沖縄自動車道
テンプレート:Infobox road 沖縄自動車道(おきなわじどうしゃどう、テンプレート:Lang-en)は、沖縄県の名護市を起点とし那覇市に至る延長57.3kmの高速道路(高速自動車国道)である。高速自動車国道としては最南端かつ最西端の路線である。一般に沖縄道(テンプレート:Lang-en)と略される。国土開発幹線自動車道の予定路線ではなく、高速自動車国道法第4条第2項に基づく高速自動車国道の路線を指定する政令によって指定された路線である。一部文献で沖縄自動車道は高速自動車国道ではなく自動車専用道路との記載があるがそれは過去の話であり現在では誤りである。
目次
概要
終点の那覇から起点の許田に向ってインターチェンジ等に番号が振ってある珍しい路線である(インターチェンジなどを参照)。ただし、これはあくまでも法定路線としての話であり事実上、許田ICから那覇ICまでが上り線、那覇ICから許田ICまでが下り線となっている。なお、石川IC - 那覇IC開通前は番号が指定されておらず、標識のナンバー欄に何も記載されていなかった。
通過市町村
接続高速道路
インターチェンジなど
- IC番号およびキロポストの順で記載する。
- IC番号欄の背景色が■である部分については道路が供用済みの区間を示している。また、施設名欄の背景色が■である部分は施設が供用されていない、または完成していないことを示す。未開通区間の名称は仮称。
- スマートICは背景色■で示す。
- BSのうち、○は運用中、◆は休止中の施設。無印はBSなし。
IC番号 | 施設名 | 接続路線名 | 起点から (km) |
BS | 備考 | 所在地 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 那覇IC | 県道82号那覇糸満線 | 0.0 | 那覇市 | ||
- | 那覇料金所 | 料金所 | 南風原町 | |||
1-1 | 西原JCT. | 那覇空港自動車道 | 2.4 | 名護方面接続 | 西原町 | |
- | 幸地BS/IC[1] | - | ○ | ICは計画中 | ||
2 | 西原IC | 国道330号 | 5.6 | 浦添市 | ||
- | 琉大入口BS | - | ○ | 宜野湾市 | ||
- | 中城PA | - | 10.2 | ○ | 中城村 | |
3 | 北中城IC | 県道29号那覇北中城線 | 12.0 | 北中城村 | ||
3-1 | 喜舎場BS/喜舎場スマートIC | 県道81号宜野湾北中城線 | 13.4 | ○ | 那覇方面入口のみ | |
- | 山里BS | - | ○ | 沖縄市 | ||
4 | 沖縄南IC | 県道85号沖縄環状線 | 17.8 | ○ | ||
- | 池武当BS | - | ○ | |||
5 | 沖縄北IC | 国道329号 | 22.9 | ○ | ||
6 | 石川IC | 県道73号石川仲泊線 | 31.4 | ○ | うるま市 | |
7 | 屋嘉IC | 県道88号屋嘉恩納線 | 34.1 | 那覇方面出入口 | 金武町 | |
- | 伊芸SA | - | 36.7 | |||
8 | 金武IC | 国道329号 | 39.9 | ○ | ||
9 | 宜野座IC | 国道329号 | 48.1 | ○ | 宜野座村 | |
- | 許田料金所 | 料金所 | 名護市 | |||
10 | 許田IC | 国道58号 | 57.3 | |||
地域高規格道路 名護東道路(調査中) |
SA・PA
沖縄自動車道にはサービスエリアとパーキングエリアが1つずつ(伊芸サービスエリア・中城パーキングエリア)設置されている。いずれも有人であり、また両方ともガソリンスタンドは存在しない(伊芸SAのガソリンスタンドは2009年3月31日に廃止された)。
主なトンネル
- 喜舎場トンネル(215m)
歴史
- 1975年5月20日 : 一般国道329号のうち、名護市許田から石川市石川までの区間を有料道路「沖縄自動車道」とし、許田IC-石川ICが開通[2]。当時は沖縄返還後間もなかったために、交通方法が本土と統一されておらず、右側通行で供用された(現在の上り線が下り線、現在の下り線が上り線だった)。
- 1978年7月30日 : 交通方法が本土と統一されたこと(いわゆる730)に伴い、左側通行に変更される。
- 1978年12月22日 : 石川-那覇間が高速自動車国道の予定路線となる[3]。
- 1979年2月27日 : 石川-那覇間が高速自動車国道の路線に指定される[4]。
- 1979年3月18日 : 石川IC-那覇IC間の工事を開始する[5]。
- 1986年2月4日 : 高速自動車国道の路線指定区間が、名護-那覇間となる[6]。
- 1987年10月7日 : 石川IC-那覇IC間の工事の一部が終了する[7]。
- 1987年10月8日 : 石川IC-那覇IC開通、国道329号沖縄自動車道を高速自動車国道として供用開始[8]。この開通の頃に金武本線料金所が廃止され、石川・宜野座料金所が設置される。
- 1988年3月28日 : 石川IC-那覇IC間の工事が終了する[9]。
- 1988年3月29日 : 屋嘉IC開通[10]。
- 2000年6月28日 : 西原JCT開通により那覇空港自動車道と接続[11]。
- 2005年10月1日 : 日本道路公団の民営化に伴い、沖縄自動車道は全線西日本高速道路株式会社の管理になる[12]。
- 2006年11月25日 : 喜舎場BS仮出入口IC社会実験開始(那覇方面入口のみ。2007年3月31日まで)[13]
- 2007年3月30日 : 喜舎場BS仮出入口ICを喜舎場スマートICとする[14]。
- 2007年10月27日 : 喜舎場スマートIC本格供用開始(那覇方面入口のみ)
- 2010年2月2日 : 全線が、無料化社会実験の対象区間に指定される。
- 2010年6月28日 : 全線にて無料化社会実験が開始される[15]。
- 2011年6月20日 : 無料化社会実験一時凍結に伴い、有料に戻る。
石川IC-許田ICのみが開通したころは、金武本線、金武、許田の3か所のみ料金所が存在した。そのため石川IC-許田IC全線通過するときは2か所の料金所、金武IC-許田ICは金武料金所と許田料金所の2か所で一旦停車し料金を支払わなくてはならなかった。なお宜野座IC - 許田IC間のみ通行の際は許田料金所1ヶ所のみ料金が徴収されていた。また、当時の標識による最高速度は70 km/hで、現在の80 km/hより10 km/h低めに設定されていた。加えて、開通時点から1978年7月29日までは、本土と交通方法が統一されていなかったため、右側通行で供用されていた。 那覇ICまで延伸する直前に、金武本線料金所は廃止、石川ICと宜野座ICに料金所が設置され、そのときに入口の自動発券機で通行券を受け取り、出口で料金を支払う方式に変更された。
道路管理者
車線・最高速度
区間 | 車線 上下線=上り線+下り線 |
最高速度 |
---|---|---|
那覇IC-那覇TB | 4=2+2 | 40km/h |
那覇TB-許田TB | 80km/h | |
許田TB-許田IC | 60km/h
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料金
那覇IC-許田IC間(57.3km)の全線が普通区間となっているが、石川IC-許田IC間(25.9km)はキロ当たりの料金が安く(普通車で20.98円/km。その他の区間は24.6円/km)設定されている[16]。
2014年8月現在、ETC割引は平日朝夕割引及び深夜割引は適用されるが、休日割引は適用されない。
料金割引の歴史
1999年7月1日から沖縄特別割引として料金が引き下げられた。全線を普通車で利用した場合、本来の料金は1,550円のところ、特別割引適用後は1,000円になる(各区間で35%程度の引き下げ)。各種ETC割引はこの料金に対して重複適用するので、深夜割引(30%)で700円、通勤割引(50%)で500円になる。沖縄特別割引は、政府の沖縄緊急経済対策の一環として2002年3月までの時限措置で実施の予定であったが、2010年の無料化社会実験実施直前まで実施されていた。
2010年6月28日から、高速道路無料化社会実験により全線が無料となった。しかし、渋滞が頻発するようになり、沖縄県の要望を踏まえて2011年度は、休日のみ無料、平日は有料(実験前から5割引)とする方向で見直されることになった[17]。その後、東日本大震災の復興財源確保のために、無料化社会実験は全国で一時凍結されることになる。
有料に戻る2011年6月20日からは、高速道路利便増進事業を活用して沖縄特別割引が継続されるものの、ETC時間帯割引は会社実施分の深夜割引(30%)・通勤割引(50%)のみとなり、深夜割引の割引率拡充・平日夜間割引・平日昼間割引・休日特別割引は適用されなくなる[18]。これに対し、沖縄1区選出の衆議院議員・下地幹郎(国民新党幹事長)がさらなる引下げを要望し[19]、7月1日から2012年3月31日まで、激変緩和措置として沖縄特別割引後料金からさらに1割引することになった[20][21][22]。激変緩和措置は全車が対象だが、ETC時間帯割引の重複適用はしない。
交通量
平日24時間交通量(台)(上下合計)[23]
- 斜字は推計値を示す。
- 平成22年度の調査期間中において、那覇IC-許田IC間(全区間)では高速道路無料化社会実験が行われていた。
- 軽自動車等の利用が20%を超える唯一の高速自動車国道である(全国平均 : 7.3%)。
- 2010年6月以降は全線で無料化社会実験が行われているため、以前より交通量が非常に多くなっており、朝ラッシュの渋滞も激しくなっている。
区間 | 平成17年度 (2005年度) |
平成22年度(2010年度) | 備考 | |
---|---|---|---|---|
台数 | 混雑度 | |||
那覇IC-西原JCT | 13,359 | 22,940 | 0.35 | |
西原JCT-西原IC | 30,898 | 65,751 | 1.00 | |
西原IC-北中城IC | 41,304 | 78,471 | 1.12/1.09/1.12 | |
北中城IC-喜舎場SIC | 37,452 | 72,246 | 1.05 | 平成17年度調査時 喜舎場SIC未開通 |
喜舎場SIC-沖縄南IC | 70,491 | 1.11/1.00 | ||
沖縄南IC-沖縄北IC | 28,105 | 53,614 | 0.81 | |
沖縄北IC-石川IC | 21,365 | 41,701 | 0.69 | |
石川IC-屋嘉IC | 20,400 | 40,240 | 0.72 | |
屋嘉IC-金武IC | 18,342 | 36,029 | 0.66 | |
金武IC-宜野座IC | 16,247 | 29,591 | 0.69 | |
宜野座IC-許田IC | 14,318 | 26,090 | 0.58 |
2002年度 区間別平日平均交通量(台)
- 許田IC-那覇IC(区間平均) : 23,910(前年度比105.6%)
- 最大(沖縄南IC-北中城IC) : 35,419(前年度比104.8%)
- 最小(許田IC-宜野座IC) : 15,144(前年度比107.5%)
路線バス
- 111番・高速バス(琉球バス交通・沖縄バス・那覇バス・東陽バス) : 全区間
- 113番・具志川空港線(琉球バス交通) : 那覇IC-沖縄南IC
- 123番・石川空港線(琉球バス交通) : 那覇IC-沖縄南IC
- 127番・屋慶名(高速)線(沖縄バス) : 那覇IC-沖縄南IC
- 無番・やんばる急行バス(沖縄中央観光) : 西原IC-許田IC
以上の路線の停留所や路線詳細は、施設一覧および沖縄本島のバス路線を参照のこと。
- 空港リムジンバス(沖縄バス・東陽バス)
- 芭蕉号・カトレア号・ゆうな号 : 那覇IC-石川IC
- 月桃号 : 那覇IC-屋嘉IC
- エアポートライナー(琉球バス交通)
- Bエリア・Cエリア : 那覇IC-石川IC
- Dエリア : 全区間
- Eエリア : 那覇IC-宜野座IC
空港リムジンバス、エアポートライナーは那覇空港と本島各地のリゾートホテルとを結ぶという性格上、自動車道内の途中バス停には停車しない。
ギャラリー
- Okinawa Expressway.jpg
沖縄南IC付近
- Okinawa Expressway traffic sign in English.jpg
沖縄自動車道で特徴的な英語表示の道路標識(石川IC付近)
脚注
関連項目
外部リンク
テンプレート:沖縄自動車道 テンプレート:日本の高速道路 テンプレート:西日本高速道路
テンプレート:西日本高速道路九州支社- ↑ 沖縄都市モノレール第4新駅(仮称:浦西駅)周辺開発における参入事業企画提案の公募 - 浦添市、2013年11月12日閲覧
- ↑ 1975年(昭和50年)5月19日日本道路公団公告第33号「有料道路「沖繩自動車道」の料金の額及び徴収期間の公告」
- ↑ 1978年(昭和53年)12月22日運輸省・建設省告示第3号「高速自動車国道に関する件」
- ↑ 1979年(昭和54年)2月27日政令第27号「高速自動車国道の路線を指定する政令の一部を改正する政令」
- ↑ 1979年(昭和54年)3月17日日本道路公団公告第20号「高速自動車国道工事開始公告」
- ↑ 1986年(昭和61年)2月4日政令第10号「高速自動車国道の路線を指定する政令の一部を改正する政令」
- ↑ 1987年(昭和62年)9月18日日本道路公団公告第35号「沖縄自動車道(石川市・那覇市間)工事一部完了公告」
- ↑ 1987年(昭和62年)10月8日建設省告示第1710号「高速自動車国道に関する件」
- ↑ 1988年(昭和63年)3月25日日本道路公団公告第22号「沖縄自動車道(石川市・那覇市間)工事完了公告」
- ↑ 1988年(昭和63年)3月28日建設省告示第958号「高速自動車国道に関する件」
- ↑ 2000年(平成12年)6月28日建設省告示第1568号「高速自動車国道に関する件」
- ↑ 2005年(平成17年)7月28日国土交通省告示第712号「日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団及び本州四国連絡橋公団の業務の引継ぎ並びに権利及び義務の承継に関する基本方針」
- ↑ 2006年(平成18年)11月24日西日本高速道路株式会社「高速道路の料金の額及び徴収期間の変更公告」
- ↑ 2007年(平成19年)3月30日西日本高速道路株式会社「高速道路の料金の額及び徴収期間の変更公告」
- ↑ 2010年(平成22年)6月25日西日本高速道路株式会社「高速道路の料金の額及び徴収期間の変更公告」
- ↑ テンプレート:PDFlink - NEXCO西日本
- ↑ テンプレート:PDFlink - 国土交通省、2011年2月9日
- ↑ 沖縄自動車道における平成23年6月20日 - 6月30日の料金ご案内 - NEXCO西日本
- ↑ 沖縄自動車道 那覇 - 許田間1,000円正式発表テンプレート:リンク切れ - 琉球新報、2011年6月9日
- ↑ 沖縄自動車道への料金割引導入について(平成23年7月1日以降の料金ご案内) - NEXCO西日本
- ↑ 沖縄自動車道:さらに1割引き決定 那覇-許田900円にテンプレート:リンク切れ - 琉球新報、2011年6月25日
- ↑ [1]沖縄自動車道 那覇—許田間1000円正式発表 メディアジャム
- ↑ テンプレート:Cite web