ロシアの声
テンプレート:Infobox テンプレート:基礎情報 放送局
ロシアの声(ロシアのこえ、テンプレート:Lang-ru ゴーラス・ラッスィーイ、テンプレート:Lang-en、略称:VOR)はロシア連邦にあるBГТРК(全ロシア国営テレビ・ラジオ放送会社)系列の国外放送(国際放送)。ソビエト連邦崩壊後の1994年に現在の名称に変更され、それまではモスクワ放送(英語ではRadio Moscow)と呼ばれていた。
目次
概説
当初は、ソビエト社会主義共和国連邦テレビラジオ放送委員会の海外向け放送として、ドイツ語放送を開始したのが始まりである。ソビエト社会主義共和国連邦共産党機関紙「プラウダ」からの報道を中心に放送していた。 その後、大出力の送信設備が各地に建設され、英語とロシア語による「ワールドサービス」は短波の周波数帯を問わず聴取ができた。
ソ連崩壊後、ソ連テレビラジオ放送委員会(通称:ゴステレ)の解体から一時公社化。 現在は完全国営企業体であるが「公社」ではなく株式を発行する「国営会社」であり、32ヶ国語による放送を行う。
24時間旧ソ連諸国向けのロシア語放送を実施。
歴史
- 1929年10月29日 - 放送開始、ドイツ語放送開始
- 1929年11月 - フランス語放送開始
- 1929年12月 - 英語放送開始
- 1942年4月14日 - 日本語放送開始
- 1946年12月3日 - ハバロフスク支局開局
- 1961年 - アムハラ語放送、スワヒリ語放送、ハウサ語放送開始
- 1978年10月3日 - 「モスクワ放送ワールドサービス」が開始。(理由はBBCワールドサービスに対抗するため)
- 1994年10月29日 - ロシアの声 (Voice of Russia) に改称。
- 2004年10月29日 - 「ロシアの声日本語放送リスナーズクラブ日露友の会 ペーチカ」が発足。
- 2006年3月26日 - 中波 (630kHz, 720kHz) による日本語放送を中止。
- 2007年1月1日 - 中波による日本語放送を再開。(630kHz, 720kHz)
- 2008年10月23日 - アルメン・オガネシアーン社長がプーチン首相によりその職を解任され、新社長にアンドレイ・ブィストリツキイ(1961年生まれ・モスクワ教育大学卒)が任命される。
- 2009年10月15日 - 携帯電話モバイル放送(スマートフォン)を日本語を含む17言語で開始。
- 2009年10月29日 - 開局80周年を迎える。
- 2013年12月9日 - ウラジーミル・プーチン大統領はRIAノーボスチ通信と「ロシアの声」を廃止し、新たに国際情報局「ロシアの今日」(ロシア語ラシーヤ・シヴォードニャ、ロシア・トゥディ)を開設するロシア連邦大統領令に署名した[1][2]。
- 2014年4月11日 - ロシアの声日本語放送の衛星ラジオ放送への移行が発表される。
- 2014年5月1日 - ロシアの声日本語放送は会社再編に伴い、放送が一時的に休止される。
- 2014年5月 - ロシアの声日本語放送の日本人アナウンサーが全員一時帰国する。
- 2014年7月24日 - ロシアの声日本語放送再開される。
日本語番組
放送時間・周波数
2014年7月24日現在
放送時間 (JST) | 周波数 | 送信局 | 出力 |
---|---|---|---|
21:00-23:00 | ストリーミング放送 | ----- | ----- |
- 1時間を1単位とし、ニュース・時事解説番組・スポーツ情報、音楽番組を放送
- 2013年12月31日の放送をもって、ユジノサハリンスクからの中波720kHz (500kW) は廃止された。
- 2014年4月1日以降、イルクーツクからの短波5965kHz (100kW) が聞こえなくなっている。
- 局の組織変更が行われたが、衛星ラジオ放送の開始までしばらく時間がかかりそうである。予告されている衛星のデータは次の通り。東経90度「ヤマル201 (yamal 201)」受信チャンネル:CH34右、フォーマット:DVB-S、周波数:3954MHz、転送速度:毎秒29,500キロビット。
インターネット
- ロシアの声日本語放送 ホームページ
- ロシアの声日本語放送 電子メール:vostok@ruvr.ru(タイトル、文章は日本語可)
- ストリーミング放送
送信所
- コムソモルスク局:[[[:テンプレート:座標URL]]50_39_00_N_136_55_00_E_ 北緯50度39分00秒東経136度55分00秒]
- サハリン局:[[[:テンプレート:座標URL]]46_50_00_N_142_54_00_E_ 北緯46度50分00秒東経142度54分00秒]
- イルクーツク局:[[[:テンプレート:座標URL]]52_25_00_N_103_40_00_E_ 北緯52度25分00秒東経103度40分00秒]
日本語放送
日本語放送は1942年4月14日に開始。ドイツ語放送と同様、戦時中の対日宣伝が目的であった。番組は当初、モスクワで制作・放送されていた。
やがてハバロフスクにもスタジオを設置。モスクワからの放送と併せ2箇所で番組制作・発信が行われていた。
日本語放送でも夜間6時間以上の長時間放送を実施。ハバロフスク・ウラジオストク・ユジノサハリンスク等の極東ロシアからの中波放送は日本全国に良好に届いていた。
かつての中波1251kHzによる放送は、出力が1000kWと強力だったため、隣接しているニッポン放送 (1242kHz) のエリア内である関東地方でも混信を起こしていた。
2003年10月から再び、モスクワ制作の番組が主になっているがハバロフスクにもスタッフが残っており、月に40分程度の番組を制作し、モスクワ経由で放送していた。しかし日本語スタッフの退社により2010年9月でハバロフスクからの放送が終了となった。
1938年1月3日に南樺太からソ連に越境した日本の女優、岡田嘉子が戦後にアナウンサーを務めていた。
2007年4月14日と15日の両日、日本語放送放送開始65周年記念番組を放送。
放送のスタンスとしては、ロシアの国営放送であるため、政治・外交に属する問題に関しては、当然だがロシアのスポークスマン的な伝え方となる。例えば、北方領土付近で時折発生する、拿捕事件などは、殆どの場合ロシア側の公式コメントしか伝えない。なお番組製作スタッフは、リスナーからの番組のスタンスに関する質問への返答として、ロシアの声日本語版は、基本的にロシア寄りの意見に立って放送していることを番組内でも折に触れコメントしている。尤も、ロシア政府の宣伝的なニュースよりも、概ねロシアの生活文化の紹介が中心であり、かつての冷戦時代のような、露骨なプロパガンダは影を潜めている。
プログラム
ニュースとその解説番組「ラジオジャーナル『今日の話題』」(日曜のみ「週間ラジオ展望」)を毎時間放送する。その後の番組は日替わりである。ニュースの前にはその日のモスクワの天気・気温・対ドルルーブルとの交換レートの紹介がある。(22時台では時間的に余裕があるときはモスクワ以外の主要都市の天気・気温が放送される場合がある)
平日のニュースは2名のアナウンサーが担当する。
現在の番組
時間/曜日 | 月曜 | 火曜 | 水曜 | 木曜 | 金曜 | 土曜 | 日曜 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
21時台 | ニュース | ||||||
ラジオジャーナル「今日の話題」 | 週間ラジオ展望 | ||||||
モスクワミュージックマガジン (MMM) (クラシック) |
モスクワ情報エキスプレス | 文化の世界(再) | お答えします | 各地の話題 | アーカイブ | お便りスパシーバ(再) | |
22時台 | ニュース | ||||||
ラジオジャーナル「今日の話題」(再) | 週間ラジオ展望(再) | ||||||
科学と技術 (最終週のみ:ドゥルージバ・日露交流) |
文化の世界 | モスクワ情報エキスプレス(再) | ヤングウェーブ | モスクワミュージックマガジン (MMM) (ロック&ポップス) |
お便りスパシーバ | お答えします(再) |
その他
過去の番組
モスクワ放送
- 子供の時間
- ソビエト婦人の生活
- ソビエト農業の時間
- ソ連便り
- お返事の時間
- 聴取者の手紙から→お便りスパシーバ
- 今週の世界
- 時事解説
- 友好と善隣
- 今日の話題
- ロシア語講座 - 2014年4月2日「ロシア語講座」が開講した。
- ソ連文化
- ソビエトのパノラマ
- ラジオ懇談会
- リクエスト音楽
- ミッドナイト・イン・モスコー
- シベリア極東ジャーナル
ロシアの声
現在のアナウンサー一覧
- 日向寺康雄(チーフアナウンサー)
- 岡田和也(ハバロフスク)(2010年9月に退社)
- 山上智子
- 木戸典佳(2008年8月に退社。現在は家族と共に上海在住。)
- 真野佳名子
- 菅聡史
- いちのへ友里(2009年6月にモスクワを離れ、東京特派員に就任。)
- 後閑理恵(木戸の後任、2008年8月 - )
ハバロフスク支局
ソ連時代は住所は秘密であったが、後にハバロフスク市レーニン通り4番地と明らかになった。日本語、中国語、朝鮮語で極東地域の情報を含めた番組制作を行っていた。2003年10月に日本語課、中国語課、朝鮮語課が通信員課に縮小される。
長時間放送が実施されていた時代は、前半の数時間(21時まで)をハバロフスク発で全編放送したことがあった。2010年にシベリア銀河ステーションの放送が終了したのに伴い、ハバロフスクからの生放送は現在廃止されている。
過去の番組
- シベリア極東案内
- 論説室
- みちくさ音楽会
- ロシア民族音楽
- ロシアのポップ&ロック
- シベリア極東ジャーナル(最終週を除く土曜日)
- シベリア銀河ステーション(第2・第4土曜日)2010年9月25日放送分で打ち切り。