正三角形
正三角形(せいさんかくけい、テンプレート:Lang-en-short)は、正多角形である三角形である。つまり、3本の辺の長さが全て等しい三角形である。3つの内角の大きさが全て等しい三角形と定義してもよい。1つの内角は 60°(π/3 rad)である。また一つの内角が60°である二等辺三角形は正三角形となる。
計量
一辺を a とすると、
面積 | <math>\frac{\sqrt{3}}{4} a^2 \approx 0.433 a^2</math> |
高さ | <math>\frac{\sqrt{3}}{2} a \approx 0.866 a</math> |
内接円の半径 | <math>\frac{1}{2 \sqrt 3} a \approx 0.289 a</math> |
外接円の半径 | <math>\frac{1}{\sqrt{3}} a \approx 0.577 a</math> |
内角 | <math> \frac{\pi}{3} = 60^\circ </math> |
座標
複素数平面上で正三角形の重心を0、一つの頂点を1とすると、他の2つの頂点は1の虚立方根 ω および ω2 である。
三角形の頂点を<math>A\left(\frac{a}{\sqrt{3}},0\right), B\left(-\frac{a}{2\sqrt{3}},\frac{a}{2}\right), C\left(-\frac{a}{2\sqrt{3}},-\frac{a}{2}\right)</math> とすれば辺の長さaの正三角形となる。
<math>x\ge -\frac{a}{2\sqrt{3}}, y\ge \frac{x}{\sqrt{3}}-\frac{a}{3}, y\le -\frac{x}{\sqrt{3}}+\frac{a}{3}</math> で囲まれる領域は辺の長さaの正三角形となる。
対称性
線対称な図形であり、その対称軸は各頂点から向かい合った辺に下ろした垂線で3本ある。三角形の中では最も対称軸の本数が多い。点対称な図形ではないが重心を中心とした120°の回転対称である。
内心、外心、垂心、重心が全て一点に集まっている唯一の三角形である。内心と外心が一致することから角の二等分線と対辺の垂直二等分線が一致し、この線で正三角形を2つにわけて得られる直角三角形は三角定規の1つに用いられている。
その他の性質
正多角形のうち平面を隙間なく敷き詰めることのできる図形は正三角形、正方形、正六角形の三つのみである。 また正多角形のうち正多面体の面になりうるものは正三角形、正方形、正五角形の三つのみであり、そのうち面が正三角形であるものは正四面体、正八面体、正二十面体である。
正三角形を1つの頂点が互いに全て重なるように6つ敷き詰めると正六角形ができる。これは正多角形を敷き詰めることで別の正多角形を作る唯一の方法である。
正三角形は定規とコンパスだけを用いて作図が可能である。n が素数である正 n 角形のうち、このような作図が可能なのは n がフェルマー素数である場合に限られる。