マサバ
テンプレート:生物分類表 テンプレート:Sister テンプレート:栄養価
項目 | 分量(g) |
---|---|
脂肪総量 | 12.1 |
脂肪酸総量 | 8.8 |
飽和脂肪酸 | 3.3 |
一価不飽和脂肪酸 | 3.6 |
多価不飽和脂肪酸 | 1.9 |
18:2(n-6)リノール酸 | 0.097 |
18:3(n-3)α-リノレン酸 | 0.053 |
20:4(n-6)アラキドン酸 | 0.13 |
20:5(n-3)エイコサペンタエン酸(EPA) | 0.11 |
22:6(n-3)ドコサヘキサエン酸(DHA) | 0.7 |
マサバ(真鯖、テンプレート:Lang-en-short、学名 Scomber japonicus )は、スズキ目・サバ科に分類される魚の一種。全世界の亜熱帯・温帯海域に分布する海水魚である。
日本では食用魚として重要で、近縁のゴマサバ、グルクマ等と共に「サバ」と総称されるが、単にサバと言った場合は本種を指すことが多い。地方名としてホンサバ(各地)、ヒラサバ(静岡・高知)、ヒラス(長崎)、タックリ(鹿児島)、サワなどもある。
特徴
成魚は全長50cmほどになる。体は前後に細長い紡錘形で、短い吻が前方に尖り、横断面は楕円形である。各鰭は体に対して小さい。鱗は細かく、側線鱗数は210-220枚ほどに達する。背面は青緑色の地にサバ類独特の黒い曲線模様が多数走り、側線より下の腹面は無地の銀白色をしている。
同属のゴマサバは、腹面に小黒点が散在すること、体の横断面が円形に近いことで区別できる。他にも第1背鰭の棘条数(マサバ10以下・ゴマサバ11以上)、背鰭の軟条数(マサバ16以下・ゴマサバ17以上)などの相違点がある。
生態
暖流に面した全世界の亜熱帯・温帯海域に広く分布する。日本近海でも暖流に沿った海域を中心に各地に分布する。摂氏14-17度と、ゴマサバやグルクマよりやや冷水温を好む。
沿岸域の表層で大群を作り遊泳する。春に北上・秋に南下という季節的な回遊を行い、1日10kmほどの割合で移動するが、沿岸の岩礁域付近に留まる群れもある。食性は肉食性で、動物プランクトン、小魚、頭足類など小動物を捕食する。
産卵期は2-8月で、直径1.08-1.15mmほどの分離浮性卵を産卵する。産卵数は全長25cmの個体で10万-40万、全長40cmで80万-140万に達するが、卵や稚魚を保護する習性はないので、成長途中でほとんどが他の動物に捕食されてしまう。
利用
巻き網、定置網などの沿岸漁業で多量に漁獲される。外洋に面した防波堤や船からの釣りでも漁獲される。
身はやや白っぽいが赤身魚に分類され、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)を豊富に含む。
秋から冬にかけてが脂が乗って旬とされる一方、夏は味が落ちるとされている。用途は〆鯖(きずし)、鯖寿司、焼き魚、煮付け、唐揚げ、缶詰、鯖節など幅広い。新鮮なものは刺身でも食べられるが、傷みが早いので注意が必要である。また鮮度の良いものであっても、アニサキスが寄生している可能性があるため生食は注意する必要がある。通常は塩鯖や缶詰など、保存が利くように加工された上で流通することが多い。
マサバの中でも特に脂の乗った鯖をとろ鯖と呼ぶ。
また大分県の関さば、神奈川県の松輪サバ、青森県八戸市の八戸前沖鯖など各地に地域ブランドがある。
日本近海の太平洋のマサバは、環境変化や乱獲の影響により漁獲量が激減、2001年にはピーク時の3%にまでなった。その後、休漁など保護政策により2001年の11倍ほどに回復している[3]。
慣用句
脚注
関連項目
参考文献
- Fishbase - Scomber japonicus(英語)
- 岡村収監修 山渓カラー名鑑『日本の海水魚』(サバ科執筆者 : 中村泉)ISBN 4-635-09027-2
- 藍澤正宏ほか『新装版 詳細図鑑 さかなの見分け方』講談社 ISBN 4-06-211280-9
- 檜山義夫監修 『野外観察図鑑4 魚』改訂版 旺文社 ISBN 4-01-072424-2
- 永岡書店編集部『釣った魚が必ずわかるカラー図鑑』 ISBN 4-522-21372-7
- 内田亨監修『学生版 日本動物図鑑』北隆館 ISBN 4-8326-0042-7
- 岩井保『魚学入門』恒星社厚生閣 ISBN 4-7699-1012-6
外部リンク
- Scomber japonicus (マサバ) 水産総合研究センター
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