日産・エクストレイル

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エクストレイルX-TRAIL )は、日産自動車2000年から製造・販売するコンパクトサイズのSUV型の乗用車である。生産は2011年8月に日産から分社化された日産自動車九州が担当。

概要

1997年の第32回東京モーターショーに出品されていたトレイルランナーをルーツとし、そのコンセプトを昇華して市販化した車がエクストレイルである。一部ではラシーンフォルザの後継とも云われているが、車格やコンセプトが全く異なるため、「全くの新車種として登場」という表現が正しい。

初代(T30型)の発売時には「4人が快適で楽しい、200万円の使える四駆」というコンセプトで発売され(FF仕様もあり)、世界167か国で80万台以上が販売されており、トヨタ・RAV4ホンダ・CR-Vに対抗する世界戦略車である。ライバル車たちがより高級車指向に向かってモデルチェンジを果たす中、エクストレイルは初代のコンセプトを貫き、他社の車とは違ったオフロード重視のキャラクターを維持している。2代目(T31型)とプラットフォームを共有しているデュアリスはオンロード走行に重きを置くのに対し、エクストレイルはオフロード走行に重きを置く。しかし基本的には乗用車と共用のプラットフォームであり、はしご型フレームを採用するヘビーデューティー仕様ではないため、渡河走行などはできない。

2代目の途中から欧州ではクリーンディーゼル搭載車のみの展開となっており、販売価格はデュアリス(キャシュカイ)と比べるとかなり高価に設定されている。また北米市場においては初代がカナダ・メキシコで販売されていたが、2007年秋にデュアリス(キャシュカイ)の北米版日産・ローグが発売された関係で、2代目エクストレイルは販売されていない。

発売翌年の2001年から2010年まで、10年連続で日本国内におけるSUV形乗用車販売台数第1位の座を獲得した(翌2011年は同じ日産が発売するコンパクトSUVであるジュークに首位の座を譲った)。

歴史

初代 T30型(2000年-2007年)

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表 日本仕様は2,000ccガソリン車(QR20DEエンジン搭載の自然吸気と、SR20VETエンジン搭載のターボ)だけだが、ヨーロッパではディーゼル車も設定されている。また、アジア、オーストラリア、中近東では2,500ccガソリン車(QR25DEエンジン搭載)が設定されている。

4WDシステムは「オールモード4X4」。

2000年9月
パリサロンにコンセプトカー「X-TRAIL」を出展。
2000年11月13日
同年10月に発表されて、11月13日に販売を開始した。エンジンルームに横置きされるエンジンは、直列4気筒DOHCのQR20DE型およびSR20VET型の2機種。センターメーター、樹脂製フロントフェンダーなどを装備。オーテックジャパンによる、専用フロントグリル一体フロントバンパー、丸型ヘッドランプなどを装備する特別仕様車「style-AX」を発売。
2001年2月6日
直列4気筒インタークーラーターボエンジン、SR20VET型を搭載した「GT」を発売。専用のフロントバンパー、大型フロントグリルが装備された。
2001年10月1日
専用シート、キセノンヘッドランプ、マッドガードなどを装備する新グレードの「St」、「Xt」およびオーテックジャパンによる、専用バンパー・内装仕様を装備する特別仕様車「ライダー」を追加。
2002年1月
第24回トタール・アラス・マドリード・ダカール・ラリーにR50型テラノをベースにVQ35DEを搭載して、VQ35DE搭載D22型ピックアップ、VQ35DE搭載R50型テラノとともに参戦。6月、第7回北京国際モーターショーに出品。10月、「Stt」「Xtt」およびオーテックジャパンによる専用バンパー・内装仕様を装備する特別仕様車「アクシス」を追加。12月、高圧水素式燃料電池車「エクストレイル FCV」の国土交通大臣認定を取得。日本国内公道走行試験を開始。
2003年6月9日
マイナーチェンジ。フロント・リアバンパー、フロントグリルの形状が変更され、CIも現行のものに変更された。同時にポップアップステアリングなどの仕様・装備の向上の他、グレードの見直しが実施された。
2003年9月
第60回フランクフルトモーターショーに「X-TRAIL FCV」を出展。
2003年10月
第37回東京モーターショーに「X-TRAIL FCV」を出展。
2003年12月
同年11月に「X-TRAIL FCV」2003年モデルの国土交通大臣認定を取得したのを受け、限定リース販売を開始。2002年モデルに対し、最高速度および航続距離が向上している。2004年にコスモ石油神奈川県、および横浜市へ納入された。
2004年1月
インドニューデリーにて開催された第7回「Auto Expo」に出展。
2004年5月11日
2003年のマイナーチェンジ以降廃止されていた「St」と「Xt」を追加。キセノンヘッドランプ、前席ヒーター付シート、フロントバンパー組込みフォグランプ、マッドガードなどを装備した。
2004年8月
インドにて販売開始。
2004年9月
パリサロンに「X-TRAIL FCV」2003年モデルを出展。
2004年11月
AMVシャムロックラリー(モロッコ)T2クラスに参戦。総合優勝および総合4位(T2ガソリン車クラス2位)。
2004年12月24日
「St」と「Xt」を廃止し、「Stt」と「Xtt」を追加し、アームレストスルー機構付大型リヤシートアームレスト、前席ヒーター付シート、キセノンヘッドランプ、後席リラックスモード付ヘッドレストなどを装備。同時に「GT」を一部改良し、17インチアルミロードホイール、インテリジェントキー、後席リラックスモード付ヘッドレストなどが装備された。
2005年2月
パキスタンへ輸出開始。
2005年4月
「オート上海 2005」に「X-TRAIL FCV」を出展。
2005年12月14日
一部改良を実施。「Stt」と「Xtt」に、2Lのペットボトルが3本収納できる「シートバックXポケット」を新たに設定、「ハイパールーフレール」を標準装備した。また、2006年1月から改定される灯火器技術基準に適合させるために、全グレードにヘッドランプレベライザー、ハイマウントストップランプを標準装備。同時に特別仕様車「スクラッチガードコートエディション」を追加。世界で初めて、塗装表面の擦りキズ痕が復元するクリヤー塗装「スクラッチガードコート」を採用。
2006年11月15日
一部改良。「Stt」と「Xtt」を廃止。「Sドライビングギア」を追加。ボディ色に「アイアングレー・メタリック」を追加し全7色になった。同時に特別仕様車として「Xエクストリームレザー」を追加し、タン色本革シート、木目調パネルなどを装備した。
2007年2月19日
神奈川都市交通にエクストレイルFCVのハイヤーを納入。日本で初めての燃料電池車のハイヤーとなった。(2011年1月まで)
2008年7月23日
ドイツ・ニュルブルクリンク北コース(オールドコース)にてエクストレイルFCVのタイムアタックを実施、最速タイムは11分58秒を記録。燃料電池車としては最速の記録となる[1]
2011年3月1日
イースタンエアポートモータースにエクストレイルFCVのハイヤーを納入。

2代目 T31型(2007年-2013年)

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表 プラットフォーム日産・Cプラットフォームを使用し、エンジンは2,000ccのMR20DEと2,500ccのQR25DEが設定され、4WDの20Xにはシリーズ唯一となる6MTの設定がある。同時に、20S・25Sをベースとしたオーテック扱いのアクシスもラインアップされている(ただし、ハイパールーフレールのオプション設定はない)。アクシスには専用色としてシャンパンゴールドも設定される。なお、ターボ車は平成17年排出ガス規制に適合しないためフルモデルチェンジを機に廃止された。2008年9月にはルノーと共同開発した2000ccターボのクリーンディーゼルが追加された。

4WD仕様のメカニズムは「オールモード4X4-i[2]」と呼ぶシステムを搭載した。フルタイム四輪駆動と名称が紛らわしいが、システムとしてはセンターデフを持たない一般的なスタンバイ式四輪駆動となっている。メーター類に関しては初代はセンターメーターだったが2代目はごく一般的な運転席前に移動した。また初代で樹脂製だったフェンダーは生産性を向上させるため廃止された。 当初は大幅にデザインが変わるという情報があったが、初代モデルのデザインが好評だったためキープコンセプトでのモデルチェンジとなった。もちろん、この車の売りである「ポップアップステアリング」(20X・25XのCVT仕様車のみ)(先代T30後期型ではチルト調整機構とテレスコピック調整機構が装備されていたが、T31型ではテレスコピック調整機構が廃止されチルト調整機構のみとなっている)や「フル防水インテリア」(オプションで通常のシート生地も選択可能)、「ハイパールーフレール」は使い勝手を向上させた上で2代目であるT31でも継承されている。 左ハンドル車・右ハンドル車共通で、サイドブレーキレバーが左の位置に装備されている。このため右ハンドル車ではドライバーから遠くなっている。

2007年3月
ジュネーブ・モーターショーで公開され[3]4月26日に日産自動車本社で日本仕様が公開された(プレス向けのみで一般公開はされていない)。欧州仕様とはフロントグリルが異なる。
2007年8月22日
日本で発売。月販目標台数2,000台と発表されている。また、10月頃に欧州でも発売された。なお、発売に先駆けて日産ではティザーキャンペーンを行っており、7月半ばごろから販売店で実車が展示されていた。
斜面での走行をサポートするヒルディセントコントロール(2WD車及びガソリンエンジンMT車を除く)と斜面発進をサポートするヒルスタートアシスト(4WD車のみ)を搭載。ボディには軽い傷なら時間が経つと修復する「スクラッチシールド」塗装を一部の色に採用(スクラッチシールドは旧型後期で採用されたスクラッチガードコートの進化版である)。
2008年9月4日
コモンレールディーゼルエンジンを搭載した「20GT」を日本で発売。オールモード4x4-iに6速MTの組み合わせのみでCVTの設定はない。欧州仕様がベースのため同仕様と同じフロントバンパーとグリル、そして後席中央の3点式シートベルト(後席中央の3点式シートベルトは、ガソリン車でもオプションで装着可能)が標準装備されるほか、防水シートはクロス(ジャージ)に変更される(ガソリン車ではオプション設定になっているもの)、ガソリン車では一部塗色のみの設定だったスクラッチシールドが全色に(ただし、20GTではデザートアンバー・パールメタリックの塗色が選べない)設定される、テレスコピック・ステアリングが装備される(日本仕様では20GTのみの装備)、ガソリンMT車には装備されないヒルディセントコントロールが装備されるなど、ガソリン車とは装備内容に多少の違いがある。
2008年11月26日
小変更。プライバシーガラスやスクラッチシールドの全色標準装備化が実施され、外装色もデザートアンバー・パールメタリックが廃止され計7色となった。同時に、特別仕様車の「St」、「Xt」、「DRIVING GEAR」を追加するとともに、オーテックジャパン扱いのアクシスにも足回り性能を向上させた「パフォーマンススペック」(4WDのみ)を追加。Xt、StはそれぞれS、Xをベースに前後ヒーター付シート、ASCD(オートスピードコントロール装置)、マッドガードなどを装備した冬季仕様で、DRIVING GEARは18インチアルミホイールやサイドモール、20GTと同じファブリック/トリコット内装などを装備したスポーツ仕様である。
2008年11月3日
中国において、東風汽車有限公司がモデルチェンジして発売。
2009年1月29日
「20GT」が平成20年度第19回省エネ大賞、資源エネルギー庁長官賞を受賞。
2009年4月23日
2.0Lガソリン・4WD・CVT車の燃費性能を向上。CVTの制御変更等により「平成22年度燃費基準+25%」を達成。
2009年12月9日
一部改良。ガソリン車の「X」をベースに、前席&後席左右ヒーター付シート、リアシートリラックスヘッドレスト、そして、「St」・「Xt」で採用されていたASCD(4WD車のみ)などを装備した新グレード「Xtt」を追加。同時に、装備仕様の変更を行われ、「DRIVING GEAR」と同様に全車ブラック内装となり、T31型ではテレスコピック調整機構が廃止されチルト調整機構のみとなった「ポップアップステアリング」が廃止され、代わりに欧州仕様がベースの「20GT」のみに標準装備のチルト・テレスコピック調整機構がガソリン車全車に標準装備となった事で運転時のステアリング操作性が改善されている。なお、「Xtt」の発売に伴い、グレード体系を「20S」・「20Xtt/25Xtt」・「20GT」の3グレードに整理された。
2010年7月8日
マイナーチェンジを発表(7月16日販売開始)。フロント周りが“X”を強調した従来の「20GT」に近いデザインに統一されると共にヘッドライトのデザインも一新。また、リアコンビランプの配色を変更すると同時に、ブレーキランプ部分をLEDに変更した。足回りについては「20S」・「20X」の17インチアルミホイールのデザインとタイヤサイズを変更し、「20GT」は従来設定されていたドライビングギアと同じデザインの18インチアルミホイールを新採用。ボディカラーも「ヒマラヤンカーキメタリック」など新色2色を含む7色を設定した。インテリアでは大径メーター中央に瞬間燃費計やメンテナンス必要時期などを表示する車両情報ディスプレイを採用。従来の7セグ+液晶セグメントの簡易表示から白色ドットマトリックス方式にし2バイト文字表示対応とグラフィカルな各種警告表示の対応など、大幅に情報量が増えたものとなった。(尚、この車両情報ディスプレイは同社のデュアリスにも採用されている)また、ピラー内装色とクロスシートの素材も変更され、4WD・CVT車に路面状況や坂の勾配に応じて走行速度を設定できるアドバンスドヒルディセントコントロール(速度設定機能付)も採用し、全車に保温保冷機能付グローブボックス、インテリジェントキー+エンジンイモビライザー(「20S」を除く)、後席中央3点式シートベルト&ヘッドレスト(前者についてはGTは従来から標準装備済)も新たに標準装備される等、大幅に性能向上、機能追加を果たした。
グレード体系も見直され、ガソリン車はベーシックグレードの「20S」を4WD車のみに、充実グレードの「20Xtt/25Xtt」はグレード名を「20X/25X」に戻し、「20X」の4WD車はCVTのみとなった。クリーンディーゼル車の「20GT」には新たにマニュアルモード付6速AT車を設定した。また、オーテックジャパン扱いの特別仕様車は従来の「AXiS(アクシス)」に替わり、「エクストリーマーX」を設定した(8月23日販売開始)。本グレードはSUVとしての存在感・重厚感とオフロード走行時などの車両下部の保護を兼ね備えるフロントオーバーライダー・フロントアンダーカバーや大型フォグランプなどの外装パーツを装備。また、HDDナビゲーションを追加装備しながら価格上昇分を抑えた「エクストリーマーX プラスナビHDD」も設定した。
2011年6月21日
「20X」をベースに、キセノンヘッドランプ(ロービーム、プロジェクタータイプ、オートレベライザー付)とハイパールーフレール、「20GT」の専用装備であった18インチタイヤとアルミホイールを装備した特別仕様車「20Xt」を発売。併せて、オーテックジャパン扱いの特別仕様車「エクストリーマーX」にも「20Xt」ベースの「20Xt エクストリーマーX」を追加設定した。
2012年7月17日
特別仕様車「20Stt」・「20Xtt」を発売。前者はインテリジェントキー、エンジンイモビライザー、フロントバンパー組込みハロゲンフォグランプ、ASCD(オートスピードコントロール装置)などを標準装備し、利便性や快適性をさらに向上。後者はキセノンヘッドランプや18インチタイヤ・アルミホイールなどを標準装備してより精悍なエクステリアとした。併せて「20GT」の仕様向上を行い、要望が多かった防水シート、全席ヒーター付シート(後席中央席を除く)、リラックスヘッドレスト(後席)を追加した。また、グレード体系の一部見直しを行い、2WD車は特別仕様車の「20Xtt」のみに集約した。オーテックジャパン扱いの「エクストリーマーX」は新たに「20Xtt」の4WD車をベースにした「20Xtt エクストリーマーX」を追加し、「20GT エクストリーマーX」はベース車に準じた仕様向上を行った。
2012年10月3日
オーテックジャパン扱いの特別仕様車「エクストリーマーX」にフロントグリルやフロントオーバーライダーのフィニッシュにダーククロムを、アンダーカバー・フォグランプフィニッシャー・18インチアルミホイールにダークメタリックをそれぞれ採用し、個性を際立たせてさらに力強いスタイルとした特別仕様車「ブラック エクストリーマーX」を発売。
2013年1月11日
クリーンディーゼル車にヒーター付シート(後席中央を除く全席)、後席リラックスヘッドレスト、ASCD(オートスピードコントロール装置)を省き、スピーカーを4スピーカーに、タイヤ・アルミホイールを17インチにそれぞれ変更したことでより購入しやすい価格設定とした「20GT S」を追加。2.5Lガソリン車は従来の「25X」にキセノンヘッドランプとハイパールーフレールを追加装備した新グレードの「25Xtt」に差し替えた。また、オーテックジャパン扱いの「エクストリーマーX」にも「20GT S」・「25Xtt」を追加した。
2013年6月21日
ガソリン4WD車の最廉価グレードである「20S」の価格改定により、装備内容はそのままで、車両本体価格を219.03万円から199.08万円に19.95万円の大幅値下げを行った。
2013年10月24日
ガソリン車のフルモデルチェンジ発表に合わせ、クリーンディーゼル車の仕様変更を実施。法規対応のため、「ウォッシャブルダブルラゲッジ」が凹凸が少ないフラットな形状となり、後席ダブルフォールディング時でもほぼフラットな荷室になった。また、ボディカラーの「ヒマラヤンカーキメタリック」が廃止となったほか、シートは防水シート(セルクロス/ネオソフィール/パートナーコンビシート)が基本となり、クロスシート(スウェード調トリコット)はメーカーオプション設定(「20GT」のみ)に変更した。オーテックジャパン扱いである「エクストリーマーX」・「ブラック エクストリーマーX」のクリーンディーゼル車も継続販売される。

エクストレイルクリーンディーゼル

ファイル:2008 Nissan X-TRAIL 01.JPG
クリーンディーゼル搭載 20GT(前期型)
排出ガス適合記号はLDA、
型式はDNT31となった。

世界で初めてポスト新長期規制に適合したエクストレイル20GTが、2008年9月から日本で販売を開始した。

すでに欧州に投入されている「ユーロ4」準拠のものにDPF粒子状物質減少装置)とリーンNOxトラップ触媒が新たに追加され、日本国内のポスト新長期規制にも前倒しで対応している。ルノーと共同開発したM9R型エンジンは、噴射圧1600バールピエゾインジェクターを持つコモンレール式直噴ディーゼルエンジンで、173PSの高出力に加え、V6 3.5Lガソリンエンジンなみの36.7kg·mという高トルクを、それぞれわずか3,750rpmと2,000rpm で発揮し、なおかつ低燃費をも実現した、エクストレイルシリーズ最高のハイパフォーマンスエンジンとなった。

従来のディーゼル車で問題となっていた騒音も、ガソリンエンジン同等に抑えられており、振動対策としてバランサーシャフトも備える。

高度な機構と精緻な制御により高性能と低エミッションを両立しているが、装備に若干の違いがあるもののこれまでの最高価格車である2.5 L のガソリン車に比べ、約48万円高(後期型)となっている。

組み合わされるトランスミッションは、当初は欧州仕様同様の6速MTのみであったが2010年7月にマニュアルモード付6速AT搭載車を追加した。6速AT車では、ディーゼル専用高分散型リーンNOxトラップ触媒とオートマチック車専用高精度エンジン制御を採用した。

フロントグリルバンパーなどの外観は欧州向けと同様となっている(なお、後期型ではガソリン車も同等のデザインに統一されている)。

同出力のガソリン車よりも二酸化炭素の排出量を抑えると共に3割ほどの燃費向上を実現した。その証として、バックドアには「PURE DRIVE / dCi」エンブレムが装着されている。エンブレムに記されている「PURE DRIVE」とは、日産が既存のエンジンに次世代の低燃費技術を掛け合わせた“エンジン進化型エコカー”の総称で、「20GT」は「PURE DRIVE」の第2弾として展開する(第2弾となっているのは同じく「PURE DRIVE」で展開する4代目マーチが発表と同時に販売を開始したため、発売順では4代目マーチ(7月13日発売)→2代目エクストレイル「20GT」(7月16日発売)となるためである)。

なお、2009年4月から施行された「環境対応車普及促進税制」により、この「20GT」は「次世代環境車」として自動車重量税自動車取得税が全額免税される。

テンプレート:-

3代目 T32型(2013年-)

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表

2013年9月10日
2013年フランクフルトモーターショーにて、3代目エクストレイルを世界初披露することを発表[4]。アメリカでは2代目ローグとして発表さた。なお、2代目キャシュカイ(デュアリス)が11月7日にヨーロッパで発表されたが、7人乗りロングボディ「キャシュカイ+2」は設定されず、7人乗り仕様が新しく設定された3代目エクストレイルがその役割も受け持つこととなる。ヨーロッパでの販売開始予定は2014年7月より。
2013年10月24日
同年12月に日本でフルモデルチェンジすることを発表[5]。併せて、日本仕様車の概要も発表された。
2013年12月11日
日本仕様のフルモデルチェンジを正式発表(12月16日販売開始)[6]。3代目では2代目までのタフで高性能なSUVのとしての機能はそのままに2代目の兄弟車であったデュアリスのクロスオーバーとしてのノウハウを用いて融合させたクロスオーバーSUVに転換。
新たに、エンジンとブレーキを制御することにより、凹凸のある路面での走行時における乗り心地や安定性を高める「アクティブライドコントロール」とコーナーやブレーキ時にエンジンブレーキを付加することによりドライバーへの操作負担を減らす「アクティブエンジンブレーキ」を世界で初めて採用し、ドライバーのハンドル操作やブレーキ操作に応じて、4輪それぞれのブレーキを制御することで安心感の高いコーナリングを実現する「コーナリングスタビリティアシスト」を全車標準装備するとともに、4WD車には先代に引き続き「ALL MODE 4×4-i」を搭載したことでシーンを問わず高い走行性能を実現。
内装では防水仕様のシート・ラゲッジを継承しつつ、新たに、荷室の間仕切りができる防水ラゲッジボードを採用し、前席シートの背もたれパッドを中折れ(スパイナル)形状としたことで背骨の負担を軽減し、長時間移動時の疲労を軽減するスパイナルサポート機能付シートを採用。さらに、インテリジェントキーをポケットなどに入れておくだけで手や物をセンサーの検知範囲にかざすだけでバックドアが開くハンズフリー機能付パワーバックドアを新たに採用した。
先進機能も導入され、装備されたフロントカメラにより、前方の車両や歩行者と衝突する危険を察知した場合にディスプレイ表示とブザーでドライバーに回避操作を促し、ドライバーが安全に減速できない場合には緊急ブレーキを作動することで衝突回避、あるいは衝突時の被害や障害を軽減するエマージェンシーブレーキと、道路標識を認識し進入禁止路に入る可能性があるとシステムが判断した場合にドライバーにブザーと表示で知らせる進入禁止標識検知、さらに、踏み間違い衝突防止アシストとLDW(車線逸脱警報)を合わせた4点をパッケージ化した「エマージェンシーブレーキ パッケージ」を設定するとともに、リアカメラにより後側方の車両を検知するとサイドミラー周辺にあるインジケーターが点灯し、この状態から隣接車両の方向にウインカーを点灯させるとインジケーターの点滅とブザーによりドライバーに注意喚起を促すBSW(後側方車両検知警報)とドライバーのハンドル操作から車両のふらつきがあるとシステムが判断した場合、メーター内のディスプレイに「休憩しませんか?」が表示され、ブザーを鳴らすことによりドライバーに休憩を促すふらつき警報の2点をメーカーオプションに設定した。
エンジンはC26型セレナに採用されている直噴エンジンMR20DD型に置換し、エクストロニックCVTはギアレンジの拡大や摩擦抵抗損失の低減を行い、車速の伸びに合わせてエンジン回転数を上昇させる新ステップ変速制御を採用した改良型となり、静かで早い再始動を可能にするECOモーター式のアイドリングストップ機能を新たに装備したことで燃費を向上し、全車「平成27年度燃費基準+10%」を達成した。なお、日産が展開しているエンジン進化型エコカー「PURE DRIVE」の車種となったため、リア右下に「PURE DRIVE」エンブレムが装着された。
フロントデザインはグリルからエンジンフードへつながる「Vモーションシェイプ」とブーメラン型のLEDヘッドランプシグネチャーを採用。LEDリアコンビランプもブーメラン型となった。グレード体系は「20S」と「20X」が基本で、「20S」は4WD・2列シート車のみの設定。「20X」は新たに7人乗りの3列シート車が新設されるとともに、前述の「エマージェンシーブレーキ パッケージ」も設定される。
また、オーテックジャパン扱いの「エクストリーマーX」もフルモデルチェンジされ、フロントオーバーライダー、アンダーカバー、大型フロントフォグランプ、アルミホイールなどを装備し、本格SUVとしてワイルドでタフなイメージをより強調とした仕様となっている。なお、先代に設定されていたクリーンディーゼル車はフルモデルチェンジ後も継続販売される。
2014年2月25日
東風日産乗用車公司を通じ、同年3月末から中国で発売することを発表[7]

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車名の由来

車名の由来は、「X」はスノーボード、スケートボードなど、若者に人気のスポーツ競技であるX-treme (=extreme) sportsに由来する。「TRAIL」は、足跡、オフロード、荒れた道などを表している。「X-TRAIL」は、その2つの言葉をかけ合わせた、4×4のイメージとしての造語。

スポーツイベント

車名にかけてエクストリームスポーツのイベントを複数支援している。

脚注

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関連項目

テンプレート:Sister

外部リンク

テンプレート:Car-stub テンプレート:NISSAN テンプレート:NISSAN Timeline

テンプレート:自動車
  1. 日産自動車、ニュルブルクリンクで燃料電池車の最速ラップを記録 - 日産自動車プレスリリース(2008年7月23日)
  2. なお、このシステムはのちにルノー・コレオスダチア・ダスターなど幅広く採用されることになる。
  3. 日産自動車、ジュネーブモーターショーに新型「X-TRAIL」を出展 - 日産自動車プレスリリース(2007年3月7日)
  4. 日産自動車、新型「エクストレイル」をフランクフルトモーターショーで世界初公開 - 日産自動車 ニュースリリース 2013年9月10日(2013年10月24日閲覧)
  5. 新型「エクストレイル」を12月に発売 - 日産自動車 プレスリリース 2013年10月24日
  6. 新型「エクストレイル」を発売 - 日産自動車 プレスリリース 2013年12月11日
  7. 中国で新型「エクストレイル」を発表 - 日産自動車 ニュースリリース 2014年2月25日