ゼロテスター
テンプレート:Infobox animanga/Header テンプレート:Infobox animanga/TVAnime テンプレート:Infobox animanga/Footer 『ゼロテスター』は、1973年(昭和48年)10月1日から1974年(昭和49年)12月30日まで、フジテレビ系で毎週月曜19時 - 19時30分に全66話が放送された関西テレビ放送・東北新社・創映社(現:サンライズ)制作のSFアニメ。
第39話より『ゼロテスター 地球を守れ!』に番組タイトルが変更された。
なお、本作の放映終了後、関西テレビ制作のアニメは2003年に放映された『ギルガメッシュ』(関西テレビ初の自社制作深夜アニメ)まで約30年存在しなかった。また、月曜19時台はその後、『快傑えみちゃんねる』などでのローカル枠まで関西テレビ枠がなかった。
概要
高橋良輔の初監督作品。創映社の第2作目で、前年の『ハゼドン』の失敗を受け、企画内容を海洋冒険からSFに切り替えた。
『サンダーバード』の日本版権者だった東北新社が「和製サンダーバード」をコンセプトとして企画し、子会社である創映社の第2号作品として制作させた。視聴率的には失敗に終わった『ハゼドン』に対し、本作は視聴率の面で成功した。
初期はゼロテスターも異変調査・救助任務の中で結果的に戦闘に至るシナリオになっていたが、度重なる路線変更で戦闘色を強めていった。
次回予告の最後には「来週もこのチャンネルにチャージしよう」のセリフが必ず入れられていた。
なお、メカニックデザインとしてクレジットされている「ジョン・デドワ」は架空の人物で、その実態はスタジオぬえの事実上の前身であるSF企画会社クリスタルアートスタジオであり、現スタジオぬえ関係のものとしては最初のテレビアニメである。
ストーリー
「ゼロテスター」の由来は生命維持度ゼロの限界に挑戦するテストパイロットの事。侵略者であるアーマノイド軍との死闘を繰り広げる。
登場人物
地球側
- 吹雪 シン(ふぶき シン)
- 声 - 神谷明
- テスター1号、マーク1のパイロット。劇中では「フブキ」と呼ばれ、名前で呼ばれる事は稀。
- 荒石 ゴー
- 声 - 竹尾智晴(現・中尾隆聖)
- テスター1号、マーク2のパイロット。劇中では「アラシ」と呼ばれ、名前で呼ばれる事は稀。
- リサ
- 声 - 麻上洋子
- テスター1号、マーク3の女性パイロット。
- ヤン
- 声 - 八代駿
- テスター隊専属の技術者。テスター隊が使う各種アイテムを発明・開発をする。
- ヒロシ
- 声 - 小原乃梨子
- タチバナ博士の孫。
- 剣持キャプテン
- 声 - 広川太一郎
- フブキ、アラシ、リサ達ゼロテスターの隊長であり、鬼教官。
- タチバナ博士
- 声 - 川久保潔
- 地球最高の頭脳であり、テスター隊の最高責任者。
- 法水 冷児
- 声 - 井上真樹夫
- Z-1のテストパイロット。元ゼロテスター候補生で、吹雪のライバル。
- ガオ博士
- 声 - 富田耕生
- タチバナ博士の友人。第50話の戦闘ロボット、クラッシャー7の開発者。第53話にて2号機のエンジンを提供する。
- 風巻
- 声 - 田中亮一
- 第54話でリサの代わりとしてマーク3のパイロットに登用された男性隊員。瀕死の重傷を負う。
- アン
- 声 - 戸部光代
- 第60話に登場。宇宙監視船の乗員。リサの同期。スペクターガロスの襲撃により殉職。
アーマノイド側
- アーマノイド・ボス
- 声 - 雨森雅司
- メビウス
- 声 - 家弓家正
- 初代地球攻撃司令官。第14話で死刑判決が出て、最後の作戦にて第3通信衛星の爆発に巻き込まれ死亡。
- バルギス
- 声 - 大塚周夫
- 二代目地球攻撃司令官。第32話で巨大化改造をするが、作戦失敗後に等身大のボディに装換する。第39話にカッタービームで死亡。
- 武者ガロス
- 声 - 内海賢二
- ガロス七人衆の1人。アシュランガーとアイアンバッファローに分離出来る。トマホークと十字手裏剣、口からの火炎と指ミサイルが武器でアシュランガー地獄攻めが得意技。第43話にてシグマゼロビームと人工島のミサイル攻撃で死亡。
- ガマガロス
- 声 - 滝口順平
- ガロス七人衆の1人。いぼの部分からミサイルや火炎弾を発射し、複数の等身大パーツに分離出来る。キャプテンの電子ライフルでペンダント状の合体装置を撃ち抜かれ、オメガゼロビームで死亡。初登場時は口から爆発性の粘液を吐く。初登場時と再登場時ではデザインが異なっている。
- アニマルガロス
- 声 - 小林清志
- ガロス七人衆の1人。人型の翼竜の姿で動物を操る能力があり、口から無数の針を発射して攻撃する。第41話にてカッタービームで死亡。
- 変形ガロス
- 声 - 野本礼三
- ガロス七人衆の1人。5本首のドラゴンと2足歩行のクワガタ型の2種類の形態に変形できる。子供に偽装した手下を使って人工島を武装解除して追い詰めるも、カッタービームで死亡。
- ファイヤーガロス
- 声 - 木原正二郎
- ガロス七人衆の1人。高温の炎を操り、両腕や体の穴から火炎を噴出す。。第44話にてゼロロボットに組み付かれ、シグマゼロビームで死亡。
- エスパーガロス
- 声 - 西川幾雄
- ガロス七人衆の1人。千手観音のような容姿で、エスパーフラッシュ、エスパーアタック、エスパービームが武器。超能力犬の力で人工島を絶体絶命に追いつめるも、第45話にてカッタービームで死亡。
- 恐竜ガロス
- 声 - 飯塚昭三
- ガロス七人衆の1人。恐竜ロボットを改造して軍団を作る。角や背びれを手裏剣のように飛ばす。第42話にてカッタービームで死亡。
- ブラックデーモン
- 声 - 飯塚昭三
- ガロス鉄甲獣団の1人。直立型の蟻形のロボットで、手をクロスして光線を出す。口から吐くメカ黒蟻で追い詰めるも、1号機、2号機の総攻撃で額の弱点を突かれカッタービームで死亡する。
- アルマゲドン
- 声 - 加茂嘉久
- ガロス鉄甲獣団の1人。ブラックスクリーンウェーブという土の中と同じような超高密度のビームでゼロテスターを苦しめるが、テスター1号機のジャンピンクゼロフライトの編隊によるジャンピングシグマゼロビームで死亡。
その他
- ナレーター
- 声 - 仁内達之
登場メカ
- テスター1号機
- マーク1、マーク2、マーク3の3機に分離可能な戦闘機。マーク機各機は単独で大気圏離脱が可能な出力がある。3機中マーク3がエンジン出力が一番低く、そのために内蔵式のブースターを有する。3機が揃わなくても、2機のみでも合体が可能(ただし移動のみに限られる)。最高速度は秒速1万km(=3600万km/h)以上、ただしエネルギー(推進剤)を使い切るために減速が出来ない。切り札はオメガゼロビーム。のちにZ-1(後記)の消失後、シグマゼロビーム、カッターゼロビームが搭載された。第54話で水中運用が可能になる。
- 重力ジャンプ装置で激しい重力の中にいることで、事実上1機のテスター機が2か所に存在できるようになる「ジャンピングゼロフライト」が可能。さらに重力を高めると1機のテスター機が編隊を作れるようになる。ただし70G以上の瞬間最大重力に耐えなければならない。
- テスター2号機
- テスター1号機、3号機を収容する空中母艦兼移動指令基地。第53話にてガオ博士のエンジンの提供を受けて要塞艦に改装。改装後は4つのブロックに分離可能。「要塞化司令002」のコールで変形する。
- テスター3号機
- 潜水母艦。補助的な飛行能力も有する。艦底部に小型潜航艇「コバンザメ」を装備。テスター1号機や地底戦車シールドも収納可能。
- テスター4号機
- コンテナ機。コンテナ以外に他の宇宙船に合体可能。大型宇宙旅客船マンボウ号を救うために推力の代用になった。第48話で無理矢理だが2号機に合体した。
- 地底戦車シールド
- 地中での作戦行動に使用される小型ドリルタンク。
- ゼロロボット
- 四本足の作業用ロボット。足は伸縮可能で、かなり伸ばすことが出来る。腕は普段は格納している、重機作業用のコンバットアームと軽作業用のマニピュレーターを持つ。腹部は爆弾処理室がある、テスター1号機を格納できるペイロードを有する。最終話にて、月軌道変更のための核爆発にて消失する。
- 宇宙開発センター
- テスター各機の宇宙基地。初期のテスター隊の活動拠点。
- 人工島指令基地
- テスター各機の洋上移動基地。
- スーパー5要塞
- 第39話より登場。人工島指令基地を中心に、新たに建造された巨弾基地、深海基地、出撃基地、情報基地が合体した形態。
- Z-1
- 対アーマノイド用に開発された機体。テスター1号機よりも性能は上。テストパイロットは法水冷児。第1高速、第2高速、第3高速と変形可能(高速になるほど威力が増す)。武装は、シグマゼロビーム(機首からのビーム砲)、カッターゼロビーム(ブーメラン状のエネルギーカッター)。第3高速の過負荷に耐えられず炎上し消失した。
- ゼロテスター(アンドロイド・ゼロ)
- 現在のゼロテスターが誕生する以前に作られた、宇宙の敵から地球を守るための3体のアンドロイド。製作者はヤン。タチバナ博士が、人格を持たない戦うためだけに作られた機械人形を運用することに疑問を持ったことと、命令回線の致命的な欠陥があったために海底に封印される。ガロスに命令回線を組み替えられて利用されるも、ヤンによって修復されガロスと共に自爆する。
- ゼロバギー
- ゼロテスターの地上用可変兵器の試作品。制作者はヤン。普段は無武装だが、変形後は機関砲やリアウィングが変形したカッターブーメランなどの装備が使えるようになる。
玩具やプラモデルでは各個の大きさの違いが無視され、たとえば1号機が母艦たる2号機と同じ大きさであり、2号機に収容できなかった。これは当時、スケールモデルとして統一する意識が薄かったこと、また1号機に人気が集中しており、設定通りだと小さすぎて商品にならないことが理由である。ただしプラモデルについては、1号機以外のテスター各機にミニサイズの分離合体しない1号機が付けられていた。しかしそれでもかなりオーバースケールである。
1号機のプラモデルは、マーク3の三枚の翼のみいったん外して収容しなくてはならないが、他は差し替え不要で、ほぼ劇中通りの分離合体が可能である。スタイルも良いためにヒット商品となり、後年もたびたび再発売されている。
スタッフ
- 企画:関西テレビ、東北新社
- 原作:鈴木良武
- チーフディレクター:高橋良輔
- 演出:高橋良輔、富野喜幸、安彦良和ほか
- 音楽:山本直純
- 脚本:五武冬史、山崎晴哉、井上知士、吉川惣司
- メカニックデザイン&コンセプト:ジョン・デドワ
- キャラクターデザイン:箕輪宗廣
- 作画監督:中村一夫
- 美術監督:河野次郎
- 撮影監督:熊谷幌史
- 録音監督:佐藤敏夫
- 文芸担当:徳丸正夫
- プロデューサー:三輪弘(関西テレビ)、岸本吉功
- 制作:関西テレビ、創映社
主題歌
- オープニングテーマ
- 「ゼロテスター」
- 作詞 - 鈴木良武 / 作曲・編曲 - 山本直純 / 歌 - 子門真人(ワーナー・パイオニア)
- 「ゼロテスター地球を守れ!」(改題後)
- 作詞 - 杉山政美 / 作曲・編曲 - 山本直純 / 歌 - 杉並児童合唱団(ワーナー・パイオニア)
- オープニングフイルムは、「改題前前期」「改題前後期」「改題後」の3バージョンがある。
- 後年、1986年 - 1987年にテレビ東京の月曜18:00(当初は月 - 水)で再放送された際、「改題前後期」と「改題後」バージョンは通常通り、「プロデューサー名」と「制作名」部分はブルーバックに差し替えたが、「改題前前期」バージョンはラストのナレーション(オリジナル版ではここにプロデューサーと制作がクレジットされた)が削られ、ラスト前の「太陽が昇る地球の上を行くテスター機群」の部分にプロデューサーと制作のテロップが添えられた。
- エンディングテーマ
- 「愛する大地」
- 作詞 - 高橋良輔 / 作曲・編曲 - 山本直純 / 歌 - ロイヤル・ナイツ(ワーナー・パイオニア)
- 「地球要塞スーパー5」(改題後)
- 作詞 - 鈴木良武 / 作曲・編曲 - 山本直純 / 歌 - ロイヤル・ナイツ(ワーナー・パイオニア)
放送リスト
(カッコ内は登場したアーマノイドの兵器、巨大ロボット関係)
- ゼロテスター誕生(アーマノイド戦車)
- ハリケーンコマを叩け(ハリケーンコマ)
- 宇宙の落とし穴(惑星型要塞、爆弾ロボット)
- SOS! 第一惑星基地(アーマノイドロボット)
- 恐怖の人間改造機(ゴーレム)
- テスター3号出動せよ!(潜水艦ベスビアス号)
- 地下発電所を爆破せよ(アーマノイドコウモリ)
- 南極のっとり作戦(鯨型潜水艦)
- フブキ! 生命維持度ゼロ(ファラオの王型ロボ、王子型ロボ)
- 地球は燃える(マシーンバード)
- レーザーカーを守れ!(モンスター蝶)
- 宇宙要塞をたたけ!
- アーマノイドのおくりもの
- メビウスの逆襲
- 危機一髪! ねらわれた三人
- 太陽をすくえ
- ねらわれた海底都市
- 宇宙クラゲポリーブ(ポリーブ)
- 妖星シルバーブロンコ
- 狂った人工太陽
- 乗っとられたタンカー宇宙船
- 秒速一万キロの恐怖
- 遊星マシンを撃ち落とせ
- 宇宙幽霊がでた!!(モンスター)
- くもの巣バリアを突破せよ(アラベラ)
- モンスター頭脳マッド(マッド)
- 秘密テスターZ1
- 人工島がおそわれた!
- タチバナ博士のうらぎり?(てんとう虫型ロケット)
- 激闘! デクニンガーとの対決(デクニンガー)
- 強敵! ロボット大要塞(恐竜型ロボット要塞)
- 改造バルギスの反撃(改造バルギス)
- アーマノイド深海の罠
- キャプテン決死の反撃(ムカデ型戦車)
- 出現! メカ植物ダイラー(鉄喰いキノコ、ダイラー)
- 冷凍人間で勝負!(温度感知ロボット)
- 標的はゼロテスター
- ゼロロボット登場(怪魚型潜水艦)
- 強敵バルギスの最後(キング・イカガンダー)
- ガロス七人衆登場(ガロス七人衆、囮ロボット)
- アニマルガロスの襲来(アニマルガロス(ガロス七人衆))
- 来たぞ! 恐竜軍団(恐竜ガロス(ガロス七人衆))
- 強烈! アシュランガー(武者ガロス・アシュランガー、アイアンバッファロー(ガロス七人衆))
- ファイヤーガロスの待伏せ!(ファイヤーガロス(ガロス七人衆))
- エスパーガロスの挑戦(エスパーガロス(ガロス七人衆))
- 妖怪ガマガロス(ガマガロス(ガロス七人衆))
- 三段変形ガロス(変形ガロス(ガロス七人衆))
- メカ蟻の恐怖(ブラックデーモン)
- 試煉のゼロフライト(アルマゲドン)
- 進め! クラッシャー7(スーパーガロス)
- 透明ガロスの罠(透明ガロス)
- スリースター号発進(マグマガロス)
- 2号機要塞化計画(ヒドラガロス)
- 深海のゼロチャージ(ドラゴンガロス)
- ガロス超特急を撃て!(ガロス超特急)
- 幻のゼロテスター(入道ガロス)
- 地底ガロスサソリギュラ(地底ガロス・サソリギュラ)
- ゼロバギー変身せよ!(バギンダーガロス)
- 爆弾島を脱出せよ(爆弾ガロス)
- 悪魔のスペクターガロス(スペクターガロス)
- 少年ロボット・ユウキの秘密(バイソンガロス)
- SOS! ロボット大会(ドリラーガロス)
- 地獄ガロスの笑い(地獄ガロス)
- 恐怖のサイボーグ計画(ズーマー)
- アーマノイド星接近(バンガース)
- アーマノイド星の最期
放送局
- 関西テレビ(制作局)
- 北海道文化放送
- 仙台放送
- 福島中央テレビ(当時は日本テレビ・NETテレビ系列クロスネット局)
- フジテレビ
- テレビ静岡
- 東海テレビ
- 広島テレビ(当時は日本テレビ・フジテレビ系列クロスネット局)
- 山口放送(日本テレビ系列)
- 西日本放送(日本テレビ系列)
- テレビ西日本
- サガテレビ
ほか
※福島県・山口県では、当該地域のフジテレビ系列局(福島テレビ・テレビ山口)がTBS系列優先のクロスネット局であることや、その他編成・スポンサーセールス等の都合から、競合他局での放送となった。