ママは小学4年生

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ママは小学4年生』(ママはしょうがくよねんせい)は、サンライズの制作で、1992年1月10日から同年12月25日にかけて、日本テレビ金曜日17:00-17:30に放映されたテレビアニメ。略称は『ママ4』(ママよん)。

概要

15年後の未来からやってきた自分の赤ちゃんを小学4年生の少女が育てるという、タイムパラドックスを設定としたホームドラマ。「天真爛漫な赤ん坊に振り回される子供たちと、その子供たちにさらに振り回される大人たち」というコメディタッチを基調にしつつ、親子の愛情や育児と仕事の両立などのテーマが織り込まれている。サンライズが女児向けに制作した作品は、2012年に『アイカツ! -アイドルカツドウ!-』(テレビ東京系)が放送されるまで本作品のみだった。SF作品としての要素は薄いものの、1993年日本SF大会で、「星雲賞」メディア部門に選出された[1]

本作の放送時間帯である金曜17時枠はサンライズ制作枠であったが、本作をもって同枠での制作を終了している[2]

本作のオープニングストーリーボード(絵コンテ)は富野由悠季が担当した[3]

また、同名の漫画版が「ぴょんぴょん1992年1月号から、アニメ放映と時期を合わせて連載されていた。作者は中森衣都。ストーリーは漫画版のオリジナル。単行本は小学館「ちゃおフラワーコミックス」より全2巻で発刊された。

あらすじ

1992年、水木なつみは夢が丘小学校に通う小学4年生の女の子。両親の都合でロンドンに引っ越すことになったが、急な都合で両親は先にロンドンに向かわなくてはならなくなり、なつみは1人で夜を過ごすことになる。雷が鳴る嵐の夜の中、震えながらリビングでテレビを見ていると、突然の激しい落雷とともにテレビの画面から赤ちゃんが現れる。慌て驚いているところに、一緒に現れたコンパクトから母親らしき人からの声がする。翌日再び聞こえてきたその声の話によると、何と彼女は15年後の2007年のなつみ自身であり、赤ちゃんは未来の自分が産んだ娘だというのだ。不思議な出来事だが、なつみは赤ちゃんに「みらい」と名付け、無事に未来に帰れる日まで、日本に残って育てることを決心する。こうして赤ちゃんと小さなママの成長ストーリーが始まった。

みらいちゃんが起こす騒動に振り回されるなつみだが、喧嘩仲間の大介や親友のタマエとえり子、未来から来た育児アイテム、文句を言いながらも根は優しいいづみおばさんなどの助けもあって、経験のない育児の中でいろいろなことを学んでいく。

だがある日、週刊誌ライターに赤ちゃんの存在を嗅ぎ突かれてしまう。マスコミに「10歳のママ」として取り上げられ、なつみの周辺に危機が迫る。折しも自称天才科学者江地さんのタイムマシンが完成間近となり、タイムスリップが起こるのはクリスマスの夜であることが判明した。マスコミや周囲の大人たちの悪意の中、なつみたちはみらいちゃんを無事に未来に返せるか。

登場人物

主要人物

水木なつみ(みずきなつみ)
- こおろぎさとみ
本作の主人公。1982年10月25日生まれのB型。10歳。夢が丘小学校に通う小学4年生の女の子。勉強はあまり好きではないが、絵が得意でスポーツ万能なクラスの人気者。快活で元気がよく、プロレス好きで同年代の男子をケンカで負かすなどのお転婆なところがある反面、一人っ子で育ったせいか、甘えん坊で寂しがりやの面もある。クラスメイトの龍一のことが気になっている。
みらい(未来から来た自分の赤ちゃん)を育てることになり、騒動に振り回される毎日を送るはめになるが、持ち前の元気と周りの助けで乗り切り、育児を通してさまざまなことを学び成長する。
最終回ではロンドンへ旅立ち、2年後には「同じ中学に帰ってくる」とタマエとえり子に約束した。
意外と記憶力は高くなく、最終回では15年後の未来に江地と再会を果たすが、彼の顔を覚えていなかった。
名前の元ネタは観月ありさ
みらい
声 - 吉田理保子(0歳)、伊藤美紀(10歳、ドラマCDのみの登場)
15年後(2007年)の未来からタイムスリップしてきた、なつみと大介の(未来の)娘。B型。元気のいい好奇心旺盛な赤ちゃんで、あちこち動き回っては騒動を引き起こし、なつみたち周囲を振り回す。しかし、現在のなつみに育てられ、少しずつ成長する。
島村いづみ(しまむらいづみ)
声 - 伊倉一寿
なつみの叔母。20歳。9月2日生まれのO型。漫画家デビューを目指しながらアシスタントの仕事をしている。バイオレンス漫画を描いて売り込んでいるが、なつみには少女漫画の暖かい絵を描くほうが向いていると思われている。家賃滞納で前のアパートを追い出されて、姉家族のロンドン行きの間の留守番をする過程で姉の家に住むことになった。性格は乱暴で大雑把、家事全般は大の苦手で、犬と赤ん坊が大嫌い。自動車の運転はきわめて乱暴。そのためか、男言葉が多い。自転車には子供の頃の思い出が原因でうまく乗ることができない。シリーズ開始当初は、なつみやみらいに子供じみた意地悪をするなど、大人とは思えない行動をとることが多かったが、彼女たちとの生活を通して、少しずつ頼りになる優しい叔母さんになる。対外的にはみらいの未婚の母ということになっている。
第47話でバイオレンス漫画から転向し、なつみやみらいをモデルに『チビっ子ママ』という作品を描いた。最終話ではこの作品によって新人賞を受賞し念願のデビューを果たす。本編終了後のドラマCDでは、大勢のアシスタントを抱える売れっ子漫画家となったことが、タマエとえり子の口から語られている。
ボビー
声 - 山崎たくみ
なつみの愛犬(オスのアイリッシュ・セッター)。まだ若いがちょっととぼけたところがある。水木家のロンドン転勤の際、知り合いの家に預けられることになったが戻ってきた。犬嫌いのいづみには目の敵にされている。賢いこともあって、なつみやいづみにしばしばみらいの見張り番を押し付けられる。みらいのよき遊び相手となっているが、みらいの起こす騒動に巻き込まれてはひどい目にあっている。また、集めたものを土の中に埋める癖がある。15年後の未来でも生きて登場している。一度メス犬に惚れ、追いかけているうちに、どこかの町で迷子になり三日間帰ってこなかったことがある。
山口大介(やまぐちだいすけ)
声 - 高乃麗(10歳)、柴本浩行(25歳)
なつみのクラスメイト、いわばもう一人の主人公。7月14日生まれのAB型。後ろに束ねた長髪と左耳のピアスが特徴的な男の子。しょっちゅうなつみのことをからかってはケンカしているが、なつみとみらいがピンチに陥ったときは必ず助けてくれるなど、いざという時には頼りになる存在(例として、なつみがみらいをほったらかしにした時彼女をひっぱたくなど)。放映当時では珍しかったノートパソコンを操作したり、ビデオ映像の監督を務めたりと、多芸多才なところを見せる。実家は200年続く老舗の味噌屋『山口太郎左衛門商店』。2歳の時に両親が離婚し、生みの母親とは生き別れになっている。それでも継母である佐和子と、彼女の子である異母弟・大平とは仲が良い。髪留めと左耳のピアスは実母が残した物である[4]。本編終了後のドラマCDでは同じく実母が残した髪飾りをなつみにあげている。口癖は「バッカみてぇ」、「ちくしょー」など。将来の夢は映画監督になること。
大介がみらいの父親であることは、オープニングや本編の中でほのめかされている(左耳のピアスなど)が、視聴者に明示されるのは最終話のエンディングテロップにおいてである。

なつみの周りの人々

なつみのクラスメイトたち

タマエ、えり子、龍一、マリオ、英夫以外の生徒たちは、あまり目立たないことが多く(台詞が少なかったり、台詞がないなど)、第1話~第6話まではクレジットは男子生徒または女子生徒であった(ノンクレジットもあった)。ただし、第9話以降の話ではメインとして登場することが多くなった。

森タマエ(もりタマエ)
声 - 丸尾知子
なつみの幼馴染でクラスメイト。ぽっちゃりとした体型の女の子。なつみとえり子と仲良しで、いつも3人で一緒にいる。父親が中華料理屋を営んでいる[5]。妹が3人いる。面倒見がよく、みらいのことを知ってからは、えり子と一緒になつみを助けてくれる。また、なつみのために、大きなせんべいを作ったこともある。えり子によると「怒るときすごいけど、次の日にケロッとしている」らしい。将来の夢はスチュワーデスになること。
立花えり子(たちばなえりこ)
声 - 白鳥由里
なつみの幼馴染でクラスメイト。タマエと仲良しである。物静かでおっとりしたお嬢様で、いささかズレたところがあるが、いざという時には芯の強いところを見せることもある。特技はピアノで学校の音楽会にも参加している。ウサギのぬいぐるみが宝物。将来の夢は海外青年協力隊になること。
深沢龍一(ふかざわりゅういち)
声 - 篠原あけみ
なつみのクラスメイト。3月14日生まれ。真面目な性格でクラスの委員長をつとめる。成績優秀、スポーツも得意で、なつみの憧れの人。将来は動物学者となりアフリカに行ってマウンテンゴリラの研究をすることを夢見ている。
マリオ・ヴィットーリ
声 - 金丸淳一
なつみの隣の家に引っ越してきたイタリア人の転校生。なつみのクラスに転校早々女子たちの人気者となる。なつみを好きになり、あいさつ代わりと称していきなりキスをしてひっぱたかれた。その後もなつみにつれなくされてもめげずに積極的に言い寄っている。サッカーが得意で、チームのキャプテンで得点王だった大介をも勝負で圧倒している。ミルクアレルギーのため赤ちゃんが苦手で、みらいに近づくことができない。
花田英夫(はなだひでお)
声 - 山口勝平
なつみの隣に住んでいるクラスメイト。几帳面な性格で勉強好き。特に科学に強い興味を示している。母親であるミドリの言うことには逆らえず、彼女に振り回されているところがある。シリーズ終盤では江地の助手として活躍した。
小野地文夫(おのじふみお)
声 - 山崎たくみ柏倉つとむ(第2話のみ)
なつみのクラスメイトで大介の悪友。性格はそそっかしくお調子者。褐色肌で丸顔の小柄な少年。丸と一緒にいることが多く、彼のボケ役である。また、彼をはじめ後の男子3人が大介の悪友であり、なつみをからかっては笑っていることが多い。将来の夢はF1レーサーになって優勝すること。
阿部野丸(あべのまる)
声 - 沼田祐介
なつみのクラスメイトで大介の悪友。マイペースでややお人よしな性格。タレ目でパーマ頭の大柄な少年。文夫と一緒にいることが多く、彼のツッコミ役である。悪友の中で出番が多い。
戸々祐介(とどゆうすけ)
声 - 巻島直樹
なつみのクラスメイトで大介の悪友。口は悪いが心優しい性格で結構気が弱い。太った体型の少年でパレードでは、その肥満体にスーザフォンが引っかかってしまった。しかし、外見の割には足が速い。
本田道元(ほんだみちもと)
声 - 茶風林坂東尚樹(第5話のみ)
なつみのクラスメイトで大介の悪友。性格はのんびり屋で、クラスの中で一番背が高い少年。他の男子と比べあまり目立たず、台詞も少ない(笑い声は例外。単独の台詞が聞けるのは第5話か第9話くらいか)。そのためか影が薄い印象が強い。一度だけ、大介に名前で呼ばれた話があった。
猪熊ナヲ(いのくまナヲ)
声 - 松井貴子鈴木明子(20話以降、現・ゆきじ)
なつみのクラスメイト。パーマで釣りあがった目の少女。クールでボーイッシュな性格。好みの男子はイケメン。
夢谷紗利衣(ゆめやさりい)
声 - 林玉緒
なつみのクラスメイト。ツインテールの少女。性格はおっとりしている。なお、丸によると「お前の両親は学校の先生だろ?」らしく、そのためか海外へはいけない。彼女も将来、学校の先生になることを目指している。
有森潮(ありもりうしお)
声 - ?→横山智佐(20話のみ)→大谷育江(25話以降)
なつみのクラスメイト。髪留めが特徴の女の子。さっぱりとした性格。
高島家漬子(たかしまやきよこ)
声 - ?→小桜エツ子(6話のみ)→柿沼紫乃(9話以降)
なつみのクラスメイト。メガネをかけたブレーン的な少女。性格はしっかり者。他の女子と比べて目立つ話が多い。妹がいる。
雪山乙女(ゆきやまおとめ)
声 - 小山裕香→?
なつみのクラスメイト。無口で無表情だが、なにかとはっきりさせるような性格を持った美少女で、意外とミステリアスなところも見せる。

その他

山口大平(やまぐちだいへい)
声 - 林玉緒
大介の異母弟。1歳。母親は大介の父の後妻。大介に甘えていてよく彼について回っている。姪(みらい)にはいつも遊ばれていて、やや苦手にしている。
ジュリエッタ・ヴィットーリ
声 - 坂本千夏
マリオの妹。4歳。宝物を集めるのが好きで、みらいを人形のマリアと勘違いしている。大平を「ウーノ(イタリア語で「1」の意味)」と呼び、結婚したつもりでいるなど、少しおませなところがある。
高橋ちぐさ(たかはしちぐさ)
声 - 山崎和佳奈
なつみたちの学校の児童で6年生。映画監督の父親を持ち、本人もテレビに出演する有名な子役。気が強くわがままなところがあり、大介からは「チグザード」と呼ばれるが、ちぐさ本人は大介のビデオ映像やアドリブ演技を高く評価していた。
大川博司(おおかわひろし)
声 - 茶風林
なつみたちのクラス4年2組の担任教師。27歳の独身男性。頼りないところはあるが生徒思いの先生で、なつみたちクラスの子供に慕われている。いづみと知り合い、彼女に好意を抱くようになる。一度、盲腸になり、病院へ運ばれたことがあった。
小野つる(おのつる)
声 - 山田礼子
なつみたちの学校の夢が丘小学校の教頭。古風な衣装をした年配の女性教師。彼女の女学校時代の教え子だった校長先生の要請で第2学期から転任して来た。児童たちを愛し、常に筋を通そうとする良き教育者だが、規律に厳しく口やかましいところがあり、生徒には「オニヅル先生」とあだ名され恐れられる。いづみとはなつみやみらいをめぐって口論したこともあるが、最終話でいづみが週刊誌ライターの卑劣な言動に激怒して殴り飛ばした時は、「お見事です!」と言って彼女を賞賛した。
校長先生
声 - 達依久子
夢が丘小学校の校長を務める女性教師。教頭の小野つる(オニヅル)先生は彼女の女学校時代の先生。大川先生が入院したとき、なつみのクラスの担任になったこともあった。。いづみの入院で、なつみが学校でみらいを世話していたことが発覚したときは、オニヅルの性急な意見を退け、今後のみらいの処遇について学校の職員会議で決を採ることを提案した。その後、いづみの怪我が治ってからも、みらいに学校に来てほしいとして、なつみたちが学校で騒動を起こしたときは、優しく諭してそれを諦めさせている。
水木るり子(みずきるりこ)
声 - 川島千代子
なつみの母でいづみの姉。結婚前はファッションデザイナーであったが、なつみが生まれた後は仕事を辞めている。シリーズ途中には、日本に残してきたなつみのことを心配し、ロンドンに連れて行くため帰国したこともある。最終話では飛行機の中で2番目の子供を妊娠したことをなつみに告げ、なつみを喜ばせた。
水木浩三郎(みずきこうさぶろう)
声 - 田原アルノ
なつみの父。会社の都合でロンドンへ転勤することになった。
水木絹代(みずきあみよ)
声 - 鈴木れい子
なつみの父方の祖母。田舎で作った野菜を水木家に持ってくることがある。11人の子供を育てたという育児の大ベテランで、赤ちゃんのことにも詳しい。なつみがみらいのことを自分の娘だと初めて(一緒に住んでいるいづみを除いては)打ち明けた人でもある。
島村小春(みずきこはる)
声 - 竹口安芸子
なつみの祖母でるり子といづみの母。ブティックを経営していて海外を飛び回っている。活動的で気が強いが、いづみと同じく犬が大の苦手。
花田ミドリ(はなだミドリ)
声 - 京田尚子
英夫の母。息子を溺愛しており、かなり過保護なところがある。ご町内のスピーカ的存在で、シリーズ序盤ではみらいが来てやかましくなった水木家の様子を探りに来たりもした。健康には自然食が一番というのが持論。
山口佐和子(やまぐちさわこ)
声 - 島本須美
大介の継母で大平の母。和服姿の優しい女性で大介に慕われている。最終話ではみらいを育てたなつみを褒め、「きっとみらいちゃんは未来に帰れるわ」と言ってなつみを励ました。
山口大作(やまぐちだいさく)
声 - 稲葉実
大介の父親。大作は佐和子を妻と慕っているが、大介が佐和子を「あんなの俺の母さんじゃない!」と言い放した時、殴り飛ばすなど父親らしく描かれている。
ジョバンニ & ソフィア・ヴィットーリ
声 - 掛川裕彦&吉田理保子
マリオとジュリエッタの両親。日本好きを自称しているが、ご近所パーティの時にちょんまげのカツラをかぶったり妙なデザインの法被浴衣を着るなど、勘違いしているところがある。
江地さん(えじさん)
声 - 永井一郎
夢が丘町郊外にある矢熊山の洋館に住んでいる自称天才科学者。鉄道ファンC62をこよなく愛する。助手ロボットのツバメくん(声 - 巻島直樹)とともにタイムマシンをはじめ、さまざまな機械の製作にはげんでいる。シリーズ終盤では勝手に他人の土地に入り込み、実験に失敗して洋館を爆破してしまったことが発覚し、犯罪者として指名手配されてしまう。ほかにもなつみたちの学校の校舎にタイムマシンを突っ込ませ、壁に大穴をあけるなど、周囲の迷惑をかえりみない行動が多い。15年後の世界では、タイムマシンを作るために金を集めて逃げた詐欺師として有名になっている。
本編終了後のドラマCDでは、2017年の未来でも健在で、さらなるタイムマシンの研究・開発に成功していることが、未来から来たみらい(10歳)の口から語られている。
ツバメくん
声 - 巻島直樹
江地さんの助手ロボット。名前はツバメだが、外見は駅長の格好をしたペンギンで、鳴き声も「キーップ、キーップ!」である。矢熊山の化け物の正体でもあった。
横島英二(よこしまえいじ)
声 - 大塚芳忠
週刊誌ライター。小学生が赤ちゃんを産んだというゴシップ記事を書き立ててマスコミを騒がせ、なつみたちを窮地に陥れる。名前通りの邪(よこしま)な人物。最終回でいづみに「俺は面白い記事を書く、あんたはこういう漫画を描けば売れるぜ」と笑い、彼女に殴られ気絶した。

登場アイテム

本作品では、みらいといっしょにタイムスリップしてきた未来の育児グッズが登場し、これらには現実の21世紀(2007年)では実現(あるいは実用化)していない科学技術が備わっている(22話で、1992年の時点ですでにミライ・コーポレーションにより試作品が造られていることがわかる)。説明書の類は無く、ストーリー進行に伴う偶然や試行錯誤によって徐々に機能が明らかになっていく。

コンパクト
15年後のみらいの父親(大介)が組み立てた。未来のなつみと通信することができる。通信は未来から行われる場合がほとんどで、現代から未来へと通信することは基本的に出来ない。また、みらいが泣き出したり、危険が迫ったりすると警報が鳴りだし、みらいのいる方向を音と光で教えてくれる上、鏡の部分には、現在のみらいの状態が3種類の表情パターン(笑い・泣きべそ・大泣き)のイラストで表示される。さらに鏡からは星形の光が飛び出し、一定の時間内、この光を浴びた物体の時間を止めることができる。中にある小型エネルギーユニットには、夢が丘の1年分に相当する電力が入っており、後にタイムマシンの動力源として用いられることになる。同年に同じタカラ(現タカラトミー)がメインスポンサーの『伝説の勇者ダ・ガーン』の第16話に、一瞬映っている。
ブローチ
コンパクトの子機。2個でセットとなっており、1つはみらいの胸に、もう1つは未来のなつみのもとにある。通信機能がついており、子機とコンパクトの間で会話ができる。また、お世話バッグのセンサーと連動して、みらいが欲しがっているものを探知することもできる。
ごきげんフルート
赤ん坊が泣き止む音楽(曲はブラームスの《子守歌》)を奏でる。そのため赤ん坊が泣いているときにしか音が出ない。
お世話バッグ
星形の形状をしたバッグ。上部についているハートマークのセンサーを引き出してブローチに当てると、赤ん坊の考えていることを読み取り、オムツやミルクといった必要なものを取り出してくれる。異常に頑丈で自動車にひかれても傷一つ付いていなかった。
オルゴール
未来からの育児グッズではなく、第1話でなつみのロンドン転校に大介からもらった贈り物。本作品のエンディングテーマ《この愛を未来へ》のメロディが流れ、みらいはこれを聴くとおとなしくなって寝てしまう。15年後の未来でも登場する。

スタッフ

主題歌

オープニングテーマ「愛を+ワン
作詞 - 岩谷時子 / 作曲・編曲 - 樋口康雄 / 唄 - 益田宏美
エンディングテーマ「この愛を未来へ」
原曲 - モーツァルト作曲《ピアノソナタK.545》 / 作詞 - 岩谷時子 / 作曲・編曲 - 樋口康雄 / 唄 - 益田宏美

各話リスト

話数 サブタイトル 脚本 コンテ 演出 作画監督
1 赤ちゃんが降ってきた! 中村修 井内秀治 近藤信宏 遠藤裕一
2 わたしがママなの? 青木康直 原田奈奈 青野厚司
3 みらいちゃんを隠せ! 渡辺誓子 加瀬充子 西村誠芳
4 ママは赤ちゃん泥棒! 影山由美 高橋資祐 元永慶太郎 山田きさらか
5 みらいのパパはだれ? 中村修 加瀬充子 赤根和樹 中村旭良
6 フルートでごきげん! 影山由美 近藤信宏 山本裕介 遠藤裕一
7 そっちが出ていけ! 中弘子 山本裕介 原田奈奈 青野厚司
8 おばあちゃんてスゴイ! 中村修 加瀬充子 西村誠芳
9 お兄ちゃんはつらいね! 影山由美
井内秀治
江上潔 元永慶太郎 山田きさらか
10 みらいちゃんが危ない! ひのくまりこう 赤根和樹 中村明
11 お料理ではじめまして! 中弘子 近藤信宏 遠藤裕一
12 タイムマシンで出発! 渡辺誓子
井内秀治
山本裕介 原田奈奈 山田きさらか
13 サーカスがやって来た! 山口亮太
井内秀治
加瀬充子 西村誠芳
14 コンパクトのひみつ! ひのくまりこう 高橋資祐 元永慶太郎 なかじまちゅうじ
15 わたしの夢ってなに? 中村修 赤根和樹 青野厚司
16 お帰りなさい、ママ! 中弘子 近藤信宏 新保卓郎
17 ゴメンネみらいちゃん! 遠藤裕一
18 クマさんと一緒! 影山由美 加瀬充子 山田きさらか
19 狙われたみらいちゃん 高橋良輔 高橋資祐 元永慶太郎 なかじまちゅうじ
20 やります、ダイエット 中村修 井内秀治 原田奈奈 西村誠芳
21 ふしぎなバッグのなぞ 中弘子 赤根和樹 青野厚司
22 未来からきたお迎え 渡辺誓子 鈴木行 菱川直樹 新保卓郎
23 わたし、学校やめます! 影山由美 近藤信宏 山田きさらか
24 楽しいお泊りゴッコ 三宅直子 加瀬充子 遠藤裕一
25 転校生はチャオ? 中村修 鈴木行 なかじまちゅうじ
26 パーティはもういや! 中弘子 赤根和樹 西村誠芳
27 ママのママは春台風 三宅直子 井内秀治 原田奈奈 青野厚司
28 チビッ子天使の大冒険 影山由美 近藤信宏 新保卓郎
29 プールでキッス? 渡辺誓子 加瀬充子 山田きさらか
30 わんぱく戦争、始め! 荒木憲一 赤根和樹 遠藤裕一
31 鳥の子島は大さわぎ! 影山由美 鈴木行 なかじまちゅうじ
32 オバさん夢のデビュー! 中弘子 原田奈奈 青野厚司
33 おまじないでビックリ! 渡辺誓子 近藤信宏 柳沢哲也
34 思い出ワクワク! 井内秀治 加瀬充子 遠藤裕一
35 オニヅル先生登場! 三宅直子 赤根和樹
36 みらいちゃんと学校へ! 中弘子 鈴木行 畑良子
37 みらいちゃん見つかる! 影山由美 高橋資祐 原田奈奈 山田きさらか
38 ママはいづみおばさん! 荒木憲一 近藤信宏 柳沢哲也
39 お嬢様は大スター! 中弘子 加瀬充子 青野厚司
40 帰ってきた天才科学者 三宅直子 山本裕介 井上修 畑良子
41 みらいはアイドル? 荒木憲一 赤根和樹 山田きさらか
42 ダブルデートでドキッ! 影山由美 渡辺信一郎 原田奈奈 遠藤裕一
43 なつみ、女優やります! 中弘子 近藤信宏 柳沢哲也
44 これがわたしの旦那様? 渡辺誓子
井内秀治
井上修 畑良子
45 怪盗みらいちゃん 荒木憲一 加瀬充子 青野厚司
46 かあさんの詩 三宅直子 赤根和樹 遠藤裕一
47 おばさんの大変身! 堀口茂
井内秀治
原田奈奈 山田きさらか
48 特ダネはみらいちゃん! 中弘子 山本裕介 畑良子
49 わたしがママです! 三宅直子 近藤信宏 柳沢哲也
50 タイムスリップの朝 荒木憲一 加瀬充子 青野厚司
51 さよなら みらいちゃん 井内秀治 赤根和樹 遠藤裕一

最終話の放映予定日は1992年12月25日であり、内容もこれに合わせたクリスマスのエピソードであった。ところが第49話を放送する予定だった12月11日に宮沢内閣改造が行われ報道特別番組が組まれたために番組が休止となり、日本テレビでは翌週の12月18日に17:30からのアニメ再放送枠をつなげ1時間枠のスペシャルとすることで第49・50話を連続放映して対応、他のネット局もこれに倣うか他の曜日のアニメ再放送枠に50話を放送することで調整、最終話は予定通り12月25日に放映した。

放送局

日本テレビ-札幌テレビ(STV)[6]-テレビ岩手(TVI)-ミヤギテレビ(MMT)-福島中央テレビ(FCT)-テレビ新潟(TNN)-テレビ信州(TSB)-静岡第一テレビ(SDT)-中京テレビ(CTV)-テレビ金沢(KTK)-よみうりテレビ(YTV)-広島テレビ(HTV)-西日本放送(RNC)-福岡放送(FBS)-長崎国際テレビ(NIB)-熊本県民テレビ(KKT)/山形放送(YBC、テレビ朝日系列とのクロスネット局)、沖縄テレビ(OTV、フジテレビ系列)

地方によって放映日時が異なっていた場合もある。山形放送以外のクロスネット局や非マストバイ局の大半では放映されなかった。

青森地区については系列局である青森放送(RAB)では無く、キー局での本放送終了後に青森朝日放送(ABA、テレビ朝日系列)にて放送。

関連商品・参考資料

DVD

  • 『ママは小学4年生 DVD-BOX Vol.1』バップ、2003年12月21日
  • 『ママは小学4年生 DVD-BOX Vol.2』バップ、2004年3月15日

CD

本編での使用曲を収録したサウンドトラック集。後に『マジカル頭脳パワー!!』の「マジカルアート伝言バトル」でも使用されるなど他の番組でも流用されるようになる。
  • CDシネマ『ママは小学4年生〜AFTER〜』ビクターエンタテインメント、1993年11月21日
ドラマCD。本編終了後の次の夏、ロンドンから一時帰国したなつみのもとに、10歳になったみらいが未来からやってくるという内容。後半は『音楽編』未収録の曲を収録。

書籍

  • 『THIS IS ANIMATION Special ママは小学4年生―みらい絵日記―』小学館、1993年3月、ISBN 4-09-101573-5
作品の設定資料などを紹介したムック本。巻末には中森衣都による10歳のみらいが過去のなつみと出会うという漫画版の後日談が書き下ろしで掲載されている。
  • 漫画『ママは小学4年生(1)』中森衣都、小学館、1993年8月、ISBN 4-09-135261-8
  • 漫画『ママは小学4年生(2)』中森衣都、小学館、1993年10月、ISBN 4-09-135262-6

テレホンカード

非売品

  • 《110-122780》 日本テレビ 番組宣伝テレホンカード
  • 《ホワイト加刷》 SUNRISE '92

市販品

  • 《ホワイト加刷》 0992 MOVIC

文房具

  • 1092 MOVIC ママは小学4年生 下敷き(一般販売用)

ゲーム『サンライズ英雄譚』シリーズ

サンライズインタラクティブから発売。みらい役の吉田理保子は声優を引退している為、声は付いていない。シリーズによっては『魔神英雄伝ワタル』と前番組『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』と共演する事がある[7]

  • 『サンライズ英雄譚R』 PlayStation 2(2000年11月22日)
なつみ、みらいが登場。戦闘パイロットとして育成できない。
  • 『サンライズ英雄譚2』PlayStation 2(2002年7月21日)
なつみ、みらいが登場。戦闘パイロットとして育成できない。
  • 『SUNRISE WORLD WAR Fromサンライズ英雄譚』PlayStation 2(2003年9月25日)
なつみとみらいに加え、いづみと江地も登場。こちらはパイロットとして育成可能。

脚注

テンプレート:Reflist

外部リンク

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テンプレート:星雲賞メディア部門
  1. 総監督の井内秀治はこのことについて、「それが不思議なんですよね。こんなこと言うと投票してくれた人に悪いけど、なんで受賞できたんだろうって(笑)……あいさつの時に『この作品がSFだとは知りませんでした』と言ったら、えらく会場でウケました。会場にいた人たちはジョークだと受け止めたかもしれないけど、こっちは本心なんですよ、申し訳ないけど(笑)」「SFとして見ないでください。タイムパラドックスとか、そういう部分を深く考えずに(笑)。なつみとみらいの親子の物語として観ていただければ嬉しいですね」と述べている(DVD-BOX Vol.1のブックレットのインタビューより)。
  2. 金曜17時のサンライズ制作のアニメは同作が終了した3カ月後にテレビ朝日へ移行した(『機動戦士Vガンダム』開始)。
  3. 自作以外のオープニング絵コンテを富野が担当したのは本作のみであり、またオープニングで「裸」を出したのは本作が初である。
  4. DVD-BOX Vol.2のブックレットにおける神村幸子のインタビュー及びストーリーガイドより。
  5. ドラマCDでのなつみのセリフより。
  6. 本来の放送枠に自社制作のワイド番組『どさんこワイド120』を放送していた関係上、1週遅れの金曜日16:30 - 17:00に放送されていた。
  7. 『ワタル』と『サイバーフォーミュラ』は本作と同じタカラがメインスポンサーで、同じ日本テレビ系アニメで、同じ金曜17:00枠でもある。