殿下
テンプレート:独自研究 テンプレート:要出典範囲。陛下に準じ閣下の上位にあたる。類似の敬称としては高僧の敬称である聖下、猊下、台下がある。
殿下の敬称
中国を起源とする敬称[1]であり、皇族や、皇帝に臣従する(冊封下にある)国の国王に対して用いられた。国によっては称号として使用される。カンボジアのシアヌーク前国王は、国王を退位していた1980~90年代に「シアヌーク殿下」と呼ばれていた。
日本における殿下の敬称
日本では三后(后妃)を含む皇族ないし摂政・関白[2]、またずっと後世の武家の世になってからは征夷大将軍にも用いた[2]。また明治期の旧皇室典範制定後は三后の敬称は「陛下」となる。また、明治以降は諸外国の君主の親族(王族など)にも準用され、一方、独立国家の君主には格式を問わず「陛下」を用いるようになった。殿下とは、宮殿の殿堂の階下に語源があり、次第に皇族・王公の敬称となった。古くは、てんがと読み、後にでんかに転化した[2]。日本では主に親王殿下、内親王殿下というように親王、内親王、王、女王などの皇族の敬称であり、江戸時代以前においては、摂政、関白、前関白たる太閤、はじめ征夷大将軍、尚侍にも用いられた(例:太閤殿下)。
1947年(昭和22年)に制定された現皇室典範では、「天皇、皇后、太皇太后及び皇太后以外の皇族の敬称は殿下とする」と規定されている。
ただし、現在のマスコミ報道では「殿下」はあまり用いられず、通常の記事では「何某宮殿下」ではなく「何某宮さま」が主に用いられる。
朝鮮における殿下の敬称
朝鮮では、中国の皇帝陛下に臣従する立場から、国王陛下と敬称せず、国王殿下と称し、中国皇帝以外の君主への外交文書も「日本国王殿下」などと敬称した。
欧州における殿下の敬称
また、広義には、欧州諸国の大公、公、侯といった、高位の爵位(英語のPrince、Duke以上の格)を持つ貴族や諸侯、またアミールなどに対しても用いられる(それらの配偶者(妃)などに対しても用いることがある)。この場合は英語の「Your/His/Her( Imperial, Royal, Grand Ducal, Ducal Serene, Serene, Illustrious)」等、「Highness」とほぼ互換出来る。独立国の君主であっても、例えばルクセンブルク大公国の大公はRoyal Highness の敬称を用いるので、本来ならば殿下を用いるのが正確な訳といえる。
その他
仲間の中で、ステータスのある人、身だしなみがいい人などに「殿下」とニックネームを付けることがある。
また、文学作品やアニメーション、ドラマ上の人物の愛称としても多用され、ドラマ『太陽にほえろ!』では、島公之刑事(小野寺昭)に付けられた他、アニメの『ウメ星デンカ』の主人公 デンカ、『パタリロ!』の主人公 マリネラ国王パタリロ・ド・マリネール8世の皇太子時代、国王時代の敬称としても用いられた。