総務大臣
テンプレート:政治の役職 総務大臣(そうむだいじん、テンプレート:Llang)は、日本の国務大臣。総務省の長である。
概要
日本の総務省の主任の大臣である[1][2]。主として行政制度、地方自治制度、情報通信行政を所管する国務大臣である。具体的には、行政制度の管理運営、地方自治と民主政治の確立、地域社会の形成、国や地方公共団体などとの連絡協調、情報通信・電波利用・郵便事業の維持発展、公害紛争の解決、鉱業・採石業・砂利採取業と他の公益との調整、消防による国民の生命・財産の保護などを所管する[3]。
また、行政機関の定員や運営、さらには業務の実施状況などについて、調査・勧告する権限を持つ[4]。これらの行政評価や監視については、書面調査や実地調査を行うことができ、調査対象とされた行政機関はこれを拒否することができない[5]。
なお、国家行政組織法において、総務省は各省の筆頭に掲げられている[6]。閣僚名簿においても、副総理設置時を除けば総務大臣は内閣総理大臣の次に列せられており、建制順では国務大臣の筆頭として扱われる。
沿革
中央省庁等改革基本法に基づく中央省庁再編により、2001年1月6日に総務省が設置された[7]。それにともない、総務庁が所管していた行政制度に関する業務は、総務省が担うことになった。また、郵政省が所管していた情報通信行政も、同様に総務省が担うことになった。それに加えて、自治省が所管していた地方自治制度に関する業務も、同様に総務省が担うことになった。同時に、郵政大臣、自治大臣、総務庁長官が廃止され、新たに総務大臣が設置されることになった。同日付で第2次森改造内閣(中央省庁再編後)が発足し、参議院議員の片山虎之助が総務大臣に任命された[8]。
名称
「総務」という名称は、小渕第1次改造内閣当時の中央省庁等改革推進本部にて新たな省名を検討した際、内閣総理大臣の小渕恵三により命名された[9]。英語での呼称については「Minister for Internal Affairs and Communications」(内務・通信)[10][11][12]とされている。法務大臣や財務大臣などの場合は「Minister of ○○」と表記するのに対し、総務大臣の場合は「Minister for ○○」との表記を用いている。
歴代大臣
総務大臣 | ||||||||
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代 | 氏名 | 内閣 | 就任日 | 退任日 | 党派 | 備考 | ||
1 | 60px | 片山虎之助 | 第2次森内閣 | 改造内閣 (中央省庁再編後) |
2001年1月6日 | 2001年4月26日 | 自由民主党 | |
2 | 第1次小泉内閣 | 2001年4月26日 | 2003年9月22日 | 自由民主党 | 再任 | |||
第1次改造内閣 | 自由民主党 | 留任 | ||||||
3 | 60px | 麻生太郎 | 第2次改造内閣 | 2003年9月22日 | 2003年11月19日 | 自由民主党 | ||
4 | 第2次小泉内閣 | 2003年11月19日 | 2005年9月21日 | 自由民主党 | 再任 | |||
改造内閣 | 自由民主党 | 留任 | ||||||
5 | 第3次小泉内閣 | 2005年9月21日 | 2005年10月31日 | 自由民主党 | 再任 | |||
6 | 60px | 竹中平蔵 | 改造内閣 | 2005年10月31日 | 2006年9月26日 | 自由民主党 | ||
7 | 60px | 菅義偉 | 第1次安倍内閣 | 2006年9月26日 | 2007年8月27日 | 自由民主党 | ||
8 | 60px | 増田寛也 | 改造内閣 | 2007年8月27日 | 2007年9月26日 | 民間 | ||
9 | 福田康夫内閣 | 2007年9月26日 | 2008年9月24日 | 民間 | 再任 | |||
改造内閣 | 民間 | 留任 | ||||||
10 | 60px | 鳩山邦夫 | 麻生内閣 | 2008年9月24日 | 2009年6月12日 | 自由民主党 | ||
11 | 60px | 佐藤勉 | 2009年6月12日 | 2009年9月16日 | 自由民主党 | |||
12 | 60px | 原口一博 | 鳩山由紀夫内閣 | 2009年9月16日 | 2010年6月8日 | 民主党 | ||
13 | 菅内閣 | 2010年6月8日 | 2010年9月17日 | 民主党 | 再任 | |||
14 | 60px | 片山善博 | 第1次改造内閣 | 2010年9月17日 | 2011年9月2日 | 民間 | ||
第2次改造内閣 | 民間 | 留任 | ||||||
15 | 60px | 川端達夫 | 野田内閣 | 2011年9月2日 | 2012年10月1日 | 民主党 | ||
第1次改造内閣 | 民主党 | 留任 | ||||||
第2次改造内閣 | 民主党 | 留任 | ||||||
16 | 60px | 樽床伸二 | 第3次改造内閣 | 2012年10月1日 | 2012年12月26日 | 民主党 | ||
17 | 60px | 新藤義孝 | 第2次安倍内閣 | 2012年12月26日 | (現職) | 自由民主党 |
- 辞令のある再任は就任日を記載し、辞令のない留任は就任日を記載しない。
- 党派の欄は、就任時、または、内閣発足時の所属政党を記載し、国会議員以外は「民間」と記載した。
大臣表彰
総務大臣表彰、総務大臣顕彰、総務大臣賞、総務大臣感謝状など、総務大臣による顕彰及び表彰には、以下のようなものがある。
- 市町村長及び市町村議会議会議長総務大臣表彰
- 地方公共団体税務職員表彰
- 地域づくり総務大臣表彰
- 地域活性化センターによる主催で、地域づくり推進に顕著な団体に対する表彰。
- 情報化促進貢献企業等の総務大臣表彰
- 情報化の促進に多大の貢献をなしたと認められる個人、企業等および情報化を進めるために著しい効果をあげている情報処理システムに対する表彰。
- 防災まちづくり大賞総務大臣賞
- 防災まちづくりにおける活動で顕著な活動をした団体。
- 消防功労者総務大臣表彰
- 消防団などにおいて地域の消防に寄与した人物に対する表彰。
なお、競艇の最高峰クラス「スペシャルグレード」の一つであるモーターボート記念競走では、優勝すると総務大臣杯が贈られる。
脚注
関連項目
外部リンク
- 総務省|大臣・副大臣・政務官 - 総務大臣らを紹介する総務省の公式ウェブサイト
- ↑ 国家行政組織法第5条第1項。
- ↑ 総務省設置法第5条。
- ↑ 総務省設置法第3条。
- ↑ 総務省設置法第6条第1項。
- ↑ 総務省設置法第6条第3項。
- ↑ 国家行政組織法別表第1。
- ↑ 総務省設置法附則第1条。
- ↑ 「第2次森内閣改造内閣――平成13年1月6日中央省庁再編後」『第2次森 内閣改造内閣』内閣官房内閣広報室。
- ↑ 中央省庁等改革推進本部事務局「中央省庁等改革推進本部顧問会議第13回議事概要」『中央省庁等改革推進本部顧問会議第13回議事概要』内閣官房内閣広報室、1999年4月15日。
- ↑ Ministry of Internal Affairs and Communications | Minister, Senior Vice-Minister, Vice-Minister, Ministry of Internal Affairs and Communications.
- ↑ Ministry of Internal Affairs and Communications | Curriculum Vitae, Ministry of Internal Affairs and Communications.
- ↑ 『部局課名・官職名英訳名称一覧――Names of Government Organizations and Positions』。