浅香あき恵

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テンプレート:ActorActress 浅香 あき恵(あさか あきえ、1956年10月23日 - )は、日本お笑いタレントである。本名、佐藤 秋恵(さとう あきえ)、旧姓・首藤。

大分県大分市出身、大阪府堺市北区在住。吉本興業所属。吉本新喜劇の女優。

来歴・人物

大阪市立天王寺商業高等学校卒業。

鼻の穴が大きい以外は稀に舞台上で三田佳子に似ていると指摘されることもあるが、大抵は自称である事が多い。原則島田珠代の代わりに"ブサイク"や"汚いもの"扱いされており、"きれいどころ"の扱いは近年は極めて稀である(かつては、きれいどころが多かった)。

夫は元新喜劇団員で現在はWヤング佐藤武志。愛称は主にあきえ姉さん。料理が得意で、後輩芸人にふるまうこともあり、後輩思いぶりが伺える。

芸歴

中学生の頃、学芸会で誰も引き受けなかった老婆役を任され、その演技が好評だったことで演劇に目覚め、高校時代は演劇部に所属する。高校卒業後は一時期東京にも出て映画『愛と誠』の早乙女愛役や文学座養成所に応募するなど様々な女優オーディションに応募していたが果たせず。劇団員を目指して大阪で引き続き劇団へのオーディションに応募しつつアルバイトをしていた。

たまたま挨拶に訪れた近所の喫茶店のマスターから吉本を紹介され、なんば花月の進行役として入ったのがきっかけで、1976年6月21日(資料によっては6月11日説もあり正確な日付は不明)、吉本新喜劇に入団。

浅香秋恵としてデビュー当時はマドンナとして活動(『吉本ギャグ100連発2』では共演者から罵倒されたり、言うことを聞かなかったときに怒り出す芸を披露していた。ちなみに現在この芸は未知やすえに受け継がれている)。

間寛平木村進船場太郎らアクの強い男優陣を向こうに回して一歩も引かない舞台根性を見せ人気を得るが、1989年「吉本新喜劇やめよッカナ」時に解雇され退団。1990年同じく解雇された新喜劇の男優、島田一の介と漫才コンビ結成する。この時の芸名は"心機一転"ということで吉本社員の勧めで「小田真理」と名乗った(実は「小田真理」というのは、大阪の有名なオカマの名で、それを知りながらの社員のいたずらだった)。島田とのコンビはあまり長続きせず、数年後に解散となり、のち吉本新喜劇に再入団し、現在の芸名、浅香あき恵に改名した。

近年、舞台にはほとんど毎回立っている。役柄は癇癪もちで傲慢な女社長役からストーカーのような恋人役、気丈な母親役までと幅広くこなす。また声も、アニメ声から野太い声まで自在に使いこなすことができる。ストーカー役で出演する際は派手な衣装を身に纏って登場する。

石田靖に歯向かうとプロレス技(足を持って振り回される「ジャイアント・スイング」、その後みぞおち付近にエルボードロップ)をかけられてフラフラにされる役も持っており、2007年3月20日からの公演では上演のたびにケガをしつつも、楽屋に笑顔で戻るという芸人らしさを持っている。

2011年8月30日 - 9月5日の期間、浅香あき恵35周年記念公演として、NGKにて「ハートは天使(エンジェル)」で座長公演を行った。また、「あぶら祭り」と称して、来場者全員に「あき恵特製・あぶらとり紙」をプレゼントした。

イジリ

登場時のお約束

  • 一同「ブ〜ッサイクやなー」(浅香の顔を見るなり全員で合唱)
  • 辻本茂雄:「B・U・S・A・I・K・U、ブサイクッ! 何じゃその顔〜〜!」
  • 臭っ!(第一の発声は内場勝則烏川耕一、辻本茂雄であることが多い)

その昔、島田珠代が浅香の家に遊びに行ったとき、当時幼かった娘が新喜劇を見て「なんでお母さんはみんなに叩かれたり、ブサイクと言われたりするの?」と聞いた。それに対して浅香は「お母さんはねぇ。オイシイのよぉ〜」と言って聞かせた。以来、娘は母の芸風に疑問を抱かず、むしろ友達にも自慢するようになったという(2002年頃放送の、めちゃ×2イケてるッ!・ここが変だよ女芸人にて発言)。

座長それぞれのイジリ方

内場勝則の場合:

  • 「なんですかその顔面…今までよう生きてこられましたね」
  • 「ウチは不細工を取り扱ってないんですよ」
  • 「大変おブサイクな方で…」
  • 「交通事故に遭われたとか…せやないとこんな顔なれへんわー」
  • 「(内場が夫役で、彼の妻役として出演した浅香に呼ばれて登場)あなた、あなた、言うな。人が聞いたら夫婦や思うがな」(「夫婦やないのよ」と言い返す)
  • 夫婦役の時「なんでこんなブサイクな方と結婚したんですか?」と聞かれ
「泥酔してまして」「合コンの罰ゲーム」
  • 「あんた足臭いな」「靴下はけや〜足臭いから」
  • 「せっかくの不細工が台無しじゃないですかー。いや間違えました、せっかくのキレイな顔が台無しになってしまっ『た』じゃないですか〜」

と言い、「一緒や、なんで過去形なんや?」と怒られる。

  • (浅香)「世の中がどれだけ広くたって、鼻の頭から重油が出る人(顔が足臭い人)なんて見たことある?」と言われたことに対して、(内場)「俺も初めてやからびっくりしとんねやないかい!!」と逆ギレして早口でまくし立て、「それできたら偉いんか!! すみません、僕はできません!! すいません!!」と謝る。他の共演者も一緒に謝ることも。

小籔千豊の場合:

  • (小籔)「なんですかあんたぶっさいくな」
(浅香)「失礼でしょあなた、私はね○○(沢尻エリカ黒木瞳松嶋菜々子倖田來未など)に似てるって言われてるのよ」
(小籔)「(すごい怒った形相で)嘘つけコラ! そんなもん○○のほうがものすごい別嬪や、お前なんかと比べるとツキとスッポンや、スッポン言うても亀のほうのスッポンちゃうぞ、トイレのほうのスッポンやお前は!!」
(浅香)「それウンコを吸い出す道具でしょ?」
(小籔)「ウンコを吸い出せお前みたいなもん、トイレ入って、あ、ここ大するとこかな思って、ドア開けて、そこに大きな水道があって、ホースがあって、バケツがあるところに刺さっとけお前は!!!」辻本がいた場合拍手することがある。

辻本茂雄の場合:

  • (浅香)「初対面やのに失礼な人ね」
(辻本)「初対面やのに失礼なブサイクね」
(浅香)「何ですって?」
(辻本)「ブサイクですって?」
(浅香)「何なのよ!」
(辻本)「ブサイクなのよ!」
(浅香)「気悪いわよ」
(辻本)「顔悪いわよ」
(浅香)「(裏声で)腹立つわね〜」
(辻本)「(高い声で)ブサイクやわね〜」
(浅香)「ああ言えばこう言う」
(辻本)「ああ言えばブサイク」
(浅香)「もういい、もういい」
(辻本)「もうブサイク、もうブサイク」
(浅香)「あ〜〜〜〜くやしぃ〜〜〜〜〜! んあ〜〜〜!!」(地団駄を踏み、顔を変化させる)
(辻本)「その顔は真似できんわ」
  • 「ビーユーエスエーアイケーユーBUSAIKU!!」と言われる。

内場勝則も、辻本と同じようなイジリをすることも多い。また、石田靖が同じようなイジリをすることも。

吉田ヒロの場合:「油」ネタを多用。

  • 顔を近づけて「臭っ! んやこの匂いは…重油や!」
  • 「ちょっと臭いからどっか行けや」
  • 「どないしたその顔面…わかった! キャタピラに巻きこまれたんや! そうやないとこんな顔なれへんもん!」
  • 「お宅の顔は、ブサイクとかそういうレベルやない! シャレならん! えげつない!」
  • 油で滑ってこけたフリをする。一同こけるが、浅香は一人だけ置いてけぼりにされる。

※油ネタは滑ってこけるフリも含め、内場勝則もやる。

座長ではないが副座長安尾信乃助の場合:

  • (安尾)「汚い顔ですね、帰ってください」
(浅香)「おやめなさい、人を○○(ババタレ猫、汚い女)のように」
(安尾)「○○(猫、女)は余計です」
(浅香)「それ単なる○○(ババタレ、汚い)じゃないのよ」
(安尾)「そうなんですよ、帰ってください」

又は

(安尾)「崖から落ちたん?」
(浅香)「落ちてないわよ!」
(安尾)「顔から崖から落ちたん?」
(浅香)「そんなことしたら、顔がぐちゃぐちゃになってしまうでしょ!」
(安尾)「なってしまってるでしょ!」
(浅香)「なってないわよ!」
(安尾)「特殊メイク?」
(浅香)「(舌を巻いて)ナチュラルルルルルメイクや!」
(安尾)「自然ですかぁ〜? うわ怖いわ自然って…」
(浅香)「何を言ってんのよ!」

のどちらかの後に以下のように続く。

(浅香)「まったく、おかしなこと言う人ね」
(安尾)「まったく、おかしな顔の人ね」
(浅香)「まったく口の減らない人ね」
(安尾)「まったく顔の汚い人ね」
(浅香)「気悪いわよ」
(安尾)「顔悪いわよ」
(浅香)「もう〜頭にきたな〜」
(安尾)「もう〜顔がきた(汚)な〜」
(浅香)「ム・カ・ツ・ク〜〜」
(安尾)「ブ・サ・イ・ク〜〜」
(浅香)「いやあぁあ〜〜〜〜(叫ぶ)」
(安尾)「何や?昼休みのサイレンか?」(他の共演者がツッコミを入れることもある)

同じく桑原和男

  • 「あーらなんて汚い顔」
  • 「石油タンカーですか?」

そうやって散々いじり倒し、浅香が自分たちより身分の高い人と判明すると…

  • 一同「なんとお美しい…」(小籔千豊が多用)
  • 浅香「遅いわ!!」と靴を飛ばす。
  • その靴を拾った共演者(主に内場)が「(サイズが)28cm…」「25や!!」
  • 下の名前を言って「誰が〜や、ボケー!」とどつかれる。

他、数え切れない。

  • 刑事や警官など拳銃を持った役柄の人間(特に辻本や内場)には、劇中銃を乱射される事が多い。
  • 他のブサイクキャラ(たかおみゆき島田珠代、岡田直子など)からブサイクといじられ「あなたにだけは言われたくない」と言うと、「あなたにだけは言えるんです」と言われる。最終的にケンカになるが、安尾などが2人を制して「引き分け」と言う。
  • 2009年10月31日放送「よしもと新喜劇」(「昔の名前で出ています!?」)で、旅館の女中役の島田珠代から顔を黒い鞄ではたかれるシーンがあったが、その際に鞄にくっきりと顔や鼻の脂の跡が残り、出演者一同が笑いに包まれるハプニングがあった。

※「妖怪鼻油」は、かなり前のことであるが、1度だけ新喜劇でも「出たな、妖怪鼻油!!」と言われたことがある。ちなみに、言ったのは、その時の浅香の娘役の島田珠代であった。


持ちギャグ

  • 黒木瞳です」
  • 松嶋菜々子です」
  • 「いやあぁあ〜〜〜〜」と甲高い叫び声を上げ、共演者が「何や?昼休みのサイレンか?」「プレイボーーーール!!」などと言って去って行こうとする。叫び声は、以前は本当にサイレンのように尻すぼみだったが、最近では自分で調整して、語尾をきれいに止めるようになっている。
  • 上司役として、自分を怒らせた部下役に「申し訳ありませんでした、チェ・ジウ」と持ち上げられ、「がんばりなさい」と態度を豹変させ、機嫌を直す(このギャグは未知やすえなども使用する)。
  • 男を褒める場面で散々「目が坂口憲二」、「口元がオダギリジョー」と言っておいて、「全体の雰囲気はウド鈴木(相手が中田はじめの時にはキム・ジョンイルなどもある)」などと落とす。島田一の介の場合は、松山千春サンプラザ中野くん竹中直人モト冬樹などと言い、「皆禿げとう人やないか!」とつっこまれる。)
  • 「いただきまーす」と相手に飛びかかる。そして自分がやっておいて「男の人って怖いわ」(このセリフのギャグは以前に未知やすえも使っていたが、やすえの場合は相手方の男性を散々いたぶっておいてから使う。現在は「怖かった〜」でボケる)。「この人が私を襲うんです」とボケる。
  • 生き別れた、あるいは勘当された親子が再会したり、仲直りする所を物陰から見ていて感動のあまり野太い声で「うわーーん」と泣く(この野太い声で泣くネタはもともとは南喜代子のもの)。共演者はそれを聞いて「なんや地震か」「時報のサイレン」「皆さん気ぃつけて、仲間呼んでるから、不細工に包囲される」とボケる。
  • 何かの拍子で笑い出すと、「オッホッホッホッホ! コケー! コッコッコッコッコ!」と、ニワトリになる。
  • ヤクザ役(もしくは強盗犯)に啖呵を切るが「別嬪さんは引っこんどれ!!」と言われ、照れた顔で引き下がる。
  • 怒ったとき「怒るでしかし!(横山やすしのモノマネ)」と言い放ち、がに股で立ち去る(舞台をはけるときに多用される)。最近は「怒るでしかし!」のあとに「おっさんやないですか」とつっこまれると「おっさん違う、やっさんや」とボケる。
  • 突き飛ばされたりして倒れ込んだ拍子に、裏声でエイリアン風のキャラクターを演じることがある。他の出演者が十字を切るともがき苦しむノリつっこみをするが、程なく元の役所のキャラクターに戻る。
  • 「ブサイクが乗れないエレベーター」が反応して動かなくなった際に、顔にバケツ(一度だけガイコツのお面であった事がある)を被せられると途端にエレベーターが動き出す。
  • 年齢を称するときには「歳は二十歳過ぎ」と思い切りぼかし、内場などからは「言われんでも分かっとるわ〜、過ぎて戻ってまた過ぎとるんちゃうか〜」などとツッコまれる。

以下は時々歳不相応な役を演じた時(ストーカーっぽい役)に見せるギャグ。

  • 「愛してるるるるん!!」と言って投げキッスをする。標的となった男性はサッとかわしたり、手で受け止めて踏みつける。場合によっては手でキャッチして「あっ、動いてる動いてる!」などと言いながら周囲にパスし「いや、やめてくださいよ~」などと言いながらキャッチボールになる(おもに内場と安尾のコンビが用いる)。流れ弾の様に標的の男性の後ろに立っている人に当たる場合もあり、当たった人は悶え苦しむボケを展開する。
  • エル・オー・ブイ・イー、LOVE!!と言いながら、手で英文字を作る。ツッコミ「出来てない!」「YMCAになってるやん!!」。
  • セリフの節々で、「(勿論を)モチのロンよ」や「冗談はよし子ちゃんよ」などと古臭いダジャレを言い、その度ごとに「昭和の匂いがプンプンする」とツッコまれている。
  • 「あなたのことを思うと、夜も満足に寝れなかったわ。だからお昼寝するの」と言い、周囲から「いや、寝とるやん!」「だからや!昼寝るから夜寝られんのやないかい!」とツッコまれる。

現在の出演番組

テレビ

過去の出演番組

テレビ

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外部リンク

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