中央日報
テンプレート:Infobox 中央日報(日本語読み;ちゅうおうにっぽう、朝鮮語読み;チュンアンイルボ、テンプレート:Lang-en-short)は、韓国の朝鮮語の日刊新聞(朝刊)である。1965年創刊。本社をソウル特別市中区におく。時事通信社、日本経済新聞と友好関係にあり、日本総局を東京都中央区銀座の時事通信ビルに置く。
概要
元々は、李秉喆が創刊したテンプレート:ルビ財閥系の夕刊紙であり、後に朝刊紙に転換。同財閥系ということで、かつては東洋放送(TBC:AMラジオ639キロヘルツ、テレビ第7チャンネル)も所有していたが、全斗煥政権の言論統廃合により、1980年11月30日に廃局。同局はKBSに統合された。テンプレート:要出典範囲。TBCが使用していた周波数は今はKBSが使用している(テレビ:KBS第2テレビジョン、ラジオ:KBS第2ラジオ放送)。また少年雑誌『少年中央』も廃刊となった。
その後、2010年に李明博政権の規制緩和政策により、新聞社にもテレビ放送事業への参入が認められ、中央日報も、テレビの総合編成放送への参入を大韓民国放送通信委員会に申請した。その結果、同年12月31日に東亜日報、朝鮮日報、毎日経済新聞と共に認められ、約31年ぶりにテレビ放送事業が再開される運びとなった[1][2]。また、中央日報が設立するテレビ新局・JTBCに日本のテレビ朝日も全体の3.08%に当たる130億ウォン(約9億4000万円)分出資し、業務提携する[3][4][5]。ちなみに、テレビ朝日の親会社である朝日新聞社は中央日報の競合紙である東亜日報と提携している。
また、公式サイトはマイクロソフトが運営するMSNと提携している。
論調
論調としては旧三星系列ということもあり実利主義的またはエンターテインメントの色が濃く、トーンは世論の動向に左右されやすい。朝鮮日報、東亜日報と合わせて「朝・中・東」として保守系紙の代表格とされるが、実利主義、現実主義を標榜するだけに、朝鮮日報や東亜日報に比べて保守色は若干弱い。そのため、テンプレート:要出典範囲。支持率の低かった盧武鉉や李明博政権では、政府に批判的な立場を取ることが多かった。
また、湖厳(ホアム)ホールなど文化事業にも積極的に取り組んでいることから文化面に強いという評判がある。同社記者ら関係者によれば、現在では三星からは分離しており論調に影響は受けていないと語るが、記事や論調の傾向からは実際には少なからず三星の影響を受けている。
対日関係については論説委員(大記者)の中でも金永煕(キム・ヨンヒ)を始め日本語が堪能なベテラン記者が多く、日本に厳しい意見が強い韓国新聞界にあっては比較的日本に穏健な立場をとることが多いともされる。しかし近年では、上記新聞以上に記者個人による主観的な対日批判を繰り返している。また、竹島(韓国名 独島)問題でとりあえず地図をあれこれ公表してみるというのが一種の風物となっている。「地図区域一覧図」[6]などは天気予報の天気図のような「地図区域」であるが、日本が1930年代に「(その行為の必要性自体に疑問符をつけざるをえない)韓国領と明記」という話になっている。
戦犯旗という造語を作成し、旭日旗を攻撃している[7]。また誤訳が多く、例えば「(同じ第2次世界大戦の)戦犯でありながら」という全く原文に見当たらない言葉が編集者の一存で挿入されたりする[8][9]。
対馬は韓国領だと従来から主張しており、「対馬島の日」行事を韓国政府レベルで行うように提案している[10][11]。
2013年11月5日に中国国際放送局が中央日報の「5月に中国で出版されたパク大統領の自伝が近ごろ販売ランキングで上位に入った」「(朴大統領の中国での)人気が着実に上がっていることを説明するものだ」などとする記事に着目しているように、中国への接近が顕著になってきている[12]。
日本で議論を呼んだ記事
「原爆は神の懲罰」問題
2013年5月20日、中央日報のコラムニストのキム・ジン論説委員(記者)は、安倍首相が視察の際に試乗したブルーインパルスの機体番号が「731」だったことを韓国メディアが指摘していたことを受けて[13]、「丸太[14]の復讐を忘れたか」という挑発的な表題で「日本に原爆が投下されたのは神の懲罰だ」「原爆投下は旧日本軍の731部隊の生体実験に動員された犠牲者の復讐」と論評した[15][16]。これに対しては、長崎市の田上富久市長や広島市の松井一実市長などが批判した[17]ほか、被爆者には朝鮮人やキリスト教徒も含まれるため一部の韓国メディア[18]や識者からも批判がでた。在韓国日本大使館が中央日報に遺憾の意を伝えると、「社の意見ではない」と弁解した[19]が、菅義偉官房長官は「断じて許すことはできない」と批判した[20]。
その後、くだんの記事はネット日本語版のみが読めなくなり、母国向けには記事を読ませるという形で使い分けを行っている[21]。黒田勝弘によると韓国マスコミの対日報道は、誤報と分かってもほぼ訂正されることはないという[22]。その後、記事を書いたキム・ジンは5月27日付の同紙で釈明記事を発表して、「(自身の伝えたかった)趣旨と異なり、日本の原爆被害者と遺族を含め、心に傷を負われた方に遺憾の意を表明します」と釈明し、遺憾の意を表明することを迫られた[23][24]。しかし新聞として論説の撤回や謝罪といったことは行われていない[25]。テンプレート:See also
その他の社会問題
- 2011年3月11日、中央日報とソウル新聞は、日本で起きた東日本大震災を3月12日に「日本沈没」という大きな見出しで掲載し、日本映画「日本沈没」と比較した。同年12月27日、「反省文」を掲載し、震災紙面を変更した[26][27]。
- 2013年1月29日、韓国の窃盗団が日本で仏像を盗んで国内に持ち込んで拘束されたが、その後日本人だから14世紀中に窃盗した物なのだろうという趣旨のキャンペーンの中心的存在となった[28]。ちなみに2月7日になって文明大名誉教授が論文を発表したというのが唯一の論拠である[29][30]。日本政府は「国際法の文化財返還要請に基づいて、速やかに返還を求めていきたい」と述べている[31]。ちなみに2月28日以降は仏像の記事に対してすっかり意欲を失っている[32]。9月27日になって劉震竜文化庁長官の仏像返還発言があったため社説で取り上げることになったが「日本側はすぐに返還するよう騒いでいる。」「1370年ごろこの地域に出没した倭寇が強奪して行ったものと推定される」「くやしいが、浮石寺の仏像は不法搬出と見なされ日本に返すのが正しい。」といった内容であった[33]。
- 中央日報は、バラク・オバマ大統領へお手紙をしたためるという形式の記事で「米国が経済的にシャム双生児の中国を包囲」しつつあることに不満を示し、「中国は米国の最大の債権国」「中国との関係で最も大きな難題があるとすれば、軍事的な課題ではない」「米国は歴史のヤマ場を迎える度に反戦で平和の転機を作り、1972年に歴史的な米中和解を実現させた」などと米中接近の説得を行った上で「(米中の)どちらか一方を(韓国が)選択しろというのは過酷な注文」だと訴えている。ちなみに日本に関しては韓日中の国際分業で今のようにうまく過ごしたいとしている[34]。
脚注・出典
関連項目
外部リンク
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