出雲路号
出雲路号(いずもじごう)は、福岡県(福岡市・北九州市)と島根県(雲南市・出雲市・松江市)を結ぶ夜行高速バス。
概要
1990年運行開始。島根県東部の3市と福岡県を直結する夜行高速バスである。夜行1往復の運行で、全便座席指定制。乗車には予約が必要である。
当路線の運行開始当時、福岡市・北九州市と出雲市・松江市を結ぶ交通機関として山陰本線経由の優等列車(特急「いそかぜ」・急行「さんべ」)があったが、特急「いそかぜ」は1993年に小倉駅以西が、2001年に益田駅以東が打ち切り(2005年に列車自体も廃止)、急行「さんべ」は1997年に廃止された。他に福岡空港と出雲空港の間には日本エアコミューターの航空路線がある。
2003年から2005年の間には昼行便も運行されていた。
運行会社
- 一畑バス(松江本社)
- 中国ジェイアールバス(島根支店)
- 両社の福岡側の運行支援は西鉄高速バス北九州支社(西日本鉄道北九州高速自動車営業所)が担当。
一畑バスは、2人乗務で全区間運行しているが、JRバスは出雲市駅にて交代し、全区間ワンマン運行を行っている。そのため、JRバスの参入時、出雲市駅での交代時間ができた。福岡行の場合、島根支店から回送されて松江駅に到着後、折り返し出雲市駅まで運行される。そこからは、別の乗務員が出雲市駅で待機しており、ここで引き継ぎが行われ、福岡まで運行される。松江行は、この逆となる。
運行経路・停車停留所
太字は停車停留所。福岡県内のみ・島根県内のみの利用は不可。
西鉄天神バスセンター - 博多バスターミナル - 呉服町出入口 - 福岡高速2号線 - 福岡高速1号線 - 福岡高速4号線 - 九州自動車道 - 北九州高速4号線 - 黒崎インター引野口 - 足立出入口 - 砂津 - 小倉駅前 - 足立出入口 - 北九州高速4号線 - 関門橋 - 高速門司港 - 中国自動車道 - 山陽自動車道 - 広島自動車道 - 中国自動車道 - 松江自動車道 - 三刀屋木次IC - 国道54号 - 下熊谷バスセンター - 国道54号 - 島根県道26号出雲三刀屋線 - 国道9号 - 出雲市駅 - 国道9号 - 斐川IC - 山陰自動車道 - 宍道(高速道) - 玉造(高速道) - 山陰自動車道 - 松江西IC - 松江駅
- 松江行は関門道 めかりPA・道の駅たたらば壱番地で、福岡行は道の駅たたらば壱番地・関門道 壇之浦PAで休憩をとる。
歴史
- 1990年8月2日 - 西日本鉄道・一畑電気鉄道(当時)により夜行便1往復で運行開始。また、当初は松江温泉駅(現・松江しんじ湖温泉駅)発着としていた。
- 1999年5月31日 - 西日本鉄道が撤退(予約・発券・福岡側の運行支援業務は継続)。一畑電気鉄道の単独運行へ。
- 2000年4月1日 - 分社化に伴い、一畑電気鉄道から一畑バスへ移管。
- 2001年4月20日 - 松江駅 - 松江しんじ湖温泉駅間を廃止し、松江駅発着となる。
- 2003年8月1日 - 昼行便1往復を運行開始。昼行便1往復・夜行便1往復の計2往復となる。この昼行便は出雲市駅は経由せず、三刀屋木次IC - 松江西IC間を松江自動車道 - 山陰自動車道経由で直通運行し、夜行便の他に赤名、頓原、掛合、三刀屋サンライン前(現・下熊谷バスセンター)、加茂に停車していた。
- 2005年8月31日 - 昼行便を廃止(夜行便の運行は継続)。
- 2006年7月18日 - 集中豪雨による災害で山陰道宍道IC - 松江玉造IC間が通行不能となり、国道9号経由で迂回し運行(8月10日まで、全面復旧は11月18日)。この間は国道9号のバス停に臨時停車。
- 2009年4月1日 - 中国JRバスが運行に参入。
- 2010年11月1日 - 「博多駅交通センター」バス停を「博多バスターミナル」に改称。
- 2011年8月ごろ - 休憩地としていた「ドライブイン赤名54」が閉店。これにより、島根側の休憩地が一畑便は道の駅赤来高原・中国JR便は道の駅掛合の里に変更。
- 2013年4月1日 - 松江自動車道三次東JCT - 吉田掛合IC間開通にあわせ、下熊谷バスセンター - 三次IC間のルートを国道54号経由から松江自動車道経由に変更、島根側の休憩地を両社ともに道の駅たたらば壱番地に変更。同時にダイヤを改正し、運行距離は短くなったものの時間調整の関係で所要時間は逆に延びることとなった[1]。
車内設備
- 3列独立シート
- テレビ・ビデオ(一畑のみ)
- 化粧室
- おしぼり
- 毛布
- スリッパ(一畑のみ)
脚注
- ↑ 平成25年4月1日 高速バス「松江福岡線」ダイヤ改正について - 一畑バス公式サイト内2013年4月1日閲覧