縁日
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縁日(えんにち)とは、神仏との有縁(うえん)の日のことで、神仏の降誕・示現・誓願などの縁(ゆかり)のある日を選んで、祭祀や供養が行われる日である[1]。この日に参詣すると、普段以上の御利益があると信じられた。特に、年の最初(または月の最初)の縁日を初(はつ)○○(初天神、初観音、初不動など。干支を縁日とする場合は初午、初巳など)と称し、年の最後の縁日を納め(おさめ)の○○または終い(しまい)○○と称される。
近代以降では、神社などで行われる祭り(露店などが多く出る)の日のことを指す場合も多い。
主な縁日
- 元三大師 - 1月3日
- 水天宮 - 毎月5日(毎月1日,5日,15日とする所もある)
- 薬師如来 - 毎月8日
- 金毘羅 - 毎月10日
- 虚空蔵菩薩 - 毎月13日
- 日蓮聖人 - 毎月13日
- 阿弥陀如来 - 毎月15日
- 閻魔 - 毎月16日
- 歓喜天(聖天) - 毎月16日
- 千手観音菩薩 - 毎月17日
- 観世音菩薩 - 毎月18日
- 弘法大師 - 毎月21日
- 八幡神 - 毎月23日
- 地蔵菩薩 - 毎月24日
- 愛宕権現 - 毎月24日
- 天神 - 毎月25日(天神祭)
- 法然上人 - 毎月25日
- 愛染明王 - 毎月26日
- 不動明王 - 毎月28日
- 大日如来 - 毎月28日
- 妙見菩薩 - 毎月1日,15日
- 鬼子母神 - 毎月8日,18日,28日
- 稲荷神 - 午の日
- 摩利支天 - 亥の日
- 毘沙門天 - 1月,5月,9月の最初の寅の日
- 大黒天 - 甲子の日
- 弁才天(弁財天) - 己巳の日
- 帝釈天・青面金剛 - 庚申の日
- 荒川遊園地前停留場 - 毎月2の付く日(毎月2日,12日,22日)
縁日の屋台
屋台。縁日の風物詩の出店として伝統的にみられるもの。盆踊りの出店とほぼ同じ。たこ焼き、焼きそば、磯辺焼きなど日常見かける屋台も並ぶ。これらは子供はもとより、童心に帰った大人・青年らの関心も集める。なお、これらの一部は、冬季の縁日には出店しない(夏を中心に、4月~10月頃のみ出店する)。 こうした屋台で見られる商品は、原価の数十~数百倍で販売されていることが多い。
飲食物
焼き物・煮物・揚げ物
- 焼き鳥・やきとん・串焼き
- 焼きとうもろこし
- お好み焼き
- やきそば
- 今川焼(大判焼き)
- たい焼き
- たこ焼き・明石焼き
- 大阪焼き(○○焼き・リング焼き)
- イカ焼き・ポンポン焼き
- おでん
- 豚汁
- キャベツ焼き
- フランクフルト
- アメリカンドッグ(フレンチドッグ)
- フライドポテト
- 唐揚げ
菓子類
- 綿菓子 - キザラを高温で熱し、綿状にした菓子。
- リンゴ飴 - リンゴに飴を絡ませた物。現在は小さなリンゴなどもリンゴ飴にしている。
- いちご飴 - イチゴに飴を絡ませた物。
- あんず飴 - 果物に水飴をからめた菓子。
- ベビーカステラ - 小さなカステラという意味だが、ホットケーキの丸めた物という感じ。 東京ケーキ、チンチン焼、ピンス焼の名で売られることもある。
- クレープ
- ワッフル
- ソース煎餅 - デン助賭博のようなルーレット状の籤で当選した枚数の薄い煎餅と、おたふくソースや梅ジャム等各種「たれ」のセット。カラ籤はないが、5~10枚の当選範囲が多くしてある。
- チョコバナナ - 皮を剥いた丸ごとのバナナにチョコレートでコーティングした菓子。
- ポップコーン
- 団子
冷菓
飲料
遊戯
- 縁日すくい
- ヨーヨー釣り - カラフルな模様の水風船をかぎ針で吊り上げる遊び。
- コルク射的 - 遊戯銃でコルク弾を打ち出し、倒した景品をもらえる遊び。
- スマートボール - 横になったパチンコ台でボールを穴に入れる遊び。
- 型ぬき菓子 - 型ヌキ、ヌキなどの通称で呼ばれる。小麦粉、澱粉、砂糖などで作って色づけされた板の絵柄を爪楊枝や針などで削る遊び。名前に菓子とあり問題なく食べられるが、食べる目的で作られたものではないため、食べられないと勘違いしている人も多い。
- 水中コイン落とし
その他
- お面 - プラスチック製のアニメ・ゲーム・特撮等の人気キャラクターのものを販売する。
- ひよこ - 養鶏場で商品価値の低い雄のひよこの処分手段として売られているケースが殆ど。スプレーで着色したものを「カラーひよこ」と称して売ったり、稀にウズラの子(シマドリとも)などを売るものもあった。近年は余り見かけなくなった。
- くじ引き - 箱くじ(スピードクジ)景品と同じ番号を引くと景品がもらえる・千本引(景品を括った紐の束から紐を一本引くもの)
- ハッカパイプ