八木沢荘六
テンプレート:Infobox baseball player 八木沢 荘六（やぎさわ そうろく、1944年12月1日 - ）は、栃木県今市市（現：日光市）出身の元プロ野球選手（投手）、プロ野球監督、野球指導者、野球解説者。
2013年から群馬ダイヤモンドペガサスの特別アドバイザーを務める。
目次
来歴
実家は製材所を経営[1]。父親は今市市の市長だった八木澤善吉。
作新学院高校ではテンプレート:By、2年の時に春の選抜に初出場を果たす。2回戦で高松商に敗退。翌テンプレート:Byの選抜ではエースとして初優勝。作新は同年夏の甲子園も制して史上初の甲子園春夏連覇を果たすが、八木沢は大会前に体内から赤痢菌が検出され出場できず、控えだった加藤斌が主戦投手となった。高校同期に高山忠克、中野孝征、1期上に島野育夫がいた。
早稲田大学に進学しエースとして活躍。東京六大学リーグでは在学中3度優勝。テンプレート:Byにはマニラで開催された第6回アジア野球選手権大会（東京六大学選抜チームが日本代表）に出場、日本の優勝に貢献した。リーグ通算52試合登板、24勝12敗、防御率1.54、176奪三振、ベストナイン2回。大学同期に西田暢遊撃手がいる。
テンプレート:Byの第2次ドラフト1位で東京オリオンズに入団。即戦力と期待されながら伸び悩むが、徐々に力をつけ成田文男、金田留広、木樽正明、村田兆治の4本柱に次ぐ先発投手に定着。
テンプレート:By10月10日の対太平洋クラブライオンズ戦ダブルヘッダー第1試合（宮城球場）で完全試合を達成。この試合は、元々は中継ぎ登板が多く、規定投球回に足りなかった八木沢に最高勝率のタイトルを取らせるべく投球回数を稼ぐために先発した試合だったという。この後、八木沢は目論見どおり規定投球回に到達し、7勝1敗で最高勝率のタイトルを獲得した[2]。このシーズンの完投は完全試合の1試合のみ、完封に至ってはプロ入り7年目で初めてだった。また、八木沢は元々ダブルヘッダーの第2試合に先発の予定だったが、第1試合に先発する予定だった村田兆治が寝違えて首を痛めたために急遽第1試合に先発することになったという。完全試合の日はカウントボール3までいったケースは一度もなかった。これは15回ある完全試合の中で唯一の記録である。
テンプレート:Byには15勝、翌テンプレート:Byには11勝をマーク。テンプレート:By、近鉄バファローズのチャーリー・マニエルの顔面に死球を当て、マニエルは顎の骨を複雑骨折する重傷を負った。マニエルが復帰した後、「和解」の場が持たれたが、故意にボールを当てたという疑念（ロッテ側は否定）を持っていたマニエルは八木沢と握手をしなかった。同年シーズン終了後に現役引退。
引退後は、テンプレート:Byはロッテ投手コーチ、テンプレート:Byからテンプレート:Byは西武ライオンズ一軍投手コーチ、テンプレート:Byは西武二軍投手コーチ、テンプレート:Byからテンプレート:Byまで西武一軍投手コーチを務め、テンプレート:Byからテンプレート:Byシーズン途中までは千葉ロッテマリーンズ監督を務めた。テンプレート:Byは横浜ベイスターズ一軍投手コーチ、テンプレート:Byはフジテレビ・ニッポン放送の野球解説者、テンプレート:Byからテンプレート:Byは読売ジャイアンツ二軍投手コーチ、テンプレート:Byからテンプレート:Byは阪神タイガース一軍投手コーチ、テンプレート:Byからテンプレート:Byはラジオ日本解説者、テンプレート:Byはオリックス・ブルーウェーブ一軍投手コーチ、テンプレート:Byは四国アイランドリーグ巡回コーチ、テンプレート:Byからテンプレート:Byは社会人野球の東京ガス投手コーチ、テンプレート:Byからテンプレート:Byは東京ヤクルトスワローズ二軍投手コーチ、2011年から2012年はベースボール・チャレンジ・リーグ・群馬ダイヤモンドペガサスの投手コーチ[3]、2013年からは群馬の特別アドバイザーを務める。2014年2月6日に亡くなった森徹の後を受けて2月11日に日本プロ野球OBクラブ理事長に就任する事が発表された[4]。
人物
指導者として
豊富な経験を買われ、中西太、山内一弘、水谷実雄、高畠康真（いずれも打撃コーチ）などと並び「12球団巡回コーチ」と呼ばれる。
西武に移籍してきた江夏豊が、球団で唯一慕っていたコーチである。その江夏が在籍したテンプレート:Byはリーグ優勝を逃し、翌シーズンはその責任をとらされ二軍コーチに降格させられてしまう[5]。
ロッテ監督時代は伊良部秀輝・河本育之・成本年秀、阪神投手コーチ時代は福原忍・井川慶を戦力として育て上げた。
野村克也が阪神監督就任時、投手コーチとして声をかけていた尾花高夫（尾花本人が行動を共にすることを希望していた）が福岡ダイエーホークスのコーチに就任したため、阪神の投手コーチを誰にするか迷った時、友人の森祇晶が八木沢を推薦し、就任に至ったという経緯がある。野村は年下であるが親しみをこめて「ロクさん」と呼んでいた。一方、藤川球児は自著の中で「八木沢と2000年秋季キャンプで腕立て伏せのやり方で言い合いになり、その後謝罪をして和解したが、翌年のシーズンは一度も使ってもらえなかった」と告白している。
2004年にオリックスの投手コーチに就任したが前年オリックスはチーム防御率5.95、年間最多被安打1534、最多失点927、最多自責点819と投手陣が崩壊状態であった。八木沢の手腕の見せどころであったが防御率5.66を記録するなど前年同様投手陣が崩壊状態となり同年限りで辞任した。
人間関係
伊原春樹とは西武と阪神でコーチとして同僚になり、伊原が西武監督時はキャンプで臨時投手コーチ、オリックス監督時も一軍投手コーチとして招聘された。
詳細情報
年度別投手成績
| テンプレート:By2 | 東京 ロッテ |
1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -- | -- | ---- | 7 | 1.0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0.00 | 2.00 |
| テンプレート:By2 | 6 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | -- | -- | .000 | 81 | 19.1 | 16 | 2 | 6 | 1 | 3 | 4 | 0 | 0 | 10 | 9 | 4.19 | 1.14 | |
| テンプレート:By2 | 44 | 2 | 0 | 0 | 0 | 3 | 2 | -- | -- | .600 | 359 | 90.0 | 71 | 11 | 24 | 4 | 3 | 56 | 1 | 0 | 40 | 36 | 3.60 | 1.06 | |
| テンプレート:By2 | 43 | 4 | 2 | 0 | 1 | 5 | 4 | -- | -- | .556 | 419 | 98.1 | 99 | 11 | 30 | 8 | 1 | 72 | 0 | 0 | 36 | 31 | 2.85 | 1.31 | |
| テンプレート:By2 | 23 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 1 | -- | -- | .800 | 161 | 36.2 | 40 | 3 | 11 | 3 | 0 | 19 | 1 | 0 | 25 | 19 | 4.66 | 1.39 | |
| テンプレート:By2 | 35 | 7 | 1 | 0 | 1 | 7 | 8 | -- | -- | .467 | 395 | 90.1 | 106 | 14 | 20 | 2 | 6 | 33 | 0 | 0 | 50 | 45 | 4.48 | 1.39 | |
| テンプレート:By2 | 55 | 9 | 1 | 1 | 1 | 7 | 1 | -- | -- | .875 | 513 | 130.1 | 112 | 14 | 25 | 2 | 3 | 68 | 1 | 0 | 47 | 40 | 2.76 | 1.05 | |
| テンプレート:By2 | 37 | 12 | 2 | 2 | 0 | 8 | 7 | 2 | -- | .533 | 453 | 115.0 | 86 | 12 | 27 | 1 | 3 | 54 | 1 | 0 | 56 | 49 | 3.83 | 0.98 | |
| テンプレート:By2 | 20 | 9 | 1 | 0 | 1 | 2 | 5 | 0 | -- | .286 | 324 | 77.2 | 76 | 13 | 21 | 1 | 2 | 26 | 1 | 0 | 35 | 33 | 3.82 | 1.25 | |
| テンプレート:By2 | 34 | 22 | 5 | 0 | 1 | 15 | 9 | 1 | -- | .625 | 676 | 171.2 | 153 | 14 | 29 | 1 | 5 | 66 | 2 | 0 | 53 | 47 | 2.46 | 1.06 | |
| テンプレート:By2 | 40 | 28 | 5 | 2 | 1 | 11 | 14 | 1 | -- | .440 | 719 | 175.0 | 167 | 10 | 32 | 0 | 6 | 89 | 2 | 0 | 75 | 51 | 2.62 | 1.14 | |
| テンプレート:By2 | 28 | 17 | 6 | 1 | 1 | 5 | 6 | 3 | -- | .455 | 496 | 120.1 | 119 | 7 | 23 | 1 | 5 | 48 | 0 | 0 | 49 | 43 | 3.22 | 1.18 | |
| テンプレート:By2 | 28 | 6 | 0 | 0 | 0 | 4 | 8 | 1 | -- | .333 | 326 | 74.1 | 95 | 6 | 19 | 1 | 4 | 32 | 0 | 0 | 43 | 40 | 4.84 | 1.53 | |
| 通算：13年 | 394 | 119 | 23 | 6 | 7 | 71 | 66 | 8 | -- | .518 | 4929 | 1200.0 | 1142 | 117 | 267 | 24 | 42 | 567 | 9 | 0 | 521 | 443 | 3.32 | 1.17 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
- 各年度の太字はリーグ最高
- 東京（東京オリオンズ）は、1969年にロッテ（ロッテオリオンズ）に球団名を変更
年度別監督成績
| 年度 | 球団 | 順位 | 試合 | 勝利 | 敗戦 | 引分 | 勝率 | ゲーム差 | チーム 本塁打 |
チーム 打率 |
チーム 防御率 |
年齢 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| テンプレート:By | ロッテ | 6位 | 130 | 54 | 74 | 2 | .422 | 26.5 | 89 | .241 | 3.82 | 47歳 |
| テンプレート:By | 5位 | 130 | 51 | 77 | 2 | .398 | 23.5 | 95 | .251 | 4.08 | 48歳 | |
| テンプレート:By | 5位 | 85 | 34 | 51 | 0 | .400 | -- | -- | ---- | ---- | 49歳 | |
| 通算：3年 | 345 | 139 | 202 | 4 | .408 | Bクラス：3回 | ||||||
- 1992年から1996年までは130試合制
- 1994年、成績不振により8月2日に監督を解任。監督代行は中西太
タイトル
- 最高勝率：1回 （1973年）
記録
- 初登板：1967年8月11日、対南海ホークス17回戦（大阪球場）、8回裏に5番手で救援登板・完了、1回2失点（自責点0）
- 初奪三振：1968年9月29日、対東映フライヤーズ27回戦（東京スタジアム）、4回表に青野修三から
- 初先発：1968年10月3日、対南海ホークス25回戦（大阪球場）、5回2/3を4失点
- 初勝利：1969年10月4日、対東映フライヤーズ24回戦（後楽園球場）、9回裏に3番手で救援登板・完了、2回1失点
- 初先発勝利・初完投勝利：1970年9月17日、対東映フライヤーズ22回戦（後楽園球場）、9回3失点
- 初完封勝利：1973年10月10日、対太平洋クラブライオンズ後期12回戦（宮城球場） ※史上13人目の完全試合
- 初セーブ：1974年5月24日、対阪急ブレーブス前期6回戦（阪急西宮球場）、7回裏2死に2番手で救援登板・完了、2回1/3を無失点
その他の記録
- 完全試合:1973年10月10日、対太平洋クラブライオンズ後期12回戦（県営宮城球場） ※史上13人目
背番号
- 27 （1967年 - 1979年）
- 72 （1980年、1999年 - 2001年、2011年 - 2012年）
- 73 （1981年）
- 84 （1982年 - 1991年）
- 80 （1992年 - 1994年）
- 77 （1995年）
- 85 （1997年 - 1998年）
- 75 （2004年）
- 74 （2008年 - 2010年）
関連情報
出演番組
- BASEBALL SPECIAL〜野球道〜 - かつてフジテレビ解説者として出演していた中継の現行統一タイトル
- プロ野球ニュース
- ニッポン放送ショウアップナイター
脚注
関連項目
テンプレート:千葉ロッテマリーンズ歴代監督 テンプレート:Navboxes
テンプレート:東京オリオンズ1966年ドラフト指名選手- ↑ 「週刊ベースボール」2011年1月31日号（懐かしのプロ野球自主トレ企画）より、八木沢が実家で丸太を背負ってスクワットをしている写真から。
- ↑ 7勝は最高勝率を獲得した投手の中では最少。1986年以降は「規定投球回到達有無に関係なく13勝以上」という規定ができたため、この規定が存在する限り更新されることはない。
- ↑ 八木沢荘六投手コーチ就任・青木野手コーチ背番号決定のお知らせ - 2010年12月20日
- ↑ プロ野球ＯＢクラブ新理事長は八木沢氏 スポーツニッポン 2014年2月11日閲覧
- ↑ ムック「埼玉西武ライオンズ 黄金投手陣の軌跡」（2013年、ベースボール・マガジン社）にある八木沢のインタビューによれば、二軍降格は自らの志願だったという。
