花畑牧場
テンプレート:Infobox 株式会社花畑牧場(はなばたけぼくじょう)とは、1992年(平成4年)に設立され、北海道河西郡中札内村に本社を置く、牧場経営・食品の製造販売などをする企業である。
目次
概要
タレントの田中義剛が代表取締役社長を務め、生キャラメルの製造販売事業で成長を遂げた。経営する牧場は本店所在地と同じ場所にあり、十勝地方の観光地の一つとなっている。
食品事業では、北海道内外で、花畑牧場ブランドの生キャラメルやアイスクリーム・チーズ・プリン・菓子パン等を販売するショップや、その場で食べることの出来るカフェなどをオープンしている。また、販売されている物のすべてが花畑牧場内で生産されている訳ではなく、他の企業へ製造委託されている物もある。
通信・ネット販売に力を入れており、通信販売専門チャンネルであるQVCでも田中本人が出演し、さまざまな「花畑牧場」ブランドの商品を不定期に紹介、販売している。インターネットでの販売も積極的に行っており、楽天市場やYahoo!ショッピングにも出店している。
沿革
1992年(平成4年)の開業当初はジャージー牛が1頭いるだけだった。このため税務署から「牧場をやっているのかペットを飼っているのかはっきりしてほしい」との指摘を受けたと、「チューボーですよ!」(TBS系)に出演した際に田中本人が語っている。
空港で売られる北海道みやげとして「白い恋人」「マルセイバターサンド」「ロイズの生チョコ」が全体の9割以上を占め、他の業者が入り込む余地が無く、苦しい経営が続いていたが、2007年に石屋製菓の白い恋人賞味期限先延ばし問題が発覚。当然、白い恋人は空港のみやげ売り場から撤去され、スペースが開く事になる。そこに花畑牧場の生キャラメルを置ける事となり、それが大ヒットにつながった[1]。
2009年(平成21年)2月、夕張市・石炭の歴史村内にある旧サイクリングターミナル「黄色いリボン」の競争入札に参加し、同施設を3400万円で落札した[2]。同施設では夕張メロンの果汁入り生キャラメルの生産をしており、地元の高齢者を中心に正社員50名、合計で約300名を雇用した。同施設は4月20日オープンし、売店・レストランも併設された[3]。さらに、同月には 宮崎県知事(当時)東国原英夫からの誘致に応える形で宮崎県にも進出。宮崎県では、宮崎マンゴーを主原料とした生キャラメル「生キャラメルマンゴー」を販売する。なお「生キャラメルマンゴー」の生産は自社では行わず、同県の食品加工会社・米良食品に製造を委託する[4]。
ソフトクリームなど一部商品については都内の北海道どさんこプラザなどで以前から販売を行っていたが、2009年(平成21年)2月に東京・青山に「ホエー豚亭」を出店し、正式に都内に進出した。また同年4月には南青山に「花畑牧場カフェ 生キャラメル&アイスクリーム」をオープン。ホットキャラメルを冷たいアイスクリームにかけた「ホットキャラメル・アイスクリーム」を看板商品として掲げ、以降、渋谷・銀座などにも都内8カ所で直営店をオープンさせた。しかし、同年秋になって竹下通り店、渋谷店、青山店、銀座店(ホエー豚亭)の4店舗は他店との統廃合という形で閉店して合理化を図っている。同年11月には六本木ヒルズ店をオープンしたものの一時期の生キャラメルブームが去ってからは手探りの経営が続いている[5]。
花畑牧場内生キャラメル製造工場など建物3棟(第1工房、第2工房、飲食店「ホエー豚亭」)で、建築基準法違反が見つかり、2009年6月3日付文書で北海道から是正指導を受け、2009年7月1日までに是正計画書を提出するよう求められた。防火壁や非常用照明装置の未設置、排煙設備の不足、廊下幅や天井の高さの不足 など[6]。
生キャラメルを製造していた札幌工場が2009年8月31日での一時閉鎖。また従業員中、派遣社員300人については契約を更新しない旨が北海道新聞によって報じられた[7]。
2010年(平成22年)4月10日、経営戦略を見直し、商品の多様化を進めると発表。第1弾商品として、ポテトチップスに生キャラメルを染みこませた「天使のポテト」を2010年4月21日から北海道限定で発売[8]。ポテトチップスは、ふらの農協の工場で湖池屋が製造した物を使用している。
2010年8月6日、セブン-イレブン・ジャパンとホエー豚を使った商品「こだわりおむすび 花畑牧場ホエー豚の豚丼風」「花畑牧場ホエー豚の炭火焼 豚重」「花畑牧場ホエー豚 濃厚背脂入りカップそば」共同開発、北海道内のセブン-イレブンで順次発売。
2011年(平成23年)2月16日、大手宅配ピザチェーンのストロベリーコーンズと「ナポリの窯」とのコラボレーション企画で「カチョカヴァロ」チーズと生キャラメル使用したピザやデザートを発売開始した。
商品
テンプレート:Main2 百貨店やスーパー等で開催される北海道物産フェア等でも「花畑牧場」ブランドの食品が販売されている。中でも『生キャラメル』は花畑牧場を代表する商品となっている。なお、社長の田中は2011年11月に「第8回ALL JAPANナチュラルチーズコンテスト」でチーズ「ラクレット」が農林水産大臣賞を受賞したことをうけ、2011年12月時点で「うちはスイーツとチーズと養豚の3本柱」と述べた[9]。
生キャラメル
- 花畑牧場の人気商品である。レシピは、オリジナルのものではなくノースプレインファームのレシピを元に製造している。
- 2007年(平成19年)6月、新千歳空港 Blue Sky(日本航空グループ JALUX)にて販売開始[11]
- 2008年7月1日 調理食品製造業「株式会社見方」の第2工場にて生キャラメルの生産を開始[12]。
- 札幌工場は、70人体制で「チョコレート」と「ホワイト」の2種類を1日計1万箱。中札内工場では、200人体制で「プレーン」を中心に1日1万8千箱生産していた。
- 供給量が非常に少なく、1人5個までしか購入出来ないことに端を発する恐喝事件[13]や、人気商品であることに由来する類似表示事件などが発生している。
- 2008年10月には花畑牧場の生キャラメルと偽り、CGCグループの加盟店であるショッピングひまわりにてパック詰め及び販売され、その商品からメラミンが検出され騒動になった。花畑牧場では偽製品にメラミンが混入されているという報道がされた以前に商品に対して不正競争防止法違反容疑で刑事告訴していた[14]。偽製品はラベルに「花ばたけぼくじょうの生キャラメル」と記載されていた。
- 2009年(平成21年)に宮崎県の東国原英夫知事(当時)との連携で、マンゴーを使った生キャラメルを[15]販売した。
- 『生キャラメル 〜New Type〜』のパッケージの絵は北野武が描いた。報酬は、生キャラメル3箱だった[16]。
- 2011年(平成23年)5月24日に、モンドセレクションの金賞を受賞[17]。
事業所
牧場
十勝・花畑牧場
- 北海道河西郡中札内村元札内東四線311-6
- 敷地面積 23ヘクタール、7万坪。
- 入場無料、入場時間:11:00 - 15:00、定休日:なし(11月〜4月中旬まで冬期休業)
- ファームランドにて、本格的シープドッグショー、ディスクドッグショー、羊の背中を歩く牧羊犬、バター造り体験のファームショー実施。
- 牧場内にある工房では、作業の様子を窓から見学可能。
- 牛・羊・馬・豚などに加え、かつて雷波少年で活躍したロシナンテというロバも住んでいる。
- 花畑牧場という名前であり、田中曰く「設立当初は、花と牧場の融合を目指していた」が、後に「(当時)4億の借金があってそれどころじゃなかった」との事(現在は既に完済)で、設立当初から場内に花畑が作られたことはなかったが2009年ごろからラベンダー畑が作られるようになった。
店舗
北海道内
- 十勝・花畑牧場
- 北海道河西郡中札内村元札内東四線311-6
- 「花畑牧場ショップ」
- 「花畑牧場カフェ」(2009年4月28日 - 、2010年4月21日リニューアル)
- 「花畑牧場ホエー豚亭」(2010年4月21日リニューアル)
- 「花畑牧場焼き立て工房」(2010年4月21日 - )
- 「花畑牧場生キャラメル造り体験工房」(2010年4月21日 - )
- 夕張
- 「花畑牧場」夕張直営ショップ(2009年4月28日 - )
- 「花畑牧場」夕張希望の丘(2009年7月18日 - )・ホエー豚亭夕張店(2009年7月11日 - )
- 新千歳空港
- 「花畑牧場カフェ&ホエー豚亭」新千歳空港店(2009年9月16日リニューアル)
- 「花畑牧場」新千歳空港店
- 札幌
- 「花畑牧場カフェ」札幌大通店(2009年4月24日 - )
- 小樽
- 「花畑牧場」小樽店(2009年4月28日 - 、2010年4月16日リニューアル)
北海道外
- 神奈川県横浜市
- 「花畑牧場 十勝チーズ工房 MOZZARELLA BAR」(2013年2月22日 - )
閉店した店舗
北海道内
- 釧路
- 「花畑牧場」ポスフール店(生キャラメルブレイク前からの店舗であるが、事業縮小を理由に2010年1月31日閉店)
- 札幌
- 旭川
- 「花畑牧場」西武旭川店(2009年2月1日 - 2010年9月30日)
- 函館
- 「花畑牧場」函館店(2009年4月18日 - 2010年10月31日)
- 大滝
- 「花畑牧場」大滝・風の森店(2010年4月21日 - 2010年10月31日)
- 富良野
- 「花畑牧場 富良野 期間限定ショップ」(2010年6月15日 - 9月末)
- 「花畑牧場 富良野 ジンギスカン」(2010年7月3日 - 8月末)
北海道外
- 東京都渋谷区
- 東京都港区
- 「花畑牧場カフェ生キャラメルアイスクリーム&生コラーゲンラーメン」青山店(2009年11月14日「花畑牧場・生メロンパン工房 東京青山店」にリニューアル)
- 「花畑牧場 生メロンパン工房」東京青山店(2009年11月14日リニューアル - 2010年9月26日)
- 「ホエー豚亭」青山店(2009年2月5日 - 2009年12月27日、生メロンパン工房へ改装)
- 「花畑牧場カフェ」六本木ヒルズ店(2009年11月1日 - 2011年8月21日)
- 東京都中央区
- 「ホエー豚亭」銀座店(2009年7月2日 - 2009年10月31日)
- 「花畑牧場カフェ」東京銀座店(2009年6月4日 - 2010年12月26日)
- 江ノ島
- 「海の家 花畑牧場 期間限定ショップ」(2010年7月1日 - 2010年8月31日)
- 軽井沢
- 「花畑牧場カフェ&ホエー豚亭」(2009年7月18日 - 2013年9月30日)
宣伝活動
過去の提供番組
- STVラジオ 『よしたけの北海道は夢牧場』(日曜 12:00 - 12:30放送)
ハロープロジェクト関連
ハロー!プロジェクトのカントリー娘。が、1999年(平成11年)の結成から2003年(平成15年)のはじめまで、この牧場を拠点にして“半農半芸”生活を送った。初期メンバーの柳原尋美は、レッスンのためこの牧場へ車で向かう途中、単独事故により死亡した。2期メンバーのあさみは、この牧場の職員からカントリー娘。に抜擢された。
牧場では、ハロー!プロジェクトの生写真やグッズを販売するオフィシャルショップが開設されていたが、現在は閉店している。
その他
- 借金が3億円の頃、田中の事務所の社長は「まあ何とかなるだろう」と思っていたが、借金が4億円に増えると役員会議に田中が呼ばれ「この詐欺師野郎!」と罵られてしまう。しかし、牧場経営が軌道に乗ると「いつかこうなると思っていたよ」と手の平を返した様に称賛される。
脚注
外部リンク
テンプレート:アップフロントグループ- ↑ 2009年4月29日放送のクメピポより
- ↑ 花畑牧場、夕張に新工場計画 「メロン生キャラメル」 - asahi.com、2009年2月25日
- ↑ 生キャラで夕張再生! 花畑牧場が4月新工場 - 十勝毎日新聞、2009年2月26日
- ↑ 新花畑生キャラメル宮崎で 特産・マンゴー風味 - 西日本新聞、2009年3月26日
- ↑ ついにハジケ始めた田中義剛花畑牧場バブル - 日刊ゲンダイ、2009年11月19日
- ↑ 「花畑牧場」が建築基準法違反 = 生キャラメル工房に是正指導 - 時事通信、2009年6月6日
- ↑ 「花畑牧場 札幌工場一時閉鎖へ 派遣300人 契約更新せず - 北海道新聞、2009年7月24日
- ↑ 花畑牧場 戦略見直し ポテチと生キャラ 意外な組み合わせ 21日発売 - 47NEWS(北海道新聞)、2010年4月10日
- ↑ 花畑牧場チーズ日本一 田中義剛さん喜び - 十勝毎日新聞、2011年12月6日
- ↑ 特許庁商標出願・登録情報検索サービス 出願番号2008-34597結果
- ↑ "空マーケット"を舞台にした空弁プロジェクトへの挑戦 空港事業部 業務チーム 中井弘子 特集3 - JALUX PRO JECT
- ↑ 。生キャラメル増産のため花畑牧場札幌工場設置
- ↑ 「生キャラメル」よこせ! 田中義剛の牧場を脅す - スポーツニッポン、2008年7月15日付
- ↑ 生キャラメルからメラミン、人気の「花畑牧場」製偽り販売 - 読売新聞、2008年10月25日付
- ↑ 2009年3月31日朝日新聞朝刊、花畑牧場の広告文章より
- ↑ 森田一義アワー 笑っていいとも! 2009年4月9日放送より
- ↑ 「モンド・セレクション2011」最高金賞受賞(花畑牧場生キャラメル)2011年5月24日、閲覧:2011年8月17日