おもひでぽろぽろ

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テンプレート:Sidebar with collapsible lists テンプレート:Infobox Filmおもひでぽろぽろ[1](英題:Only Yesterday)は、岡本螢刀根夕子漫画および、それを原作としたスタジオジブリ制作の劇場アニメ作品。監督・脚本は高畑勲。主題歌はアマンダ・マクブルーム作詞・曲(ベット・ミドラー歌)の「The Rose」を高畑勲が日本語に訳し、都はるみが歌った「愛は花、君はその種子」。

あらすじ

テンプレート:不十分なあらすじ 東京の会社に勤める岡島タエ子は東京生まれの東京育ち。27歳のある日、結婚した姉の縁で、姉の夫の親類の家に2度目の居候をしに出かける。山形へ向かう夜汽車の中、東京育ちで田舎を持つことにあこがれた小学生時代を思い出し、山形の風景の中で小学5年の自分が溢れ出す。

キャッチコピー

「私はワタシと旅に出る」(糸井重里

キャスト

岡島タエ子(27)
- 今井美樹
本作の主人公。東京の会社に勤めるOL。東京で生まれ育ったため田舎に憧れており、長姉の嫁ぎ先である山形の親戚の家に、休暇を利用し滞在する。
岡島タエ子(小5時代)
声 - 本名陽子
現在より16年前のタエ子。作文が上手く、算数(特に分数の割り算の計算)が苦手だった。ごく普通の明るい女の子だが、やや意固地で末っ子特有の我侭な一面も持っていた。次姉のヤエ子とは反発しあうことが多い。
トシオ(25)
声 - 柳葉敏郎
ミツオとカズオの又従兄弟。元サラリーマンで、有機栽培農業を目指している。冬の時期にはスキーのインストラクターもやっている。
タエ子の母
声 - 寺田路恵
専業主婦。着物に割烹着姿を着ていることが多い。
タエ子の父
声 - 伊藤正博
サラリーマン。口数が少なく、厳格。末っ子のタエ子に甘いところがある。固い気質で融通が利かず、女優のような芸能界関係の仕事に対して偏見を持っている。
タエ子の祖母
声 - 北川智絵
控えめで落ち着いた性格。
ナナ子
声 - 山下容莉枝
タエ子の長姉。美大生で、ミーハーなところがある。
ヤエ子
声 - 三野輪有紀
タエ子の次姉でナナ子の妹。高校2年生。ややキツめな性格で、タエ子と姉妹喧嘩することも多かった。成績優秀で宝塚ファン。
谷ツネ子
声 - 飯塚雅弓
タエ子の小学生時代のクラスメイト。ハッキリしていて気の強い性格。家は裕福なようで、別荘を持っている。論理的な思考の持ち主で、クラスの話し合いでは巧みな例えを用いて生徒を納得させている。
アイ子
声 - 押谷芽衣
近所の6年生
声 - 岩崎ひろみ
トシオの母
声 - 仙道孝子
トコ
声 - 小峰めぐみ
タエ子の小学生時代のクラスメイト。ややぽっちゃりしている。
リエ
声 - 滝沢幸代
タエ子の小学生時代のクラスメイト。発育がよく、小学四年生のときに初潮を迎えている。現在は2児の母。
スー
声 - 石川匡
タエ子の小学生時代のクラスメイト。本名は鈴木。脱脂粉乳が苦手。野球少年団に所属している。
広田秀二
声 - 増田裕生
タエ子の小学生時代の同級生。爽やかな印象で、野球がとても上手い。タエ子のことが好きだった。クラスメイトからは「ヒロ」と呼ばれている。
あべくん
声 - 佐藤広純
タエ子の小学生時代のクラスメイト。五年生の一学期に転校してきた。家が貧しく、たびたび不潔な行動をとるため皆から嫌われていた。タエ子の前ではポケットに手をつっこんで道に唾を吐き捨てるなど不良少年のように振舞っていた。タエ子は彼のことがずっと心残りだったが、トシオの助言により、彼がタエ子のことが好きだったことが判った。
カズオ
声 - 後藤弘司
ナナ子の夫の兄。
キヨ子
声 - 石川幸子
カズオの妻。
ナオ子
声 - 渡辺昌子
カズオとキヨ子の娘。中学生。わりと流行には敏感なようす。
ばっちゃ
声 - 伊藤シン
駅員
声 - 古林嘉弘
トラヒゲ
声 - 永井一郎カメオ出演
役不明
声 - 高橋一生近藤芳正小島幸子市川浩、川端大輔、武藤真弓、大成誠晃、脇田麻衣子、宝田絢子、飯尾麻耶、三島知子、林亜紀、南一恵井上大輔、大友大輔、山本剛、大豆生田信彰、鈴木えり子、松本修

スタッフ

アニメ映画作品の概要

宮崎駿曰く、アニメ化するには難解な原作で、高畑勲しか監督できないと企画を持ち込んだ[2]。全編に徹底したリアリズムが貫かれ、舞台となった1982年の山形県山形市高瀬地区の様子や仙山線高瀬駅などが緻密に描かれている。また、1966年の描写においてもその当時の様子を徹底的なリサーチを元に描いており、特にブラウン管の中に登場する『ひょっこりひょうたん島』についても、当時、ほとんど現存しなかった関係資料を捜し求め、苦労の末に偶然、録音していたカセットの持ち主を探し出し、当時の内容を再現したほどである。また1966年当時、高視聴率だったドラマおはなはんの曲を挿入するなど、当時の様子の再現には細かい配慮がみられる。

監督には『火垂るの墓』以来3年振りに高畑勲を起用。本作も「火垂るの墓」と同じく現在進行形のストーリーではなく主人公による過去の思い出しでのストーリー展開である。(3年前と同じ形式にしたのは高畑が「火垂るの墓」で色を塗らずに公開し、一時期本気でアニメ監督を廃業したと考えていたことのでそのリベンジという意味合いもある)。ただしテレビアニメ絵本では大人のシーンは省略され、物語のラストも視点が異なる都合上本編とは異なる。

1982年の場面は、はっきりとした色調で描かれており、現実にありそうな風景になっている。対して、1966年の場面は、淡い色調で描かれており、「思い出の中の風景」という雰囲気をかもし出している。

ラストで子供のタエ子と同級生が27歳のタエ子の前に現れるのはイメージであると思われるが、実際にそこに存在しているような描写も存在する。

また、主人公であるタエコとトシオのキャラクターイメージも今井美樹と柳葉敏郎を意図したデザインになっており、今井美樹と柳葉敏郎の音声を事前にレコーディングしてから、アニメを制作するというプレスコ手法をとるなどの大胆かつ手間隙をかけた内容となっている。

日本で「ジブリがいっぱいCOLLECTION」シリーズとして発売されたセルビデオは、20万本を出荷した[3]

受賞歴

関連商品

作品本編に関するもの

映像ソフト
  • おもひでぽろぽろ LD - 徳間書店(1992年1月1日)
  • おもひでぽろぽろ VHS ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント(1992年1月1日)
  • おもひでぽろぽろ DVD ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント(2003年3月7日)
  • おもひでぽろぽろ Blu-ray Disc - ウォルト・ディズニー・スタジオ・ホーム・エンターテイメント(2012年12月5日)
出版
  • おもひでぽろぽろ(ジス・イズ・アニメーション)(1991年9月20日)ISBN 4-09-101535-2
  • おもひでぽろぽろ(徳間アニメ絵本)(1991年10月31日)ISBN 4-19-364673-4
  • おもひでぽろぽろ―フィルムコミック(1)(1991年11月25日)ISBN 4-19-771110-7
  • おもひでぽろぽろ―フィルムコミック(2)(1991年11月25日)ISBN 4-19-771111-5
  • おもひでぽろぽろ―フィルムコミック(3)(1991年12月30日)ISBN 4-19-771121-2
  • おもひでぽろぽろ―フィルムコミック(4)(1991年12月30日)ISBN 4-19-771122-0
  • おもひでぽろぽろ(ロマンアルバム)(1991年11月30日)ISBN 4-19-720159-1
  • ジ・アート・オブ おもひでぽろぽろ(1991年12月25日)ISBN 4-19-811120-0
  • スタジオジブリ作品関連資料集 型録Ⅲ(1996年10月31日)ISBN 4-19-860596-3
  • おもひでぽろぽろ(スタジオジブリ絵コンテ全集6)(2001年8月31日)ISBN 4-19-861407-5
  • ジブリの教科書6 おもひでぽろぽろ(2014年3月10日)ISBN 978-4-16-812005-3
  • シネマコミック6 おもひでぽろぽろ(2014年4月10日)ISBN 978-4-16-812105-0
音楽
  • おもひでぽろぽろ イメージアルバム 徳間ジャパンコミュニケーションズ((再発版CD/1997年4月5日)TKCA-71117(オリジナル盤/1990年12月28日))
  • おもひでぽろぽろ オリジナル・サウンドトラック 徳間ジャパンコミュニケーションズ((再発版CD/1997年4月5日)TKCA-71118(オリジナル盤/1991年7月25日))
  • おもひでぽろぽろ ドラマ・アルバム 徳間ジャパンコミュニケーションズ(1991年8月25日)TKCA-30352
  • おもひでぽろぽろ レトロ編 徳間ジャパンコミュニケーションズ(1991年9月25日)
  • おもひでぽろぽろ クラシカル・アンサンブル 徳間ジャパンコミュニケーションズ(1991年10月25日)

舞台化

2011年4月にミュージカル化が決定。スタジオ・ジブリ作品の舞台化はこれが初めてとなる[4]

2011年4月に天王洲銀河劇場にて上演後、5月からわらび座キャストによりたざわこ芸術村わらび劇場にてロングラン上演され、2012年4月から全国ツアーが予定されている。

銀河劇場での主なキャストとスタッフ

関連項目

脚注

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外部リンク

テンプレート:スタジオジブリ テンプレート:高畑勲

テンプレート:Asbox
  1. 作品名として歴史的仮名遣を用いている。
  2. 『魔女の宅急便』TV初放送時の宮崎の発言
  3. 日経BP社技術研究部 『進化するアニメ・ビジネス―世界に羽ばたく日本のアニメとキャラクター』日経BP社、2000年、47頁。ISBN 4822225542
  4. 『おもひでぽろぽろ』がミュージカル化にORICON STYLE、2010年8月10日