美濃太田駅
美濃太田駅(みのおおたえき)は、岐阜県美濃加茂市太田町にある、東海旅客鉄道(JR東海)・長良川鉄道の駅である。
目次
概要
美濃加茂市の代表駅である。駅名の由来は、開業当時の町名である加茂郡太田町による。しかし、同町は1954年(昭和29年)に当時の周辺町村等と合併して「美濃加茂市」となった。そのため、現在は市名と代表駅の名とが異なっている。
JR東海の高山本線と太多線、長良川鉄道の越美南線の3路線が乗り入れ、接続駅となっている。JRの路線としては高山本線を当駅の所属線[1]としている。太多線は当駅が終点、越美南線は当駅が起点である。なお、越美南線は1986年までは高山本線・太多線同様に日本国有鉄道(国鉄)の路線であったため、同線の長良川鉄道への転換以前は国鉄単独駅であった。
JR線は全ての特急「(ワイドビュー)ひだ」が停車する(1990年代前半頃は1往復通過していた)。2001年(平成13年)9月30日までは、「ワイドビューひだ」と名古屋鉄道新名古屋駅から乗り入れていたディーゼル特急「北アルプス」が当駅で増解結を行っていた。また当駅から岐阜方面は太多線の列車が乗り入れるため本数が増え、太多線および岐阜行きの普通列車は毎時1 - 2本程度運転される。
長良川鉄道は終日、普通列車が1時間に1 - 2本運転されている。
駅構造
鉄骨造2階(一部3階)建ての「美濃太田駅自由通路」に接して南側にJR線乗り場の改札口が1か所、北側に長良川鉄道線乗り場の出入り口が1か所設けられている。JR線と長良川鉄道線は改札内ではつながっていない。自由通路への南口と北口にはそれぞれエレベーターが設置されているほか、トイレと売店が設けられている。売店はJR改札口脇にあり、トイレは南口、北口1階に設けられている。南口、北口共に公設無料のスタンド付(ロックは無し)屋内駐輪場がある。
JR東海
島式ホーム2面4線を持つ地上駅。橋上駅舎を備える。改札口は1か所のみで、自由通路に面する。
駅長・駅員配置駅(直営駅)である。管理駅として、高山本線の坂祝駅 - 飛騨金山駅間の各駅および太多線の下切駅・可児駅・美濃川合駅の3駅を管理している。自動券売機、みどりの窓口、自動改札機(TOICAは2010年より利用可能)があり、トイレは2階改札内にある。自由通路北口エレベータ前、自由通路南口階段付近にもそれぞれトイレがある。1階部分の1番線・2番線のホーム上には売店が設けられていたが、現在は閉店し自販機コーナーのみになっている。同ホームの坂祝駅寄りには冷暖房装置のある待合室も設置されている。なお2階改札と1階とを結ぶエレベーターも設けられている。
越美南線の線路を越えた西側に、転車台がある。現在は、ディーゼルカーなどの方向転換に使われている。
ホーム | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1・2 | テンプレート:Color高山本線 | 上り | 岐阜・名古屋方面[2] | 一部列車は4番線 |
テンプレート:Color太多線 | - | 可児・多治見方面[2] | ||
3・4 | テンプレート:Color高山本線 | 下り | 下呂・高山方面[2] | 一部列車は1番線 |
テンプレート:Color太多線 | - | 可児・多治見方面 |
特急「(ワイドビュー)ひだ」は、下り(高山方面)は3番線、上り(名古屋方面)は2番線に入線する。
太多線列車の発着ホームは列車によって変動する。2006年(平成18年)6月に美濃太田駅構内改良工事が行われ、岐阜方面からの下り列車についても4番線への入線ができるようになった(代わりに長良川鉄道越美南線との連絡ポイントが切られた)。高山方面・多治見方面からの列車は、1 - 4番線のいずれのホームにも入線できる。また、2番線と3番線との間には、ホームに面さない線路がある。
改良工事以前は、4番線の岐阜方は、長良川鉄道線のみへつながっていた。1-3番線は岐阜駅方面と関駅方面につながっていて、国鉄時代には「中川辺発北濃行き」の普通列車や、長良川鉄道になってからも1-3番線から発車する北濃方面の列車が設定されていた。
2001年(平成13年)9月30日までは特急「ひだ」(当初は大阪および名古屋発の臨時列車、のちに名古屋発の「ひだ7号」として定期化)が3番線に先着後、一旦長良川鉄道線に引き上げ、特急「北アルプス」が3番線に到着後、その後ろに連結された。
- 美濃太田駅2.jpg
構内(2004年9月5日)
- JR Mino-ota Station Gate.JPG
JR東海線改札口
- Kiosk Mino-ota.JPG
東海キヨスク売店 (改札外)
- Mino-ota Kiosk Home.JPG
かつてあった東海キヨスク売店(1番線)
長良川鉄道
テンプレート:駅情報 当線の列車の始発・終着となる駅であるが、JRの駅の北側に1面1線の単式ホームがあるのみで、車両(レールバス)の留置のための側線はない。ホームは北濃方面を向いて右側に設置されている。また2006年以降、JRと線路はつながっていない。
このホームへの出入口は先の「美濃太田駅自由通路」内に1か所あり、階段およびエレベーターによって1階のホームと結ばれている。改札は1階階段付近にあり、自動券売機も併設されている。当鉄道の改札内には清涼飲料水の自動販売機はあるが、エスカレーター、トイレや売店は設けられていない。 TOICA(相互利用のSuicaやICOCA、SUGOCAも含む)は長良川鉄道では使用できない。
駅弁
株式会社向龍館が調製・販売する[1]。売店での販売のほか、駅のホームにて立ち売りでの販売もある。特急「ワイドビューひだ」が到着した際は車内に持ち込まれ、車内での販売が行われる。主な駅弁は下記の通り[3]。
- 松茸釜めし(当駅の看板弁当)
- ちらし寿し「ておけ」
利用状況
JR東海
「岐阜県統計書」によると、一日平均の乗車人員は以下の通りである。
- 2005年度 - 2,823人
- 2007年度 - 2,882人
- 2008年度 - 2,940人
- 2009年度 - 2,821人
- 2010年度 - 2,820人
- 2011年度 - 2,784人
- 2012年度 - 2,752人
長良川鉄道
「美濃加茂市統計書」によると、一日平均の乗車人員は以下の通りである。
- 2009年度 - 409人
- 2010年度 - 394人
- 2011年度 - 345人
- 2012年度 - 378人
駅周辺
- 美濃加茂市役所
- 国道21号
- 国道41号
- 国道248号
- 木曽川
- 旧中山道太田宿
- 日本昭和村
- 美濃太田車両区 - 当駅から約1.7km多治見方にあり、当駅発着列車の夜間滞泊に使われている。
- 美濃太田運輸区 - 乗務員区所。当駅を岐阜方面に出発して、右手すぐに見える。
- 美濃加茂郵便局
- 太田病院
- 木沢記念病院
バス路線
歴史
- 1921年(大正10年)11月12日 - 国有鉄道高山線(1934年に高山本線に改称)が各務ヶ原駅から延伸した際に、その終着駅として開業。一般駅。
- 1922年(大正11年)11月25日 - 高山線が下麻生駅まで延伸。途中駅となる。
- 1923年(大正12年)10月5日 - 越美南線が美濃町駅(現・美濃市駅)まで開業し、当駅に乗り入れ。
- 1928年(昭和3年)10月1日 - 太多線が広見駅(現・可児駅)から当駅まで延伸し、当駅に乗り入れ。
- 1982年(昭和57年)11月15日 - 貨物の取扱を廃止(旅客駅となる)。
- 1986年(昭和61年)12月11日 - 越美南線が長良川鉄道に転換。
- 1987年(昭和62年)
- 1998年(平成10年)3月28日 - 新駅舎完成。
- 2003年(平成15年)10月1日 - ダイヤ改正により特急「ひだ」が全列車停車となる[4]。
- 2007年(平成19年)4月1日 - 日本貨物鉄道の駅が廃止。
- 2010年(平成22年)3月13日 - TOICAの利用開始。
その他
- 明治時代後期、当駅付近から武儀郡吉田村を結ぶ中濃電気鉄道の計画が存在した。この鉄道は、現在の岐阜市と下呂市金山町を関市経由で結ぶ予定であった。支線として現在の美濃加茂市と関市を結ぶ予定であったが、後の国有鉄道越美南線として実現される。
隣の駅
※特急「ひだ」の隣の停車駅は列車記事を参照のこと。
- 長良川鉄道
- 越美南線
- 美濃太田駅 - 前平公園駅
脚注
関連項目
- 日本の鉄道駅一覧
- のうりん - 白鳥士郎によるライトノベル。本駅をモデルとした「美濃文田駅」(アニメでは、「美濃田茂駅」)が作中に登場する。長良川鉄道線ホームには、登場人物の顔出しパネルが設置されている。
外部リンク
テンプレート:Navbox テンプレート:Navbox テンプレート:長良川鉄道越美南線
テンプレート:中部の駅百選