伊良湖岬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
テンプレート:Redirect テンプレート:Mapplot
伊良湖岬 (いらごみさき)は、愛知県田原市にあり、太平洋と三河湾を望む渥美半島先端にある岬である。
地理
- 1929年(昭和4年)に建てられた伊良湖岬灯台があり、1998年(平成10年)に「日本の灯台50選」に選ばれた。
- 岬の沖合には伊良湖水道航路が通り、1日に100隻以上往来する大型船舶を間近で眺めることができる。航路管制の伊勢湾海上交通センターもここに設置されている。
- 太平洋側には「日本の渚百選」、「日本の道100選」、「日本の音風景100選」、「日本の白砂青松100選」に選ばれた恋路ヶ浜という砂浜があり、柳田國男が1898年(明治31年)ここに遊び、拾った椰子の実の話を一緒に来られなかった島崎藤村にしたところ、それから藤村が想像を逞しくして創作したのが「椰子の実」(『落梅集』所収)とされ、やしの実博物館や椰子の実詩碑もある(日出園地)。なお、後に椰子の実の詩が現実に起こりうるものなのか某テレビ局のバラエティ番組で検証されたところ、南国から流れた椰子の実が、実際に漂着することがあるということが証明されている。
- 伊良湖フェリーターミナルがあり、知多郡南知多町の師崎、三重県鳥羽市の鳥羽港等に航路がある海上交通の要所となっている。
自然
周辺はウミウなど海鳥が多く棲息し、ウミガメの産卵場も形成されている[1]。1906年頃まではニホンアシカが繁殖していて[2]、「アシカ島」などの地名も残る[3]。また、近辺は日本の商業捕鯨の発祥の地でもあり、かつてはコククジラをはじめ、ザトウ、セミ、ナガス、シロナガスクジラ、マッコウ、シャチなど数多くの種類が陸からもよく見れたとされる。現在でも、オキゴンドウなど小型のイルカ類なら見られる事がある。スナメリや野鳥などを観察する観光船が田原市伊良湖港から就航している[4]。2010年と2012年には同一のコククジラを発見した事例もある。ウバザメ(波切では国内最大の捕獲数がある)やオサガメなどの貴重な生物も多かったとされる。
交通
伊良湖へ向かう鉄道は存在せず(最寄駅は豊橋鉄道渥美線の三河田原駅)、バスや船が公共交通機関となる。
道路
伊良湖岬への主要なアクセス路としては、国道42号と国道259号の2路線がある。国道42号は渥美半島の南岸側、国道259号は北岸側をそれぞれ通るルートである。
周辺施設
- Iragom01.jpg
伊良湖岬灯台
- Cape Irago 03.jpg
恋路が浜
- 道の駅伊良湖クリスタルポルト外観.jpg
道の駅伊良湖クリスタルポルト
- Irakomisaki1.JPG
遊歩道が整備されている。
- Irakomisaki2.JPG
- Irakomisaki3.JPG
脚注
関連項目
外部リンク
- 田原市観光ガイド
- 表浜BLUE WALK - 静岡と愛知の県境から伊良湖岬までの約50kmの海岸すべてを清掃する活動
- 伊良湖の名物