前川勝彦
テンプレート:Infobox baseball player 前川 勝彦（まえかわ かつひこ、本名：前川 克彦（読み同じ）、1978年9月25日 - ）は、大阪府大阪市大正区出身の元プロ野球選手（投手）。
来歴
小学1年生の時に軟式野球を始め、5年生でリトルリーグへ転向する[1]。PL学園高校時代は1995年と1996年の全国高等学校野球選手権大会に出場した。1996年のドラフト会議で近鉄バファローズが1位指名で交渉権を獲得し契約金1億円、年俸840万円（金額は推定）で入団合意した[2]。
テンプレート:By7月1日にプロ初登板を果たすが出場機会に恵まれなかった。入団２年目の９８年１２月１日に設定された契約更改交渉を「１１月３１日と勘違い」してスッポかしたことがある。テンプレート:By5月4日の対西武ライオンズ戦でプロ初先発を務めたが、打者4人に対して制球難から3四球、さらに犠打を安打にしてしまう散々な内容で、僅か18球で降板した。同年9月23日の対西武ライオンズ戦で2度目の先発登板を果たすと、プロ初勝利を初完投勝利で飾り、続く同年9月30日の福岡ダイエーホークス戦でも8回4失点ながら勝利投手となり、この年は2勝を挙げた。
テンプレート:Byに登録名を縁担ぎから前川勝彦に変更すると頭角を現し、チーム最多の8勝、リーグ最多の8完投を挙げたほか、シーズン途中までは防御率ランキングの上位に顔を出すなど活躍し、オールスターゲームにも初選出され、左のエース投手に成長する。この年は西武から4勝を稼ぎ、西武キラーと呼ばれる。テンプレート:Byにはチーム最多の12勝を挙げてリーグ優勝に貢献するが、好不調の波が激しいことや相手打者との相性の良し悪しが明確だったために防御率5.89と不振だった。2001年の日本シリーズでは第4戦で5回1/3を投げて1失点と好投し、打撃でも野手並の鋭い当たりを外野に飛ばしている。テンプレート:Byは防御率は改善されたもののなかなか勝ち星に恵まれず、チームが前年に続き優勝争いに加わったのにもかかわらず夏場以降は全く勝てなくなり、9月には得意だったはずの対西武ライオンズ戦にまで打ち込まれるなど、4勝11敗の成績に終わる。このため、2年連続優勝を逃したフロントから「（V逸の）戦犯は、打が礒部で投が前川」と契約更改時に厳しい評価を受けた。
テンプレート:Byオフに川尻哲郎との交換トレードで阪神タイガースに移籍[3]。テンプレート:By来日したニューヨーク・ヤンキースとの親善試合で対ヤンキース日本単独チーム初勝利の勝利投手となり、ウエスタン・リーグで最優秀防御率のタイトルを獲得するなどしたものの、一軍では期待されたような成績を残せなかった。テンプレート:By11月24日に相木崇との交換トレードでオリックス・バファローズに移籍する[4]。
2007年1月6日に大阪市内で自動車を運転中に在大阪韓国総領事館近くの横断歩道で自転車の女性と接触、女性は自転車から転倒し、全治1週間の怪我を負わせた。前川は女性と口論になったが、事故を目撃した領事館警備の警察官が駆けつけると前川は逃走したため、これがひき逃げとされ1月7日に大阪府警南警察署に道路交通法違反（無免許、ひき逃げ）と業務上過失傷害の疑いで逮捕された[5]。
供述では「無免許がばれたら選手生命が絶たれると思い、怖くなって逃げた」とのことだが大阪府警はこれに対し「逃げなければ逮捕はなかったと思う」と述べた。
逮捕された際に、1998年に運転免許取得後にスピード違反などを繰り返し、2002年に運転免許を取り消されたままであったことも判明したため、その日にオリックスから無期限謹慎処分を受けた[5]。1月17日に起訴[6]されて翌日に保釈されたものの、同日中に球団から選手契約の解除を通告され[7]、1月19日付で自由契約選手公示された[8]。保釈時に前川は反省の意を込めて丸坊主にしてマスメディアの前で謝罪した[7]。
4月23日の公判では「反省している。もう一度野球が出来れば、この反省を生かしたい」と述べ、5月7日に大阪地方裁判所で開かれた判決公判で懲役2年、執行猶予4年の有罪判決を受けた[9]。
2007年11月にドミニカ共和国へ渡り、ウィンターリーグに参加。12月2日に初勝利を挙げた。プレーオフの試合では敗戦投手となったものの、5回1失点と好投し、クリエイティヴ・アーティスツ・エージェンシーと契約。テンプレート:By2月5日、ワシントン・ナショナルズとマイナー契約を結んだ。当初は招待選手として春季キャンプに参加予定だったが、ビザの取得が遅れたため契約とならず、結局NOMOベースボールクラブのグラウンドで練習を続けた。同年11月、セントルイス・カージナルスのトライアウトに合格し、マイナー契約を結んだ。
テンプレート:By8月にセントルイス・カージナルス傘下3Aのメンフィス・レッドバーズから戦力外通告を受けて退団。メンフィスでは18試合登板、1勝2敗、防御率5.08だった。同年11月、NPB12球団合同トライアウトに参加した。テンプレート:By1月に高校の先輩にあたる西田真二が率いる四国・九州アイランドリーグの香川オリーブガイナーズに入団[10]。ローテーションの一角を担い、9月24日の対愛媛マンダリンパイレーツ戦では、リーグ史上2人目となるノーヒットノーランを達成するなど活躍し、13勝1敗・防御率1.36で最優秀防御率を獲得して前後期連覇に貢献。高知ファイティングドッグスとのチャンピオンシップでも2戦2勝で、リーグの年間MVPに選出された[11]。同年11月、NPBの12球団合同トライアウトに2年連続で参加した。しかし獲得に名乗りをあげる球団はなく韓国プロ野球・SKワイバーンズの2010年秋季キャンプ（高知市）で入団テストを受けたが、こちらも不合格となった。テンプレート:Byも引き続き香川オリーブガイナーズでプレーしたが、同年7月15日付けで三重スリーアローズに移籍することが発表された[12]。香川からの退団は前川の意向で、リーグのウェーバー公示を経て三重への移籍が決まった[13]。移籍のコメントの中で「最後の選手生活」と述べている[14]。10月25日、三重を退団することが発表された[15]。
詳細情報
年度別投手成績
| テンプレート:By2 | 近鉄 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -- | ---- | 26 | 5.0 | 7 | 0 | 6 | 0 | 0 | 6 | 0 | 0 | 8 | 8 | 14.40 | 2.60 |
| テンプレート:By2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -- | ---- | 4 | 0.0 | 1 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 2 | ---- | ---- | |
| テンプレート:By2 | 15 | 3 | 1 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | -- | .667 | 154 | 33.1 | 27 | 1 | 28 | 1 | 1 | 27 | 2 | 0 | 21 | 19 | 5.13 | 1.65 | |
| テンプレート:By2 | 33 | 27 | 8 | 1 | 0 | 8 | 13 | 0 | -- | .381 | 764 | 173.0 | 161 | 9 | 96 | 5 | 4 | 105 | 7 | 0 | 99 | 80 | 4.16 | 1.49 | |
| テンプレート:By2 | 28 | 24 | 5 | 0 | 0 | 12 | 9 | 0 | -- | .571 | 633 | 140.2 | 140 | 19 | 85 | 0 | 14 | 84 | 13 | 0 | 95 | 92 | 5.89 | 1.60 | |
| テンプレート:By2 | 22 | 22 | 2 | 0 | 0 | 4 | 11 | 0 | -- | .267 | 611 | 136.2 | 148 | 11 | 53 | 4 | 12 | 94 | 8 | 1 | 78 | 74 | 4.87 | 1.47 | |
| テンプレート:By2 | 16 | 4 | 0 | 0 | 0 | 4 | 2 | 0 | -- | .667 | 213 | 42.2 | 55 | 2 | 30 | 2 | 5 | 39 | 5 | 0 | 35 | 35 | 7.38 | 1.99 | |
| テンプレート:By2 | 阪神 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | -- | .000 | 73 | 14.1 | 18 | 3 | 10 | 0 | 3 | 14 | 1 | 0 | 16 | 16 | 10.05 | 1.95 |
| テンプレート:By2 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 19 | 3.2 | 3 | 0 | 5 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 1 | 2.45 | 2.18 | |
| テンプレート:By2 | オリックス | 24 | 11 | 0 | 0 | 0 | 1 | 7 | 0 | 1 | .125 | 271 | 59.2 | 68 | 3 | 29 | 0 | 5 | 46 | 4 | 1 | 30 | 29 | 4.37 | 1.63 |
| 通算：10年 | 149 | 95 | 16 | 1 | 0 | 31 | 45 | 0 | 1 | .408 | 2768 | 609.0 | 628 | 48 | 345 | 12 | 44 | 417 | 41 | 2 | 385 | 356 | 5.26 | 1.60 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
- 各年度の太字はリーグ最高
表彰
- 月間MVP：1回 （2001年3・4月度）
記録
- 初登板：1997年7月1日、対千葉ロッテマリーンズ15回戦（大阪ドーム）、9回表に4番手で救援登板・完了、1回3失点
- 初奪三振：同上、9回表に小坂誠から
- 初先発：1999年5月4日、対西武ライオンズ4回戦（大阪ドーム）、0/3回2失点で敗戦投手
- 初勝利・初完投勝利：1999年9月23日、対西武ライオンズ27回戦（西武ドーム）、9回1失点
- 初完封勝利：2000年5月16日、対西武ライオンズ5回戦（大阪ドーム）
- 初ホールド：2006年8月1日、対北海道日本ハムファイターズ13回戦（京セラドーム大阪）、7回表2死に2番手で救援登板、1/3回無失点
- オールスターゲーム出場：2回 （2000年、2001年）
背番号
- 28 （1997年 - 2003年、2010年 - 2011年7月14日）
- 25 （2004年 - 2005年）
- 38 （2006年）
- 17 （2011年7月15日 - 2011年終了）
登録名
- 前川 克彦 （まえかわ かつひこ、1997年 - 1999年）
- 前川 勝彦 （まえかわ かつひこ、2000年 - 2011年）
独立リーグでの成績
| 年 度 |
球 団 |
登 板 |
完 封 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ │ ブ |
勝 率 |
投 球 回 |
与 四 球 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
自 責 点 |
防 御 率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| テンプレート:By2 | 香川 | 23 | 4 | 13 | 1 | 0 | .929 | 132.0 | 38 | 14 | 109 | 20 | 1.36 |
| 通算：1年 | 23 | 4 | 13 | 1 | 0 | .929 | 132.0 | 38 | 14 | 109 | 20 | 1.36 | |
- 各年度の太字はリーグ最高
脚注
関連項目
- 大阪府出身の人物一覧
- 大阪近鉄バファローズの選手一覧
- 阪神タイガースの選手一覧
- オリックス・バファローズの選手一覧
- 日本人のマイナーリーグ選手一覧
- 香川オリーブガイナーズの選手一覧
- 三重スリーアローズの選手一覧
- 11月31日 - 前川に関するエピソードがある
外部リンク
テンプレート:近鉄バファローズ1996年ドラフト指名選手- ↑ テンプレート:Wayback - 全日本リトル野球協会委員会公式ページ
- ↑ 『朝日新聞』1996年12月1日付朝刊 （14版、29面）
- ↑ トレード （2003年度シーズン終了後 〜 2004年度シーズン前） - 日本野球機構オフィシャルサイト
- ↑ トレード （2005年度シーズン終了後 〜 次年度シーズン前） - 日本野球機構オフィシャルサイト
- ↑ 5.0 5.1 『朝日新聞』2007年1月8日付朝刊 （14版、30面）
- ↑ 『朝日新聞』2007年1月18日付朝刊 （14版、30面）
- ↑ 7.0 7.1 『朝日新聞』2007年1月19日付朝刊 （14版、16面）
- ↑ 2006年度 自由契約選手 - 日本野球機構オフィシャルサイト
- ↑ 『朝日新聞』2007年5月7日付夕刊 （4版、16面）
- ↑ 前オリックスの前川、香川入り - スポーツニッポン（2010年1月21日）
- ↑ テンプレート:Wayback - 山陽新聞（2010年11月17日）
- ↑ 新入団選手のお知らせテンプレート:リンク切れ - 三重スリーアローズ オフィシャルブログ
- ↑ 香川OG前川が三重に移籍／四国ILplus - 四国新聞（2011年7月12日）
- ↑ 香川OGの前川選手が三重TAに移籍 - 四国アイランドリーグplus公式サイト（2011年7月11日）
- ↑ テンプレート:Wayback - 三重スリーアローズ オフィシャルブログ（2011年10月25日）
