福島県立福島高等学校

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:日本の高等学校

福島県立福島高等学校(ふくしまけんりつ ふくしまこうとうがっこう)は、福島県福島市森合町に本拠を置く県立高等学校。通称「福高(ふくこう)」。

概要

歴史
1898年明治31年)に開校した「福島第三尋常中学校」(旧制中学校)を前身とする。1948年昭和23年)の学制改革により新制高等学校となった。長く男子校であったが、2003年平成15年)に男女共学を開始。2013年(平成25年)に創立115周年を迎えた。
設置課程・学科
全日制課程 普通科(8クラス・セメスター制
校訓(梅章のおしえ)
「清らかであれ 世のためたれ 勉励せよ」
教育目標
世界のなかの日本人として高い理想を掲げ、豊かな徳性を備え、広く深い知性と健やかな心身をもつ有為な人材を育成する。
校章
の花弁の絵を背景にして中央に「高」の文字を置いている。
  • 由来 - 梅はよく厳寒風雪に耐え百花に先駆けて開き、その高尚優美な姿を示す。また果実は広く薬用として人類のために役立つ。さらに梅花は学問の神として信仰を集めてきた天神の象徴である。
校歌
作詞は土井晩翠、作曲は中田章による。歌詞は2番まであり、1番に校名の「福島高校」が登場する。
応援歌
テンプレート:要出典範囲
  • 主な応援歌の題目 - 「北の都に」・「捷の曲(あかざの香)」・「恨を呑んで」・「快刀乱麻」・「河畔城頭」・「駘蕩春の」・「ダンチョネ節」・「ステテコ節」
スクールカラー
「赤誠」「誠実」を表す エンジ
シンボル
  • 梅花 - 校章となっている。
  • 心字の池水 - 正式名称は「不忘の池」。1908年(明治41年)皇太子殿下(大正天皇)のご訪問を記念し、生徒達によって造られ、以来、学校のシンボルとなり、校歌にも歌われている。
  • ケヤキの大樹 - 校庭にあり、福高の過去・現在・未来を見守っている。
同窓会
「梅苑会」(ばいえんかい)と称し、同窓会誌「梅苑会報」を発行。事務局の他に「関東梅苑会」と「みやぎ梅苑会」がある。
もう1校の福島高校
福島高校は学区内にもう1校、私立の松韻学園福島高等学校が存在する。これと区別するために、県立福島高校の全国区単位での略称は「県立福島」「福島・県立」となっている。

沿革

旧制中学校時代
  • 1898年(明治31年)
  • 1900年(明治33年)4月1日 - 中学校令の改正により、「福島県第三[2]中学校」と改称(「尋常」が除かれる)。 独立校舎が完成し移転を完了。
  • 1901年(明治34年)
    • 4月1日 - 「福島県福島中学校」と改称。
    • 4月27日 - 「福島県立福島中学校」と改称(県の後に「立」が付される)。
  • 1902年(明治35年)10月30日 - スクールカラーをえんじ色とする。
  • 1903年(明治36年)3月 - 校友会誌「志のふ草」第1号発行。
  • 1908年(明治41年)4月1日 - 義務教育年限の延長(4年から6年)により、入学資格が尋常小学校(6年)卒業程度に変更となる。
  • 1923年大正12年) - 中学創立25周年記念事業の一環として、それまでの校歌「我等が歌」に変えて新校歌を制定。
  • 1941年(昭和16年)4月1日 - 国民学校令の施行により、入学資格が国民学校初等科(6年)卒業程度に変更となる。
  • 1943年(昭和18年)
    • 3月 - 校友会誌「信夫草」45号にて廃刊。
    • 4月1日 - 中等学校令の施行により、この年の入学生から修業年限が4年(現在の中学1年から高校1年に相当)となる。
  • 1944年(昭和19年)- 勤労動員が開始。
  • 1945年(昭和20年)
    • 3月 - 4年生(1941年(昭和16年)入学生)と5年生(1940年(昭和15年)入学生)の合同卒業式を挙行。
    • 4月1日 - 学校での授業を停止。ただし勤労動員は継続。
    • 9月 - 終戦により、授業を再開。
  • 1946年(昭和21年)4月1日 - 修業年限が5年となる(4年修了時点で卒業することもできた)。
  • 1947年(昭和22年)4月1日 - 学制改革(六・三制の実施)が行われる。
    • 旧制中学校の生徒募集を停止。
    • 新制中学校を併設し(以下・併設中学校)、旧制中学校1・2年修了者を新制中学校2・3年生として収容。
    • 併設中学校は経過措置としてあくまで暫定的に設置されたため、新たに生徒募集は行われず、在校生が2・3年生のみの中学校であった。
    • 旧制中学校3・4年修了者はそのまま在籍し、旧制中学4・5年生となった(4年修了時点で卒業することもできた)。
新制高等学校
  • 1948年(昭和23年)
    • 4月1日 - 学制改革(六・三・三制の実施)により、旧制中学校は廃止され、新制高等学校福島県立福島高等学校」(男子校)が発足。
      • 通常制普通課程(現・全日制課程普通科)を設置。修業年限を3年とする。
      • 旧制中学卒業生(5年修了者)の希望者を新制高校3年生、旧制中学4年修了者を新制高校2年生、併設中学校卒業生(3年修了者)を新制高校1年生として収容。
      • 併設中学校は継承され(名称:福島県立福島高等学校併設中学校)、1946年(昭和21年)に旧制中学校へ最後に入学した3年生のみとなる。
    • 5月 - 通信教育部を設置。
    • 6月 - 小学校教員不足のため、福島県福島臨時教員養成所が設置される(年度末に廃止)。
  • 1949年(昭和24年)3月31日 - 併設中学校を廃止。
  • 1958年(昭和33年)
  • 1960年(昭和35年)3月31日 - 飯坂第二部が分離し、福島県立飯坂高等学校として独立。
  • 1961年(昭和36年)10月31日 - 通信教育部が通信制課程とする。
  • 1969年(昭和44年)
  • 1978年(昭和53年)
    • 2月 - 生徒会会誌「しのぶ草」が復刊。
    • この年 - 福島高校文化祭「梅苑祭」で日本最古の男子シンクロが始まる (非公式)
  • 1980年(昭和55年)3月 - 梅苑図書館が完成。
  • 1995年(平成7年)3月 - 武道館・家庭科総合実習室が完成。
  • 1999年(平成11年)2月 - 新・梅苑会館が完成。
  • 1998年(平成10年)9月 - 創立100周年記念式典を挙行。
  • 2003年(平成15年)4月1日 - 男女共学を開始。
  • 2007年(平成19年)4月1日 - 文部科学省よりスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定される(第一期・5年間)。
  • 2011年(平成23年)3月11日 - 東日本大震災の発生により、被災。
  • 2012年(平成24年)
    • 4月 - 文部科学省より再びスーパーサイエンハイスクール(SSH)に指定される(第二期・3年間)。同時にその中核を担うコアSSHに指定される。
    • 10月 - 東日本大震災で被災した第3・4棟の解体が完了。新校舎の建設を開始(2014年(平成26年)完成予定)。

歴代校長

                    就任年月          転退任年月

  • 初代:猪狩勝直     1898年(明治31年)4月 - 1900年(明治33年)4月
  • 2代:土田忠二     1900年(明治33年)5月 - 1903年(明治36年)3月
  • 3代:鐸木近吉     1903年(明治36年)9月 - 1907年(明治40年)3月
  • 4代:二宮哲三     1907年(明治40年)3月 - 1907年(明治40年)7月
  • 5代:桐谷文平     1907年(明治40年)9月 - 1914年(大正 3年)9月
  • 6代:西村岸太郎    1914年(大正 3年)9月 - 1916年(大正 5年)4月
  • 7代:長岡恒喜     1916年(大正 5年)4月 - 1922年(大正11年)5月
  • 8代:添野信      1922年(大正11年)5月 - 1924年(大正13年)3月
  • 9代:波岡茂輝     1924年(大正13年)3月 - 1929年(昭和 4年)6月
  • 10代:一谷源八郎    1929年(昭和 4年)6月 - 1937年(昭和12年)4月
  • 11代:小檜山久作    1937年(昭和12年)4月 - 1945年(昭和20年)8月
  • 12代:幸野岩雄     1945年(昭和20年)8月 - 1952年(昭和27年)3月
  • 13代:栗原茂      1952年(昭和27年)4月 - 1959年(昭和34年)3月
  • 14代:佐藤広治     1959年(昭和34年)4月 - 1966年(昭和41年)3月
  • 15代:大和田道隆    1966年(昭和41年)4月 - 1966年(昭和41年)11月
  • 16代:古市正俊     1966年(昭和41年)12月 - 1967年(昭和42年)3月
  • 17代:三本杉國雄    1967年(昭和42年)4月 - 1969年(昭和44年)10月
  • 18代:池下泰弘     1969年(昭和44年)10月 - 1975年(昭和50年)3月
  • 19代:山本敬二郎    1975年(昭和50年)4月 - 1980年(昭和55年)3月
  • 20代:飯島護      1980年(昭和55年)4月 - 1984年(昭和59年)3月
  • 21代:六角宏      1984年(昭和59年)4月 - 1987年(昭和62年)3月
  • 22代:折笠常弘     1987年(昭和62年)4月 - 1989年(平成元年)3月
  • 23代:早川俊一     1989年(平成元年)4月 - 1991年(平成 3年)3月
  • 24代:紺野勇      1991年(平成 3年)4月 - 1993年(平成 5年)3月
  • 25代:砂子田敦博    1993年(平成 5年)4月 - 1997年(平成 9年)3月
  • 26代:杉原陸夫     1997年(平成 9年)4月 - 1997年(平成 9年)6月
  • 27代:高城俊春     1997年(平成 9年)6月 - 2000年(平成12年)3月
  • 28代:斎藤和也     2000年(平成12年)4月 - 2001年(平成13年)3月
  • 29代:古市孝雄     2001年(平成13年)4月 - 2003年(平成15年)3月
  • 30代:富田孝志     2003年(平成15年)4月 - 2004年(平成16年)3月
  • 31代:星本文      2004年(平成16年)4月 - 2008年(平成20年)3月
  • 32代:新井田大     2008年(平成20年)4月 - 2010年(平成22年)3月
  • 33代:冨田昭夫     2010年(平成22年)4月 - 2012年(平成24年)3月
  • 34代:本間稔      2012年(平成24年)4月 - 2014年(平成26年)3月
  • 35代:田代公啓     2014年(平成26年)4月 - 

交通

最寄りの鉄道駅
最寄りのバス停
  • 福島交通バス市内循環線2コース「福高前」下車 徒歩1分

学校行事

セメスター制

前期
  • 4月 - 入学式、前期始業式、対面式、課題テスト、応援歌講習、梅桜戦(福島東高校との野球交流試合)
  • 5月 -
  • 6月 - 前期中間考査、校内模試
  • 7月 - 2年修学旅行、球技大会、夏季課外授業
  • 8月 - 課題テスト、夏季休業(8月第3週まで)
  • 9月 - 梅苑祭(文化祭)、前期期末考査、新体力テスト、前期終業式
後期
  • 10月 - 後期始業式、校内模試
  • 11月 - 校内模試、1・2年後期中間考査、3年学年末考査
  • 12月 - 冬季課外授業
  • 1月 - 課題テスト
  • 2月 - 1・2年学年末考査
  • 3月 - 卒業式、1・2年歩こう会、後期終業式
部活動

[運動部]

  • 野球部
1900年(明治33年)創部。
1956年(昭和31年)全国高校野球選手権福島大会で優勝するも、東北大会で敗退し、甲子園出場を逃す。
  • 陸上部
1914年(大正3年)徒歩部として発足。1924年(大正13年)競技部と改称し、その後陸上部となる。
  • テニス部
1898年(明治31年)創部。
1913年(大正2年)東北連合庭球大会・優勝。
  • 水泳部
1927年(昭和2年)創部。
  • バスケットボール部
1931年(昭和6年)創部。
1948年(昭和23年)国民体育大会・三位入賞。
  • ソフトテニス部
  • 山岳部
1914年(大正3年)徒歩部として発足。1924年(大正13年)山岳スキー部と改称し、その後山岳部となる。
  • 柔道部
1901年(明治34年)創部。
  • 剣道部
1899年(明治32年)創部。
1991年(平成3年)~1993年(平成5年)全国高等学校総合体育大会に3年連続出場し、1993年(平成5年)は三位入賞。
  • 卓球部
  • バレーボール部
  • ラグビー部
  • アーチェリー部
1973年(昭和48年)創部。
1992年(平成4年)全国高等学校総合体育大会・団体三位入賞。
  • 弓道部
1902年(明治35年)創部。
1929年(昭和4年)明治神宮大会に出場。
  • バドミントン部
  • ソフトボール部
1979年(昭和54年)創部。
  • ゴルフ部
  • ハンドボール部
昭和30年代、福島県高等学校体育大会で計7回優勝。
  • サッカー部
1967年(昭和42年)創部。
1993年(平成5年)全国高等学校総合体育大会出場。

[文化部]

  • 文芸部
1900年(明治33年)創部。
生徒会誌「しのぶ草」、機関誌「襤褸」を発行。
  • 美術部
1929年(昭和4年)創部。
  • 合唱部
1976年(昭和51年)全日本合唱コンクール・金賞受賞。
  • 写真部
  • 管弦楽部
  • ジャズ研究部
  • 将棋部
1975年(昭和50年)創部。
2001年(平成13年)全国高等学校将棋選手権大会男子団体・五位入賞、2014年(平成26年)同大会出場。
  • 囲碁部
1981年(昭和56年)同好会として発足し、1988年(昭和63年)に部昇格。
2012年(平成24年)~2014年(平成26年)全国高校囲碁選手権大会に3年連続(計17回)出場。
  • クイズ研究部
2014年(平成26年)全国高等学校クイズ選手権出場(計6回)。
  • 書道部
2014年(平成26年)高円宮杯日本武道館書写書道大展覧会・日本武道館賞他受賞。
  • SS部
2014年(平成26年)SSH全国生徒研究発表会・文部科学大臣賞受賞。

[特殊部]

  • 応援団
  • チアリーダー
  • JRC
  • 図書部

[その他]

  • 梅章委員会
2010年(平成22年)全国高等学校総合文化祭年間紙面審査・最優秀賞受賞、2012年(平成24年)同大会同審査・優秀賞受賞。
  • 郵便友の会

[廃部、休部]

  • 生物部
1980年(昭和55年)日本学生科学賞・優秀賞受賞。
  • 地学部
1968年(昭和43年)全国学芸サイエンスコンクール・文部大臣賞受賞。
梅苑祭
2003年(平成15年)、2004年(平成16年)は行われなかったが(2003年は体育的行事、2004年は非公開の校内文化祭)、2005年から再び毎年公開で行われた。しかし震災の影響により2011年(平成23年)、2012年(平成24年)は非公開となった。2013年(平成25年)は制限付で公開された。
歩こう会
1970年代にスタートし、2014年(平成26年)で38回を数える。
課外授業
福島市は有力な予備校がないことから、福島高校では夏休み、冬休みに10日程度の課外授業を行っている。
男子シンクロ
1978年(昭和53年)に始まり、最初の公演は福島女子高校(現橘高校)で行われた。記録は1992年(平成4年)以降の分が残る。

著名な出身者

テンプレート:節stub

政界
官界・法曹界
経済界
学術・学界
芸能・スポーツ界
文化界
マスコミ界
その他

脚注

テンプレート:脚注ヘルプテンプレート:Reflist

関連項目

外部リンク

  • 福島第一尋常高等小学校は福島市立福島第一小学校の前身。
  • 2.0 2.1 福島県第一(尋常)中学校は福島県立安積高等学校の前身。福島県第二(尋常)中学校は福島県立磐城高等学校の前身。福島県第四(尋常)中学校は福島県立相馬高等学校の前身。