動橋駅
テンプレート:駅情報 動橋駅(いぶりはしえき)は、石川県加賀市動橋町にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)北陸本線の駅である。
目次
概要
難読駅名でも知られる。片山津温泉に近く、かつては特急停車駅として賑わっていたが、現在では普通列車しか停車しない寂しい駅になってしまっている。また、北陸鉄道片山津線・山代線と接続していたが、既に廃止されている。
「いぶり」は「いぶる」の活用形で、広辞苑などにも示される古い言葉である。揺する、ゆり動かす、ゆすぶるの意味[1][2]で加賀南部で古くから使われ、揺れる橋が二級河川動橋川に架かっていた所に由来する。
駅構造
単式ホーム2面2線を持つ地上駅である。島式ホームの内側にも線路(中線)はあるが、上下線両方ともに正方向に進入できないようになっており待避線としては使用できない。また絶対信号機も設置されておらず停留所となっている。元々単式である上りホーム側に駅舎があり、下りホームへは跨線橋で連絡している。特急停車駅時代の名残か、普通停車駅にしては比較的ホームも広い構造になっているが、2013年春に普通列車の有効長以外の部分に安全柵を設置する工事を実施し、関係者以外は立ち入り禁止となった。
以前は簡易委託駅であったが、現在は小松駅管理の無人駅となっている。自動券売機が設置されている。
ホーム | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | テンプレート:Color北陸本線 | 上り | 福井・敦賀方面 |
2 | テンプレート:Color北陸本線 | 下り | 金沢・富山方面 |
- ホーム上にはのりば番号標がないが、駅掲示時刻表では上記の番号で案内されている。この案内によると、使われていない中線は番号カウントから外されている。
- 接近警告機から鳴るメロディは、1番のりばが「アニーローリー」、2番のりばが「エリーゼのために」である。
利用状況
- 1日平均乗車人員
- 1995年度(平成6年度) 984人
- 1995年度(平成7年度) 984人
- 1996年度(平成8年度) 958人
- 1997年度(平成9年度) 928人
- 1998年度(平成10年度) 885人
- 1999年度(平成11年度) 841人
- 2000年度(平成12年度) 754人
- 2001年度(平成13年度) 740人
- 2002年度(平成14年度) 723人
- 2003年度(平成15年度) 720人
- 2004年度(平成16年度) 709人
- 2005年度(平成17年度) 719人
- 2006年度(平成18年度) 653人
- 2007年度(平成19年度) 635人
- 2008年度(平成20年度) 665人
- 2009年度(平成21年度) 584人
- 2010年度(平成22年度) 580人
駅周辺
歴史
以前、当駅は加賀温泉郷への窓口として、大聖寺駅と共に特急が手分けして停まっていた。1960年代末期には特急「雷鳥」・「しらさぎ」が大聖寺駅と動橋駅の両駅に停車するダイヤとされていたことが特急の格やスピードアップの観点から問題視されたことから、隣の作見駅が加賀温泉駅と改称され加賀温泉郷の入口として一本化された。それ以降は急行「くずりゅう」が1往復停車するのみとなり、それも1985年(昭和60年)3月に廃止された後は、普通列車のみの停車駅となってしまった。この経緯については、鉄道と政治#停車駅争奪戦も参照のこと。
- 1897年(明治30年)9月20日 - 官設鉄道北陸線の福井駅 - 小松駅間延伸時に動橋駅(いぶりばしえき、一般駅)として開業。
- 1909年(明治42年)10月12日 - 線路名称制定、北陸本線所属駅となる。
- 1911年(明治44年)3月5日 - 山代軌道線(後の北陸鉄道山代線)の新動橋駅が開業。
- 1914年(大正3年)4月15日 - 温泉電軌片山津線(後の北陸鉄道片山津線)の動橋駅が開業。
- 1956年(昭和31年)12月15日 - 「いぶりばしえき」から「いぶりはしえき」に呼称変更。
- 1965年(昭和40年)9月24日 - 北陸鉄道片山津線の動橋駅が廃止。
- 1970年(昭和45年)10月7日 - 貨物の取扱を廃止(旅客駅となる)。
- 1971年(昭和46年)7月11日 - 北陸鉄道山代線の新動橋駅が廃止。
- 1985年(昭和60年)3月14日 - 荷物の取扱を廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる。
- 2009年(平成21年)4月1日 - 簡易委託廃止、無人化。
隣の駅
- 西日本旅客鉄道
- テンプレート:Color北陸本線
北陸鉄道 動橋駅
概要
片山津線の始発駅で、国鉄の北側に位置し、独自の出入口はなかった。
駅構造
国鉄駅とつながる跨線橋を降りたところに1面1線のホームがあり、金沢寄りに3線の車庫があった。国鉄とは線路がつながっていなかった。
歴史
- 1914年(大正3年)4月29日 - 温泉電軌の駅(馬車鉄道)として開業。
- 1922年(大正11年)11月23日 - 電車に転換。
- 1943年(昭和18年)10月13日 - 合併により北陸鉄道の駅となる。
- 1965年(昭和40年)9月24日 - 片山津線廃止により廃駅となる。
隣の駅
- 北陸鉄道
- 片山津線
- 動橋駅 - 片山津本町駅
廃止後
片山津線廃止後も数年の間は電車がバスに置き換わっただけの形とされ、ホームの断面を階段状に改修して線路跡からバスが発着し、跨線橋も存置されて国鉄駅や山代線の新動橋駅と連絡していたが、1970年(昭和45年)の加賀温泉駅の開業、翌1971年(昭和46年)の山代線を含む加南線全線廃止と前後して跨線橋が撤去され、当駅から片山津温泉へのバスは山代温泉からの直通となり、狭隘な駅前に乗り入れることができないため150mほど南に位置する動橋駅前バス停を経由していた。この路線バスは2008年(平成20年)4月30日限りで廃止されている。
北陸鉄道 新動橋駅
概要
駅構造
国鉄駅を出たすぐ右手に木造の駅舎があり、Y字ポイントで分岐した島式ホーム1面2線を有していたが、晩年は駅舎から見て右側の1線だけが使われていた。
歴史
- 1915年(大正4年)5月1日 - 温泉電軌の駅として開業。
- 1943年(昭和18年)10月13日 - 合併により北陸鉄道の駅となる。
- 1963年(昭和38年)7月19日 - 動橋線の山代線への改称により同線の駅となる。
- 1971年(昭和46年)7月11日 - 加南線全線廃止により廃駅。
廃止後
駅跡地には道路が新設され、残りの用地は駅前広場の拡張に使われている。
隣の駅
- 北陸鉄道
- 動橋線
- 庄駅 - 新動橋駅
脚注
関連項目
外部リンク
テンプレート:リダイレクトの所属カテゴリ- ↑ 広辞苑第3版「いぶる」[他四]162頁昭和58年12月6日発行第1刷
- ↑ テンプレート:Cite web