使用しなくなった)
  • 共演者の言葉に「はい、はい!はい、はいはい!」と激しく相槌を打ちまくる。
  • みんなで何かいい方法がないかなあ?と考えている時のネタ
内場がパンと手を叩き、
(内場)「何かないですかね〜」
(共演者)「今、一瞬何かひらめいたんかと思ったやん!」
  • うどん屋などの店に入る時に決まって、
(内場)「いらっしゃい!」
(共演者)「何でや!こっちがいらっしゃいって言うんですよ!」
  • 内場が新人やアルバイトの場合に謝るネタ
頭を下から上に上げて(普通の謝り方と逆)「すいませ〜〜ん!」と言う。
  • たいぞうが「ペロペ〜ロ、ペロペ〜ロ」と日本語がしゃべれないフリをして近づいた時、自らも「ペロペ〜ロ、ペロペ〜ロ」で返す。その後、たいぞうと意気投合したかのように見えた時点で「何言ってるかわかったか?」と聞かれ、「わからん」とボケる。
  • 修羅場になった時は殴られ役に回ることが多い。
  • ひどく驚いた時は「イィィィィーーー!」(『え』と『い』の中間の音)
    • これの発展系として、重大な事実を告げられた時にその直後は平然と振る舞い、相当の間を置いた上で「イィィィィーーー!」と叫び笑いを取るパターンもある。さらに2、3回繰り返した後に「ご一緒に」と舞台上の共演者全員で「イィィィィーーー!」と叫び、さらに「回転」と全員で回りながら「イィィィィーーー!」、「リバース」と逆回転しながら「イィィィィーーー!」、「ボックス」→「イッイッイッイッ!」と全員でボックスステップを踏みながら行うパターンに発展する事もあるさらに「あ、サンバ」→「イイイッ♪イイイッ♪」など、増えつつある。
    • 同じくこのギャグの発展系で、相当驚いた際には「イィィィィーーー!」を3・4回立て続けに連発したのち、最後の1回で「イ…」と言いかけて止め、素に戻って「うるさい?」と聞き、全員転ぶ。
  • バンクーバー五輪スノーボード代表の国母和宏のモノマネをして、「反省してま〜す」と謝罪する

人物編

他の共演者をイジるギャグ。

「口笛吹いてたでしょ」
「すごい風圧が…」(辻本茂雄も使用するが、「風圧」ではなく「ひょっとこ」をネタにする)
「ご飯がご飯がススム君」
「焼きビーフンフ〜ン、ズボッ」(近年は見られない)
顔を見るたびに驚いた顔をし、息を殺しながら無言のままスローな動きで死んだ振りをする。その際、島木に「どないしたんや?」などと言われると、「熊です。死んだ振りを……」と言う(その後、上記の記述の「えっ、そんなんできるんですか?」のイジりにつながる場合もある。なお、以前は、「すいません。ここにはハチミツは置いてないんですが……」などと続くパターンもあった)。
「町内会でバンビちゃん言われとるんや」「え?ゾンビちゃん?」(この後に島木がそれを否定するのがパターン)
島田「怪我ありませんでしたか?」内場「毛がないって…ん〜若干ありますよ」島田「おたくどこ見て言うてはります?」内場「どこって…(背伸びをして覗き込む)」島田「覗き込むな!」で下の流れに繋がる。
「つい口が滑って…(スベル?)」
「あ、いや、つるっと(つるっと?)」
「えっと…どう言うてハゲまそう…(そんな励ましいらんわ!)」
「あ、いや毛根ない(何?毛根ない?)いやもう金輪際言わないということで(当たり前じゃ!)!」
「すいませんヌケヌケと(あ、まだ言うてる?)」「すいません、けなしすぎて(誰が毛無しじゃ)」「毛にしすぎでございます(気にしすぎだ)」
「けがないですか?(うるさい)」
「知ってますよー、うちの親戚の子が好きなんですよ…アンパンマン
「ブッサイクやな〜〜!!」(以前は、「三田佳子さん」と持ち上げ、後で落とすパターンがあった。)
「世の中がどれだけ広くたって●●人なんていると思う?(顔が足臭い、鼻から重油が出るなど)」というセリフに対し、早口で「俺も初めてやからびっくりしとんねやないかい!!」と逆上。その後に「●●やったら偉いんか!?すいません、できません」と続くことも。
「湯婆婆?」(千と千尋ネタのため近年は見られない)
「カオナシ?」(上記同様千と千尋ネタのため、近年は見られない)
「地震だ!」と言ってそれに合わせて小刻みにジャンプするネタ(最近では代わりにぢゃいこ山本奈臣実酒井藍がいじられる)。
お猿さん?」
「うわ、しゃべってるわ〜」
「置いてませんわ〜(何探してるんや?)」
「まゆげ!」(内場が初めて中條にイジったネタ。ゲラゲラハッピィより)(近年は見られない)
クッキングパパ」「ペリカン」(近年は見られないイジリ)
  • その他、突っ込む相手によってセリフを頻繁に変えたりしている(らしい)。

アホボン

  • どこか無理のあるオールバックに蝶ネクタイとスーツというスタイルでBGMとともに登場。曲の最後の「ジャカチャン!」とともにポーズをとるが、これを数回繰り返す。再登場の際は、内場自身がアホボンのBGMを歌って登場する場合が多い。
  • セカンドバッグを前方に不自然な位置で持っている。突っ込まれると「ここにあると無くさないんですよ!」と怒る。
  • セカンドバッグを取られると元気がなくなり突っ伏してしまう。バッグを返すと「復活!」と言って立ち直る。バッグの方向を変えて持たせると、歩くときにバランスが崩れたりするなど、何かが変になる。
  • 蝶ネクタイを伸ばし、その長さに応じて声色を変える。相手が何回かそれを繰り返すとネクタイを引っ張らないのに声が変わっているのを突っ込まれる。
  • バッグを取られて倒れているときにネクタイを引っ張ると、やたら低音で声を発する。
  • ツッコミで頭をどつかれた後、しばらく間を置いて「痛っ!」と言う。
  • 「お前あほか!」と言われたら、「あほちゃうよ!」と言う。
  • 辻本共演時に多いやりとり→「あほやろ!」「ちゃうよ!」のやりとりを何度か繰り返し、辻本が「バカ!」と言ったら嬉しそうな顔をする。辻本が「こいつ、バカ言われて喜んでるで」と突っ込む。「かしこ!」と言われると考え込み「なんで悩むねん!」と突っ込まれる。
  • 秘書役などの共演者も、持っているカバンを取られると同じように倒れることがある。

勝乃ばあさん

  • 今まで1度しか登場したことの無い内場のお婆さん役。
  • そのインパクトの大きさから再登場を願うファンも少なくない。

現在の出演番組

テレビ

過去の出演番組

テレビ

ドラマ

単発ドラマ

  • ナニワ借金道 盗られてたまるか(1998年11月8日、読売テレビ
  • 海に帰る日(1999年1月31日・3月22日、TBS)
  • よしもと新喜劇ミステリー 名探偵内場勝則 湯けむり殺人事件(2001年12月4日、[[テレビ大阪]
  • かんさい特集 オトンの宝物(2007年9月7日、NHK大阪) - 川島務 役
  • トイレの神様(2011年1月5日、毎日放送)

映画

  • シネマワイズ新喜劇シリーズ
  • 難波金融伝 ミナミの帝王劇場版Part I(1993年)
  • 内場勝則初監督作品「スキヤキのうどん」(2007年)

ソロイベント

脚注・出典

テンプレート:Reflist

テンプレート:吉本新喜劇
  1. よしもと新喜劇』の舞台中継を除く。
  2. 内場は小さめの(一口サイズぐらいが良いとのこと)おにぎりが好物であり、妻である未知やすえと付き合うきっかけも、未知が2人で遊びに行った折に作ってきた弁当に入っていたおにぎりがちょうど内場の好みであった(内場曰く「どストライク」)からだというほどである。(「雨上がり食楽部」(2012年3月24日放送回)での発言より)