ワールドヒーローズ
テンプレート:Redirect 『ワールドヒーローズ』(WORLD HEROES)は、1992年から1995年までにADK(1作目の時はアルファ電子)がネオジオ向けに製作した対戦型格闘ゲーム。本項ではシリーズ全4作について説明する。
目次
作品概要
本作の登場キャラクターは普通の格闘家でなく、服部半蔵やジャンヌ・ダルク、ラスプーチンなどの歴史上の人物や「著名なフィクションの登場人物」に類似したキャラクターであるのが特徴。
ワールドヒーローズ(初代)
1992年7月28日発売。格闘ゲームが大ブームで類似作品が多かった時期であり、『ワールドヒーローズ2』(以下『2』)以降にみられるような強烈な個性がこの時点ではまだ引き立っていない。
使用可能キャラクターは全部で8人で、同キャラクター対戦は不可能。
Aボタンはパンチ、Bボタンはキック、Cボタンは投げに使用する。Dボタンは使用しない。パンチ・キックについてはボタンを短く押すと弱攻撃、長く押すことで強攻撃となる。
通常の対戦モードの他に「デスマッチモード」が存在する。このモードでは地雷、電流リング、壁一面のトゲ、オイルリングなど様々なトラップが用意されており、ダウンやバウンドした際に追加ダメージを受けたり、操作が困難になったりする。これにより、攻撃を仕掛けた側が思わぬダメージを喰らうことや不利な状況に立たされることもあった。髪切りマッチも存在し、負けたキャラクターは坊主頭にされてしまう過激な演出も存在したが、『2』では多少マイルドになっている。
キャラクターのバランス調整が悪く、ジャンヌが必殺技の「フラッシュソード」を連発しただけでマッスルパワーは全ての戦略を封印された。そのため、対戦ダイヤグラムではまず存在しないとされていた「10:0」の数値がはじき出される事態が起こった。はめ技にはJ.カーンの「覇極道はめ」、ブロッケンの「しゃがみ弱パンチはめ」も存在する。
初代のみにみられるその他の特徴としては、気絶した際とコンティニューの際に場外からの応援としてキャラクターの名前が連呼される演出が挙げられる。
- マッスルパワーに対する応援は「マッスルパワー」ではなく「ナンバーワン」と連呼される。
- J.カーンは「ジェイ・カーン」ではなく「ジンギスカン」と呼ばれる。
- 他の6人は「ハンゾウ」「ジャンヌ」など、通称ないしは略称で呼ばれる。ただしブロッケンだけは「ブロッケン、チャチャチャ」と拍手が入る。
ワールドヒーローズ2
ADKに改名後の1993年4月28日発売。同キャラクター対戦が可能になり、個性的な6人の新キャラクターが加わった。また、Cボタンが挑発を兼ねるようになった。
新システムとして「投げ返し」「跳ね返し」が追加され、他の格闘ゲームとは違う戦略が生み出された。CPUキャラクターはほぼ確実に投げ返しや跳ね返しを成功させるため、CPU戦の難易度が飛躍的に上昇した。
- 投げ返し
- 相手が投げを仕掛けてきた時にAボタンを押すと、逆に相手を投げることができる。最大6回まで投げ返しの投げ返しも可能。『2』のみに存在。
- 跳ね返し
- 『2』『ワールドヒーローズ2JET』(以下『2JET』)『ワールドヒーローズ パーフェクト』(以下『パーフェクト』)(ネオジオCD版のみ)では飛び道具がヒットする直前でガードすると、跳ね返すことができる。9回跳ね返すと自動的に消滅する。
「デスマッチモード」では床を移動する回転ノコギリなど新たなトラップに加え、1本で2人分の体力を表すシーソーゲージが採用された。対戦時にプレイヤーの意志が「ノーマルモード」と「デスマッチモード」で分かれた場合、コイントスにより決定する。
ワールドヒーローズ2JET
1994年4月26日発売。前作のマイナーアップバージョンであり、続編でもある。前作のボスであったネオギガスとDIOは登場しない。「JET」の意味は『ストリートファイターII TURBO』へのオマージュであると言われている。
ゲームルールが大きく変更された。
- 「超武会」モード
- 『2JET』のメインとなる。3人ずつ現れる相手と1本勝負で戦い、その2人以上に勝つと次のステージに進める。ボーナスステージを挟んで4ステージを勝ち抜いた後は相手が1人ずつで3本勝負となる。
- 「武者修行」モード
- 任意の相手を選択して戦う。4人を倒すと「超武会に出場する」というエンディングを迎え終了。各キャラクターの対人戦用個別ステージはこちらのモードでしか登場しないが、新登場のジャックと呂布以外は前作と同じ。
前作まで存在したデスマッチモードは削除された。
システム面では、「ダッシュ」や「バックステップ」などが追加され、スピード感が増した。一方で「投げ返し」などが削除された。
その他の変更点
- 通常技の強攻撃をガードしても体力が削られる。
- カウンターシステムの導入。
- 対戦時に「バランス」「攻撃重視」「防御重視」「スピード重視」の4種を選択可能。攻撃・防御・スピードのパラメータが変化する。
- 投げガード。
- Cボタンが挑発専用に変更された。通常の挑発ポーズの他、レバー入力によって「気絶ポーズ」や「勝利ポーズ」も取ることができる。
- 「字幕スーパー」が追加。体力ゲージの下に攻撃や状況によって変化するメッセージが表示される。
ワールドヒーローズ パーフェクト
1995年5月25日発売。システム面が従来から大幅に変更された。キャラクターの名前もフルネームが設定され、ハンゾウやフウマなどは漢字で表示されるようになった。キャラクターごとのステージは一部を除いて設定されておらず、創世記・ジュラ紀から現代まで様々な時代で戦う。
システム面の変更点
- 技の強弱が従来の「弱・強」2段階から「弱・中・強」の3段階に変更。ボタンを押す長さで強弱をつけるシステムは廃止され、4つのボタンが弱・中のパンチ・キックに割り当てられた。強攻撃は弱ボタンと中ボタンの同時押しで出る。
- 体力半減時に「究極奥義」を出せる。いわゆる超必殺技。
- ヒーローゲージの追加。ゲージMAX時には特定の必殺技や究極奥義が強化される。
- エクストラアタック、ガードはじき攻撃、飛び道具破壊技などの採用。
- 飛び道具の跳ね返しが削除された。ネオジオCD版とセガサターン版では飛び道具逸らしに変更。
- 連続技を決めた際、字幕スーパーに「○段」とコンボ数が表示される。
裏技でキャラクターを超小型にすることが可能である。攻撃力が極端に低下する代わりに、勝利時の獲得スコアが桁違いに増加するため、一部のスコアラーを意識していた模様だが、ネオジオCD版では攻撃力が通常時と変わらないのでバランスが著しく崩れる。
登場キャラクター
初代から登場
- ハンゾウ
- 主人公。 服部半蔵をモチーフとする日本国籍の忍者キャラクター、伊賀忍軍頭目。修行好き。
- キャラクターネームの表記が『初代』ではHANZOだったが、『2』以降ではHANZOUになっている。
- フウマ
- ハンゾウのライバル。風魔一族の頭領の風魔小太郎をモチーフとする日本国籍の忍者キャラクター。風魔忍軍若頭。
- タイムマシンを利用して、現代の金髪でメガネのサラリーマンとして二重生活を送る。女癖が悪い。
- 現代の世界が舞台の『痛快GANGAN行進曲』にも登場。そちらではハンゾウのような「ござる」口調になっているが、理由はEDで明かされる。
- 『ニンジャコマンドー』に登場するリュー・イーグルは「32代目風魔小太郎」で、フウマの子孫という設定。
- ジャンヌ(ジャンヌ・ダルク)
- ジャンヌ・ダルクをモチーフとするフランス国籍の女剣士。
- 高飛車で、自分より弱い男を嫌うが、逆に自分より強い男には夢中になる。そのため、初代のエンディングでは「自分より強い男と結婚するのが夢」と語っている。
- 『2』から登場するリョウコに強い対抗意識を持っている。
- 愛剣のバスタードバスターは蛇腹剣の機能があり、必殺技の「フラッシュソード」などを繰り出す際は鞭状になる。さらに『パーフェクト』では究極奥義「エンジェルアロー」の使用時、弓に変形する。
- 「フラッシュソード」は初代において全キャラクターの技中で屈指の性能を誇った。下方向への溜め技であるが、初代では「溜め時間の継続」が可能だったため、「しゃがみ→立って近距離を歩く→しゃがみ」の繰り返しで「フラッシュソードを溜めながら移動」して、対戦相手にプレッシャーをかけることもできた。
- 『2』では「小スラ」と通称される弱足払いの対空性能が高く、前出の「フラッシュソード」や同じく対空技の立ち強キックなどを使い分けることによって、キャラクターによっては近づくことすら難しいことがある。一部のキャラクター以外は試合開始直後に「後ろにジャンプする」以外の行動をとると、そのまま即死させられる。
- デスマッチモードでの登場ステージが2作とも髪切りデスマッチになっている。『2』でも髪切りデスマッチに負けると坊主頭にされる。
- ドラゴン(金龍{キム・ドラゴン})
- ブルース・リーをモチーフとする拳法家。アクションスターであり、一方で歌手としても活躍している。
- 初代では無地の茶色いズボンを穿いているが、『2』以降は赤いラインの入った黒いズボン。
- 『2』から登場するシュラからは「アニキ」と慕われている。
- 『2』以降は韓国国籍とされた。『2』のキャラクター選択画面では依然として中国国旗であるが、ホームステージには韓国の国旗である太極旗が翻っている。また『2』の説明書には「中国の格闘家だが、撮影で韓国を訪れた」と記載されている。
- 『2』以降のキャラクター名表示は「K.DRAGON」で、『2』のゲーム内の音声では「キム」と呼ばれている。
- ラスプーチン
- ロシアの怪僧グリゴリー・ラスプーチンをモチーフとする魔法使いで教祖も兼ねる。自分の手や足をオーラで巨大化させるなど、奇怪な攻撃を得意とする。防御の際は両手からバリアを発し、『2JET』以降は石化する。
- 『パーフェクト』の究極奥義「秘密の花園」は当人いわく「身を以て愛の素晴しさを教えている」とのこと。戦いの虚しさを人々に諭すため、何かと冷たい世間に対して妄信的に愛を説こうとする。
- 『2』から登場するマッドマンをライバル視し、一方的に「邪教の使徒」と決め付けている。
- 見習い魔法使いの孫娘「ラスプーチコ」がおり、『パーフェクト』のネオジオCD版とセガサターン版ではゲームクリア時に彼女の登場するおまけ漫画を閲覧可能(一部例外あり)。
- ブロッケン
- ナチスのサイボーグ。名前の元ネタは『キン肉マン』のブロッケンJr.だが、モチーフは『ジョジョの奇妙な冒険』のルドル・フォン・シュトロハイム。陸軍少佐とされている。
- 企画段階ではずばりヒトラーそのものであり、毒ガス攻撃等があった。形式番号は『パーフェクト』の時点でODC-005。この“ODC”は「おいら(Oira)ドイツの(Deutsch-no)サイボーグ(Cyborg)」の略。
- 腕や足を伸ばしたり、ミサイル等を発射する。飛行能力も有しており、『ADKワールド』収録のシューティングゲーム『19YY』では自機として登場。『パーフェクト』では究極奥義で自爆攻撃まで行うが、すぐに再生する。
- 初代では密着した状態からしゃがみ弱パンチを連発するだけで気絶から気絶にすることが可能だった(いわゆる「しゃがみ小パンチはめ」)。また、ごく初期のバージョンではしゃがみ弱キックのダメージ幅がやたらと広く設定されており、減る時は一発で投げ以上に減り、最大ダメージが出続けると数発入れただけで相手を倒すことができた。
- 髪切りデスマッチで負けると頭部の機械部分の剥き出しになる面積が通常敗北時より広くなる。
- デスマッチモードでの登場ステージが2作とも針壁デスマッチになっている。
- マッスルパワー(クリス・ハンガー)
- ハルク・ホーガン(1953年8月11日 - )をモチーフとするアメリカ国籍のプロレスラー。『2』以降はヒゲがなくなった。初代での気絶時とコンティニュー時のコール「ナンバーワン」の由来は、モデルであるホーガンの日本での決めゼリフ「イチバン!」から。性格は典型的な肉体派。
- 自分の名前であるクリスを「女々しい」と思っており、本名が嫌いという面もある。
- J.カーン(成吉思汗:ジンギスカン)
- チンギス・ハーンがモチーフ。外見や技など、『北斗の拳』のウイグル獄長も反映されている。
- 美人が好き[1]だが、ジャンヌのようなプライドの高いタイプは大の苦手。
- 『2JET』から登場するリョフを、同じ武人として尊敬している。
- 初代では必殺技「蒙虎覇極道」はガードされた場合の跳ね返りが小さく、すぐ投げに移行することができた。これがいわゆる「覇極道はめ」だが、『2』以降の作品では跳ね返りが大きくなり、投げはめは不可能になった。
- ギガス(GEEGUS)
- CPU専用キャラクター。本作のボスキャラクターで、液体金属の生命体。自称「うちゅう最強のおとこ」。自己の格闘スタイルを持たず、ランダムで登場キャラクターの誰かに変身して攻撃してくる。通常は同キャラクター戦が無いが、誰に変身するか分らないため、この時に限り同キャラクター戦が起り得る。
- 世界征服を企む秘密結社「ダムド」によって生み出された液体金属兵士であり、対戦相手のデータを分析し、最適と判断した姿に変身して戦うはずだったが、頭脳プログラムにバグがあり、適当に変身するようになってしまった。その上、「うちゅう」(宇宙)、「ちきゅう」(地球)、「おとこ」(男)などの小学生レベルの漢字変換ができなくなっている。
『2』から登場
- キャプテンキッド
- イギリス出身の海賊、キャプテン・キッド(1645年 - 1701年)がモチーフ。
- ゲーム中では国籍がなく、国旗の代わりに海賊旗が表示されている。ホームステージは大西洋にある島の洞窟内部。
- サメ型や海賊船型の飛び道具を使う。
- エリック(エリック・ザ・バイキング)
- 10 - 11世紀のノルウェーのノルマン人ヴァイキング、赤毛のエリック(エリック・ザ・レッド)がモチーフ。片手斧とラウンドシールドを持って戦う。
- 勝利メッセージで妻レアの名を出す愛妻家。息子ビッケの他に、『パーフェクト』のEDでは新たに娘を授かる。
- キャプテンキッドとは、共に海の男同士として少なからずライバル意識を持っている。北国育ちゆえに多少の寒さでは動じないが、北極の寒さだけは堪えるらしい(『パーフェクト』で凍結技を喰らった際の字幕スーパーからそれが窺える)。
- 髪切りマッチで負けると、バーコード禿になってしまう。
- 海の男に違わない男気溢れる性格で、勝利時の台詞ではラスプーチンが掲げる愛に対して異議を唱えている。
- マッドマン
- パプアニューギニアのシャーマン。諸星大二郎の漫画『マッドメン』に登場するシャーマンに酷似している。
- 胴体を覆うほどの巨大な仮面を着けているため、正面から見ると巨大な顔に手足が生えているかのような姿である。年齢は17歳。仮面の下の素顔は美形。語尾に「ザマス」とつける。
- 従えている精霊の名前はアドン&サムソン。
- ラスプーチンと『2JET』から登場するジャックを変態と見なしている。
- 『2JET』のCMではメインを務め、子供たちからの声援を受けるシーンもある。
- 髪切りマッチで負けても仮面の上部が壊れるのみで、素顔のスキンヘッド姿を見ることはできない。
- なお、名前のスペルはMADMANではなく、MUDMAN(泥の男)である。雑君保プによるコミックでもMADMANとの誤記が見られる。
- ネオジオの店頭配布用カタログ表紙の、ネオジオの代表キャラクターが集まっている森気楼描き下ろしイラストでは彼が登場しており、本作のイメージを象徴するキャラクターとなっている。
- リョウコ(出雲良子)
- 日本国籍の柔道家。柔道家らしく投げ技が得意で、強力な当身(打撃)技も使いこなす。ハンゾウに憧れ、ジャンヌを尊敬している。
- 必殺技の「戊殺掌」は後に『痛快GANGAN行進曲』の李海灌(イー・ハエクン)が似た技を使用し、『パーフェクト』では「彼から直伝された」ことになった。
- ジョニー・マキシマム
- アメリカ国籍のアメリカンフットボールの選手。
- 『2』のみ飛び道具技「アーモンドショット」を使う。肩を壊したために『2JET』以降は封印したが、『パーフェクト』のヒーローゲージMAX版究極奥義で解禁している。
- 究極奥義「ハイパージョニースペシャル」は、『痛快GANGAN行進曲』のボビー・ネルソンのGANGAN必殺技「ビッグバンアタック」をヒントに編み出した。
- シュラ(シュラ・ナイ・カノム・トム)
- アユタヤ時代の戦士、ナーイ・カノムトムをモチーフとするタイ国籍のムエタイ格闘家。
- ドラゴンを兄貴分と慕う。『2JET』以降は「○○ッス」という口調に変更された。
- 必要以上に濃いキャラクターの中で、地味と言われることを密かに気にしている。他のキャラクターからも、このことをからかわれている。ラスプーチンは「カルマの法則が原因だ」と言っている。
- ネオギガス(NEO-GEEGUS)
- CPU専用キャラクターで、スーパーファミコン版(以下SFC版)のみ使用可能。前作での敗北により、頭脳プログラムを改良されて明確な自我を持つに至った。DIOを兄貴と思い、慕っている。
- 前作同様、様々なキャラクターに変身するが、大抵は『2』に新規参戦したキャラクターに変身、SFC版ではDIO以外のあらゆるキャラクターに変身する。
- 本作がキャラクターとして最後の登場となるが、SFC版で使用可能になった際には他のキャラクターに変身しなくとも戦えるようになり、ネオジオ版にはない自爆攻撃などが追加された。
- DIO
- CPU専用キャラクター。ネオジオCD版とSFC版のみ使用可能。本作のボスキャラクター。
- ギガスと同じく液体金属の生命体。自らの手足をナイフや剣などの形状に変化させて攻撃する。
- 秘密結社ダムドによって生み出された生体金属兵士だが、自らの強大な力ゆえの傲慢からダムドを壊滅させて逃走する。自分に仇なす者を悉く見下す冷酷な性格だが、心の奥底では自分を倒せるほどの強敵の存在を欲している。
- 『2JET』には登場しない。
『2JET』から登場
- ジャック(ジャック・ザ・リッパー)
- 切り裂きジャックをモチーフとしたキャラクター。イギリス国籍の殺人鬼。
- パンクファッションに身を包み、二対の鉤爪を始めとする全身の刃物を利用して戦う。地中に潜って移動する技も使う。キャラクターデザイナーはラスプーチンとマッドマンの担当と同一人物。
- リョフ(呂布奉先)
- 後漢末期の武将、呂布奉先(生年不詳 - 198年)がモチーフの戦士。槍の一種方天画戟を使い、リーチと攻撃力に優れる。酒を飲むことで火を吹いたり、一時的にパワーアップするなどの特技も持つ。
- J.カーンとは武人同士として尊敬し合っている。『パーフェクト』のEDでは愛馬・赤兎馬が登場する。
- ゼウス
- CPU専用キャラクターにして、本作のボスキャラクター。ゲームボーイ版『2JET』、『パーフェクト』のネオジオCD版・セガサターン版では使用可能。ジャックと呂布を従えている。
- ギリシア神話の神ゼウスがモチーフ。
- 歴史上のあらゆる戦乱を影から操ってきた一族の末裔。歴史操作にも飽きて退屈な日々を送っていたが、ブラウン博士のタイムマシンを見つけてワールドヒーローズの存在を知り、それを利用した世界征服を企む。
- 「サマンサちゃん」という名の猛牛をペットとして飼っており、「超武会」モードのボーナスステージでプレイヤーキャラクターに差し向けてくる。
- 『パーフェクト』では中ボスとして登場するが、勝敗に関わらず1ラウンドのみで終了する(後述)。
『パーフェクト』で登場
- 孫悟空
- 『西遊記』に登場する孫悟空がモチーフ。『ドラゴンボール』や『SF西遊記スタージンガー』も反映されている。
- 特定の条件を満たすとCPU戦で乱入してくる。また、キャラクターセレクト画面で特定のコマンドを入力することでプレイヤーキャラクターとして使用可能。セガサターン版ではゼウス、NEO-DIOと共に最初から使用可能。
- NEO-DIO
- 本作の最終ボス。DIOがギガスを吸収して復活した。吸収された状態でも、ギガスは自我を保っているようである。
- ゼウス戦の1ラウンドが終わると乱入し、ゼウスを一瞬で倒してプレイヤーキャラクターに勝負を挑む。
- プレイヤーキャラクターとしては、凶悪な強さを持つ隠しキャラクターであり、簡単なコマンドで構成されている。
その他
- ブラウン博士
- シリーズの主要サブキャラクターで、本名はブラウン・シュガー。タイムマシンを開発した天才科学者で、各時代の英雄たちを集結させて大会を提供した、「ワールドヒーローズ」の発起人でもある。ブロッケンのメンテナンスも担当し、『2JET』から登場するキャプテンキッドの飛空挺の製造も行っている。
- 元々は『ニンジャコマンドー』に登場していたが、本作品との関連はないとされている。
- ナイチンゲール
- 『2』の没キャラクターで、フローレンス・ナイチンゲールがモチーフ。シリーズ本編には登場しなかったが、ネオジオCDオリジナル作品『ADKワールド』では案内役として登場する。
家庭用移植作品
- ワールドヒーローズ
- 家庭用ネオジオ版:1992年9月11日発売
- ネオジオCD版:1995年3月17日発売
- MVS版と同等。
- スーパーファミコン版
- サン電子から1993年8月12日発売。
- ボタンがオリジナル通りのパンチ・キック・投げの3ボタン制と、通常の格闘ゲームに近い操作性になる強弱パンチ・強弱キック・投げの5ボタン制を選択することができる。そのため、ゲーム性がオリジナル版より向上している。
- オリジナル版では不可能だった同キャラクター対戦も可能になった。2Pカラーは『2』に準じている。
- パッケージイラストをアニメーターの大森英敏が担当。このパッケージイラストのキャラクター配置は初代『ストリートファイターII』のポスターを連想させるものになっている。テレビCMも放映されており、ナレーションは家弓家正が担当した。
- ジェネシス版
- 北米版メガドライブ。日本では未発売。
- Wii版
- バーチャルコンソール用タイトルとして2007年9月28日より配信が開始された。家庭用ネオジオ版そのままであるため、MVSそのままの感覚で楽しめる。
- PlayStation Portable版
- SNK Arcade Classics Vol.1に収録。日本国内版では最初から遊べるが、国外版では最初から開放されている他タイトルを遊んでポイントを貯めることにより選択可能になる隠しタイトルとなっている。
- PSP・PlayStation 3版
- ネオジオステーション用タイトルとして2011年8月25日より配信が開始された。ゲーム自体は家庭用ネオジオ版そのままであるが、オンライン対戦やリプレイモードなどの追加コンテンツも搭載。
- ワールドヒーローズ2
- 家庭用ネオジオ版:1993年6月4日発売
- ネオジオCD版:1995年4月14日発売
- CD版でDIOが使用可能になった以外はMVS版と同等。
- PCエンジン版
- ハドソンから1994年6月4日発売。アーケードカード対応ソフト。
- 移植度は高いが、ロード時間がとても長い。このため、読み込みの進捗度がどこまで進んだかが数字で表示されるようになっており、0になるとロード完了。
- ハード性能の都合上、ギガスが変身可能なキャラクターがプレイヤーが使用中のキャラクターと『2』からの新キャラクターに限られる。
- スーパーファミコン版
- ザウルスから1994年7月1日発売。ボタン設定は前作と同じく強弱制に変更可。キャラクターのカラーバリエーションは6色に増えた。ボス2人も使用可能。
- Wii版
- バーチャルコンソール用タイトルとして2011年11月15日より配信が開始された。
- ワールドヒーローズ2JET
- 家庭用ネオジオ版:1994年6月10日発売
- ネオジオCD版:1994年11月11日発売
- MVS版と同等。
- ゲームボーイ版
- タカラから1995年2月24日発売。『熱闘シリーズ』のひとつで、タイトルは『熱闘ワールドヒーローズ2JET』。二頭身デフォルメ体型にリメイクしたものだが、全キャラクターが登場する。
- オリジナルの要素としてゼウスが使用可能になったほか、全キャラクターに『パーフェクト』の究極奥義とは別のオリジナルの超必殺技が追加されている。
- Wii版
- バーチャルコンソール用タイトルとして2011年12月20日より配信が開始された。これにより全作品がバーチャルコンソールで配信された(『パーフェクト』は『2』より先に配信)。
- ワールドヒーローズパーフェクト
- 家庭用ネオジオ版:1995年6月30日発売
- ネオジオCD版:1995年7月21日発売
- CD版でゼウスがVSモードでのみ使用可能になった以外はMVS版と同等。
- セガサターン版
- SNKから1996年8月9日発売。ネオジオCD版をベースとしているが、増設RAMなしで本体のみで遊べ、読み込みも速い。隠しカラーが2色もある上に、ゼウスが全てのモードで使用可能となっている。
- Wii版
- バーチャルコンソール用タイトルとして2011年1月11日より配信が開始された。
- ワールドヒーローズゴージャス(NEOGEO オンラインコレクション)
- PlayStation 2版
- SNKプレイモアから2007年10月18日発売。初代から『パーフェクト』までの全4作が収録されている。パッケージイラストは当時ADKに所属し、オフィシャルイラストを描いていたさいとうつかさの描き下ろし。
コミックス
『ワールドヒーローズ』シリーズを題材にした漫画。
- 『ワールドヒーローズ2』(コミックゲーメスト連載)作画:雑君保プ
- 『ワールドヒーローズ 激闘英雄伝』(月刊コロコロコミック連載)作画:かとうひろし
- 『ワールドヒーローズ 光龍伝』(少年王連載)作画:蜂文太
関連記事
- オフィシャルイラストを担当。ADK退社後はフリーの漫画家になっている。
外部リンク
脚注
テンプレート:SNK対戦格闘- ↑ 『パーフェクト』の本人EDより。