山西省
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山西省(さんせいしょう/シャンシーしょう、中国語:山西省、拼音:Shanxi)は、中華人民共和国の行政区分の一つ。省都は太原市。略称は晋。
地理
北は万里の長城を挟んで内モンゴル自治区と、東は太行山脈を挟んで河北省と、南は黄河を挟んで河南省と、西は北上した黄河を挟んで陝西省とそれぞれ接している。山西高原は黄土高原の東部に当たり、北部では海河水系の滹沱河や桑乾河が東へ流れ、中部から南部は黄河水系の汾河が貫いている。主要都市は太原以外には大同がある。
民族
中国語のうち晋語(晋方言)が話される。
歴史
春秋時代には晋の領域であり、晋分裂後は大部分が趙、一部が韓及び魏に属した。
秦代以降太原郡、河東郡等の管轄とされた。西晋の時代になると并州、司州、幽州が設置され、五胡十六国時代の前趙・後趙・北魏がいずれも大同を国都と定めた。南北朝時代になると北魏により并州・汾州・恒州・肆州・建州・晋州・泰州・東雍州の8州が、隋代には太原、上党などの13郡が設置された。
隋末になると李淵が山西省で起兵し唐朝を建て、山西地区は河東道と称された。宋代には河東路とされたが、大同周辺は燕雲十六州の一部として遼朝の支配地域となった。
元代になると山西地区は中書省直轄とされ山西道宣慰司が設置され、これ以降明代では1369年(洪武2年)に山西行中書省(1348年に山西布政使司と改称)、清代では山西省と「山西」の名称が使用される。
中華民国成立後も山西省が設置されたが、1914年(民国3年)に省北部に察哈爾特別区域(後の察哈爾省)が設置され、1952年まで山西省から別行政区画とされていた。
行政区画
11地級市(地区クラスの市)を設置し、下級行政単位である23市区、11県級市(県クラスの市)、85県を管轄する。
経済
沿海部に比べると、かなり貧しい地域だが、大同や大原には大型の炭鉱がある。中国経済史上、山西商人(晋商)は全国に勢力を延ばし、中国の金融を支配した。近年では経済発達に伴い、山西資本が沿岸大都市部の不動産投資を積極的に行っているといわれる。
山西商人
中国の山西省出身の商人・金融業者の総称。山西は古くから鉄の産地として知られ、五代以降商人の勢力が形成されはじめたが、最も活躍したのは明清時代である。明代には北辺防衛の糧餉を確保するため開中法を施行したが、地の利を得ていた山西商人は米穀商と塩商をかねて巨利を得た。さらにその資金をもとに金融業にも進出し、活動範囲を全国に拡げ、新安商人とともに経済界を支配した。明代には塩商を典型とする政商として利益を得ていたが、清代には票号(為替)・銭舗(両替)・炉房(貨幣銭造)・当舖(質屋)の経営など金融業を主とし、その富で官界に影響力をもち、土地に対しても積極的に投資した。山西商人は徒弟制度を通じて同郷性を固守し、組合組織を固め祭祀や取引を共同にして、各地に山西会館を建てて活動の根拠地とした。19世紀後半には全国の為替業務をほとんど独占するほどであったが、新式銀行の発達や国際経済の中国浸透とともに衰退した。
三国志に出てくる同郷の関羽を信仰し始めたのはこの山西商人であり、現在では中国全土はおろか、華僑のいる世界各地に、関帝廟が祭られるようになっている。
教育機関
文化
外部リンク
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