杜けあき
テンプレート:ActorActress 杜 けあき(もり けあき、1959年7月26日 - )は、宮城県仙台市出身の女優で、宝塚歌劇団卒業生(元雪組トップスター)。
公称身長165センチ、血液型AB型、出身校仙台白百合高等学校。本名:狩野久美子(かの くみこ)。宝塚歌劇団時代の愛称は「もりちゃん」「かりんちょ」。
目次
来歴
1979年、65期生として宝塚歌劇団に入団。花組公演『花影記/紅はこべ』で初舞台を踏む。同期に南風まい・春風ひとみ・さつきりせ・前田真里・白川亜樹(山沖之彦夫人、芹香斗亜実母)・たまなめいらがいる。
1980年、雪組に配属。翌1981年に『彷徨のレクイエム』で、新人公演初主役に抜擢され、以来、2番手男役までの間にほとんどの新人公演の主演を務め男役スターとしての地位を築く。
1983年、当時としては最年少(入団5年目)で宝塚バウホール公演『恋のトリコロール』主演。翌1984年雪組男役3番手、1985年には男役2番手に昇進。
1988年に平みちの退団に伴い、雪組トップスターに就任。初の東北地方出身トップスターが誕生した。相手役には、男役出身の鮎ゆうきを迎え、翌1989年の『ムッシュ・ド・巴里/ラ・パッション』がお披露目公演となった。
同年、『ベルサイユのばら -アンドレとオスカル編-』ではアンドレを主役として演じる。1991年の月組公演『ベルサイユのばら -オスカル編-』でアンドレ役で当時の他組トップスター(大浦みずき、日向薫)と日替わりで特別出演し、この公演で月組トップスターに就任した涼風真世のお披露目公演に華を添えた。同年の全国ツアーでは、『ベルサイユのばら -オスカル・アンドレ編-』で今度はオスカルを主役として演じた。
1991年、相手役の鮎が『華麗なるギャツビー/ラバーズ・コンチェルト』の東京公演千秋楽付けで宝塚歌劇団を退団したため、後任の相手役として紫ともを迎える。翌年、『この恋は雲の涯まで』で新トップコンビとしての大劇場初お披露目となった。
1992年、宝塚大劇場改築に伴う旧大劇場最後の公演、『忠臣蔵〜花に散り雪に散り〜』が彼女の退団公演となり、旧大劇場時代の最後のトップスターとなった。翌年、同作品の東京公演千秋楽付けで宝塚歌劇団を退団。
退団前に再演されたバウホール公演『ヴァレンチノ』と『忠臣蔵』の演技が評価され、1992年度菊田一夫演劇賞の演劇賞を受賞。
退団後は、サンミュージックプロダクションを経て、現在はアトリエ・ダンカンに所属している。舞台・テレビで女優として活躍をつづけている。
人物
警察官の父のもと出生。仙台白百合高在学中に『ベルサイユのばら』にあこがれ宝塚歌劇団を志望、わずか3ヶ月の受験勉強で高校1年修了時宝塚音楽学校受験・合格。
芸名は当時の仙台市長・島野武の命名による。
宝塚歌劇団時代の主な舞台
雪組時代
- 1980年10月、『花の舞拍子』/『青き薔薇の軍神』新人公演:ニコラ(本役:山城はるか)
- 1981年5月、『彷徨のレクイエム』新人公演:コビリンスキー大佐(本役:寿ひずる)*新人公演初主演[1]
- 1981年9月、『暁のロンバルディア』(バウ)リカルド
- 1981年11月、『かもめ翔ぶ海』新人公演:島田悠太郎(本役:麻実れい)、花井一(本役:山城はるか)[2]/『サン・オリエント・サン』 *新人公演主演
- 1982年8月、『ジャワの踊り子』(東宝)イブラヒム、新人公演:アリ・アディナン(本役:麻実れい) *新人公演主演
- 1982年11月、『パリ変奏曲』パック軍曹、新人公演:ボルスタイン伯カール・ハインリッヒ(本役:麻実れい)/『ゴールデン・ドリーム』 *新人公演主演
- 1983年5月、『うたかたの恋』新人公演:ルドルフ皇太子(本役:麻実れい)/『グラン・エレガンス』 *新人公演主演
- 1983年8月、『ブルー・ジャスミン』ハッサン、新人公演:カシム・ベン・フセイン王子(本役:麻実れい)/『ハッピーエンド物語』 *新人公演主演
- 1983年10月、『恋のトリコロール』(バウ)フレッド・フォスター、モーリス(2役) *バウホール初主演
- 1984年2月、『うたかたの恋』モーリス大尉/『ハッピーエンド物語』(中日)
- 1984年3月、『風と共に去りぬ』チャーリー、新人公演:レッド・バトラー(本役:麻実れい) *新人公演主演
- 1984年9月、『千太郎纏しぐれ』三次、新人公演:千太郎(本役:麻実れい)/『フル・ビート』 *新人公演主演
- 1985年1月、『花夢幻』/『はばたけ黄金の翼よ』ジュリオ・タデル・カンポ、新人公演:ヴィットリオ・アラードロ(本役:麻実れい)
- 1985年2月、『フロムハート物語』(バウ)アル・ブライト
- 1985年6月、『愛のカレードスコープ』カール王子/『アンド・ナウ!』
- 1985年9月、『はばたけ黄金の翼よ』ファルコ・ルッカ/『フル・ビート』(全国ツアー)
- 1986年1月、『ショーボート』(バウ・東京特別)ジョー
- 1986年2月、『大江山花伝』渡辺綱/『スカイ・ハイ・スカイ』
- 1986年4月、『ヴァレンチノ』(バウ)ルドルフ・ヴァレンチノ *バウホール主演
- 1986年8月、『三つのワルツ』ヨハン・ブルンネル
- 1987年2月、『誇りたかき愛の詩』(バウ)モーリス・ランディ中尉 *バウホール主演
- 1987年3月、『宝塚をどり讃歌』/『サマルカンドの赤いばら』イヴン・アラジン
- 1987年9月、『梨花 王城に舞う』范文虎/『ザ・レビュースコープ』
- 1988年1月、『風と共に去りぬ』アシュレ・ウイルクス
- 1988年2月、『レッド・ヘッド』(バウ・東京特別)トム・バクスター *バウホール主演
- 1988年7月、『たまゆらの記』首皇子/『ダイナモ!』
- 1988年8月、『おもかげ草子』(バウ)坂田伊左衛門 *バウホール主演
雪組トップ時代
- 1989年2月、『ムッシュ・ド・巴里』フランソワ・ヴィヨン(ビリー・クレイボーン)/『ラ・パッション!』
- 1989年8月、『ベルサイユのばら - アンドレとオスカル編- 』アンドレ
- 1990年1月、『天守に花匂い立つ』加納真之介宗治/『ブライト・ディライト・タイム』
- 1990年6月、『黄昏色のハーフムーン』フィリップ/『パラダイス・トロピカーナ』
- 1990年9月、『天守に花匂い立つ』加納真之介宗治/『ブライト・ディライト・タイム』(全国ツアー)
- 1991年2月、『花幻抄』/『スイート・タイフーン』[3]
- 1991年3月、『ベルサイユのばら - オスカル編- 』(月組公演)アンドレ *特別出演
- 1991年4月、『ベルサイユのばら - オスカル・アンドレ編 - 』(全国ツアー)オスカル
- 1991年8月、『華麗なるギャツビー』ジェイ・ギャツビー/『ラバーズ・コンチェルト』
- 1991年10月、『スポットライト・マジック』(バウ)
- 1992年2月、『華麗なるギャツビー』ジェイ・ギャツビー/『ラバーズ・コンチェルト』(中日)
- 1992年4月、『この恋は雲の涯まで』源義経、杉目小太郎
- 1992年8月、『ヴァレンチノ』(バウ・東京特別・名古屋特別公演)ルドルフ・ヴァレンチノ
- 1992年10月、『忠臣蔵〜花に散り雪に散り〜』大石内蔵助 *退団公演
宝塚歌劇団退団後の主な出演
舞台
- ガイズ&ドールズ
- 犬神家の一族
- 女人太閤記 :可音
- 津和野の女 - 炎の女優 伊沢蘭奢の生涯 - (1994年)
- ザ・近松 :おさん
- 新版 滝の白糸 (1995年)
- 祇園の姉妹
- わが心の龍馬
- 雪の夢 華のゆめ :大石りく
- 菊がさね
- 出雲の阿国
- 屋根の上のヴァイオリン弾き :ツァイテル
- 妻たちの季節
- 木曽義仲と三人の女
- いのち燃ゆるとき
- 不死鳥よ波濤を越えて
- サウンド・オブ・ミュージック:エルザ
- 風と共に去りぬ :メラニー
- FAME 2006年11月11日初日・座長MA(ミュージカルアカデミー)
- くたばれ!ヤンキース:メグ
- 頭痛肩こり樋口一葉:稲葉鑛
- オペラ・ド・マランドロ
- キャバレー
- ブラッド・ブラザーズ:ミセス・ライオンズ
- エリザベート:ゾフィ(寿ひづるとWキャスト)
- おもひでぽろぽろ:タエ子の母親役
- 嵐が丘
- ア・ソング・フォー・ユー
- 新幹線 おそうじの天使たち:多恵子
ドラマ
- はぐれ刑事純情派(テレビ朝日・東映)
- 第6シリーズ第14話「蘭の鉢植えを持つ女・見えない絆」(1993年)森川亜紀子
- 第12シリーズ第25話「死体は整形していた!?夫をほめる女」(1999年)
- さすらい刑事旅情編 最終シリーズ第20話「親切強盗!?お呪いを信じる女」(1995年、テレビ朝日・東映)
- 天空に夢輝き 手塚治虫の夏休み(1995年、NHK)天津乙女
- 火曜サスペンス劇場(日本テレビ)
- 女弁護士・高林鮎子17(1995年)西川靖江
- 当番弁護士6(1998年)
- 風の刑事・東京発! 第14話「北九州行き!結婚サギ師の女」(1996年、テレビ朝日・東映)
- 水戸黄門(TBS・C.A.L.)
- 土曜ワイド劇場(テレビ朝日)
- 湯けむり受胎旅行連続殺人1(1997年)
- 西村京太郎トラベルミステリー32(1998年、東映)
- 西村京太郎トラベルミステリー46(2006年、東映)
- 漫画家・真行寺華美の殺人レシピ1(1999年、TBS)芳川雪乃
- 暴れん坊将軍 最終回スペシャル(2003年、テレビ朝日・東映)
- 天花(2004年、NHK) ※杜けあきの故郷、仙台を舞台にした作品である。
音楽作品
- 愛のゆくえ(CDシングル 1995年8月リリース) ※現在廃盤。高見沢俊彦がプロデュース・作詞・作曲。杜と高見沢は、この仕事以来よき友人関係にあるとのこと。
- 花は咲く(CDマキシシングル 2012年5月23日発売) ※NHK東日本大震災復興応援ソング、花は咲くプロジェクトのメンバーとして歌唱参加、作詞:岩井俊二、作曲・編曲:菅野よう子
脚注
関連項目
- 宮城県出身の人物一覧
- 汀夏子(杜入団時の雪組トップスター。1964年 - 1980年)
外部リンク
テンプレート:宝塚歌劇団 テンプレート:宝塚版 ベルサイユのばら 主要キャスト テンプレート:宝塚版 風と共に去りぬ 主要キャスト テンプレート:ロマンチック・レビュー
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