帯谷孝史
帯谷 孝史(おびたに たかし、1950年3月16日 - )はピン芸人・タレント・吉本新喜劇の劇団員。 大阪府八尾市出身。
目次
来歴・人物
吉本のたかじん
最大の特徴は、大きな鼻。また、やしきたかじんに似ている顔立ちで、かつては舞台登場時に「やしきたかじんです」と自己紹介するギャグや、吉田ヒロに「地味なやしきたかじんやなあ」と突っ込まれるギャグもあった。そのため「吉本のやしきたかじん」と比喩され、晴れ時々たかじんでは、やしきたかじんの代役として出演した事もある。たかじんnoばぁ~でもたかじんに扮して登場し、帯谷だと気付いていない相楽晴子に対して「晴子ちゃん晴子ちゃん、さして」と発言。「先っちょだけだったら」と言い返された。
ギャグでブレイク
八尾市の生まれ、自動車整備工場、ボウリング場、プラスチック製造工場、ちり紙交換などの仕事を転々。1972年、吉本新喜劇に入団。「アホンダラ」を連発したり、鼻をいじられてはポットに見立てられるというギャグなどで活躍。鼻のポットギャグを発見した最初の人物は木村進であり、完全な形に完成させたのは船場太郎である。「アホンダラ」を連発した結果、共演者全員が柏手を打って帯谷を拝み「アホンダラ教の教祖さんやろ?」っといじられるギャグも有名。基本的にはヤクザ役が多く、サングラスをかけて登場し、外したら共演者に「サングラス取ったら素うどんみたいな顔やな」といじられるギャグもある。
転落・無期限謹慎
多額の借金を抱え、劇場まで借金取りが押しかけて来るようになり、1999年9月、所属先の吉本興業から無期限謹慎処分を受ける。この借金問題に関しては座員の間では公然の事実だったらしく、ある時期までは芸人同士のトークでもちょっと困ったエピソードとして時々ネタになっていた。
自身の役柄と立場逆転
DVD シネマワイズ新喜劇 vol.6「たこやき刑事」の特典映像にて桑原和男が借金について、帯谷に苦言を呈するシーンが収録されているほど、後々には問題がこじれていたようである。
新喜劇から追放
新喜劇の座長制については先見の明があり、「座長(の好み)によってストーリーのパターンが固定される」などと批判的だったが、前述の無期限謹慎処分により、新喜劇の檜舞台から追放となる。吉本新喜劇の団員及びOBとの共演は、借金トラブルの影響で当時の吉本幹部陣を激怒させたことから不可能となっていた。
R-1で再起
新喜劇退団後はフリーター生活を送っていたが、2002年8月24日、大阪市中央区の「baseよしもと」で行われた一人話芸のチャンピオン決定戦「R-1ぐらんぷり2002」大阪予選に出場し、約3年ぶりに公の場に姿を現すも、落選という結果に終わる。
新喜劇復帰
地方公演、京橋花月で復帰
その後、吉本興業から紹介された営業の仕事を月一度のペースで行い、2004年1月に行われた、「R-1ぐらんぷり2004」大阪予選に出場したが、またしても落選。その後は公の場に姿を見せていなかったが、2008年1月の桑名市での地方公演で久しぶりに新喜劇の舞台に復帰。その後も不定期ながら地方公演の舞台には出演し、2009年末には京橋花月での新喜劇にも出演するなど、再び活動が活発になり始める。
NGK新喜劇で復帰
京橋花月での復帰から数ヶ月後、2010年3月に小籔千豊座長週にて、本場NGK新喜劇に約10年ぶりに出演を果たした。公演名は『美女を見たら詐欺師と思え?』(毎日放送「よしもと新喜劇」2010年4月11日放送分)である。
その舞台の様子の一部は2010年4月6日放送のリンカーンSPで、レギュラーのダウンタウン・さまぁ~ず・雨上がり決死隊・キャイ〜ンが出演を果たした際にも放映された。3月の舞台復帰はスポーツ紙で僅かに報道されたのみであったが、この放送で復帰した帯谷の映像が全国に放送された。
その傍らNSC1期生の元・新喜劇所属、現・漫才師の浜根隆の経営するエアコンクリーニング会社「エンジョイ life HAMINIの従業員としても働いている。
ギャグ
代表的なポットのギャグ。 他の人(大抵は座長が多い)がお茶を入れようとしてポットを探していると帯谷が舞台に登場。帯谷に近寄り、頭を押してお湯を出そうとする。
- (帯谷)「おい、それ何やっとんねん」
- (他の人)「何ってポットからお湯出してるんですよ」
- (帯谷)手を振りながら「出えへん出えへん」
- (他の人)「何言うてるんですか、さっき入れたから出ますよ」
- (帯谷)手を払いのけながら「出ぇへんちゅうねん」
- (他の人)「出ますよ」
- (帯谷)「出ぇへん」
- (他の人)「出ます」
- (帯谷)「出ませんちゅうねんほんまにもう!」といいながら、指で鼻をこするしぐさをする。
- (他の人)「あ、今ちょっと出ませんでしたか?」
- (帯谷)「違いますよ!これ(風邪ひいているから)鼻水が出たんですよ」
- (他の人)「何で出ぇへんかな・・(帯谷の首の後ろを見ながら)「あ、(ボタンが)『止』になってる!」
- (帯谷)「なってへん!」(または、「どこにチョボがあるか!?」)
- ここで別の人物が帯谷の相手に本物のポットを渡す。
- (他の人)「これと間違えてたのか~」と帯谷の顔の前にポットをつき合わせて「ご対面~」
- (帯谷)「なんでや!気分悪いわ~」
- (他の人)「そっくりですよこれ」
- (帯谷)「似てません」
- (他の人)「これサングラスですか?借りてよろしいですか?」と帯谷の胸ポケットにあるサングラスを取り出し、ポットの給湯口にかけ、これを客席に向けて「ほらそっくりや!」
- (帯谷)「ええ加減にせいよホンマ、いてこましたるぞ!」とポットを取り上げ、振り回して殴りかかろうとする。
- (他の人)「やめてくださいよ二人がかりで~」
- (帯谷)「それも違うやろ!」とポットを再度相手に投げ飛ばす。
- (他の人)「びっくりした顔(もしくは子供、兄弟)が飛んできたかと思ったわ~」
- このあと帯谷と夫婦役の夫人がポットを帯谷と間違えて話しかける、本編のラストに薪雑束(悪役を殴るやわらかい棒)で殴られる(正確には叩かれる)などパターンが多数ある。
その他
熱心な読売巨人軍のファンで、かつてはとある関西巨人応援団の幹部に名を連ねていた。