カーネギーメロン大学
テンプレート:Infobox カーネギーメロン大学(テンプレート:Lang-en)は、ペンシルベニア州ピッツバーグに本部を置くアメリカ合衆国の私立大学である。1912年に設置された。
目次
沿革
- 1900年 鉄鋼王アンドリュー・カーネギーがカーネギー技術学校(Carnegie Technical Schools)を設立
- 1912年 カーネギー工科大学(Carnegie Institute of Technology)と改称(学位授与機関認可)
- 1913年 銀行家アンドリュー・メロンがメロン工業研究所(Mellon Institute of Industrial Research)を設立
- 1965年 カーネギー工科大学とメロン工業研究所が合併し、カーネギーメロン大学と改称
- 2005年 カーネギーメロン大学日本校 (Carnegie Mellon CyLab Japan) を設置
特色
マサチューセッツ工科大学、カリフォルニア工科大学とともにアメリカ有数の名門工科大学の1つと評されており、計算機科学、公共政策学、経営学、音楽・映像分野を幅広くカバーしており、ブロードウェイにおいても有名な存在である。USNewsの2010年版大学ランキングでは総合23位の評価を得ている。
計算機科学 (computer science) を筆頭に、ロボット工学 (robotics)、機械工学 (engineering)、理学 (the sciences)、ビジネス (business)、公共政策 (public policy)、美術 (fine arts) および人文学 (the humanities) などのスクールおよびカレッジを設置する。
特筆すべきは計算機科学で、全米で1位の評価を得ている(USNewsの2010年版大学院ランキング・計算機科学部門)[1]。コンピュータセキュリティ発信の中枢であるコンピューター緊急事態対策チーム (CERT) の統轄本部CERT Coordination Centerの運営も行っている[2]。Javaの生みの親であるジェームズ・ゴスリング、やLycosの創始者マイケル・モールディンの出身校として、またマイクロカーネルの代名詞でもあるMachを開発した大学という事などでも有名。
工学分野でも高い評価を得ている(2010年版USNews全米6位)[3]。なお、1992年〜2001年にかけて、日本人の金出武雄教授(現在・U.A.and Helen Whitaker記念全学教授)がロボット研究所の所長を務めていた。
公共政策大学院(ハインツ・カレッジ)は、情報セキュリティ分野(2007年版USNews全米1位)、公共政策管理分野(2007年版USNews全米4位)を中心に高い評価を得ており、多くの人材を国際機関、中央政府へと輩出している。
テッパー・スクール・オブ・ビジネス(旧Graduate School of Industrial Administration)も全米有数のビジネススクールとして高い評価を得ている(2010年版USNews全米16位)[4]。
ノーベル賞受賞学者は、ハーバート・サイモン教授、エドワード・プレスコット教授を始め、現・前教授および卒業生より13名輩出している。関係者の受賞したその他の著名な賞と人数は、チューリング賞が9名、エミー賞が7名、アカデミー賞が3名、トニー賞が4名である。
卒業生にモダンアートのアンディー・ウォーホルやアカデミー賞受賞俳優のホリー・ハンター、新しくはTVシリーズ「ER緊急救命室」のミン・ナ、そしてTVシリーズ「HEROES」のサイラーでブレイクし、2009年度版「STAR TREK」Mr.スポックに大抜擢されたザカリー・クイントなどがいる。
2005年にアジアの情報セキュリティ教育研究拠点を目指し、兵庫県と共同で同県神戸市にカーネギーメロン大学日本校 (Carnegie Mellon CyLab Japan) を設置した。2007年に東京工科大学と片柳コンピュータ科学賞を設立[1]。同年大阪府大阪市に「エンターテイメントテクノロジーセンター」の設置が決定し、2008年から同センターが稼働している[2]。
- THE 世界ランキング:世界24位[3]
- Engineering and Technology:世界12位
- Physical Sciences:世界40位
- QS世界ランキング2013:世界57位[4]
- Engineering and Technology:世界19位
- 自然科学:世界103位
- 社会科学:世界106位
キャンパス
メインキャンパスは103エーカー (0.4 km²) あり、ピッツバーグ・ダウンタウン(Downtown Pittsburgh)より東へ約3マイル(5 km)離れたオークランド地区に位置する。そこは文教地区で、西側はピッツバーグ大学と隣接している。
ピッツバーグ以外のキャンパス
メインキャンパス以外の場所にも校舎があるが、いずれもマスターコース用キャンパスである(位置づけとしては大学院大学)。
- カーネギーメロン大学ウェストコースト校 (Carnegie Mellon West):カリフォルニア州シリコンバレーに位置するキャンパス。
- カーネギーメロン大学ニューヨークキャンパス:ニューヨーク市のウォール街、ニューヨーク証券取引所近くに位置するキャンパス。アメリカ屈指の金融工学プログラム(Master of Science in Computational Finance)専用のキャンパス。
- カーネギーメロン大学カタール校 (Carnegie Mellon Qatar Campus):カタール・ドーハにあるキャンパス。コンピューター科学とテッパースクールを擁する。
- カーネギーメロン大学ヘインツスクールオーストラリア校 (Heinz School Australia):オーストラリアアデレードにあるいわゆるビジネススクール。情報科学のマスターも取得できる。またアデレートには同校のエンタテイメントテクノロジセンターもある。
- カーネギーメロン大学情報ネットワーク学環 (Information Networking Institute)[5]
- カーネギーメロン大学アテネ校:ギリシャアテネにある。
- カーネギーメロン大学アベイロ校:ポルトガルアベイロにある。
- カーネギーメロン大学リスボン校:ポルトガルリスボンにある。
- カーネギーメロン大学日本校:兵庫県神戸市にある。
特筆すべき関係者
ノーベル賞受賞者
- クリントン・デイヴィソン(教授)、ノーベル物理学賞、1937年
- オットー・シュテルン(教授)、ノーベル物理学賞、1943年
- ハーバート・サイモン(教授、1949年-2001年)、ノーベル経済学賞、1978年
- フランコ・モディリアーニ(教授)、ノーベル経済学賞、1985年
- マートン・ミラー(教授)、ノーベル経済学賞、1990年
- ジョン・ナッシュ (B.S. 1948年、M.S. 1948年)、ノーベル経済学賞、1994年
- クリフォード・シャル (B.S.)、ノーベル物理学賞、1994年
- ロバート・ルーカス(教授)、ノーベル経済学賞、1995年
- ジョン・ポープル(教授)、ノーベル化学賞、1998年
- ウォルター・コーン(教授)、ノーベル化学賞、1998年
- フィン・キドランド(Ph.D. 1973年、教授)、ノーベル経済学賞、2004年
- エドワード・プレスコット(Ph.D. 1967年、教授1971年-1980年)、ノーベル経済学賞、2004年
- ジョン・ホール(B.S. 1956年、M.S. 1958年、Ph.D. 1961年)、ノーベル物理学賞、2005年
チューリング賞受賞者
- アラン・パリス(B.S. 1943年)、プログラミング技法とコンパイラ構築の分野への貢献に対して、1966年
- アレン・ニューウェル(教授)、当初は J.C.Shaw と共にランド研究所で、続いてカーネギーメロン大学で多数の同僚や学生の協力を得つつ、20年間に渡って人工知能や認知心理学、リスト処理に関する基本的な貢献を行ってきたことに対して、1975年
- ハーバート・サイモン(教授)、アレン・ニューウェルと同時受賞 ちなみに彼は1978年にノーベル経済学賞も受賞している。
- デイナ・スコット(教授)、マイケル・ラビンとの共作論文"Finite Automata and Their Decision Problem"(有限状態機械とその決定性問題)に対して、1976年
- ロバート・フロイド(教授)、効率的で信頼できるソフトウェアの作成手法への明確な寄与と、構文解析理論、プログラミング言語の形式意味論、自動プログラム検証、自動プログラム合成、アルゴリズム解析といった情報工学の下位分野の開拓への重要な寄与に対して、1978年
- アイバン・サザランド(B.D)、スケッチパッドの発明とこれに関連する功労に対して、1988年
- エドワード・ファイゲンバウム(B.S.、Ph.D.)、先駆的な大規模人工知能システムの設計と開発および、人工知能技術の実用性と潜在的価値を広く知らしめたことに対して、1994年
- ラジ・レディ(教授)、エドワード・ファイゲンバウムと同時受賞、1994年
- マヌエル・ブラム(教授)、計算複雑性理論の基礎的研究とその暗号およびプログラム検証への応用に関する貢献に対して、1995年
日本人関係者
- 安西祐一郎(客員助教授) 慶應義塾大学教授・元塾長、認知科学・情報科学者
- 井尻雄士(Ph.D. 1963、教授) 会計学者
- 豊田利久(Ph.D. 1971) 神戸大学・広島修道大学名誉教授、経済学者
- 伊丹敬之(Ph.D. 1972) 一橋大学教授、経営学者
- 金出武雄(教授) 元ロボット研究所所長、ロボット工学者
- 北野宏明(客員研究員) ソニーコンピュータサイエンス研究所所長、生命科学・情報科学者
- 杉山武彦(客員研究員) 一橋大学学長、交通経済学者
- 苫米地英人(Ph.D. 1993、日本校兼任フェロー) 認知科学者
- 冨田勝(Ph.D. 1985、准教授) 慶應義塾大学教授、生命科学・情報科学者
- 藤吉弘亘(博士研究員) 中部大学准教授、画像処理工学者
- 松田武彦(M.S. 1955、名誉博士) 元東京工業大学学長、経営工学者
- 矢富盟祥(Ph.D. 1980) 金沢大学名誉教授、連続体力学・応用力学研究者
関連項目
- Carnegie Mellon University student organizations
- Carnegie Mellon University in popular culture
- Movies filmed at Carnegie Mellon University
- List of Carnegie Mellon University people
- Carnegie Mellon University traditions
外部リンク
脚注
テンプレート:Coord- ↑ 参考:Feb. 14: Carnegie Mellon Establishes Katayanagi Prizes in Computer Science in Collaboration With Tokyo University of Technology
- ↑ 参考:ロボット テクノロジー|IBPC大阪 企業誘致センター
- ↑ http://www.timeshighereducation.co.uk/world-university-rankings/2013-14/world-ranking
- ↑ http://www.topuniversities.com/node/2255/ranking-details/world-university-rankings/2013