なんばグランド花月
テンプレート:ホール概要 なんばグランド花月(なんばグランドかげつ)は、大阪府大阪市中央区にある、よしもとクリエイティブ・エージェンシーが運営するお笑い・喜劇専門の劇場(2007年9月まで吉本興業が運営していた)。略称NGK(エヌジーケー)。キャッチコピーは「笑いの殿堂」。
概要
老朽化したなんば花月に代わる劇場として、1987年(昭和62年)に新築開場した。1988年になんば花月が閉館されるまでは両劇場が併用されていた。
吉本新喜劇は、基本的には毎日ここで公演されている。テレビ番組の収録などに使われる「ヨシモト∞ホール大阪」(一時期「NGKホール」→「NGKスタジオ」と称していた)が存在したが、2012年のリニューアルに伴い閉鎖している。
平日は2回公演、土日祝日は3~4回公演である。また開始時間の15分前から無名の若手芸人の前説がある。座席数は全席指定の約900席(混雑時の補助席を含めた席数。固定席は858席)で、お笑い・喜劇専門の劇場としては最大級の収容人数を誇る。2階席を設けたことにより、それまでの三劇場(なんば・うめだ・京都)よりも約100席ほど座席を多く設置している。観客の大半が大阪の観光ルートの1つとしてやってくる地方からの団体枠であり、団体席については、全席自由席だった頃から団体を先に指定箇所に着席させ、着席完了後に一般客をようやく入れる扱いの差があった。
全席自由席のころは立ち見を含め客を極限まで詰め込むことができたため、「こんなにようさん入ってんのに、窓口では『まだ入れます~』言うてますねん。吉本はホンマすごいですわ」などとトミーズの漫才のつかみにもなっていたが、消防法もあり2001年ごろから、全席自由席を止め2階部分のみ指定、さらに完全座席指定制へと徐々に入場制限を厳しくし、それにつれて入場料金の値上げを図っている。また客席から舞台の芸人を撮影することも大衆劇場らしく自由であったが、一連の指定席制の拡大と並行して禁止になった。
吉本興業最大級の劇場であり、また上述の団体客も有り観客の年齢層が高い。近年吉本の全国展開により関西地区以外出身のタレントも同劇場に出演する機会が増えているが、特に若手のタレントは『(客の視線は)ここが一番厳しい』と語っている[1]。
本劇場の建物の名称は開業当初は「吉本会館」であったが、2012年のリニューアルに伴い「なんばグランド花月ビル」に改称された。
主な出演者
- 桂文枝
- 桂文珍
- 笑福亭仁鶴
- 月亭八方
- 西川きよし
- 中田カウス・ボタン
- おかけんた・ゆうた
- 桂小枝
- 今いくよ・くるよ
- オール阪神・巨人
- サウンドコピー
- まるむし商店
- ザ・ぼんち
- 大木こだま・ひびき
- 西川のりお・上方よしお
- Wヤング
- 宮川大助・花子
- 桂きん枝
- 平和ラッパ・梅乃ハッパ
- トミーズ
- ティーアップ
- その他多数の若手漫才師
以上に加えて、中国雑技団や外国人アクロバット・ジャグリングとした世界のパフォーマーが月替わりで出演。
吉本新喜劇からの出演者は吉本新喜劇#現在の主要メンバーを参照のこと。
備考
- こけら落としのCMはダウンタウンが務めた。
- 開館当初は、昼間興行を演芸を主体とし、「なんばグランド花月」の名前で興行を行い、夜間は世界のショウや洒落た演劇を「NGKシアター」の名前で興行していた。なんば花月閉館後は、新喜劇の興行も始まった。
- 地下1階は当初、洋画ロードショーを行う映画館として建築されたが、竣工間近に「もはや映画の時代でもない」と、急遽ディスコに転換。「デッセ・ジェニー」としてオープンした。吉本はこれまでも甘食屋などを経営していた事はあるが、これで本格的に飲食事業にも進出した。なお、店名の由来は明石家さんまが吉本の企業体質を皮肉って「銭でっせ」ともじり、これを命名した事によるもの。
- 正面に掲げられている看板には左からあきれたぼういず、柳家金語楼、横山エンタツ・花菱アチャコ、笑福亭仁鶴、中田ダイマル・ラケット、ミスワカナ・玉松一郎、わらわし隊の肖像画が描かれている。
- かつてはプロボクシング興行に貸し出され、石田順裕がメインを務めたこともある。
- 2007年3月18日スタジオ機器のデジタル化工事完了に伴い、屋上を含めビル内どこからでもハイビジョン収録・生中継が可能となっている。
- 2007年11月4日「なんばグランド花月20周年ありがとうございます興行」がオープン時の料金2000円で販売された。
- 吉本興業主催の演芸コンテスト『M-1グランプリ』や『R-1ぐらんぷり』の準決勝大阪会場にもなっている。また関西ローカル番組時代のR-1では決勝戦会場としても使用されていた。
- 若手芸人の登竜門となる舞台である5upよしもとが向かいYES-NAMBAビル5階に、吉本興業も運営に関与しているNMB48の専用劇場であるNMB48劇場(旧・baseよしもと)が同ビル地下1階にそれぞれ位置する。
- 地下1階は2004年3月20日から2009年8月31日まで「吉本笑店街」(有料)にてよしもと芸人出演番組の歴史を展示していた。2012年からは「よしもと47ご当地市場」になり吉本制作の番組(『なにしよ』など)で公開生放送を行う事もある。
- 2010年7月27日より、年2回程度で吉本興業がプロデュースするアイドルユニット「YGA」とフジテレビジョンがプロデュースするアイドルユニット「アイドリング!!!」の合同ライブ「品はちライブ in NGK」「ジュクはちライブ in NGK」が開催されていた。
- 2012年には劇場開設以来となる大規模なリニューアル工事が実施され、客席の座席の取替、バリアフリー対応として劇場共有スペースへのエレベーターの新設、地下1階~2階のテナントスペースの一新などが行われ、2012年4月8日にリニューアルオープンした。これに先行して、1階テナントスペースに日本国内で3か所目、関西地方では初のAKB48カフェとなる「AKB48 CAFE&SHOP NAMBA」が2012年4月4日にグランドオープンした。
- 前述のリニューアル工事のため、2012年3月27日 - 4月7日の間は休館となり、この間は「おでかけ!!なんばグランド花月ツアー」として、御堂会館・新神戸オリエンタル劇場・松下IMPホール(公演順)で出張公演が行われた。
最寄駅
脚注
関連項目
- よしもと新喜劇
- 日曜笑劇場
- 大阪府立上方演芸資料館(ワッハ上方) - なんばグランド花月の向かい側にある。
- 千とせ - なんばグランド花月の近くある食堂、吉本芸人も良く来る。本劇場内に「千とせ・べっかん」が2012年4月に開業した。
- 大槻衣裳
外部リンク
- なんばグランド花月
- AKB48 CAFE&SHOP NAMBA
- ↑ ロングインタビュー#10 平成ノブシコブシ吉村 http://gyao.yahoo.co.jp/player/00309/v09912/v0987100000000543550/