山口県立徳山高等学校
テンプレート:日本の高等学校 山口県立徳山高等学校(やまぐちけんりつとくやまこうとうがっこう)は、山口県周南市にある公立高等学校である。
目次
概要
通称、「徳高」(とっこう)。山口県周南学区(周南市、下松市、光市)に属する。
「文武両道」を校風としている。学校の伝統として、「オガタマの木」(かぐわしく世を支える人物たれ)、および「耿光(こうこう)の碑」(明らかな光 徳盛んなる様)がある。また、全HR教室に冷房が完備され、学食・売店もある。 また、市街地に位置しているため少し離れた所に第2運動場(野球場)があったり、部活動によっては学校施設以外の場所を使用している部もある。
学校歌として、校歌(3番まであるが、戦後廃止され現在は2番まで)、応援歌「山は岐山」、生徒歌「熱い血潮」の3曲がある(学校歌)。
2010年度(平成22年度)〜2014年度(平成26年度)まで、文部科学省からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されている。
設置学科
全日制普通科(定員280名)、全日制理数科(40名)、定時制普通科(40名:4年制・場合によっては3年)がある。
- 普通科(全日制)
- 2年次から、コース制を採り、文系・理系に分かれるが、特徴として近年は理系に進む生徒が多い。定員280名、18年度は240名、19年度からは280名と増減を繰り返した。
- 理数科
- 理科3科目(生物・物理・化学(ただし生物・物理に関して、IIを履修できるのはどちらか一方))を履修でき、岩国高校と山口高校と合同でセミナー合宿を行ったり、大学で講義を受けたりすることが出来る。また3年生は卒業研究ともいえる、島田川の水質調査などをする。
沿革
- 1880年 - 山口県5中学の一つとして、「旧制徳山中学校」開校。
- 1912年 - 「旧制徳山高等女学校」開校。
- 1948年 - 徳山西高等学校(前身:徳山中学校)、徳山東高等学校(前身:徳山高等女学校)が新制高校として開校。
- 1950年 - 高校再編により両校を統合し、「山口県立徳山高等学校」に校名変更。
- 1970年 - 校訓「真・健・和」制定。
- 1971年 - 全日制理数科設置。
- 1980年 - 創立100周年記念式典挙行。
- 1987年 - 第69回全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)出場。
- 2008年 - 鹿野高等学校の敷地内に鹿野分校を設置。
- 2010年 - 文部科学省からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定(平成22〜26年度:5年間)。
- 2012年 - 徳山北高等学校の敷地内に徳山北分校を設置。
教育方針
個々の学力向上と進路実現に向けて、2000年度(平成12年度)からは2学期制(前・後期)を導入している。
総合的な学習の時間には魁(さきがけ)講座という進路指導を行っている。魁とは本校校歌2番の歌詞よりとられている。
人権教育を大切にしており、生徒の心の育成を指導している。
進学成績
東大、京大、阪大などの旧帝国大、山口大や広島大などの地元国立大や早稲田大、慶應大、同志社大、立命館大などの私立大に大半の卒業生が進学する(徳山高校ウェブサイト)。
校則・服装など
- アルバイトは禁止
- 携帯電話は持ってきてもよいが、使用出来るのは一限授業前と放課後のみ。
- 制服
学校行事
昨今では授業時間確保のため、行事を縮小する進学校が相次いでいるが、毎年9月の第2日曜日とその前日の土曜日には、文化祭の「徳高祭」が開催される。また、徳高祭の前週(9月第1日曜日)には「運動会」が開催され、アーチや応援ダンスなどに力が入れられている。また、伝統的に3年男子生徒は証城寺の狸囃子をおどり、3年女子生徒は市民ばやしをおどる。
第3回考査終了後にはマラソン大会があり、全校(受験生である3年生を含む)生徒が男子12km、女子7kmの山道を走る。
生徒会活動・部活動など
年間5回行われる定期テストの最終日には習慣的に生徒会が企画するボランティア清掃活動が行われる。
部活動
部活動では、運動部が14部、文化部が18部あり、各部ともに県内外の大会で優秀な成績を修めている。2005年度山口県高等学校選手権大会(運動部)では、県内の学校別総合成績第2位で、スポーツも盛んである。中でも女子ハンドボール部は全国高等学校総合体育大会(インターハイ)2度の準優勝に輝いている。硬式野球部も1987年(昭和62年)の第69回全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)への出場経験もある。
運動部
- 陸上
- 登山
- バレー
- バスケット
- ソフトボール
- ハンド
- サッカー
- 卓球
- ソフトテニス
- バドミントン
- 柔道
- 剣道
- 弓道
- 硬式野球(男)
文化部
- 演劇
- 放送
- 文芸
- 吹奏楽
- 軽音楽
- 美術
- 書道
- ESS
- 地歴
- 化学
- 生物
- 被服
- 家事
- 茶道
- 華道
- JRC
- 邦楽
- 棋道(囲碁・将棋より改名)
有志活動
- 応援団
- チアリーダー
交通
通学生は、電車・バス・自転車・徒歩等、様々な方法で登校できる。
自転車通学は基本的に制限はないが、学校の許可が必要である。しかし、電車に乗って駅から自転車に乗って通学することは事情(部活動等で移動が必要など)がない限り駅の駐輪場のスペースの関係により禁止になっている。
同窓会
同窓会は、応援歌に由来し「岐山会」という。岐山とは、徳山高校の北側に位置する山の名前である(別名:金剛山-こんごうざん-)。
職域別、地域別にも同窓会が置かれており、山口県内外に多数の人材を輩出している。累計卒業者数は35,600余名(2003年)。
著名な関係者
卒業生
政界
- 赤松克麿 - 社会活動家、戦前の衆議院議員/徳山中学中退
- 赤松常子 - 参議院議員
- 安倍源基 - 戦前の内務官僚、企画院総裁、終戦時の内務大臣
- 石田馨 - 同上、警視総監、神奈川県知事、千葉県知事(のち五高・東大へ)
- 上岡康彦 - 山口県議会議員(公明党)
- 魚永智行 - 日本共産党山口県中部地区副委員長、元徳山市議会議員、衆院選出馬2回、参院選出馬1回
- 小川亮 - 元徳山市長、元岡山県副知事、現山口県立徳山高等学校同窓会岐山会会長
- 木村健一郎 - 周南市長、司法書士、元山口県議会議員
- 戸倉多香子 - 山口県議会議員、民主党山口県連副代表
- 友広巌 - 山口県議会議員(自民党)、元周南市議会議員
- 福田恵一郎 - 元山口県議会議員
- 藤江弘一 - 元参議院議員(自民党)
- 藤本博吉 - 元新南陽市長
- 宮本顕治 - 元日本共産党中央委員会議長、元参議院議員(2期)
法曹界
- 戸倉三郎 - 最高裁判所事務総長、元東京高等裁判所判事
- 福田剛久 - 東京高等裁判所判事、元最高裁判所上席調査官
実業界
学界
- 青木啓治-京都大学教授
- 青木和徳 - 神戸大学教授
- 秋定健 - 川崎医科大学助教授
- 飯田哲也 - 環境学者、日本総合研究所主任研究員
- 岩崎民平 - 東京外国語大学教授、研究社の英和大事典の改訂
- 河野通方 - 東京大学教授
- 田中彰 - 日本史研究者、北海道大学名誉教授
- 田村實造 - 東洋史研究者、京都大学文学部名誉教授
- 温品鳳治 - 愛知芸大名誉教授
- 橋詰洋三 - 元中京大学法学部教授、弁護士
- 林要 - 社会運動史研究者
- 藤井英俊 - 大阪大学接合科学研究所教授 / 早大卒後に阪大登用へ
- 森広芳照 - 京都大学教授
- 山本泰稔 - 芝浦工業大学教授
- 小林敬和 - 愛媛大学教授
- 横道清孝 - 政策研究大学院大学教授
- 多田稔 - 英米文学者
文学、芸術
- いなせ家半七 - 落語家(本名・国本貴久)
- 今井麻美 - 声優
- 香綾しずる - 宝塚歌劇団雪組男役
- 貞本義行 - アニメーター、漫画家
- 手塚英孝 - プロレタリア文学作家
- 津田真澄 - 俳優、声優
- 中本千晶 - フリーライター
- 平田俊子 - 詩人
- 福田靖 - 脚本家
- 水瀬葉月 - 小説家
- 森園みるく - 漫画家
- 本村三四子 - 漫画家
- 亘寒太 - 種田山頭火と交流のあった俳人
スポーツ
マスコミ
- 伊東敏恵 - NHKアナウンサー
- 斉藤まりあ - 元日本テレビアナウンサー
- 酒井充子 - 映画監督、元北海道新聞記者
- 佐藤良子 - 日本テレビアナウンサー
- 毛利聡子 - 元山口放送アナウンサー、元テレビ大阪アナウンサー
その他
- 山縣正郷 - 旧海軍軍人
- 飯田房太 - 日本の海軍軍人、戦闘機操縦士
- 城繁幸 - 作家、コンサルタント
- 三吉茂俊 - トヨタ自動車レクサスセンターチーフエンジニア、「レクサス・GS430」開発
- 熊谷晋一郎 - 小児科医・作家
参考文献
- 徳原啓『徳高物語』鳳鳴館 1978年