金沢八景駅
金沢八景駅(かなざわはっけいえき)は、神奈川県横浜市金沢区瀬戸にある、京浜急行電鉄・横浜シーサイドラインの駅である。
駅名は近隣の景勝地金沢八景に因む。京急の関係者や地元住民の間では、「八景」とも呼ばれている。
目次
利用可能な鉄道路線
- 京浜急行電鉄
- 横浜シーサイドライン
年表
- 1930年(昭和5年)4月1日 - 湘南電気鉄道(現在の京急本線・逗子線)の駅が開業。
- 1941年(昭和16年)11月1日 - 湘南電気鉄道と京浜電気鉄道が合併、京浜電気鉄道の駅となる。
- 1942年(昭和17年)5月1日 - 京浜電気鉄道が東京横浜電鉄へ合併。東京急行電鉄(大東急)の駅となる。
- 1948年(昭和23年)6月1日 - 京浜急行電鉄が発足、京浜急行電鉄の駅となる。
- 1989年(平成元年)7月5日 - 横浜新都市交通の駅が開業。
- 1999年(平成11年)7月31日 - 京急線の白紙ダイヤ改正により京急蒲田 - 新逗子間の急行を廃止。
- 2010年(平成22年)5月16日 - 京急線でダイヤ改正が実施され、快特・京急ウィング号・エアポート急行の停車駅となる[1]。
駅構造
京浜急行電鉄
島式ホーム2面4線を有する地上駅である。駅番号はKK50。傾斜地に立地するため、改札口はホームの下にある。上りホームには2006年(平成18年)3月上旬に、下りホームには同年3月下旬にエレベーターが設置された。
かつては、逗子線の列車の発着番線のみを表示する反転フラップ式発車標および列車通過時にチャイムが鳴動する警告表示があったが、2007年(平成19年)4月より列車入線時に『6つのレントラー舞曲』、通過時にチャイムが鳴動する京三製のLED式発車標に更新された。
この発車標は、早朝・深夜と日中で発着番線が異なる新逗子行きの場合、スクロール表示で案内され、早朝・深夜に新逗子行きが4番線から発車する場合は、発着番線部分が常に点滅する。かつては、「次の新逗子行きは4番線から発車します。」という表示があったが、現在は無表示となっている。日中の平常運転時は、お知らせ等がスクロールされることはほとんどなく、新逗子行きの発車案内がスクロール表示される[2]。発車標の更新後は、本線系統の列車の発車時刻等も表示されるようになった。
なお、発車標は京急線の他駅と同様に発車時刻になる(進行の指示する信号を現示する)と表示が点滅するが、発車順序の関係により、まれに次発列車の欄が先発列車の欄より先に点滅する場合がある。
すべてのホームに発車ベル・ブザー(電子電鈴装置)が設置されている。1・2番線発下り列車と4番線発新逗子行きがベル、3・4番線発上り列車がブザーである。1・2番線発下り列車のベルの音程は行先ごとに分けられており、横須賀方面行き発車時は1番線の電子電鈴装置が、新逗子行き発車時は2番線の電子電鈴装置が使用されている。4番線発新逗子行き発車時は、京急川崎駅下りホームと同じ音程の電子電鈴装置が使用されている。上り列車は、ホームごとで分けられており、3番線発が低音のブザー、4番線発が高音のブザーが鳴動する。
2008年(平成20年)8月までに、ホームの改良工事が施工され、あまり使用されることのなかった車椅子乗降装置「ラクープ」は撤去された。
隣の金沢文庫駅までは京急で唯一の複々線区間となっている。追浜方では本線と逗子線が平面交差の形で分岐する。4番線には総合車両製作所横浜事業所から横須賀線逗子駅までの狭軌回送線を併設しており、三線軌条となっている。
4番線浦賀寄りに隣接して、湘南電気鉄道開業時以来の瀬戸変電所の建物が残る[3]。
当駅は「京急駅メロディ(列車接近音)」の対象駅で、選考の結果、ヴォーカル&ダンス・ユニットEXILEのリーダー・HIROの母校(横浜市立金沢高等学校)が当駅最寄りであることから、「卒業」をテーマにした楽曲「道」が採用され、2008年(平成20年)12月22日より使用を開始した[4][5]。同時に列車通過時のチャイムの音程も変更された。
- Kanazawa Hakkei Sign Board.JPG
3・4番線ホームの発車標(2008年3月20日)
早朝・深夜、新逗子行きは4番線から発車となるため、番線部分とスクロール表示部分が点滅する。 - Kanazawa hattsukei station kounai.JPG
駅構内品川方面にある総合車両製作所横浜事業所まで伸びる三線軌条
- Kanazawa-hakkei sta.jpg
当駅南側の配線。正面奥側に本線、右手側に逗子線が分岐していく(2010/8/15)
のりば
1 | テンプレート:Color本線 | 横須賀中央・京急久里浜・浦賀・三浦海岸方面 |
2 | テンプレート:Color本線 | 横須賀中央・京急久里浜・浦賀・三浦海岸方面 |
テンプレート:Color逗子線 | 新逗子方面 | |
3 | テンプレート:Color本線 | 横浜・16px羽田空港・品川・新橋方面 |
4 | テンプレート:Color本線 | 横浜・16px羽田空港・品川・新橋方面 |
テンプレート:Color逗子線 | 新逗子方面 |
1番線からは逗子線に入線できないため、逗子線への列車は原則として2番線から発車する。早朝・深夜は、逗子線の列車は当駅折返しとなるため、一部を除き、4番線から発車する。本線下り列車の発着番線は金沢文庫駅での発着番線に左右される。下り本線の特急列車は、基本的には2番線から発車するが、2番線に停車中の新逗子行きの列車に接続する場合は、1番線から発車する。また、新逗子行きが4番線から発車する時間帯は、本線下り列車はすべて2番線から発車する。早朝・深夜の4番線発新逗子行きは、本線列車と接続して発車する。
金沢文庫駅発着の逗子線直通の普通の一部は、本線普通と接続をとり、普通が普通を追い抜く現象を見ることができる。
なお、平日朝のラッシュ時は、乗り換え客などで混雑する。これに伴う混雑緩和のため上り特急列車は同時間帯、京急富岡まで先着する普通列車が発車してからドアを開ける措置をとっている[6]。また、日中、快特の発車が遅れて逗子線発の普通電車が入線してきた場合、後者は前者の発車後にドアが開く。
上り電車は、原則として本線からの列車は3番線、逗子線からの列車は4番線を使用する。ただし、平日朝の一部の特急は4番線から発車する。また、かつて運転されていた、金沢文庫で快特に増結する本線普通列車も4番線を使用した。
横浜シーサイドライン
テンプレート:駅情報 単式ホーム1面1線を有する高架駅である。駅番号は14。2011年から「関東学院大学前」の副駅名が付いている。京急の金沢八景駅まで延伸する計画があり、既に橋脚が用意されているが、駅周辺の再開発事業の大幅な遅れにより、開業以来20年以上に渡って京急駅から徒歩3-5分ほどと離れた場所にある仮設駅での営業を行っている。このため、シーサイドラインは全線複線だが、当駅構内のみ単線になっており、片側の線路部分にホームを設置して利用している。
2004年(平成16年)3月30日 駅と歩道橋を連絡するエレベーター(11人乗りウォークスルータイプ)が軌道の先に設置され、供用が開始された。
2010年(平成22年)9月 「金沢八景駅東口地区土地区画整理事業」の具体的な計画が決定し、2016年度(平成28年度)までに京急駅まで延伸する予定となった。
- Kanazawahakkei sta seasideline.jpg
途切れた高架に設置されている横浜新都市交通金沢八景駅(仮設)。右方に京急の駅がある(2004年6月)。
- Kanazawa Hakkei photo 0009.jpg
現在は埋め立てられ海浜公園になっている旧海岸 (1971年)
利用状況
京浜急行電鉄の2013年度1日平均乗降人員は56,963人である。横浜新都市交通の2012年度1日平均乗車人員は6,850人である。
近年の1日平均乗車人員推移は下記の通り。
年度 | 1日平均 乗車人員[7] | |
---|---|---|
京浜急行電鉄 | 横浜新都市交通 | |
1998年 | 29,321 | 7,055 |
1999年 | 28,024 | 6,568 |
2000年 | 27,182 | 6,316 |
2001年 | 26,526 | 6,140 |
2002年 | 25,973 | 6,139 |
2003年 | 25,943 | 6,247 |
2004年 | 26,026 | 6,523 |
2005年 | 25,960 | 5,970 |
2006年 | 25,975 | 6,032 |
2007年 | 26,836 | 7,071 |
2008年 | 26,862 | 7,333 |
2009年 | 26,441 | 7,030 |
2010年 | 26,748 | 6,683 |
2011年 | 26,974 | 6,615 |
2012年 | 27,364 | 6,850 |
駅周辺
- 国道16号
- 瀬戸神社
- 琵琶島神社
- 六浦陣屋跡 - 跡地の一部は駅の敷地にもなっている。
- 三井住友銀行
- 横浜市立大学金沢八景キャンパス
- 関東学院大学金沢八景キャンパス
- 横浜市立金沢高等学校
- 横浜創学館高等学校 - 徒歩約15分、隣駅の追浜駅からも徒歩圏内である。
- 総合車両製作所本社・横浜事業所
- 東洋テルミー横浜工場
- ダイエー金沢八景店 - 開店当初の名称は「金沢八景プランタン」であった。
- 京急サニーマート
- 横浜市立金沢地区センター・金沢図書館
- 金沢区総合庁舎
- 金沢区役所
- 横浜市安全管理局金沢消防署
- 金沢公会堂
- 神奈川県警察金沢警察署
- 横浜金沢郵便局
- ゆうちょ銀行横浜金沢店
- 横浜金沢八景郵便局
バス路線
京浜急行バス[8]と神奈川中央交通により路線バスが運行されている。かつては横浜市営バスも乗り入れていた。駅と周辺の住宅地とを結ぶ路線が多いが、磯子駅や大船駅、鎌倉駅などへの路線もある。
前述したシーサイドラインと同じ理由で、京急の駅前に仮設のバスターミナルが設置されている。また徒歩数分ほどの国道16号上に「金沢八景」バス停があり、関東学院循環を除く駅前ターミナル発着路線が経由するほか、神奈川中央交通の路線、駅前ターミナルに乗り入れない路線が発着する。
かつて、仮設のバスターミナルが竣工する前は駅前の細い路地に大型バスが進入していた。
- 金沢八景駅(仮ターミナル)
- 追20・八20・八21 追浜駅・大道中学校・三信住宅方面
- 鎌24 朝比奈・鎌倉霊園・鎌倉駅方面
- 八8 関東学院大学方面
- 金沢八景
- 文5 東急車輛・金沢文庫駅方面
- 文6 白山道・金沢文庫駅方面
- 4 金沢文庫・杉田・磯子駅方面
- 4 追浜駅・追浜車庫方面
- 船08 朝比奈・本郷車庫・大船駅方面
- 金24・金25・金26・金28 朝比奈・庄戸・上郷ネオポリス方面
駅および周辺の再開発
駅周辺では金沢八景駅東口土地区画整理事業が計画されており、駅前ロータリー等が整備される予定である。そのため、シーサイドラインの駅舎とバスターミナルは仮設のものとなっている。またシーサイドラインの延伸に合わせ京急駅を橋上駅舎化して連絡通路を設けることになったが、駅舎部分の工事については株式会社横浜シーサイドラインが第三セクターであることから国土交通省の鉄道駅総合改善事業による事業主体となり、実際の工事は京急が受託する形で行われる[9]。
- 1986年(昭和61年) 都市計画および事業計画が決定。
- 1987年(昭和62年)5月 金沢八景駅東口地区土地区画整理審議会が設立。
- 1995年(平成7年)11月 金沢八景まちづくり協議会設立
- 1999年(平成11年)10月 マイタウン金沢八景が設立
- 2002年(平成14年)11月 金沢八景まちづくり協議会とマイタウン金沢八景が、金沢八景まちづくり協議会に統一される。
- 2006年(平成18年)3月 都市計画変更
- 2007年(平成19年)3月 事業計画変更(バスターミナルが当初計画より京急駅舎寄りに変更された。)
- 2010年(平成22年)9月 用途地域等の変更、地区計画の決定
- 2011年以降 シーサイドラインの延伸に着工
- 2016年度(平成28年度)事業完了予定
隣の駅
- 京浜急行電鉄
- テンプレート:Color本線
- テンプレート:Color京急ウィング号・テンプレート:Color快特
- テンプレート:Color特急(金沢文庫駅以北は快特)・テンプレート:Color特急・テンプレート:Color普通
- 金沢文庫駅 (KK49) - 金沢八景駅 (KK50) - 追浜駅 (KK54)
- テンプレート:Color逗子線
- テンプレート:Color特急・テンプレート:Colorエアポート急行・テンプレート:Color普通
- 金沢文庫駅 (KK49)(本線) - 金沢八景駅 (KK50) - 六浦駅 (KK51)
- テンプレート:Color特急・テンプレート:Colorエアポート急行・テンプレート:Color普通
- 横浜シーサイドライン
- テンプレート:Color金沢シーサイドライン
- 野島公園駅 (13) - 金沢八景駅 (14)
脚注
関連項目
- 日本の鉄道駅一覧
- 金沢八景
- 百恵白書 - 山口百恵が横須賀中央駅から快速特急(現:快特)に乗り品川駅まで彼の元へ会いに行く内容を歌った「I CAME FROM 横須賀」にて他駅と共に当駅が歌詞で登場する。
外部リンク
テンプレート:鉄道路線ヘッダー テンプレート:京急本線 テンプレート:京急逗子線 テンプレート:Navbox
テンプレート:鉄道路線フッター- ↑ 「5月16日(日)ダイヤ改正を実施します」2010年5月7日、京浜急行電鉄
- ↑ 「ただいまの時間、新逗子行きは2番線より発車です。」と表示される。お知らせが表示される場合は新逗子行きの発車案内と交互表示となる。
- ↑ 2008年現在は使用されていない。
- ↑ この件については2008年11月28日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)の1コーナー「Mトピ」でも紹介された。
- ↑ 「16駅の駅メロディ採用曲が決定いたしました!」 京急電鉄
- ↑ 普通列車がすでに発車している場合を除く。普通列車が遅れている場合は、特急列車が普通列車の発車まで待避し、普通列車を先行させる措置が取られる。
- ↑ 横浜市統計ポータル http://www.city.yokohama.lg.jp/ex/stat/index2.html#3
- ↑ 実際の運行は、子会社の横浜京急バスおよび湘南京急バスに委託されている。
- ↑ テンプレート:PDFlink5p - 国土交通省