大阪日日新聞

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テンプレート:基礎情報 新聞 大阪日日新聞(おおさかにちにちしんぶん)は大阪府地方新聞朝刊専売)。発行部数は7,750部(日本ABC協会調べ。2006年7 - 9月の平均)[1]。現在は鳥取県に本社を置く新日本海新聞社の大阪本社から発行されている。

概要

1910年「帝国新聞」として創刊し、1912年に現在の題号となる。1942年に第二次世界大戦による新聞の統廃合に伴い、「夕刊大阪新聞」に統合する形で一旦休刊するが1946年には夕刊専売紙として復活。戦後、大阪府に発行拠点を置く地方新聞はすべて夕刊で発行されていたが、その中でも伝統と歴史を誇り、府民の意見を代弁する新聞として定着してきた。また同年より毎年夏に「水都祭」と題して、水の都・大阪の繁栄と美しい街づくりを目指したイベントを展開。特に大阪の夏を象徴する天神祭には力を入れており、花火を奉納するなどして、大阪の川の大切さをアピールしている。

高度成長時代に突入した1960年代後半 - 80年代には、帰宅途中のサラリーマンに照準を絞ってゴシップ記事や風俗・ギャンブル・スポーツ関連の記事を多く掲載。1983年 - 1991年までは題字をカタカナの「ニチニチ」(赤地に白色で表記)としていた時期もあった。

1991年10月からは硬派路線に方向を転換し、伝統の「大阪日日新聞」の題字が復活(「ニチニチ」も併用)したが、相次ぐライバル夕刊紙の休・廃刊やインターネットなどの情報通信分野の多様化で著しく経営環境が悪化し、夕刊紙としての発行が困難になったことから、2000年8月鳥取県の地方紙・日本海新聞を運営する新日本海新聞社の傘下に入り経営を統合され[1]、同年10月より大阪府では戦後初めての朝刊(専売)による地方新聞に生まれ変わり、「大阪の地元紙」と大々的にPRしている。[2]

2002年11月、運営会社の社名を「株式会社大阪日日新聞社」から「株式会社ザ・プレス大阪」に変更。

2006年11月、創刊からの号数にあたる紙齢20.000号(1946年の復刊から)を迎えた(2006年11月15日付)。[3]

2008年2月1日、ザ・プレス大阪と新日本海新聞社(大阪支社)が合併。同日より発行元が「新日本海新聞社 大阪本社」となった。[4]

2014年4月14日、新日本海新聞社の傘下となって以来本社を置いていた大阪市中央区博労町の旧社屋から大阪市北区中津の新社屋に移転した。

発行エリア

朝刊移行直後の宅配エリアはほぼ大阪市[5]のみに限られていたが、その後周辺都市部へ徐々に拡大。2003年には吹田市豊中市守口市堺市泉佐野市岸和田市箕面市池田市にまで広がった。しかし部数の伸び悩みから泉佐野市・岸和田市・箕面市、そして堺市から相次いで撤退。現在は再び大阪市を中心にしたエリア(大阪市の全域と吹田・豊中・池田・守口の一部地域)に注力している。

なお、コンビニ[6]での即売は大阪府内のほぼ全域と神戸市、京都市など大阪通勤圏エリアに浸透しているが、現在も印刷・編集が鳥取市の日本海新聞本部で行っていることによる輸送の関係から、府内であっても全域に行き渡っていない地域がある。またプロ野球の結果でも、締め切り時間の都合上試合時間が長引いた場合に、途中までしか掲載されず、翌日付の紙面に再掲載する場合もある。

ちなみに経営統合前の新日本海新聞社は、2000年4月兵庫県内の取材体制を強化する目的で従前の但馬版(但馬支社より発行)に加えて姫路支社を開設し播磨版を創刊。しかし、大阪日日との経営統合・朝刊紙移行に伴い同年9月30日付で播磨版は廃刊。この播磨版の発行が大阪日日との経営統合のきっかけを作ったのではないかという説もある。

価格設定

消費税込みの新聞定価(1部即売80円、1ヶ月月極め1,995円)は、親会社の日本海新聞とともにこれまで「全国各地の一般紙の中で最も安い新聞」と宣伝してきた。一時、産経新聞社が首都圏と関西地区でSANKEI EXPRESS(サンケイ エクスプレス)を月極め1,680円で発行したため最安値ではなくなった時期もあったが、同紙は2008年4月1日から1部即売100円(2007年11月1日から)、月極め2,100円に値上げしており、現在は再び「-最も安い新聞」となっている。

なお、2008年5月1日から親会社の日本海新聞は1部即売100円、1ヶ月月極め2,200円に値上げされているが、大阪日日新聞は定価を従来通り据え置いたため、「~最も安い新聞」の地位を単独で獲得するようになった。

2014年4月1日から、消費税率改定に伴い1部即売90円、1ヶ月月極め2,050円に値上げした。なお、日本海新聞については新聞は1部即売110円、1ヶ月月極め2,260円に値上げした。

題字デザイン

大阪日日新聞の題字には大阪府の花であるサクラの花びらをモチーフとしたデザインが施されており、1983年までと1991年以後この題字が使用されている。

公称発行部数

かつては公式サイトにて、発行部数について「現在の発行部数11万部は緒についたばかりのスタート時点であります」と、実態と十数倍もの乖離がある誇大な記述を行っていたが、新日本海新聞社への合併後は当該部分が「現在の発行部数7750部は…」と、ABC協会の発表数値を用いた適切な表現に修正・改善された。

発行所

テレビ番組面

  • 最終面 NHKEテレ総合MBSテレビABCテレビ関西テレビ読売テレビテレビ大阪の各局をフルサイズで、サンテレビ京都テレビをハーフサイズで掲載。番組解説欄を併設。なお、デジタル放送の差し替え(主としてNHK2チャンネル)は掲載されていない。なおデジタルチャンネルの表示は2006年11月までは番組解説欄にまとめて掲載されていたが、同12月からは放送局表示の下部に掲載されている。
  • 第2テレビ・ラジオ面 2009年秋頃から一部収録放送局が差し替えられた。
    • 2009年夏頃まで テレビはNHK BS1BS2WOWOWテレビ和歌山奈良テレビ放送(WTVとTVNはチャンネル表示なし)、放送大学学園(テレビ・ラジオ)(以上ハーフサイズ)、NHKハイビジョンをWOWOWの下に小サイズで掲載。またその他の各民放系衛星放送をラジオ番組の下に小サイズで掲載している。スター・チャンネルBS11TwellVも未収録。CSは朝刊移行後最初2ヶ月は数局掲載されていたが、BSデジタル放送の開始に伴いGAORAのみの収録に。
      ラジオについては、NHK FM、FM大阪FM802Kiss-FM KOBEを上段フルサイズ、FM CO・CO・LOα-Stationを上段小サイズ。中波局のうちNHK第1第2ABCラジオMBSラジオラジオ大阪はFM各局の下に中サイズ。ラジオNIKKEIラジオ関西とKBS京都はそれぞれNHKハイビジョン、奈良テレビ、放送大学ラジオ放送の下に小サイズ。
    • 2009年秋頃から 放送大学の番組表収録が割愛され、その箇所にラジオ関西、KBS京都、ラジオNIKKEIの順で小サイズの番組表を掲載。またこれまで以上3局の放送番組表を乗せていた箇所にはBS11、TwellV、スカイ・Aスポーツプラスの番組表が小サイズで収録されるようになった。それ以外の各局は従前と同じ。
    • 2011年3月よりCS放送の番組表を拡大し、ラジオ面に掲載されていたスカイ・AとGAORAの番組表を移設、放送大学の番組表をテレビのみ復活させた他、ジェイコム関西で配信されているCS放送とコミュニティーチャンネル、スター・チャンネル1の番組表を掲載するようになった。
    • 2011年4月、NHKのBS再編に伴い、BS2とBShiの統合による新チャンネル「BSプレミアム」がBS2の箇所に掲載。旧BShiの箇所にBS日テレが掲載され、BS朝日BS-TBSBSジャパンBSフジはそれぞれ左に1局分ずれて掲載するようになった。
    • 2011年10月、WOWOWの多チャンネルハイビジョン編成の開始に伴い、WOWOWの列の箇所にプライム・ライブ・シネマの3つのチャンネルをクォーターサイズで収録するように再編された。
    • 2012年10月? BS・ラジオの番組表のレイアウトを変更。BS(無料放送)は上段に纏めて掲載し、左端にクォーターでBS11とトゥエルビ、その次にNHKの2つと民放系の番組表をハーフサイズ・チャンネル順で掲載。番組解説の右隣にテレビ和歌山と奈良テレビがハーフサイズよりやや大きめ、WOWOW3チャンネル分はクォーターサイズでその隣に掲載。ラジオはFM・中波を含めすべてハーフサイズになった。なお、BS放送に提供している有料チャンネルは従来どおりケーブルテレビ番組表のページに載せている。

読者参加面

本紙では、読者参加のページとして以下のコーナーが掲載されている。

  • 「一日一笑 にちにち川柳」 読者から最近のニュースをベースにした川柳作品を募集する。2003年6月から1面で掲載されていたが、2005年4月からの紙面変更に伴い一旦地域総合面に掲載ページを異動したが、すぐ1面に戻された。選者は前垣和義。掲載作品は大阪日日サイトのトップページにも掲載されている[7]
  • 読者のひろば 原則として毎週火曜日、金曜日の掲載。読者から最近のニュース・話題についての感想・意見を寄せてもらう。また読者から寄せられた写真イラスト俳句短歌、大阪在住、あるいは大阪に縁のある著名人が評論を展開する澪標(みおつくし)のコーナーも掲載されている。

地域総合面

地域総合面は連日3ページ(月曜日のみ2ページ)建てとなっており、そのうちの見開き2ページ(月曜は1ページのみ)は「ワイド大阪」(06年8月までは「おおさかTOWNタウン」)と題し、地域のコミュニティー情報に特化した内容の記事を掲載している。なお特集の内容は大阪日日のサイトの「特集・連載」のページでも閲覧できる。(一部除く)

日替わり連載記事(2005年2月から)
曜日 タイトル 内容
火曜日 議員の視点  わがまち再点検 大阪市会議員89人が毎回交代で大阪市、並びに各行政区の問題点・課題について解説する(週2回連載)
金曜日
水曜日 大阪ヒト元気録 これまで毎週火曜日に掲載されていた「がんばってまっか」と金曜日掲載の「いちびりあん」の2つのコーナーをまとめ、大阪府で現在活躍中の人物にスポットを当てるインタビュー記事
木曜日 おおさか考古学百景 大阪府の古代史を毎回あるテーマに沿って専門家の解説を交えて展開する
土曜日 さわやかNPO 大阪府のNPO特定非営利活動法人)にスポットをあて、その活動振りや関係者のインタビューで伝える
日曜日 日曜開店  商店街日和 鉄道沿線ぶらり旅に続く新企画。大阪府内の商店街を毎週一つ紹介する。関係者のコメントや商店街の取り組みなどを取り上げ、商店街の活性化を図る。
大阪ギャラリー 毎回大阪府内各地で行われるイベントにスポットをあて、本社記者の写真で構成する

連載キャンペーン

2004年度

2004年度、大阪日日新聞社は「なくせ!!大阪ワースト1」と題したキャンペーンを立ち上げた。大阪府はいくつかの全国ワースト1(迷惑駐車、ひったくり犯罪、ストーカーなど)があるため、それらの不名誉な日本一を返上するにはどうしたらいいのかを毎月1テーマ・1連載(3日間シリーズ)による記者の取材レポートを通して検証している。

  • 取り上げたテーマ
掲載月 テーマ
2004年2月 ひったくり犯罪
3月 児童虐待
4月 車上荒し
5月 待機児童
6月 放置自転車
7月 ホームレス対策
8月 ストーカー
9月 大和川の水質
結核
(10月は休載)
11月 労働災害(労災)
12月 最終章・ワースト返上に向けて

2005年度

2005年度は阪神・淡路大震災から10年目や、2004年が新潟県中越地震台風等の自然災害が多発したことを受けて、防災上の注意点や問題点について検証したり、被災地の現状やそこに住む住民など関係者の証言で構成する「忘れたらあかん!~今大阪に迫る災害~」と、日本海新聞との共同企画により、日韓友情年に当たって日本と韓国北朝鮮(いわゆる朝鮮半島)の交流やその課題についてレポートする「波涛(はとう)を越えて~日韓・日朝は今~」の2大キャンペーンを展開する。
また、大阪市職員の厚遇問題(カラ出張、職員退職金や給料の高騰化やヤミ手当て、制服と称したスーツ=背広=支給など)を鑑み、それらの問題点を追求し市民や大阪市会議員らの意見をまとめた「大阪市 どないなってんねん?」と題したキャンペーン記事を同年1月27日付から随時掲載している。

その他

  • 2003年度から2005年6月まで毎週木曜日(年末年始にかかる場合は休載)の最終面に大阪府下各地の振興町会を取材した「たうんオーケストラ・輝く街」というカラーグラフ連載を掲載した。(このため通常最終面に掲載されるテレビ面<大阪府下を中心とした地上波テレビの番組欄>は中面に掲載し、第2テレビ・ラジオ面<衛星放送とラジオ番組欄>との見開き形式で掲載されていた)
  • 紙面の一部は、日本海新聞と共有している[8]

4コマ漫画

小説

スポーツ・文化事業

  • 水都祭花火大会(天神祭に併せて開催)
  • 箕面新緑カーニバル&箕面もみじまつり(写真コンテスト)
  • 大阪の川写真コンクール
  • 大阪高校演劇祭
  • 大阪府中学校優勝野球大会
  • 大阪府中学校優勝卓球大会
  • 大阪中学校駅伝競走大会

週刊大阪日日新聞

テンプレート:Infobox 週刊大阪日日新聞(しゅうかんおおさかにちにちしんぶん)は、大阪日日新聞(日刊)の姉妹紙として2005年11月12日に創刊されたフリーペーパー扱いの週刊新聞。子会社の「株式会社週刊大阪日日新聞社」が毎週土曜日発行(配布は - 金曜日)。普通の新聞と同じサイズ(ブランケット)になっている。

紙面の内容は、大阪市のタウン情報(グルメ、エンターテインメント、ショッピング)や、一週間分のテレビ番組表、求人情報など。

配布エリアは、大阪市東部地域の都島区城東区旭区鶴見区。一時、北区天王寺区阿倍野区などへの進出も試みたが、現在は撤退している。発行部数は184,936部(日本ABC協会調べ。2006年上期のデータ)。

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

関連項目

外部リンク

テンプレート:日本の主な新聞
  1. これに伴って現在紙面の製作・印刷は鳥取県の新日本海新聞社本社に委託、一部紙面を共有している他、本社の編集局をこれまでの西区川口の自社ビルから中央区博労町の新日本海新聞社大阪支社内に移転。
  2. 経営統合直後に社長となった田村耕太郎(その後参議院議員)は記者職在職のまま参院選予定候補名義で署名記事を書き続け、公職選挙法で禁止されている事前活動の疑いがあるとして問題となった。なお、田村は新日本海新聞社主吉岡利固の娘婿で日本海新聞編集局長を務めていた。
  3. この日の特集記事に、大阪市役所に創刊初期の頃の大阪日日新聞が展示されていることが紹介された。大阪市役所1918年中之島で起工、1920年3月25日に定礎式が挙行され当日の新聞が当時の通貨などとともに定礎箱に収められた。ちなみに奉納された当日の新聞は他に大阪毎日新聞大阪朝日新聞関西新報大正日日新聞(関西新報と大正日日は廃刊)など
  4. 2008年1月1日付の日本海新聞ウェブページより(同日の大阪日日、日本海両新聞朝刊1面にも掲載された)。
  5. 当初は朝刊移行後から先述の日本海新聞本部で印刷・編集した新聞の配送上の都合などから旭区中央区等市内中央部の数区だけだったがその後順次拡大。
  6. 大阪府下のファミリーマートサークルKサンクス各店で販売されている。
  7. 日本海新聞にも1面で掲載されている
  8. 特に、日本海新聞の配布エリアである鳥取県関連のニュースで重要な記事(重大な事件・事故・災害、県議会、日本海新聞主催イベントなど)は大阪日日でも1面、社会面で掲載することもある