ウィンターリーグ
テンプレート:出典の明記 ウィンターリーグは、カリブ海のプエルトリコ(米領)、ベネズエラ、ドミニカ共和国、パナマ共和国、並びにメキシコ合衆国の各地で開かれるプロ野球組織の総称である。
概要
1949年に始まった当初はメキシコに代ってキューバ共和国が加盟したが、キューバ革命による社会主義の方向転換の影響でプロスポーツが禁止されたため脱退。1960から1969年の10年間大会が行われなかったが、1970年にメキシコが参加して今日のようになる。
ウィンターリーグは基本的に毎年11月から2月にかけて開催されるため、自国のプロ選手だけでなくアメリカの各プロ野球組織(セミプロの独立リーグ含む)で試合をする選手もこの期間を利用して調整のために出場する選手も多い。中には、ウィンターリーグでの活躍を機にメジャーに昇格・活躍する選手もいる。例えば、主に1980年代後半から1990年代に活躍したウォーリー・ジョイナーは1985年にプエルトリコのウィンターリーグで三冠王を獲得し、翌年メジャーデビューし、いきなり同年のMLBオールスターゲームに選出される活躍を見せた。
日本人選手でも、水野雄仁が1996年にドミニカ共和国で、また伊良部秀輝も2001年にプエルトリコでそれぞれ試合に出場した。2003年にはベネズエラで養父鉄が、2004年にはメキシコで養父、入来祐作が活躍し、2007年にはベネズエラで野茂英雄が、ドミニカ共和国で前川勝彦が出場している。
他にも近年、日本のプロ野球球団は若手を中心に育成目的で数多くの選手を派遣している。特に中日ドラゴンズはドミニカのウインターリーグに毎年若手選手を数人派遣し育成し、同行するコーチが同国の選手をスカウト・獲得するという流れができつつある。また、福岡ソフトバンクホークスも、プエルトリコのウィンターリーグに若手投手を派遣している。
逆にここで活躍することによって日本球界から注目され移籍・入団に至るケースもあり、最近ではトニ・ブランコ(中日→DeNA)やウィルフィン・オビスポ(巨人→日本ハム)らがこれにあたる。
各国のリーグ戦の優勝チームは、シーズン終盤の「カリビアンシリーズ」というリーグ戦に出場してその地域の統一チャンピオンをかけて熱戦を繰り広げている。このカリビアンシリーズは、優勝チーム以外からも各国のリーグ戦に登録された若干名の選手が補強選手としてレンタル入団する形式が取られており、4チームの2回総当り方式でカリブ海地域のクラブナンバーワンを決定する。
関連項目
- MLB傘下の教育リーグ。
- オーストラリアの国内プロリーグ。日米韓など北半球の国がシーズンオフとなる11-1月に行われるため、特に若手選手の実践調整の意味で参加することが多い。