ジム改
テンプレート:複数の問題 ジム改(ジムかい)は、日本のアニメ『ガンダムシリーズ』に登場する架空の兵器。
本項目では、ジム改のバリエーション機についても併せて記述する。
目次
概要
本機は1990年、雑誌「モデルグラフィックス」の連載企画『ガンダム・センチネル』の最後を飾る意味で企画された『ガンダム・センチネル0079』での「ジム後期生産型」の登場がその発端となっている[1]。
「ジム後期生産型」は、後に「RX-78 Ver. Ka」と呼ばれる「RX-78-2 ガンダム」のデザインから逆算的に描かれたという経緯がある。
発端は「OVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場したガンダムNT-1(出渕裕・画)とRX-78-2は同一機体なのでは?」というところから始まる。『0080』に登場したMSは、現在は『機動戦士ガンダム』に登場したMSと「別機種」の扱いであるが、企画当時は一年戦争のMSをリファインして描かれたものであり、『ガンダム・センチネル0079』の企画も同様に一年戦争をより掘り下げて描くということで進められていたために与えた影響は大きく、MS等のデザインに関してはその随所に『0080』系MSの意匠が取り入れられている(RX-78 Ver.Kaの頭部の頬ダクトや胴体の二重ダクト、ジム改の頭部がジム寒冷地仕様に近いこと、ザクF2型の脚部がほぼザクFZ型なのは、上記の影響を受けてデザインされたためである)。
ヌーベル・ジムIIIのデザインを基に、安彦良和が描く初代TV版のプロポーション、原点回帰的な記号(関節のΦモールド等)、これまでの『センチネル』で培われたデザインの要素を取り入れて誕生したのが、『センチネル版RX-78 ガンダム』とジム後期生産型(GM LATER Type)である。カラーリングや背面パック等にはジム・コマンド宇宙戦仕様の意匠も取り入れられており、上記の経緯を経てデザインされていることがわかる。また、これと同時にデザインされたビームスプレーガンは後にMG(マスターグレード)ジム改に付属している。その後、OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』では、ジム後期生産型の線を減らして若干のデザイン変更が施されたRGM-79C ジム改が登場した。
また、『0083』の後に製作されたOVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』の第1話では、ジム改の画稿を元に描かれたRGM-79E 初期型ジムが登場した(なお、講談社の書籍『機動戦士ガンダム 公式百科事典 GUNDAM OFFICIALS』の記述においての「後期生産型ジム」は、ジム・コマンドも含めた一連の性能向上を図られたモデル全般を指している)。
以下に挙げるMSは、作品世界内での開発時期順に並べてある。
初期型ジム
OVA『機動戦士ガンダム第08MS小隊』に登場。
地球連邦軍が開発した先行試作MSである。第1話でテリー・サンダースJr.が搭乗していた機体とされる。宇宙用ジム(うちゅうようジム)、宇宙用ジム ルナツー仕様(うちゅうようジム ルナツーしよう)などと表記する資料もある。
小惑星基地ルナツー工廠にて0079年10月に完成、衛星軌道上やルナツー周辺の施設に極秘裏に配備され、後のRGM-79C ジム改の原型となった。外観も非常に類似している(線減らしのためディティールが大幅に減っている。ビームサーベルが背部に存在せず、ランドセルの「マルイチ」ディテールもない。これらを外観上のポイントとし、C型との確実な識別ポイントとする、の解釈もある)。
宇宙世紀0079年10月の時点で、本機で6機以上のジオン公国軍MSを撃破した者もいたとされる。似たような地球連邦軍先行試作MSにジム・コマンドに外観が似たジムを「第11独立機械化混成部隊」通称モルモット隊が搭乗し実戦テストをしている(『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』)。
- 劇中での活躍
- 死神サンダースことテリー・サンダースJr.軍曹が半壊したこの機体に搭乗して、アイナ・サハリンの搭乗する宇宙用高機動試験型ザクと死闘を繰り広げる姿が描かれている。ザクマシンガンの直撃により、左腕と両脚を失う大ダメージを受けた。この戦闘ではサンダースの上官と同僚の搭乗した2機も、宇宙用高機動試験型ザクに撃墜されている[2]。
- 設定の変遷について
- 上記の「機体概要」は、バンダイのプラモデル「マスターグレード 1/100スケール ジム改スタンダードカラー」(2002年11月発売)の解説書による。OVA『08小隊』が発表された当初は、この機種について特に型式番号や開発背景は設定されていなかった。その後、一部のアニメーション雑誌やアニメムック等において、この「08小隊版宇宙用ジム」とはバンダイのプラモデル「HG 1/144 RGM-79[G] ジム」(1996年6月発売)の解説書にて存在が述べられていた「宇宙用のEタイプ」と同一のものであると紹介された。しかし一方で、上記プラモデル解説書では「08小隊版宇宙用ジム」と「宇宙用のEタイプ」は別の機種であるかのような紹介がされている。詳細は先行量産型ジム 宇宙戦仕様の項も参照。
ジム後期生産型
ジム後期生産型(ジムこうきせいさんがた GM LATER Type)は、雑誌企画『ガンダム・センチネル0079』に登場する地球連邦軍のMS。
前期生産型ジムにRX-78-2の交戦データを基に性能を向上したアップデート版で背面にジム・コマンド宇宙仕様と同型の高機動パックがセットされている。その為ビームサーベルは腰のハイパーバズーカ用のマウントラッチにマウントアタプターを介する形で装着されている。外観上では腰の前後アーマーが独立可動式に変更されていたりなどの変更が行われている。
- 劇中での活躍
- 宇宙要塞ソロモン攻略戦において、地球連邦軍のパイロット、トッシュ・クレイとストール・マニングスが搭乗した。
- 商品展開
- 2005年8月にバンダイより「GUNDAM FIX FIGURATION#0026」としてRX-78-2 ガンダム(カトキハジメ版)が発売された。この商品はパーツの組み換えによってジム後期生産型に換装できる(ガンダムとの共有パーツが多い為、オリジナルとカラーリングが若干異なる)。
ジム改
OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』、『機動戦士ガンダム MS IGLOO -黙示録0079- 』に登場する地球連邦軍の量産型MS。なお『MS IGLOO』に登場した機体の正式名称は「後期型ジム」であるが、同作の公式サイト内のサラミス級巡洋艦の解説では「ジム改」としている[3]。
一年戦争末期に量産試作機が完成し、その後完成した多数の機体がア・バオア・クー攻略戦に実戦投入された[4]。その後、宇宙世紀0083年には地球連邦軍の主力MSとして運用され、ジムIIの登場まで主力機を務めた。主武装は、信頼性の高い実体弾式の90mmブルパップ・マシンガンやバズーカとビームサーベル、頭部の固定式60mmバルカン砲である。一年戦争末期に投入された機体は、陸戦型ガンダム等が使用していたビームライフルを切り詰めたビームガンも装備していた。シールドは一年戦争において用いられた縦長の六角形のタイプ(十文字の紋章は省略されている)が用いられた。
- 劇中での活躍
- 『機動戦士ガンダム MS IGLOO 黙示録0079』第2話で、ジオン軍強行偵察隊の迎撃機として登場。指揮官用ザクIIを小隊による集中攻撃で撃墜した。基本カラーは手足/薄緑、胸部/朱の配色である。第3話のア・バオア・クー攻略戦では大量に投入され、ジオン軍防衛隊と激戦を繰り広げた。複数の機体が波状攻撃をかけることで性能に勝るゲルググを撃墜する描写もある。一方でザクI・ザクII、ヅダなどの旧式機に撃破される描写も多かった。
- 『機動戦士ガンダム オレら連邦愚連隊』では、ネメシス隊の『プレジデント』ことホーク・ロイザー大尉の専用機としてダークブルーを基調とした機体が登場する。この機体はトロントで襲撃を仕掛けたゾックを撃破したり、エルスワーズ基地の戦闘でゾゴックに巴投げを食らわすなど、神業じみた活躍を幾つも残している。
- 『0083』ではクリーム色・濃紺の配色の機体がオーストラリア・トリントン基地にて教官機として運用され、サウス・バニングが搭乗し実戦にも参加した。バニングはGP02奪還任務の際にジオン残党軍のザメルと交戦し、機体を大破させられながらもこれを撃破した。ただ基地防衛隊のジム改は、カレント小隊をはじめ多数が撃破されている。また、宇宙軍には『黙示録0079』において登場した薄緑・朱の配色の機体が配備され[5]、大規模なMS部隊を成していた。こちらもカリウス・オットーの操縦するリック・ドムII単機に足止めされたり、最新鋭MAノイエ・ジールに全滅させられるなど、やられ役としての描写が多かった。
- 『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに』では、「30バンチ事件」においてティターンズに徴用された部隊の機体がジムIIの制式採用カラーに再塗装されて運用されている。
- デザイン
- カトキハジメによる。前述の通り、『ガンダム・センチネル0079』でマニングスとクレイが搭乗したジム後期生産型のデザインを多少変更して転用している。異なる箇所は、股部ユニット後端のビームサーベル接点、サイドスカートのスラスター、バックパック接続のパーツ、そして胸部エアインテークの省略のみ。センチネル0079版RX-78の為に考案されたラストシューティング用の肩の意匠は残されている。
- 商品展開
- 2002年にバンダイからマスターグレードシリーズとして成型色と武装の異なる2種が発売された(6月に地上用、11月に宇宙用(商品名「スタンダードカラー」)。)が発売された。薄緑・朱の配色の宇宙用は『0083』に登場したサウス・バニング率いる「不死身の第四小隊」の一年戦争末期における使用機という設定となっている。
- 2010年8月にハイグレード・ユニバーサルセンチュリーシリーズより地上用トリントン基地カラーのものが発売された。スタンダードカラーのものもプレミアムバンダイ限定ながらボール改修型とのセットで商品化されている。
ジム・ストライカー
メカニックデザイン企画『ハーモニー・オブ・ガンダム』に登場する地球連邦軍の試作型MS。
一年戦争末期に量産試作機が完成したジム改をベースに、近接戦闘に特化して開発された。敵機との接近時に被弾することを考慮し、着弾時の衝撃を外部へ拡散するよう内部炸薬を搭載した装甲「ウェラブル・アーマー」が全身に施され、その分の重量増をカバーするため、大型バックパック、脚部スラスターを増設。補ってあまりあるほどの高い推力を発揮したとされているテンプレート:誰2。
主武装は、対接近戦で優位に戦闘を行えるように開発されたツイン・ビーム・スピアである。これは、伸縮可能なロッドにビームサーベルが2本装着された槍状の武装で、長いリーチを活かしたロッドモード、敵をなぎ払うサイズモードの2形態に変更でき、用途に応じた使い分けが可能だった。また、防御用のシールドにも、先端部分に伸張機構をもつスパイクが装着され打突武器としての使用も想定されたスパイク・シールドや、先端部分からクロー・アームを展開し、敵機を捕縛して格闘戦に持ち込むグラップ・シールドを装備するなど、破格の格闘戦力を有する機体といえた。
ジム・ストライカーは主に実戦経験を積み練度の高いエースパイロット用に少数配備。近接戦闘に特化という乗り手を選ぶ特殊な仕様のため、大きな戦果は得られなかったが、北米戦線において教導隊「ネメシス」に所属するユージ・アルカナ中尉が本機に搭乗し活躍したとされる。
また、試験的に仕様変更機が開発されており、運用実験用のテスト機をはじめ、局地戦闘用に特殊迷彩を施した「森林型」「砂漠型」、バックパックにビームサーベルを2本差した「指揮官用」、教導隊用に性能を向上させた「強化型」が確認されている。さらに一年戦争後、戦時中に未実施に終わった無重力下での運用が対応され、後継機であるRGM-79FC ストライカー・カスタムとのバックパックや武装など互換性を高めた機種が開発されており、これらは「ジム・ストライカー改」と呼称された。
- 劇中での活躍
- 漫画『機動戦士ガンダム オレら連邦愚連隊』では、主人公ユージ・アルカナ中尉の機体として登場。データ収集目的のため性能向上させた強化型であり、所属する教導団「ネメシス」の部隊色であるダークブルーの塗装が施されている。ユージのボクシング経験を活かした、最小限のダメージで相手との接近戦に持ち込むインファイトスタイルと機体特性が合致し、彼の異名である「ゾンビー・ジム」さながら北米戦線で活躍した。
- また、同作者の漫画『機動戦士ガンダム アッガイ北米横断2250マイル』では、ピクシーが撃破した残存勢力の掃討任務にあたるグラップ・シールド装備機が数機登場している。
ストライカー・カスタム
漫画『機動戦士ガンダム カタナ』に登場する地球連邦軍の試作型MS。
ジム・ストライカーの流れを組む格闘戦を重視したエース専用機の一つとして一年戦争後に開発された機体。「ジム・ストライカーの次世代対応型モデル」と位置づけられ、宇宙空間でも使用可能。ジム・ストライカーと同様全身にウェラブル・アーマーを装着しているが、頭部はガンダムタイプに変更され、白を基調としたカラーリングが施されている。他にもユージ・アルカナが搭乗する紺色主体のネメシス隊仕様も存在する。 ヒート・ロッドを応用したスパーク・ナックルやチェーン・マインを応用したバースト・ナックルなど武装にジオン系の技術を組み込んだ装備が用意されており、新型バックパックにそれらの武装を装着出来るように設計されている。ジム系の機体の頭部をガンダムタイプに変更し新装備を取り付け強化する手法は、同じ時期にティターンズで開発された、ガンダムTR-1[ヘイズル]と同じである。
本機の頭部には精神感応AIシステム「妖刀」が内蔵されている。これは、カネサダ・ツルギ准将の主導による強化人間プロジェクトの一環として、ニュータイプの兆候を持つイットウ・ツルギの脳波を元に、波動の影響を用いた人類のニュータイプへの覚醒促進を目的に開発された。同時にこの波動を転用し、超振動を浴びせ物質を砂塵状にする兵器でもあり、ツルギ流居合いの奥義「空合掌底気」を再現したものである。しかし、開発段階でイットウの父カネサダへの憎しみの感情が刷り込まれており、カネサダが関与した他の妖刀システムや人為的なニュータイプに反応し自立起動する「超妖刀」が発動するリスクも持つ。
フルアーマー・ストライカー・カスタム
漫画『機動戦士ガンダム カタナ』に登場するMS。
資源惑星ハーモニーIにおいて、スパーダ公の搭乗するドルメルとの戦闘で大破したストライカー・カスタムのイットウ・ツルギ中佐機をベースに、反地球連邦組織シン・フェデラルが建造したストライカー・カスタム、フルアーマー・アレックスのパーツを組み合わせて改修した機体。当機は「カタナ」の愛称で呼ばれ、型式番号も現地で便宜的に付けられている。当機には、ストライカー・カスタム、ユージ・アルカナ大尉機に搭載された精神感応AI「妖刀」のコピーを装備しており、「超妖刀」の自立起動を抑制するために重装甲にした一面もある。
武装面ではフルアーマー・アレックスの2連ビーム・キャノン、背部ロケット砲、胸部ミサイルベイが移植され火力の充実が図られている。また新たに「フカサク」と呼ばれる特殊ジャミング搭載機に用いられた格闘兵器のコールド・サーベルを装備。マニピュレーターを介した「妖刀」による超振動を発生させることが可能で、理論上は切れない物質は無い刃となっている。
パワード・ジム
OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場する地球連邦軍の試作型MS。
一年戦争終結後である宇宙世紀0083に次世代MS開発のガンダム開発計画の一環として開発された装備の評価用として、開発された。
評価用機体として、戦後配備された主力MSであるジム改に大型バックパック、大推力ブースター、両膝用のショック・アブソーバーユニットを装備し、30%増しの推力を発揮したとされている。評価試験機であるので、特に武装の増強は行われておらず、トリントン基地に配備された数機はジム改の装備を使用した。また、型式番号も特に与えられていない。
アレンが搭乗していた機体以外にもトリントン基地内で撃破された機体の残骸や、迎撃に出撃した機体が第2話に登場している。
GP01の陸戦用のバックパック(一応宇宙でも使用可能)の評価試験をしているが、RGM-79N-Fb ジム・カスタム高機動型はGP01-Fbの宇宙用のユニバーサル・ブースター・ポッドを持つバックパックの評価試験をした機体である。
- 劇中の活躍
- 第1話でディック・アレンをテストパイロットとして模擬戦に参加し、機体各部の挙動データを採取する様子が描かれている。ガンダム強奪事件の後、バズーカを装備し奪還任務に実戦投入されたがジオン残党軍のドム・トローペンの不意討ちを受け撃破された。
- デザイン
- カトキハジメによる。『ガンダム・センチネル』のヌーベル・ジムIIIを連想させる胸部、『ガンダム・センチネル0079』のRX-78と同じタイミングの出力強化補助システム(前後スカートに位置する四角い箱)の意匠を持つ。又、足首のフェアリングは河森デザインのGP-01に順じてデザインされている。
ジム改[ケラウノス所属機]
雑誌企画『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』に登場するMS(型式番号:RGM-79C)。
ケラウノスに搭載されていた予備の機体の足りない部分をジム・コマンドのパーツやジャンクパーツで代用した機体。パックパックや頭部センサーがジム・コマンドの物となっている。機体スペックは通常のジム改と同様。コクピットはリニアシート仕様になっている[6]。武装も既存のジムタイプのものを使用する。第4話で破壊され、ジム改[ワグテイル]に修復・強化された。
ジム改[ワグテイル]
雑誌企画『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』に登場するMS(型式番号:RGM-79C[WAGTAIL])。
ジム改[ケラウノス所属機]が中破したのを機に改修した機体である。カラバとアナハイムによる「ジムIII計画」のトライアウトで選に漏れた高機動型テスト機のパーツをアナハイムから譲り受け、強引に取り付けている。バックパックに両肩のスラスター、脚部バーニアを増強し脚部に至っては、フレームを延長し新型エンジンを搭載したことでプロペラント容量も増大している。また、武装はジムII用のビームライフルをバレル延長しRX-78系の丸型センサーを取り付けたらしき強化型ライフルと、ジム・コマンド系の曲面型対ビームコーティングシールドの上半分を除去した形状のシールドを装備している。また、強化ライフルは劇中では3連バーストモード(3発連続して発射する機能)使用していたことから、セミモード(一発発射)や3連バーストモードの切り替えがあることが確認されている。
ワグテイルII
雑誌企画『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』に登場するMS(型式番号:MSK-003)。
アーネストが操るマラサイに撃墜され、中破したジム改[ワグテイル]を改修した機体。ジム・カスタムのパーツを組み込み、頭部とバックパック、コックピットブロックはワンオフのテストパーツに変更。頭部メインカメラは跳弾板に囲われたツインアイタイプとなっている。バックパックにはスラスターを多数装備したバインダーがついている。バインダー先端のビーム・サーベルは一種の隠し武器として使用が可能。ジム・カスタムのパーツの組み込みによって、フレーム強度の問題が解決して、肩部や脚部を本来の出力で使用可能となった。2度の改修によってベース機を特定できなくなったため、「ジム」の名称も外され、型式番号もカラバ系のものが与えられた。第12話においてアッシマー、マラサイとの戦闘において大破した。後に修復され後述のワグテイルIIexへ生まれ変わった。
ワグテイルIIex
雑誌企画『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』に登場するMS(型式番号:MSK-003)。
ニューギニア基地攻防戦後、ワグテイルIIが再改修された機体。アウドムラへと配備され、後にガウ改級「アトバラナ」へと受領され、義勇兵のヨーンが搭乗する事になる。
元々の母艦であるケラウノスの撃沈によって予備の試作パーツが枯渇したため、バックパックをハイザックの物に、腕部をジムIIの物へと変更し、カラーリングもカラバカラーに改められた。結果、他機体からの流用パーツ数はワグテイルバリエーションの中でも最大となっている。 背部バインダーや両肩のスラスターはオミットされているが、全スラスターを同調させた際の瞬発力は健在。
ジム改高機動型
雑誌企画『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに』に登場するMS(型式番号:RGM-79CR)。
デラーズ紛争終結後である宇宙世紀0084年に次世代MS開発の一環として開発された。新規装備の評価および連邦軍で採用されたRGM-79R ジムIIのティターンズでの採用試験用として開発された機体とされる。ジム改をジムIIの仕様へ各種センサーやスラスターを強化した機体である。この機体の運用データなどを元にグリプスでRMS-179が開発された。
わずかなオプションの変更により、さまざまな形態をとることができ、ジム・スナイパーIIIもバリエーションのひとつである。武装はジムIIとほぼ同型(サブグリップ部を廃し、Eパックを装着)のビーム・ライフルとビーム・サーベル、連邦軍MS共通のシールドなどである。
EWACジム
雑誌企画『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに』で設定された偵察用MS(型式番号:RGM-79EW)。
連邦軍の偵察・早期警戒型MS開発計画の中で検討されたプラン。
ジム改のバックパックをアイザックとほぼ同型のセンサーレドーム搭載型に換装(センサーレドームは頭部に直結させる)、右腕には有線式山越えカメラ、左腕には取り回しやすいハイザックのシールドを装備している。
コスト面は良好だったが性能に難があった為に、実験機3機の生産に留まっている。
ジムカナール
漫画『機動戦士ガンダム エコール・デュ・シエル』に登場するMS(型式番号:TGM-79C)
ジム改を訓練機用に再設計した機体である。教習中に転倒や模擬戦での不用意な破損を避けるという理由から、頭部を持たない変わった形状をしている。各種パーツが安価で交換し易いよう設計されており、転倒防止用にセンサーを内蔵したバックパックを内蔵。各種オプションへのエネルギー配分は他の正規MSと同等に行われている。主にアスナ・エルマリートら訓練生が使用した。
なお、「カナール」とはフランス語で「鴨」のこと。
ジムカンヌ
漫画『機動戦士ガンダム エコール・デュ・シエル』に登場するMS(型式番号:TGM-79C)
ジムカナールの複座仕様機。ジムカナールと異なり通常タイプの頭部を持つ。縦列複座型シートを採用しており、後座に教官が同乗する。教習中の緊急時に備え機体のコントロールを奪える機能を持ち、また他の教習機に対して遠隔操縦が可能であることから、主に教官用の機体として使用された。