ポートアイランド
ポートアイランドは、神戸市中央区、神戸港内にある人工島。神戸大橋及び港島トンネルによって神戸中心部と結ばれ、都市機能を一通り備える。計画・設計は建築家、都市計画家の水谷頴介が担当。今後の都市開発に先駆的な役割を果たしたとして、1980年(昭和55年)に日本都市計画学会石川賞が授与された。
六甲山地の土で埋め立て、2期に分けて造成された。
およその位置 | 着工 | 竣工 | 総面積 | 町名 | |
---|---|---|---|---|---|
第一期 | 北部 | 1966年(昭和41年) | 1981年(昭和56年) | 4.36 km2 | 港島中町・港島 |
第二期 | 南部 | 1987年(昭和62年) | 2005年(平成17年) | 3.90 km2 | 港島南町・港島 |
目次
町名
歴史
1966年に六甲山の土で埋め立てが始まり、その後、2005年には神戸空港が新たに作られた[1]。 開島に合わせ、1981年(昭和56年)にポートピア'81(神戸ポートアイランド博覧会)を開催。その後の地方博ブームのさきがけとなった。また、街開きにあたって博覧会を開催するという手法は横浜博覧会(横浜市・みなとみらい21地区)など各地で用いられるようになった。
阪神・淡路大震災の際には、島内全体が液状化現象で水浸しになって至る所に段差が生じた。市内の需要をカバーするため、一期地区に大量の仮設住宅が建設される。神戸大橋も橋脚にズレが生じただけではなく、水道管2本のうち通水していた1本(もう1本は将来需要を満たすために作られたもので通水されていない)が陥落して人工島の防災上の弱さを露呈した。なお、復旧工事中は、交通規制による渋滞緩和などの目的で、KD橋という仮の橋が新港第三突堤に向けて架設され1年間使用されていた。
その後、一期地区は、その港湾施設の統合に伴って島の西部で旧バースの売却が行われ、神戸学院大学、神戸夙川学院大学、兵庫医療大学の3大学がキャンパスを新しく開設した。さらに、重機販売会社や中古車販売会社が集積して輸出を行う巨大中古車市場も設けられている。震災後、二期地区は土地の売却が進まずに問題となり、神戸市は、神戸医療産業都市構想を立案して医療機関や関連企業の誘致を図っている。その結果2009年(平成21年)8月現在では、理化学研究所神戸研究所など11の研究関連施設と158の医療関連企業が進出し、国内最大級の医療クラスターとなっている。2002年(平成14年)には三宮地域と神戸空港を結ぶ重要な都市軸上に位置している西側の区域が、「神戸ポートアイランド西地域」として政令による都市再生緊急整備地域に指定されている[2]。
博覧会の終了後も営業が続けられていた神戸ポートピアランドは阪急グループの経営再建に伴い、2006年(平成18年)3月31日をもって閉園した。
施設
- 神戸コンベンションコンプレックス
- ポートアイランド・スポーツセンター
- 神戸市立青少年科学館
- UCCコーヒー博物館
- 神戸どうぶつ王国(旧神戸花鳥園)
- みなと異人館 - 北野町にあった異人館「旧ヘイガー邸」を移設したもので、現在はシスメックスのゲストハウスとして利用されている(通常は一般には非公開)。
- ジーベックホール
- みなとじま会館
- ニチイ学館神戸ポートアイランドセンター
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UCCコーヒー博物館
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ワールド記念ホール
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みなと異人館
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神戸国際交流会館
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神戸花鳥園
ホテル
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ポートピアホテル
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ホテルパールシティ神戸
研究機関
- 先端医療センター
- 理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター、計算科学研究機構(京コンピュータ)
- 神戸バイオメディカル創造センター
- 神戸バイオテクノロジー研究・人材育成センター
- 神戸大学インキュベーションセンター
- 神戸臨床研究情報センター
- 分子イメージング研究開発拠点及び健康産業開発センター
- 神戸インキュベーションオフィス
- 神戸国際ビジネスセンター
- 神戸医療機器開発センター
- 日本メジフィックス神戸ラボ
- アシックススポーツ工学研究所
- 兵庫県立生活科学研究所
- 日本麻酔科学会本部
- 神戸健康産業開発センター
大学
- 神戸女子大学・神戸女子短期大学ポートアイランドキャンパス
- 神戸学院大学ポートアイランドキャンパス
- 神戸夙川学院大学
- 夙川学院短期大学
- 兵庫医療大学
- 甲南大学ポートアイランドキャンパス
- 神戸大学インキュベーションセンター
- 兵庫県立大学神戸情報科学キャンパス
職業能力開発短期大学校
企業
- ワールド本社
- ジャヴァグループ本社
- UCC上島珈琲本社
- TOA本社
- ユーハイム本社
- フジッコ本社
- アシックス本社
- 田崎真珠本社
- 大月真珠本社
- MORESCO本社・研究センター
- バンドー化学本社
- メノガイア本社
- 神戸ふ頭梱包団地
- サンテレビジョン (SUN-TV)本社
- オフテクス本社
- オリバーソース本社・工場
- ノエビア本社(ノエビア神戸ビル)
- コナミ神戸ビル(かつての本社)
- ダイエー(登記上の本店)
- World co ltd headquarters building Kobe01s5s4272.jpg
ワールド本社
- Java Group headquarters building (Java Fashion Dominium) Kobe01s5s3200.jpg
ジャヴァグループ本社(ジャヴァファッションドミニアム)
- Java Group second headquarters building Kobe01s5s4272.jpg
ジャヴァグループ第2本社(べべ本社、ビービージュニア本社)
- MenoGaia headquarters building Kobe02s5s4272.jpg
メノガイア本社
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ユーハイム本社
- Otsuki Pearl headquarters building Kobe01n4272.jpg
大月真珠本社
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UCC上島珈琲本社
交通関連
- 神戸エムケイ本社営業所・エムケイ観光バス神戸営業所
- 国際興業大阪神戸支店・神戸営業所
- 神戸交通振興ポートアイランド営業所
- 日本交通神戸営業所・関西空港リムジン神戸営業所
- 神姫バス神戸営業所ポートアイランド車庫
- 西日本JRバス神戸営業所
- 大阪バス神戸営業所
- 東豊観光神戸営業所
- 神戸フェリーバス本社
- 神戸バス本社
- 神戸空港タクシーポートアイランド営業所
- 神戸新交通本社・ポートライナー車両基地
- 株式会社OMこうべ海上アクセス事業部(神戸-関空ベイ・シャトル)
その他
- ポートアイランド北公園、ポートアイランド中公園、ポートアイランド南公園、ポートアイランド西公園、ポートアイランド中央緑地公園
- イズミヤスーパーセンター(2010年(平成22年)2月28日閉店)
- 神戸キメックセンタービル
- 神戸ヘリポート
- 神戸市立医療センター中央市民病院
- イケア
- ポートアイランドゴルフ倶楽部
- 神戸水上警察署
- 神戸市水上消防署
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- Kobe Biennale 2011 03s3.jpg
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神戸市立医療センター中央市民病院
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神戸水上警察署
交通
南側沖合には神戸空港があり、空港および2期地区へのアクセスとしてポートライナーが延伸された。また、阪神高速5号湾岸線(大阪湾岸道路西伸部)の延長が都市計画決定され、6車線の高架道路・橋が建設される予定である。ちなみにポートアイランド内には2箇所のランプが設けられる見込みである。
- 神戸新交通ポートアイランド線(ポートライナー)
- 神戸交通振興(ポーアイキャンパス線)
- 神姫バス(ポートアイランド線)
教育
- 中央区 (神戸市)に記載
帰化植物 [1]
全国屈指の帰化植物のメッカとなっている。初めて記録された帰化植物や、新たな知見が得られるなど、学術的にも珍しい発見がされている。記録された帰化植物は239種。原産地別ではヨーロッパ産122種、北アメリカ産66種、地中海沿海産23種、南アメリカ産10種、その他12地域18種。分類別では、イネ科51種、キク科36種、アブラナ科20種、マメ科19種、ナデシコ科10種、ナス科9種、その他94種。
港で荷降ろしされるコンテナに付着していたもの
空き地の表土流出防止の目的で外国産の牧草種子が使用され、その中に混入していたもの
道路分離帯や花壇で栽培されていたものが繁殖したもの
土壌改良のため輸入された、ヤシ殻堆肥や家畜の糞や、持ち込まれた植物に混入していたと考えられるもの
主な帰化植物
アメリカウンダンモドキ
- アブラナ科。アフリカ南部原産で、オーストラリア・ニュージーランド・ヨーロッパ・ハワイ島に帰化している一年生または多年生草本。1996年ポートアイランドで採集された。
セイヨウヤマホロシ
- ナス科。ヨーロッパ原産で、北アフリカ・アジア・オセアニア・北アメリカに帰化している。昭和初期に観賞・薬用植物として渡来してる。ポートアイランドでは、輸入物資に付着していたと考えられるものが、1991年に記録されている。
- ボリビア・アルゼンチンの原産で、近隣国や北アメリカ・オーストラリア・アフリカ・イスラエルなどの地中海沿岸に帰化している。ポートアイランドでは、輸入物資に付着していたと考えられるものが、1995年に記録されている。
- イネ科。西南ヨーロッパ・北アフリカ・西アジア原産で、北アメリカ・オーストラリアなどに帰化している。1968年、北九州市で日本最初の生育報告がなされ、ポートアイランドでは1993年に記録された。
- イネ科。北アメリカ原産の多年生草本。1997年、ポートアイランドで初めて生育が確認された。その後、尼崎市南部・北九州市・大阪府南部での記録がある。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 水田光雄 「帰化植物たちの楽園」 『兵庫県生物学会65周年記念誌 豊かな兵庫の自然力 - 生物の多様性と人々の営み -』、兵庫県自然学会編、2011年、125-127頁
- ↑ 都市再生緊急整備地域(神戸市公式ウェブサイト)